ガンダム 一年戦争と称される戦場の中で戦いつづけるひとりの男がいた(ジオン側) 作:ぱみゅぱみゅ
彼ら3人は地上にいた。
コロニーの中では人工天候だからか、すがすがしいほど晴天である。
空気も快適に暮らせるほどのおいしい空気で久々の故郷の匂いを感じた。
リラックスして、しばらく空を眺めていると。
「おい!そこ、丁寧に扱え!!」
「トラックまでMSを正確に移動しろ!」
どこからか場違いな喧噪の声と金属音が聞こえてきた。
彼はその声の元を確認するとチベ級のハッチが開いていてそこから声が出ているのがわかった。
チベ級からMS3機を運ぶために多数のトラックやトニー准尉と大勢の整備兵の姿があった。
「大変だな。」
彼は流し目でそれを確認するとそう呟いた。
「アイリス:そんなの整備兵の役割だから気にすることないわ。」
ツインテール女が横で体をほぐしながらそう言った。
「アロン:なぁ、ガルマ様のとこまでどうやって行くんだ?」
隣から言ってきた。
「ん、そうだな。む?」
彼は顎に手を添えて遠くを見て考えていたが、なにかに気づいた。
見つめていた先には政府用車のそばにいる男性とボディガードらしき二人の姿があった。
「どうやらあちらのほうから迎えに来てくれたようだな。」
彼は軽く微笑んで政府用車に向かって歩いた。
アイリスとアロンはお互いに顔を見合わせるとすぐガリスの後を追った。
「久しぶりだな、ヴェン。変わらず元気そうだな。」
男性がこちらに気づいてガリスにハグして笑顔でそう言った。
「ああ。ガルマこそ元気そうでなにより。」
彼も笑顔で言った。
「ガルマ:おや、その二人は?」
アイリス、アロンの姿に気づいたのか、そう言った。
「アイリス:私はアイリス・エリンです。」
「アロン:僕はアロン・オリバーです。」
二人とも敬礼してそう言った。
「前に言った俺の戦友だよ。」
彼は二人の自己紹介を終えると付け加えるように言った。
「ガルマ:へぇ、この二人か。ヴェンからいろいろ聞いているよ。」
二人に対して笑顔で言った。
((これがジオン国民全員が魅力された笑顔))
ガルマ様の笑顔に当てられて二人はそう思った。
「ガルマ:さて揃ったことだし、乗りたまえ。」
そう言うと、ボディガードが車の扉を開けてくれてガルマは一足先に乗り込んだ。
三人も後を追うように乗り込んだ。
ガルマと対面した形で座った。
運転手はこちらが全員座ったかを確認すると政府用車はどこかに向かって発進した。
「ガルマよ、ドズルから君のそばにいるようにと依頼されたんだが、
詳しいことを教えてくれないか?」
「ガルマ:ん、ああ。まずは見せたいものがある。」
微笑んでそう言った。
「見せたいものか。どんなんだろな?」
そう呟いて外を眺めた。
「ガルマ:それは着いてからの楽しみだよ。」
癖からか髪をいじりながら呟いた。
((はぁ 私、僕って空気だな・・・))
アイリス、アロンは二人の様子を見てそう思った。
しばらくするとザビ家が住む家が見えてきた。
―――― キッキッーーー!!
車が止まったかと思うと運転手が降りてきて後頭部席の扉を開いてくれた。
「ガルマ:どうやら着いたようだ。」
そう言うと先に降りた。
三人も続いて降りた。
「ガルマ:さぁ、来てくれたまえ。」
そう言って玄関に向かって三人と共に歩いた。
ある部屋に着くとそこにはデギン公王と隣にギレン総帥の後ろ姿があった。
そしてその二人が見つめている先には大きなテレビモニターらしきものがあり、映像には多数の艦隊を見られた。
「ガルマ:おや、どうやらはじまったようだ。」
そう言うとデギン公王のところまで行った。
「む、なにがはじまったんだ?」
ガリスは疑問もった顔で小さく言った。
((デギン公王、ギレン総帥 直接に会うなんてめったにないわ、ないな))
アイリス、アロンは唖然とした顔で眺めた。
「デギン公王:おお、ガルマか。なに?ガリスも来ておるのか。」
そう言うとギレン総帥もガリスらに顔を向けた。
「デギン公王、お久しぶりです。」
ガリスはそう言うと直立して三人揃って敬礼した。
デギン公王の隣にいたギレン総帥がこちらを見つめると
「ギレン総帥:丁度よい。第二次ブリティッシュ作戦の中継が始まったところだ。」
モニターを見るよう促された。
「第二次ブリティッシュ作戦ですか・・」
ガリスはそう言いつつモニターを眺めた。
その映像にはサイド5(ルウム)に核パルス・エンジンの装着作業があり、それらを守るために公国軍艦隊が連邦軍艦隊と交戦している姿があった。
公国軍艦隊がやや劣勢気味のようだ。
「アロン:厳しい状況だな。」
小さく呟いた。
(遭遇戦よりかなりきつそうだわ。)
アイリスはそれを見てそう思った。
すると映像の中は核パルスの装着作業を中止したのか、公国軍艦隊が攻勢に転じてお互いの距離が縮むと公国軍艦隊から複数MSがみられた。
「ギレン総帥:ミノフスキ―散布と併せてMSを投入した時点でこちらの勝ちだな。」
フッと笑っていた。
「デギン公王:ギレンよ、結果は最後まで見ないとわからん。」
ギレンの悪い癖だと忠告する。
「む、あの赤いザクはなんだ?」
ガリスは映像の中に異色のザクがあるのを気づいた。
しかも通常のザクのスピードとは段違いの速さだと見ていてすぐわかった。
「ガルマ:さすが、いいところに目を付けたな。
赤いザクのパイロットはシャア・アズナブルだ。」
得意げな顔で言ってきた。
「シャア・アズナブルか。親しい仲なのか?」
フルネームを覚えるとはそれほど親しい仲なのかと考えながらも一応聞いてみた。
「ガルマ:親しいというか個人的にライバル視しているだけさ。」
軽く笑って言ってきた。
「へぇ、それほどの人物かい?」
眉をわずかに動かして聞いた。
「ガルマ:ヴェンもシャアに会えばどんな人物かわかると思う。」
百聞は一見に如かずともいえる返事してきた。
「そうか、会えるのが楽しみだな。」
呟いて映像に目線を移した。
しばらく時間が経つとそこには黒い3機MSが連邦軍艦隊旗艦を撃沈している姿があり、どうやら連邦軍の重要人物を捕まえたようだ。
「ガルマ:シャアもすごいけどガイア、マッシュ、オルテガの部隊もさらにすごいな。」
感心した風に言った。
「ガイア、マッシュ、オルテガ・・。
ああ、キシリア少将の突撃機動軍で三位一体が得意な三人組のやつか。」
思い出しながらも映像を眺めると三機ともにダークシーブルーで塗装されたザクⅡに突撃機動軍のマークが見受けられた。
それを契機に連邦軍艦隊が次々と三方向に撤退しはじめている姿があった。
事実上にジオン軍の勝利でありこの時点で地球連邦政府に対して優位に立った。
「ギレン総帥:これで連邦政府に対して牽制しやすくなるな。」
内心喜んでいた。
「デギン公王:ブリティッシュ作戦は失敗だが相手の重要人物を捕まえただけでもよしとしよう。
さて、ドズルとキシリアが帰ってきたら久しぶりに揃って食事しないか?」
席から立ちあがるとギレン、ガルマ、ガリスに向けてそう言った。
「ギレン総帥:いまのところは時間と日さえ合えば問題ない。」
「ガルマ:ええ。ぜひ、ひさしぶりに揃って食事しましょう。」
微笑んだ顔で言った。
「そのときが楽しみです。」
養子という立場を忘れないように控えめに言った。
「デギン公王:うむ、ではこれで失礼する。ガリスの友人も、ゆっくりするがよい。」
そう言うと杖を持って私室に向かって歩き出した。
デギン公王が部屋から去るとギレン総帥、ガルマと対面の形となり、ギレン総帥が口を開いた。
「ギレン総帥:ドズルたちが帰るのは昼すぎくらいだ。
今夜に祝勝会を開くからきさまらも参加したまえ。」
ガリスは今夜という言葉を聞いて気づかれないように部屋の隅にある柱時計とカレンダーをチラッと確認すると今日は16日で昼前の時間であることがわかった。
すぐ視線をギレン総帥に移す。
「「「はっ」」」
三人とも揃って敬礼した。
ギレン総帥は私室を目指してガリスらとすれ違うように歩き出したが、ガリスのそばで止まるとガリスの耳元で囁いた。
「ギレン総帥:今夜、祝勝会が終わったらおれのところに来い。報せがある。」
そう言うと何事もなかったかのように通っていった。
(報せだと?よほど大事なことか。)
ガリスはわずかに顔をしかめて考えていた。
「アイリス:祝勝会ねぇ、参戦してもいないわたしたちが参加しても大丈夫かしら?」
「アロン:どうだろ、ギレン総帥からそう言われたら参加しないわけにもいかないし。」
ガリスらと対面しているガルマが口を開いた。
「ガルマ:祝勝会まではまだ時間があるからきみたちのMSを見せてもらいたい。
格納庫まで同行してもらいたいが、大丈夫かな?」
「もちろんです。しかし、母に会ってから合流となりますがよろしいですか?」
「ガルマ:ああ、そうするといい。ゼナさんもヴェンと会いたがっていたよ。」
問題ないという風に答えた。
「では、先に失礼します。」
彼はそう言い敬礼して扉に向けて振り返って歩き出した。
ほかの二人も同じく敬礼してあとを追った。
「ガルマ:終わったら携帯をもっているだろう?それで知らせてくれ。」
連絡を忘れないようにと言った。
ガリスは右手を挙げてわかったというふうにガルマに向けて手を振った。
ガリスたちが去ったのを確認するとわずかにため息をついて映像を眺めた。
そこには先ほどの映像がリプレイされていて、次々と戦艦が墜ちる姿があった。
「ガルマ:こうして改めて見てみると、やはり戦争はこわいものだな。
果たしてコロニー攻めはホントに必要だったのか・・・。」
珍しく気弱な声で広い部屋のなかでは響き渡ることなく消え去った。
―――――ドズル・ザビ邸
玄関のところに三人の姿があった。
そのうちの一人がインターホンを鳴らす。
『はい、いま行くわ。』
女の高い声がインターホンから答えてきた。
すると玄関の扉が開かれてそこにはドズル・ザビの妻にあたるゼナがいた。
ガリスの姿を認めるとゼナはやわらかく微笑んだ。
「ゼナ:あら、ガリスじゃない!」
そう言いながらガリスを抱きしめた。
「母上。人前でこうされると恥ずかしいって。」
彼は戸惑いながら言った。
「ゼナ:あはは、ごめんね。」
そう言い、ガリスを解放した。
すると後ろにいた二人に気づいたのか、微笑みながら聞いた
「ゼナ:あら、二人はガリスの友人かしら?」
「「アイリス、アロン:はい!はじめまして、アイリス、アロンです。」」
元気よく返答した。
「ゼナ:はじめまして。ドズルの妻にあたるゼナです。
さぁ、中へいらっしゃい。」
そう言ってリビングまで三人を案内した。
リビングはなかなかの広さがあり立派な家具などが置いてあり、天井からはシャンデリアが吊るされていた。
アイリスとアロンは立派な家具などを目のあたりにして場違いじゃないかと恥ずかしさを感じた。
一方のガリスは久々の家に帰ってきて、疲労を取り除いてくれたかのような気分であり、リラックスしている表情である。
「ゼナ:いま、家政婦がお茶を淹れてくれているので、お掛けになってお待ちくださいな。」
座るよう促された。
三人もその言葉に甘えて四人でも十分に座れるソファに座った。
紫の髪をツインテールしている女が辺りを見渡すとなにか見つけたのかそれをジッと見つめていた。
そこには棚の上に多数の写真建てが置いてあり、写真はドズル中将とその妻らしき姿があり幸せな雰囲気を感じさせられた。
しばらく眺めていると数多くの写真の中にドズル中将とドズルの妻の間に一人の小僧がいた。
よく見ても影からか小僧の顔は半分しか見えなかった。その表情は微笑んであるが、眼は笑っていないように感じて言い難い気持ちがあった。
「ゼナ:あら。そんなに熱心に見て、ガリスのことが気になる?」
からかうような声が聞こえてきた。
「アイリス:え!?この人ってガリスさんですか?」
その声に驚いて思わずに振り返ってゼナに向かって聞いた。
「ゼナ:そうよ。小さい頃と違っていまは男らしくなってきているから、ずいぶんと変わったのよねぇ。」
いつの間に運ばれてきたのか、すでに机上にあるお茶を飲んで懐かしいという風に写真を眺めていた。
「アイリス:へぇ、ガリスとこの小僧が同一人物とはね。」
皮肉みたいな言葉だった。
「おい、アイリス。なにげにひどくね?」
近くに座っているからかその会話がはっきり聞こえて思わずつっこんだ。
「アイリス:レディの会話を盗み聞くとはデリカシーないわ。」
「なんでだよ。」
呆れ顔でいった。
(んー、ここからじゃ写真が見えないな)
アロンの位置からは写真建てまでが遠く、しかもガリスがいるから立たない限り見えない。
くっ、低身長が憎いとついぼやく。
「ゼナ:ふふふ。お似合いね。」
そんな二人に見つめると微笑んだ。
「母上、茶化さないでくださいよ。」
軽くため息をついた。
(お似合いってはじめて言われたわ)
アイリスは頬をわずかに赤く染めて照れている姿があった。
(うん・・、リア充 爆ぜろ)
アロンはそんな二人の姿を見てそう思った。
「ゼナ:ねぇ、このあとの予定はあるの?」
「ええ、たしかこの後ガルマと友人達と共にMS格納庫を見に行く予定です。」
「ゼナ:では、ガルマ様をあまり待たせてはいけないわね。
ご友人方もお会いできて嬉しかったわ。」
養子であるが愛しい息子とその友人達に向けて微笑んだ。
「はい。アイリス、アロンよ。では行こうか。」
ガリスはすぐお茶を飲み終わらせて立ち上がって友人に向けてそう言う。
ゼナにむけて会釈して先に歩いて行った。
「「アイリス、アロン:ゼナ様、今日はありがとうございました。」」
二人とも慌ててお茶を飲み終わらせて立ち上がると敬礼した。
「ゼナ:ええ、えっと名前は教えてくれるかしら?」
慌てて去ろうとしている二人に聞いた。
二人は顔を見合わせると女が先に口を開いた。
「アイリス:私はアイリス・エリンです。」
「アロン:僕はアロン・オリバーです。」
「ゼナ:アイリス、アロン。迷惑だと思いますが、ガリスのことをよろしくお願いします。」
ゼナが深々と頭を下げた。
「「アイリス、アロン:いえ、迷惑だなんてガリスは私たちの大切な存在です。」」
ふたりともゼナに微笑んでそう言うと軽く会釈してガリスの後を追った。
「ゼナ:ふふ、いい友達をもったのね。」
その後ろ姿を見送ると軽く微笑んだ。
『よう、ガルマ。今帰るところだが、どこで合流すればいい?』
ガルマに通話しているようだ。
『ガルマ:ヴェンか。すでに迎えの車がドズル邸の門前に着いているからそれで来てくれたまえ。』
『ああ、手間かけてすまない。いまから向かう。』
そう言うと通話を切った。
すると後ろから友人が来る足音が聞こえてきた。
「アイリス:ちょっと、お茶くらいゆっくり飲ませてよ。」
わずかに息切れしていた。
「アロン:あんまりゆっくりできなかったな。」
軽口をたたいた。
「はは、すまんな。門に車が待っているから合流しに行くぞ。」
苦笑しつつもそう言って門に向かって三人とも揃って歩き出した。
感想、評価を楽しみにお待ちしております。
オリジンを初めて見ましたけどシャアってこんなに速いのかと内心驚きました。