グリモアーたとえ面倒でも世界は動く- 作:FAMZ
山奥
「サーヴァントよ、久しぶりだな。」
ロウは今、ミナたち
天文部と一緒にクエストに来ていた。
「我ら円卓の騎士は『組織』の魔の手から
世界を守らねばならん!」
「相変わらずだな。」
「しばらくできなかったが、
パトロールに行くぞ! そういうわけで、
サーヴァントも来い! 我らの手で世界を
守るぞ!」
「へいへい。」
「いやー、久しぶりっすねぇ、この感じ。
なんか楽しくなってきたッス。」
「ま、まま・・・魔物と戦うなんて・・・
遺書、遺書を書きます!」
「・・・まだ部長の心拍は不安定。
どうなるかわからないけど・・・。」
そんなやり取りの横を
梓、心、卯衣が通り過ぎる。
「ロウ・・・ロウ!」
「どうした、南条。」
「お主にあまり迷惑をかけたくないが・・・
ミナはお主を気に入っておる。何かあったら、
その時は頼むでな。」
「ん、わかった。」
ロウに小声でささやいた。
「おーい! 早く来ないか! 今日の魔物は
幻術使いだ! 我が円卓の騎士にとって
恐れるまでもない! やっつけてしまうぞ、いいな!」
ミナが叫ぶ。
「やれやれ・・・空元気を出しおって。」
「いつものテンションだしな。」
「まあ、このクエストがきっかけで復活して
くれればよいがな。では行こうぞ、ロウ。」
「ああ。」
<ロウ、天文部、移動>
数十分後
「・・・えー・・・サーヴァント!
状況を説明しろ!」
「・・・・・まあ、ありていに言えば、
迷ったな。完全に。」
なぜか、ロウとミナ、他の4人は
それぞれ散り散りになっていた。
「我はどうしてこんなところにいるんだ!
どうして恋たちとはぐれているんだ!?」
「んなこと知るかよ。それぞれ
固まって歩いてたはずだが・・・。」
唸って考える。
「・・・ええい、もういい! 自分で考える!
そうだな・・・あれはたしか、曙光の
優しい朝。」
「どこから話してんだよ。」
「今日は強大な魔物が深淵から現れると。
我が第六感が告げた! 我が円卓の騎士を
連れ、やってきたが引き裂かれた!
完璧だ・・・・・じゃない! ダメじゃないか!」
「・・・ああ、終わった?」
大あくびをする。
「サーヴァント! これより、円卓の騎士の
捜索に赴く! 騎士がそろってこそ、太陽の
奔流が闇を穿つ最終兵器となる!」
「ようするにみんないないと怖いから
探そうってわけか。」
「え、ええい! 怖いんじゃない! みんなが
必要なの! では行くじょ・・・・行くぞ!」
「行くじょ?」
「うう、うるさい! 笑うな! 早く来い!」
「行くじょ?」
<ロウ、ミナ、移動中>
「・・・まだ見つからん。。いったい
どんな罠が我々を・・・。」
「大体この辺か・・・。」
ミナがつぶやく横で
ロウはデバイスを操作していた。
「・・・サーヴァント? 何をしてるんだ?」
「? いや、デバイスで他の奴らの
場所確認できるだろ。」
「・・・・・。」
急に黙る。
「まさか、気づいてなかったのか?」
「ち、違う! 光の小箱で仲間の場所が
わかるなんて知ってたもん! お、お前が
気づくかどうか試していたんだ!」
「へぇ・・・・。」
細い目で見る。
「では・・・うん、結構近いな。一番
近いのはマインドシーカーだな。1人で
泣いてるぞ、きっと。」
「双美か・・・まあ、否定はできないな。
・・・・・!」
突然、ロウは鞘から
刀を抜き、身構える。
「? どうした、サーヴァン・・・・。」
2人の前に巨大な目を
1つ付けた魔物が現れる。
「うわあああ~!」
草むらの中に隠れる。
「ったく・・・・『ROOM』!」
サークルを出現させると
刀をまた鞘にしまい、構える。
「・・・!」
迫ってくる魔物と刀を持ったまま
勢いよく、すれ違いざまに
魔物を切り裂いた。
「よし・・・もういいぞ。」
「う、うん・・・・。」
「なに泣きそうにしてんだよ。」
「し、してない!」
目をゴシゴシとこする。
「・・・ところで、サーヴァント。」
「なんだ。」
「ここ、どこだ?」
「・・・はぁ? ここを
まっすぐ歩けば、双美がいるんだろ・」
「も、もう1度光の小箱を見ろ!
場所、違うって絶対!」
「ったく、めんどくせえ・・・。」
そう言いながらデバイスを取り出し、
確認する。
「・・・・・ん?」
双美からかなり離れてる・・・・。
「どうなってんだ?」
「ほらな、ほらな!?」
「確かにそうだが・・・なんで
こんなに移動したんだ?」
これじゃあ、我妻を笑えねえな・・・。
「・・・これは、やはり魔物の卑劣な罠・・・!」
「・・・・・。」
「いや、信じろってぇ! いつもいつも
バカにしてぇ!」
「いつもじゃない。たまにだ。」
「くぅ・・・! それでも、我の
サーヴァントか・・・さ、行こう。
早く見つけないと・・・・・ん。」
突然、目を掻き始める。
「どうした?」
「なんか・・・変。目がかゆい・・・
い、いや・・・うずくぞ・・・。」
「蚊にでも刺されたか?」
「違う! ・・・なんか・・・・
こう・・・。 ! サーヴァント!」
ミナが指さした方向には
先ほどより大きい魔物が漂っていた。
「よ、よし、行くぞ! サーヴァント!」
手元に風を出現させ、
それを刃状にし、魔物に放つ。
しかし、魔物はするりとかわす。
「『タクト』!」
風を方向転換させ、
魔物に当てる。
うめき声をあげ、霧散した。
「やっぱり・・・・。」
「?」
「やっぱり飛んだ! 飛んだって!
ほら見ろ!」
デバイスを取り出す。
「さっきの場所がここだろ? で、
今はここ。 おかしいだろ!?」
「・・・確かに。」
うんうんと頷く。
「にしても、なんでだ?」
「なんで気づかないんだ! あんなに
はっきり時空がねじれただろ~!」
「いや、そこは肯定しないぞ。」
「ほ、ほんとに・・・? だってあれ、
あんなに暗い闇が我ら2人を覆って・・・。」
「つってもなぁ・・・。見えた時、
お前に何かなかったか?」
「・・・そういえば、眼帯が
取れかけて・・・・。」
「つまり、両目で見たってことか・・・。
・・・よし。」
ミナの顔をつかむ。
「え?」
「ちょっとその眼帯外せ。」
「ええ!? い、いやだ!!」
ロウの手を払い、じたばたする。
「いいからいいから。」
「ちょ、やめ・・・あっ!」
暴れたためか、ミナの眼帯が取れる。
「!」
「あ・・・ああ・・・!」
ミナの片目は色が異なり、
オッドアイになっていた。
「・・・うん・・・特に
問題なさそうだな。」
「! え・・・・。」
「なんだ?」
「だ、だって・・・・色が・・・。」
「んな奴、今まで見たことあるしな。
別にひかねえよ。」
「さ、サーヴァント・・・。」
目をキラキラさせる。
「さて・・・そろそろ来るか・・・。」
「?」
ロウがそう言った瞬間、
さっきよりはるかに巨大な魔物が現れる。
「お、大きい・・・・。」
「行くぞ、風槍。」
「あ、ああ・・・・って、
我に命令するな! 行くぞ、サーヴァント!」
風を今度は槍の形にし、
魔物を突く。
魔物は苦しみだす。
「『
今度はロウが魔物を突く。
魔物は苦しみながら霧散した。
「よし・・・Mission Complete・・・。
にしても・・・まさか、魔物が
原因とはな・・・。」
「我以外それに気づかないとは・・・
やはり、組織の手先か!」
「はいはい、わかりました。
・・・ところで、目の方はどうだ?」
「・・・あ、目・ う、うん・・・
今はもう・・・向こう側とか、見えない・・・。
魔法使ってないのに目が変になったなんて・・・
気味が悪いだろ・・・。」
「疾風の魔法使いだのサーヴァントだの
言ってるやつがよく言える・・・。」
「そ、それはいいんだよ! カッコいいから!
で、でも、目が変なんてホントだったら
怖いじゃないか!」
「んじゃ、眼帯きつくしとけ。」
肩をぐるぐると回す。
・・・またちょっと凝ったな・・・。
「うん・・・眼帯しておく・・・。」
そして、2人は恋たちと
なんとか合流できた。