気がついたら艦これの世界にいた。自分が設計した他の艦と共に   作:小鳥遊 小佳夏

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今度は身内での演習回です


1対・・・?

 さて、暇だ。中佐になり特別艦隊という名になったはるゆき以下の艦隊を指揮することになったはいいが、特に出撃などもないため、ここ何日かは暇していた。

「というわけで、何かやりたいことでもない?」

なぜか七瀬提督に押し付けられた書類を片付けた後(一応階級持ちなんだから仕事しろと。とは言っても、目を通して誤字がないかを見るくらいだった)、俺は書類を手伝ってくれたしもきたに聞いてみる。

「何が「というわけで」なのかはわかりませんけど、暇なら私たちで演習でもやればいいと思うのですっ」

あー、それがあったなー。確かに、ここの艦娘たちとやった時は一方的な蹂躙になっちゃったし、現代戦もやってみたいし、ちょうどいいか。

俺は片付けた書類を手に執務室へと向かい、そのまま演習の許可を取った。どうやら、小学校とか中学校とかであった体力テストみたいなものの艦娘版みたいなものを近々行うらしく、そちらにも参加していいとの返事をもらえ、やりたかった現代戦が行えることとなった俺は上機嫌に鼻歌を歌いながら、俺たちが暮らす特別艦隊宿舎へと歩いていった。

 

「というわけで、演習するから全員艤装整えて相模湾真ん中あたりに集合」

 その一言を全員に伝えた後、俺は出撃し、100ktを出しつつ相模湾の真ん中あたりへと航行した。それから少しして特別艦隊全艦が集まり、まずは各艦が適当にばらけて行うバトルロイヤル方式でやることになり、各艦が適当に散らばる。

「それじゃ、はじめっぞー。今回は複数艦での連携は禁止。ってわけで緊急事態を除き誰かと連絡を取った艦は失格ね。んじゃ、状況開始っ」

「イエス、マイロード!」

というわけで、演習が始まる。

 

「軸ブレーキ脱、機関50kt。電子戦開始、ECM、ECCM出力最大。EC-2D、フルバック、ベルクート即時待機、準備出来次第発艦。その後ベルクートのうち半数を直掩隊に。残りはEC-2Dの護衛。対艦、対空、対潜警戒を厳に」

 とりあえず電子戦をはじめつつ航空機を上げて索敵に当たらせる。俺も移動しながら索敵を行う。さーて、うまく見つかるといいけど。

 

 少しすると、EC-2Dから連絡が入った。どうやら、未確認機の編隊を確認したらしい。速度的にヘリと思われるそうだ。ヘリってことははるゆきだよな。うーん、そっちに行ってもいいけど、編隊を飛ばしてるところを見ると、誰かを捕捉したってことだよな・・・。

少し悩んだ後、俺はEC-2Dを戻し、神電隊とEC-2Dの護衛隊をヘリの進行方向へと飛ばす。俺もそちらに転進し、漁夫の利を狙ってみることにした。さーて、戦果を挙げられるといいけど。

 

 ん、レーダーに反応。この大きさだと・・・げ、すずなみかよ・・・。運がいいのか悪いのか・・・。多分悪い方だな。まあ、こっちには気づいてないみたいだし? いっちょやりますか

「主砲に対空砲弾装填。各VLSスタンバイ。対艦戦闘よーいっ!」

まず、艦載機群を突っ込ませる。護衛のベルクート隊は、ヘリを撃墜いていたすずなみのライトニングIIにかかり、神電隊はレーダーに引っかからない海面すれすれを飛行。至近距離で魚雷を投下し上昇する。ってうわー、CIWSがひどいくらいの弾幕張ってて上昇したの、2機落とされてるよ・・・。神電ってめっちゃ硬いのに・・・。一度上昇した神電隊は一度離れ、また突入を開始する。さて、新電が落とされきらないうちにこっちも仕掛けないとね。

「トマホーク、サルボーッ!」

今、唯一の対艦兵装になっているトマホークを放つ。全力で対空兵装を艦載機に向けていたため、トマホークに気づくのが遅れ、全弾着弾。さて、すずなみの被害は・・・。うげ、目立った被害が見えねえ・・・。さすが、大排水量だけあって(約60,000t)耐久力は折り紙付きか・・・。って、そんなこと考えてる場合じゃ!

こちらの存在に気づいたすずなみが対空戦闘に使っていなかった主砲をこちらに向けてくる。待って、待って、この距離だと50.8cm砲も射程圏内だし、確か専用のAGS砲弾使ってたから、めっちゃ命中率いいはず! さらに俺がすずなみの横から近づいちゃったから計20門の方がこっちを向いてる。これ、80cm装甲でもいつまでもつかな・・・。あ、撃ってきた。

「ESSM、サルボーッ!」

まずはESSMで迎撃し、逃した分を主砲の152mmとMk.45で迎撃する。VLSから放たれたESSMの着弾を確認・・・ってその前に第二射してるんですけど、すずなみ。

「反転180度、面舵いっぱい。機関全速100.3kt。全速離脱」

さすがにこちらの迎撃能力を超えるので反転して離脱を試みる。それに気づいたすずなみもこちらを追ってくる。方向が変わったおかげで、こちらを狙うのは14門に減ったけど、全速ではあちらの方がほんの少しだけ早いくらいなので、引き離せない。あ、迎撃のESSM、尽きた。

「SM-3、SM-6、サルボーッ! CIC指示の目標、主砲、うちーかた、はじめっ! ベルクート隊は全機帰還、対艦兵装で再出撃!」

もう神電隊は全機撃墜され、ベルクート隊はライトニングIIを落とし終えていたので一旦呼び戻す。って、すずなみのESSMがー・・・。

フレアとチャフを出して逃げるも、3機のベルクートが喰われる。これ、仕掛ける相手間違ったな・・・。

泣きたい気分だが、泣くわけにもいかないのでそのまま逃げつつ対艦戦闘を続行する。再装填が終わり次第タクティカル・トマホークを放ち、ベルクート隊を飛ばす。ただし、今度は航空隊の動きがバレてしまっているので、次々に対空ミサイルに喰われていく。トマホークもCIWSやすずなみの152mm、ESSMに落とされ、なかなか着弾しない。と、そうこうしているうちにすずなみの速射砲もこちらに撃ってくる。さすがにそこまで迎撃する余裕はないんだけど・・・(涙目)。

一応転舵を繰り返しある程度の砲弾は避けられても、そうすると今度は距離が縮まり、主砲弾の命中精度がどんどん高まってしまう。

ガゴン、ガゴン

ついに61cm砲弾が着弾した。あーあ、貫通はしてないけど、装甲凹んじゃったよ・・・。これ、もう勝ち目ないような気しかしない・・・。

 

 そのうちに至近距離まで詰められた俺はなんでか笑顔のすずなみに砲撃を繰り返しあてられ、轟沈判定を喰らった。かーなしっ。

 

「うん、お疲れ」

その後、残存艦が1隻になるまで戦闘は続けられ、最終的に超長距離狙撃を行っていたきりさめが勝利した。はあ、最初にすずなみに仕掛けたのが間違いだったなー、反省、反省。




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