グリモアーたとえ面倒でも世界は動く-   作:FAMZ

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第61話 ハワイにて

ハワイ

 

ロウたちグリモアの生徒たちは

合同訓練のため、ハワイに

来ていたのだが・・・・・。

 

「ちっ! せっかく久しぶりのハワイを

 満喫してたってのによ!」

 

ロウの隣のメアリーは舌打ちした。

 

「今回ばかりは同意見だな。ウィリアムズ。

 不本意だが。」

 

「うるせえ! ロウ、今回は

 『海からの魔物』だ! いつものとは

 ワケがちげえ!!」

 

「だろうな。軍も慌ててるしな。」

 

「そーゆーこった。グリモアの連中は

 ビーチの東だ! 行くぞ!!」

 

「ああ。」

 

 

 

<ロウ、メアリー、移動中>

 

 

 

ラウパホエホエ・ビーチ

 

2人は智花、千佳、みちると

合流した。

 

「よし、全員の居場所は確認できたな!?」

 

「あ、あのさ、うちらって本当に

 戦わなきゃだめ? PMCの人たち、

 無茶苦茶強いんだけど・・・。」

 

「ああ? 魔法使いのくせに何言ってやがる。

 アタイら魔法使いはな、それだけで強いんだ!

 誰か傭兵と腕相撲したヤツぁいるか!?」

 

「ああ、それなら。」

 

ロウが手をあげる。

 

「したことあるんですか!?」

 

「ついさっき、少しな。

 こっちの筋力が強くて、一瞬で終わった。」

 

「そうだ、テメーらは強え! それを

 この戦いで自覚しろ! アタイの指示に従えば、

 こんな雑魚ども、楽勝だ!」

 

にやりと笑う。

 

「・・・魔法使いの、強さ・・・。」

 

「そ、そんなこと言ったって!」

 

「・・・わたし、やってみる。」

 

「えぇ!?」

 

みちるが驚きの声を上げる。

 

「・・・自信がないから、あんな夢

 見ちゃうんだ・・・。」

 

・・・夢?

 

「だから・・・!」

 

「よぉし・・・全員戦闘服に着替えろ!

 20分でここに再集合! 魔物を全部

 ぶち殺すぞ!」

 

 

 

 

 

 

離し終えたメアリーのもとに

アイラが来る。

 

「・・・お主、心にもないことをよくもまあ・・・。

 いつもと言ってることが真逆じゃ・・・。」

 

「それは同意見だな。」

 

「うるせえ。何人かやる気出したんだ。

 別にいいじゃねえか。それに全部ウソって

 わけじゃねえ。こいつがいる。」

 

ロウの頭をパンパンと叩く。

 

「けっ!」

 

メアリーの手を払う。

 

「まあ、確かにロウは反則じゃのう。しかし、

 20分も待っとれん。妾は勝手にやるぞ。」

 

「好きにしろ。アタイのミッションは全員を

 生き残らせることだ。てめーやばけもんどもは

 心配してねえ。好きにしろ。」

 

「よし・・・まあいざとなったら妾が

 助けちゃる。」

 

「東雲、ここは海だらけだぞ?」

 

いじわるそうに笑う。

 

「いいいい言うな! 頑張って忘れようと

 しとるのに!」

 

 

 

 

 

 

「あっ! あそこ! 魔物です!」

 

海から現れた魔物を智花は指さす。

 

「で、デカ! あれってタイコンデロガ?」

 

「普通の魔物は海にゃ入らねえ。だが、

 タイコンデロガほどじゃねえ。それに見てろ。

 あの程度なら、NEの敵じゃねえ。」

 

そう言った瞬間、魔物に

ミサイルのようなものが直撃する。

 

「ひっ!?」

 

「い、今のミサイルですか!?

 どこから・・・。」

 

「・・・さしずめ、茂みってところか。」

 

離れた茂みを見る。

 

「正解だ。陸の方に樹木を植えて、天然の

 防壁にする。海側にはなにもねえからな。」

 

「ね、ねえ! ウチら、ここに

 いていいの!?」

 

「千佳ちゃん?」

 

「あの兄さんたち、ケガしてんじゃん!

 いいの!?」

 

「てめーらよりよっぽど迅速な

 救護隊がいる。それより、このあたりは

 街だ。あのタコども、逃げてる観光客を

 狙ってんだよ。てことて、まずは。」

 

ロウの肩に手をポンと置く。

 

「ロウ、サークルを作れ。巨大にな。」

 

「巨大にだと? めんどくせえ・・・・

 とも言ってられねえな・・・・。

 『ROOM』!!」

 

いつものクエストより

何倍も広いサークルを張る。

 

正直疲れるんだよな・・・。

 

「よし、NEは狙ったやつらは基本的に仕留める!

 多少素通りさせてでも、減らす方針だ。

 つまりここまでくる魔物は元気だが、単独。

 冷静に相手すりゃ楽勝だ。」

 

「問題は・・・触手だな。

 かなり長そうだ。」

 

「んまあ、大体民間人の50ヤードには

 近づけさせるな。」

 

「はいはい! ヤードって何メートル!?」

 

手を挙げて質問する。

 

「確かだいたい・・・90センチくらいだ。

 1メートルの方が長い。」

 

「まあ1ヤード1メートルって考えた方が

 安全だ。」

 

「だ、大丈夫? なんかテキトーっぽいけど・・・。」

 

「おら、そこの無個性!」

 

「む、無個性!?」

 

ロウは一瞬笑いそうになり、

口を押える。

 

「キモは触手に捕まらねえ位置取りを

 忘れんなってことだ。下らねえポルノみてえに

 なりたくなかったら、頭にピンで留めとけ。」

 

「本当に下らねえことを・・・・。」

 

大きく息を吐く。

 

「にしても、そんなに来ないな。」

 

「てか、NEの人たち強すぎ!

 私たちの出る幕ないじゃん!」

 

「まあ、だろうな。向こうは魔物1匹

 倒せばそれなりに報酬がもらえるはずだしな。」

 

「・・・あっ! だから民間人をウチらに

 任せてんの!?」

 

「あいつらそれで飯食ってんだ。こっちの

 クエストは民間人誘導。需要と供給が一致

 してるだろ?」

 

「確かにそうだ・・・・っと、来るぞ。」

 

鞘からゆっくり刀を抜く。

 

「き、来ます!」

 

「向こうはこっちの実力と金を天秤に

 かけて、最低限を送ってくる。つまり、あれくらいなら

 やれるってのがプロの判断だ!!」

 

銃を構える。

 

「10秒でぶっ飛ばすぞ!!」

 

「は、はい!」

 

「できるできる・・・わたしならできる。

 せっかく教えてもらったんだもん・・・・!」

 

みちるはが小さな声でつぶやく。

 

「なにぶつぶつ言ってるんだ、松島。」

 

「み、みちるちゃん! 前見ないと

 危ないよ!」

 

「智ちゃん! 千佳ちゃん! わたし、

 戦えるからね!」

 

「は、はぁ? そりゃあ、ロウがいるから

 戦えるでしょ?」

 

「もうわたし、ガス欠になんかならないから!」

 

「? どういうことだ?」

 

「魔法に使う魔力を抑えて、かつ威力は

 殺さない、裏技! 行くよ!!」

 

「スタァップ!! 待てコラ!!」

 

メアリーが大声をあげ、

制止させる。

 

「まだ東雲が教えただけで、1回も

 試してねえだろうが!!」

 

「だ、だって、訓練の時は

 使う機会が・・・・・。」

 

「今もねえ! 実戦で初めてのことはするな!

 間宮! 魔物の目の前の砂を思いっきり熱くしろ!」

 

「あ、う、うん・・・でも時間かかるよ!」

 

「全力でやれ! ロウは間宮に魔力を

 流し込め!」

 

「了解。」

 

目を閉じ、千佳に魔力を流し込む。

 

「南は雷もある程度は使えるな!

 やつらは海水で濡れてる! アタイと同時に撃て!

 焼き焦がすぞ!」

 

「は、はい! やります!」

 

「・・・・・・・。あの、私は・・・。」

 

「テメーは見てろ! いいな!」

 

「・・・・は、はい・・・。」

 

「・・・・・。」

 

 

 

 

 

 

「よぉし、ま、こんなもんだな。」

 

「あとはトドメだな。」

 

「そうゆうこった。おい、無個性!」

 

またもやロウが笑いそうになる。

 

「む、無個性って言わないで!」

 

「トドメはテメーだ。やれ。」

 

「・・・え!?」

 

「魔物はもう瀕死だ。やりてーんだろ。

 テメーのその魔法で殺れなきゃイチから

 やり直せ。」

 

「・・・・・や、やってやるもん!」

 

前に出る。

 

「おーし、いい度胸だ。こいつを片付けたら

 次、その次! 強えー魔物と有利に戦える機会は

 そうねえ! 今のうちに慣れとけ!」

 

そして、みちるのはなった巨大な炎で

魔物は霧散した。

 

 

 

 

 

 

「避難完了・・・この辺はもういいな。」

 

「ああ。ちょうど、魔力の少ない奴らが

 へばってくるころだ。北上しながら、

 ほかの学園生と合流していくぞ。」

 

「はい!」

 

「りょーかーい。」

 

智花と千佳が返事する。

 

「・・・・。」

 

「無個性。テメーは戦闘から外れろ。

 ロウの隣から後方支援だ。」

 

「・・・・・。」

 

「今は悔しがっとけ。あとでアタイを

 笑ってみな。」

 

ピピピ! ピピピ!

 

「・・・ん?」

 

メアリーのデバイスが鳴る。

 

「・・・・ん、ああ、わかった。

 すぐ北の仲月班だ! NEがやられた!

 瑠璃川と不良がテメーら待ってるぞ! 急行!」

 

「はい!」

 

「もー、まだ戦うの・・・。」

 

「ロウ、すぐに飛べるよう準備しておけ!」

 

「これはワープとかじゃねえからな・・・。」

 

「松島。」

 

「え、は、はい!!」

 

背筋をぴんと伸ばす。

 

「ついたらすぐに仲月を避難させろ。

 ほかの全員が戦闘に参加する。テメーの役目だ。」

 

「・・・・・。わ、わかった!」

 

「よし、じゃあ行くぞ。

 『シャンブルズ』!!」

 

ロウたちは一瞬で消えた。

 

 

 

 

 

 

ロウたちは

さらたちのいる場所に着いた。

 

「『切断(アンビュテート)』!!」

 

魔物を2体切り裂く。

 

「ちぃ、結構多いな・・・!

 NEの奴ら、何やってやがったんだ!!」

 

文句を言いながらも

銃を撃ち続けるメアリー。

 

「ひゃあ!?」

 

「! くそ、『シャンブルズ』!!」

 

魔物の攻撃が迫っていた

智花とロウの位置を入れ替える。

 

「く!」

 

刀を攻撃を受け止めたが、

刀をはじかれる。

 

「ロウさん!」

 

「ちっ・・・・・。」

 

魔物がロウに攻撃を仕掛ける。

 

「・・・・面倒だな・・・・。

 ・・・・・・・消えろ。」

 

魔物を強くにらみつける。

すると、ロウから威圧のような

ものが発生する。

 

「? これ・・・・。」

 

「!? なんだぁ!?」

 

浴びた魔物はうめき声をあげながら

倒れ、消滅する。また、ロウの

周辺の魔物も同様だった。

 

「?」

 

「・・・おい、てめえ。今何をした?」

 

「・・・何の話だ? 俺は何もしていない。」

 

「なんだと・・・?」

 

(エレンから報告を受けてたが・・・・

 どんな魔法だ? 霧散せず、消滅なんてよ・・・。)

 

「・・・もう終わったろ。いいか?」

 

「あ、ああ・・・。」

 

・・・さっきの、おれがやったのか?

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