気がついたら艦これの世界にいた。自分が設計した他の艦と共に 作:小鳥遊 小佳夏
なんなんだ! こいつらは!
突然現れたと思ったら連射速度がおかしい武器で敵に攻撃を仕掛けるし、ありえないくらい大きな砲を持ってる奴らはいるし、なんか誘導噴進弾みたいな武器持ってるし、何よりもみんな速度がおかしいし! 挙げ句の果てに私たちが手も足も出なかったあの新種の深海棲艦を沈めた。そしてそのうちの一人が私を心配してくれている。もうわけがわからない。
「ああ、何とかは大丈夫だ」
混乱しつつも私はそう返す。っと、そうだ。こいつらの所属を聞いておかないと。通信が回復次第鎮守府に報告しないといけないしな。
「救援、感謝する。それで君たちはどこの所属の艦娘だ?」
すると、その少女は聞いたことがない答えを出してきた。
「我々はウィルキア国所属の艦艇だ。私は航空護衛艦のこかげという」
ウィルキア? 聞いたことのない国名だ。それに航空護衛艦という艦種もだ。というか、上を飛んでいる艦載機を見るに、空母じゃないのか?
と、そんなことを一瞬考えているうちに通信機が鳴り出した。
「こちら小笠原諸島攻略艦隊旗艦長門だ」
相手は提督で、どうやら無線が繋がらないのを心配してかけてきたらしい。こちらの被害を報告すると即刻帰還命令が出され、その助けてくれた艦隊は私たちと共に横須賀に来てもらうことになった。
なんとか各艦応急修理は終わったらしく、武装は使えないが機関は通常通り回せるみたいだ。
「すまないが、我々はウィルキアという国を知らない。かといって、君たちがでたらめを言っているようにも見えない。そこで、詳しい話を聞きたいので我々の鎮守府に来てもらえないだろうか」
それを聞いた「こかげ」は少し考え込む仕草をし、数秒だけ考えた後結論を出した。
「わかりました。では案内を頼みます」
「了解した。ちなみに聞くが、そちらは16ktで450海里走れない艦はいるか?」
「いえ、それ以上でいけます。というか、その速度だと1日前後かかりますし、曳航しましょうか?」
どうやら、結構な馬力を出せるようだ。早く帰れる分にはありがたい。
「ではお願いしよう。そうだな、30ktでお願いできるか?」
まあ、私達のような大型艦を引っ張る以上、無理だと思うが。
「わかりました」
は!? えっと、どういうことだ? え、まさか本当に30ktで曳航できるというのか!?
結局、本当に私は30ktで曳航された。しかも駆逐艦サイズのちっちゃな娘に。
本当、何なんだ? こいつらは
ヴィルベルヴィントを撃破した俺たちは長門との会話の後、横鎮を目指して航行中だ。しかも30ktという超低速で。いや、艦娘がそんな速度をだせないのは知ってるけど、やっぱ遅い! 80kt出してた時のいい風が懐かしいよ。まあそんなんは置いておいて。
何とか長門をごまかせている。今の所は。ウィルキア所属といったのは、それが一番いいだろうという結論に至っているからだ。鋼鉄島にいた時のシミュレートの結果ね。というか、超兵器も出てきちゃってるしね。あれが一番無理なく説明できる。というわけだ。
しかし、こっちは長門のことを知っているのだが、それを隠さなければならないというのがちょっと大変かもしれんな。ぽろっと失言しないように気をつけねば。と、こんなことを考えている間に横須賀がうっすらと見えてきた。もともと俺は横須賀在住だった。なんとも懐かしい気分だ。
それから猿島付近まで近づいた後、長門たちには曳航をやめ、自力航行に移ってもらった。そして数十分航行した後、俺の記憶では横須賀米軍基地と海上自衛隊横須賀地方総監部だった場所にある横須賀鎮守府へと入港した。
はい、鎮守府に到着です。
次は提督とのお話の予定