ダンジョンで銃装備+バックスタブ+多重クロスしまくるのは間違っているのだろうか 作:素材の味7220
朝起きると、知らない天井だった。
「…知らない天井だ」
言ってみたかったその言葉をつぶやいて僕は体を起こす。
よく見るとロキ・ファミリアの俺に用意された部屋だった。
え、ベットふかふかなんすけど。もっと寝よ、と思って数分ゴロゴロしていると、
ゴーンゴーン、とうるさい鐘の音がした。
「うっせえよ。寝れないじゃないか」
いらいらしながらいまだにゴロゴロする僕。
ゴロゴロゴロゴロ。眠い。すると、うつ伏せに寝ている僕の背中にバシン、
と大きな音と痛覚を強烈に刺激される感覚。まあ単純にいえば、
「いってえええええええ!!!!」
そう、クソ痛い。涙目で叩いた人物を睨むと、
そこには凍てついた目を持つ鬼がいた。
「あ、り、リヴェリア」
声が掠れる。怖い。美人なだけに睨むと怖すぎる。あと恐い。
「起きろ」
「ひっ…」
声がかすれて致命傷を受けたわけでもないのに息がひゅうひゅうとうるさい音を立てる。
「ひっ、とはなんだ」
「な、なな、ナンデモナイデスヨ、アッハッハー」
「片言で言うな嘘くさいぞ」
「な、ナンデバレタあがががががが痛い痛い!!」
「やはり嘘をついていたか。よし、今日の朝食は抜き。プラス私の説教」
「僕昨日飯食べてないんですけど!?」
「冗談だ」
「冗談に聞こえねえよ!」
******
はあ、疲れた。もう疲れすぎて何かを悟った。
結論。リヴェリアに刃向かったら死ぬ。
「はああああああ」
「…?新入り?」
僕が盛大にため息をつきながら廊下を歩いていると、僕の顔を金色の瞳が覗き込んできた。
びっくりして1mほど後ずさると、俺に声をかけたらしい少女を観察する。
金髪に金色の瞳、そして端正な顔立ち。絹のように綺麗な肌。
アイズ・ヴァレンシュタイン。レベル5の上級冒険者。
通り名は『剣姫』。
転生する前の世界でだんまちを見ていた時、かわいーな、とか言っていたのを覚えている。
てか現実で見るともっと綺麗なんだけど。
「…ねえ」
「はっ!すみません。はい、僕は新入りです」
見とれていてアイズさんの言葉に反応できなかった僕は、アイズさんが少しだけ顔を歪ませて僕にかけた言葉で
ハッとする。
「そっか。私はアイズ。よろしく」
「あっはい。僕はユウキです。よろしくお願いします」
「よろしく。ユウキ」
アイズさんはそう言うと、食堂の方へ歩いて行った。
あれ、俺どこが食堂か知らないんだけど。なんでわかったんだろう。
「まいっか。問題ないであろう」
******
食堂に向かうと、ロキ・ファミリアの団員が所々に固まって座っていた。
僕は部屋の端っこに静かに座る。眠い。背中に手のひらを叩きつけられたって眠いものは眠い。
すると、金髪碧眼の小さな美少年が俺に向かって歩いてくる。
パルゥムらしく容姿は子供のようだが目の奥には大人の深い知性が込められている。
フィン・ディムナ。アラフォーの第一冒険者。そう、アラフォー。
美少年でもアラフォー。しつこいけどもう一度言う。アラフォー。
「なんかとっても失礼なことを思われた気がするのはなんでなんだろう…」
ディムナ氏が不思議そうに言う。さすが、ディムナ氏は勘が鋭いっす。
「まあいいや。ここいいかい?」
「あ、どうぞお座りください」
「そうか。それじゃ遠慮なく」
そう言って腰を下ろすディムナ氏を見ていると、ディムナ氏がおもむろに切り出す。
「君は昨日入った新入り君だよね?」
「え、あ、はい」
なんでこの世界の人はコミュ力の高い人が多いんだろう。
僕こっちの世界に来る前は目立たない普通の少年だったから、コミュニケーションはあまりしていない。
つまり僕、コミュ障。さっきは思いっきり喋ってたけど。
(exactly)
今作者の声が聞こえたけど、無視無視。
「僕、ユウキ・ユウキと言います」
「そうか。不思議な名前だね。あ、ごめん。今のは少しデリカシーがなかったな」
そこまで変かなこの名前。個人的に気に入ってんだけど。
「いいですよ。それで、どうしたんですか?」
「いや、まあユウキ君に挨拶でも、って思ってね。君はどこからここにきたの?」
「極東からですね。目の色がおかしいですけど」
などと適当に与太話を続けていると、ディムナ氏が思い出したように言う。
ちなみにフィンの呼び方がディムナ氏になっているのは気分。
「今日の夜、団員達に君の紹介をするから言う言葉を考えておいてくれ」
うぇええええ!?ホワッツ!?ホワイ!?
「大丈夫かい?」
「だいじょうぶじゃねええええ!!!!」
コミュ障だっつっただろうがあああ!あ、いってねえやん。てかそもそも昨日教えろや!
てかここの幹部ものすごい。なんか色々とやばい。
変な間違いをしていたので修正しました。