グリモアーたとえ面倒でも世界は動く-   作:FAMZ

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第45話 頼み

「ふぅ・・・終わった終わった。」

 

クエストの報告を終えた

ロウは寮に戻ろうとしていた。

 

「あ、ロウさん!」

 

「仲月? どうした?」

 

「いえ、シローのことのお礼と

 お詫びをしたいんですぅ!」

 

「礼と詫び?」

 

「これから・・ごいっしょに

 ごはんを食べに行きましょお!

 きゃあ~、おさそいしちゃいましたぁ!」

 

手で顔を押さえる。

 

「いかがでしょうか。」

 

「ん・・・・。

 別に予定もないしな。いいぞ。」

 

デバイスを確認し、了承する。

 

「にしても、よく疲れてないな?」

 

「お疲れではありませんよぉ。

 シローだってこんなにげんきです。」

 

シローを抱える。

 

「んで、時間はどうする?」

 

「そうですねぇ・・・・。じゃあ、

 ここで待っててください!」

 

そう言ってさらはどこかへ

走っていった。

 

「?」

 

 

 

 

 

 

 

数分後

 

「ん、あの犬、置いてきたのか。」

 

戻ってきたさらの肩には

シローが乗っていなかった。

 

「そうですよぉ? 今は事務員さんに

 預かっていただいてるのです。」

 

「そうか。」

 

「むー。もしかしてわたしだけじゃ

 ものたりなかったですか?」

 

頬を膨らませる。

 

「んなこと言ってねえだろ。」

 

「・・・むふふぅ~

 じょうだんですよぉ♪

 じゃ、いきましょうか? こちらですよぉ♪」

 

スキップしながら

目的地に向かう。

 

「・・・変わり身早いな。」

 

ロウも後に続いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

喫茶店

 

よく来るところだが、

まあ黙っておくか。

 

「ふわぁ~来ました~! わたしの

 大好きなハニートーストちゃん!」

 

そう思っていたロウのところに

さらが頼んだハニートーストが運ばれる。

 

「わぁ~クリームがほっわほわ。

 こ~んなに山盛り♪」

 

今日一番の笑顔を浮かべる。

 

「見てるだけで幸せな気分になりますね。

 ・・・わたし、しばらく見てることに

 しますです。」

 

「むぐむぐ・・・・そうか。」

 

ロウはパフェと

ブラックコーヒーを頼んでいた。

 

「じー・・・・・ふわ、む、むりです!

 むりでした! がまんできません!」

 

そう言い、フォークを手に取る。

 

「いっただきまーす♪」

 

ハニートーストをほおばる。

 

「はむはむ・・・はふふ・・・・

 おいひいれすぅ~。」

 

頬を押さえる。

 

「はや? あらたのも・・・

 おいひそうれすねぇ・・・・。」

 

「いやまず食べながら

 しゃべんなよ・・・。」

 

「プリンの周りにフルーツが

 いっぱい・・・・。」

 

目をキラキラさせている。

 

「・・・しばらく見ててもいいですか?」

 

そう言ったさらのスプーンが

徐々にこちらに向かっていた。

 

「・・・?」

 

すると、ロウの目の前にあったはずの

プリンやフルーツが消えていた。

 

「はぁ~おいしいですぅ~♪」

 

「手品かよ・・・・。」

 

一瞬で食われたな・・・。

 

「・・・はっ! ご、ごめんなさい!

 わたし、あなたの分までぺろりと・・・。」

 

「まあ、いい。新しいものを頼む。

 あっ、すいません。」

 

ロウは新しいデザートを注文した。

 

「おいしいものを見ると・・・

 ついつい手を出してしまうのですぅ。

 ・・・あっ、新しいのが来ましたよ♪」

 

「仕事早いなここ。」

 

ロウが次に頼んだのは

パンケーキだった。

 

「・・・今度は、だいじょうぶです。」

 

そう言って、目をつぶる。

 

「わたしは、目をつぶっておりますから。」

 

「ああ・・・わかった。

 可能な限りそうしとけ。」

 

ロウがパンケーキを食べ進める。

 

「・・・くんくん・・・・おいしそうな

 パンケーキの匂いですねぇ・・・。

 はちみつとバターの香りが・・・・くんくん

 たまらない、ですぅ・・・・。」

 

これデジャヴじゃねえか?

 

そう思いながらも

食べ進める。

 

「ちょ、ちょっとだけ

 目を開けてもいいですかぁ?」

 

ゆっくりと目を開ける。

 

「・・・ふわあぁ~おいしそうな

 パンケーキですぅ!」

 

「それみたことか。」

 

さらはすぐに

フォークとナイフを手に持つ。

 

「いっただきま~す! はむ!」

 

幸せそうな顔を浮かべる。

 

「結局こうなるか・・・・。」

 

ピピピ! ピピピ!

 

「ん? ・・・副会長か。

 もしもし?」

 

「んむ? ロウふぁん?」

 

「・・・今から? めんどくせえ・・・・

 ああ、わかったわかった。すぐ戻る。」

 

通話を切る。

 

「どうかひましたかぁ?」

 

口をもぐもぐさせている。

 

「悪いが、俺は学園に戻る。」

 

残っていたコーヒーを

一気に飲み干す。

 

「金は払っておくから

 俺は先に出る。んじゃあな。」

 

「ふわぁ~い♪」

 

ロウは早足で店を出た。

 

 

 

<ロウ、移動中>

 

 

 

学園

 

生徒会室

 

「・・・ということで、

 あなたには次の裏世界探索に

 出ていただきたいのです。」

 

薫子の話の内容は

再び裏世界の探索を行うことに

なったため、協力してほしいということだった。

 

「どうせ断っても無理やり参加

 させそうだしな。いいぞ。」

 

「ふふっ。」

 

不敵に笑う。

 

「んで? なんでわざわざこんな風に

 呼び出したんだ?」

 

「単純な話ですわ。遊佐鳴子の監視をしてほしいのです。」

 

「遊佐を?」

 

「ええ、今回の目的は、彼女の

 協力者と合流することです。その方が

 変な行動をしないかどうか・・・・。」

 

「・・・なるほど。まあいいだろ。」

 

そう言って、ロウは

生徒会室から出て行った。

 

「・・・さぁて、どうなるかな・・・。」

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