グリモアーたとえ面倒でも世界は動く- 作:FAMZ
拝啓 おっさんへ
グリモアに来てわずか2日。
わけのわからないことだらけの日々が
続いております・・・・。
そして、今日も・・・・。
「触っちゃいますよぉ? 触っちゃっていいですかぁ?」
「好きにしてくれ。」
おそらく、年12,3の女子に
『触っていいか?』と尋ねられました・・・。
「うわぁ~! まさに大人の体です!
あだるてぃです!!」
おっさん・・・これが
あんたの言う青春か・・・?
こんなとこ見られようもんなら
犯罪になりそうだ。
「私も早く大人になりたいです~!」
「あ、ああ・・・そうか・・・・。」
「ど、どうやったら、そんなに
大きくなれるんですか!?教えてください!」
「え?」
「牛乳を飲んでも、おなかが
ぎゅるぎゅるになるだけなんですぅ~!」
「・・・よしわかった。」
これを話して解放してもらおう。
「きっちり説明してやる・・・・
えっと、名前は?」
「あ、そういえば言ってませんでした!
中月さらといいます!」
「相田ロウだ。よろしく。」
ロウが手を差し伸べると
すぐに2人は握手を交わした。
<ロウ、時間を気にしながら身長について説明中>
「ふむふむ・・・。」
「ざっとこんなとこだろ。」
サングラスをくいっと上げる。
「カルシウムと他のえいようその
バランスが大事で、そのカルシウムは
イワシなどの小魚にふくまれる・・・・ですね?」
「そう。大事なのはバランスだ。」
「なるほどぉ、勉強になりますぅ!
あっ、ロウさん!1つ質問してもいいですか?」
「ん? なんだ?」
「イワシはどこでとれますか!?」
「・・・・はい?」
まさかの質問に驚く。
・・・どうした? 急に・・・。
「え・・・っとなんでだ?」
「え? ちょっとイワシを
とりに行こうかなって・・・。」
「・・・それはやめとけ、
というより、もうすぐ授業だ。
戻った方がいいぞ。」
「また止めるんですかぁ~?
はぅぅ・・・・。」
そりゃそうだろ・・・・。
<ロウ、再び授業中に居眠り>
放課後
「く・・・あぁ・・・。」
終わりのチャイムが鳴り、
大きく伸びをする。
「また寝てましたね・・・ロウさん!」
「ん・・・? ああ・・・南か・・・・。
まだ疲れが取れなくてな・・・・。」
「そういうものなんですか?」
「そういうものだ。」
舌をペロリと出す。
「//そ、そうですか・・・。
あっ、そろそろ部活に行かないと・・・・!
そういえば、ロウさんは部活はどうするんですか?」
「部活・・・? まだ決めてないな・・・・。
あんまり入ろうとも思わなかった。」
「この学園にはたくさんの部活が
ありますからね。私のいる陸上部も
お待ちしています!」
「・・・そうか。」
ゆっくりと立ち上がる。
「まあ、考えておく。」
教室を後にした。
中庭
「・・・あっ、ここ中庭か。
まったく広いんだよなこの学園・・・・。」
噴水前まで近づいたところで
誰かの話し声が聞こえる。
「えっとこの辺が・・・・・ん?」
急に目の前に女子生徒が飛び出してきた。
「うひゃあっ!」
「うおっ!?」
互いにぶつかってしまう。
「おおっと!」
ロウは倒れなかったが、
女子生徒が倒れそうになったため
なんとか支えた。
「危ない危ない・・・。
大丈夫か?」
サングラスを軽く上げる。
「あ、はい、大丈夫です。」
「やけに慌ててたな。なんかあったのか?」
「いえ、姉からようやく解放されたので・・・。」
「姉?」
少し、周りを見るがほかに
人はいない。
「今は大丈夫だと思います!
・・・・たぶん、ですけど・・・・。」
「姉ねえ・・・・。
そんなにべったりなのか?
俺にはいなかったから
わからねえけど。」
正確には少し違うが・・・
まあいっか。
「そのサングラス・・・
もしかして、転校生の方ですか?」
「ああ、そうなるな。」
ってか俺、サングラスで
判別されてんのか・・・。
「私、瑠璃川秋穂といいます。」
「相田ロウだ、ロウとでも呼んでくれ。」
手を差し出し、2人は握手する。
「・・・はっ!?」
「? なんかあったか?」
「お姉ちゃんが来る・・・!?
せ、先輩!こっちに来てください!!」
「え? うお!?」
いきなり手を引かれる。
なんなんだ・・・・?
<ロウ、秋穂移動中>
廊下
「はあ、はあ、すみません・・・。」
「いやいや、気にするな。」
一気に走り、廊下まで来ていた。
「そんな逃げるほどか・・・?」
「姉は異常なまでに私にべたべたしてくるんです。
さっきまで、顔をぺろぺろされました・・・。」
「他には何があるんだ?」
「他は・・・・///うう・・・・。」
「?」
「///は、恥ずかしいから言わないです!」
一体何やってんだ?
こいつの姉・・・・。
「そ、そうか・・・。悪かったな。」
「昔から瑠璃川家では、そういう感じなんです。」
「昔から・・・・?」
俺がそうだったら発狂しそうだ・・・。
「姉は特にすごいんです。私が前に
男の子と仲良くしていたらその子が
急に話してくれなくなったんです。」
「・・・まさか。」
「そうなんです、原因が
うちの姉だったんです。もし、
あなたと一緒にいるところを
見られていたら・・・・うぅ・・・。」
頭を抱える。
「とんでもない事になってたな。」
「はい・・・・でも、不思議ですね?」
「うん?」
「一緒に話していると、なんだか
落ち着くんです。どうしてでしょう?」
「さあ? どういう・・・も・・・んか・・・。」
途中から言葉が途切れ途切れになる。
「だから、これからも仲良くしてくれると
うれしいです!」
「あ・・・え・・・お、おう・・・。」
「? 先ほどからどうしました?」
「それは・・・お前の後ろにいる
お前の姉であろう人物に聞いてくれ。」
「え・・・?」
恐る恐る後ろを向く。
「お、お姉ちゃん!?
いつからそこに!?」
「・・・・。」
秋穂の姉が徐々に
ロウに近づいてくる。
ロウは何とか絞り出た
言葉を口にした。
「あの・・・お名前は?」
「遺言はそれだけか?」
この後のロウの記憶はない。
ただ、体に傷が大量にあったらしい。