気がついたら艦これの世界にいた。自分が設計した他の艦と共に 作:小鳥遊 小佳夏
あの初戦闘から時は流れまた数週間がたった。あれから俺たちは周りにいる深海棲艦を倒しつつ武器の性能を試していたのだが、柔らかすぎないか? 深海棲艦。14式艦対艦誘導弾で軽巡くらいまでなら轟沈させられるし、15式特殊弾頭誘導弾なら戦艦でも1撃。これを設計したゲームだと、これくらいじゃ沈まないんだけど・・・。結構チートだね、こりゃ。
「と、俺たちの実力が分かったところで、これからどうしようかを考えたいと思います」
いや、ずーっとここに引きこもってるのもなんかあれだし、もしかしたら元の世界に帰れる手段が見つかるかもしれない。まあ、一人だけで帰るのはゴメンだけど。
「ってわけで、何か意見のある人」
「まず、この世界の鎮守府に合流するというのがありますね」
「そうじゃの。そうすれば安定した生活は保障される可能性が高いの。まあ、ここでもできるがの」
それもこれもミッドさんのおかげです。食事以外のことは解決できてるしなー、今。
「他に、私だけで世界を回るっていうのもありますねー」
「それでもデメリットは少ないと思う。私たちの戦力なら深海棲艦は軽く突破できるし」
ま、大きく分けてそんなところか・・・。問題は鎮守府所属の艦娘たちだよなー・・・。下手に敵対すると面倒だし・・・。そのうち勢力広げてきそうだしなー・・・。さて、どうしたものか。
結局、これ以外の意見は出なかったのでこの二つのうちどっちかを選ぶことになったんだけど、なんでみんな俺が決めた方にするって選択肢を選ぶの? 俺割と優柔不断なとこあるんだけど・・・。
そして考えること数分。
「決めた。鎮守府に合流する。俺たちの戦力なら捨てられることはないだろうし、ある程度の条件も受け入れてくれると思う。そうすればみんなで離れないでいられるだろうし。交渉相手が無能でなければだけど。もし交渉が決裂しても脱出はできるだろ」
「イエス、マイロード」
「うん、明日から準備していつでもここを出られるようにしておこう。いつでも帰ってこられるようにある程度のものは残しておいたほうがいいだろうから、ある程度のものを片付けるくらいでいいだろうけど」
そんなんわけで、俺たちは次の日から島の片付けと出立準備を始めた。
その頃、横須賀鎮守府では。
講堂にて提督が艦娘たちを激励していた。
「この戦いが終われば日本近海から深海棲艦は一掃されるはずだ。みんなが力を合わせてこの作戦を完遂することを願っている。よろしく頼む」
それを聞く艦娘は戦艦、空母、重巡、軽巡、駆逐、潜水艦と多岐にわたりその数は100人を超える。その艦娘たちが持っている作戦陽光の説明書。その表紙には「小笠原諸島、硫黄島攻略作戦」と書かれていた。
「では、これにて作戦会議を終了します。明日の作戦開始に備えてゆっくりと休んでください」
大淀が締めて会議は終わる。私はそれから執務室に戻り秘書艦の大淀と一緒に書類との格闘が待っている。今回の作戦を開始するために大本営の頑固どもを説得するための書類作りで、いつも作っている報告書の類が溜まったのが原因だ。はあ、あのいつも無茶しか言わない上にこっちに文句しか言わないクズども、早く死なないかなー。
そんなことを考えつつ、執務室に戻り、大淀の入れてくれたお茶をお供に書類作業に入る。
「ねえ、大淀。今度の作戦、誰一人も欠けずに完遂できるよね」
なんとなく口から出た。
「大丈夫ですよ、提督。大和、武蔵、長門、陸奥、赤城、加賀・・・。みんな横須賀鎮守府が誇る第一艦隊の面々です。他のみんなも深海棲艦なんかには負けないだけの技術を持っています。きっと誰も欠けません」
「うん、そうだね」
大淀の言葉に安心させられた私は、たまった書類をどんどん片付けにかかった。
戦力は整っている横須賀鎮守府です