蘭豹って烏間先生の理想の(戦力になる)人なんじゃないかなと執筆中に思いました。
「バラバラ事件⁉ け、警察、119番しないと!」
「渚、警察は110番だ!」
装備科の見学と俺の依頼の為、俺達は平賀さんのところに行くとそこに人の腕があったのだ。
余りにも生々しいものを見てしまったため、渚は軽くパニックになっている。
「2人とも落ち着いてください。 それは人の手ではありませんよ」
律に言われ、改めて腕を見てみる。
「そういえば、どこにも血がついていないな」
落ちていた腕を見てみると、温かく手触りなど人間のそれだが断面を見ると何やらコードらしきものが見える。
「ロボットなのか?……」
「え? これが?」
渚が驚くのも無理がない、それほどこの腕は人間の腕にそっくりなのだ。
「あやや、とーやまくんなのだ。おひさしぶりですのだ」
腕を注意深く見ていると、奥の方から平賀さんが出てきた。
「久しぶり、平賀さん」
「今日はどうしたのだ?」
「ああ、俺の発注とあと学園の案内でここに来たんだ」
「案内? とーやまくん1人でどうやってするのだ?」
「1人? 隣に渚が……」
そう言いながら横を見ると渚はどこにもいなかった。
辺りを見回しても、それらしい人物はいない。
『ハァーイ遠山キンジ君。突然デ悪イケド、貴方ガ案内シテイタ子少シダケ借リルワネ』
誰もいないのに片言の声だけ聞こえてくる、こんな人物は1人しかいない。
「渚をどうする気ですか、
『ウフフ、渚チャンッテ名前ナノネ。アノ子自身ハ気ヅイテナイミタイダケド、イイモノヲ持ッテイルカラ特別講義ヲシテアゲルダケヨ』
連れ去られたあとの為今更どうにもできない、それにここの教員に逆らうなど死にたいと言っているようなものだ。
まあ渚なら何とかなるだろう。
「あまり無茶はしないでくださいよ」
『分カッテイルワ、渚チャンハ貴方達ガ帰ル頃ニ返スワネ。バイバーイ』
それを境に声は聞こえなくなった。
「あやや、渚っていう子大丈夫なのだ?」
「渚ならなんとかなるだろ。平賀さん銃弾の発注を頼む」
「了解ですのだ~」
俺は平賀さんに普通の銃弾と対殺せんせー用のゴムスタンを頼む。(いつの間にか平賀さんは対殺せんせー物質を分析して量産していた。)
「平賀さんですよね?さっきのロボットについて教えてもらえませんか?」
「あやや⁉ 誰かいるのですのだ?」
律が平賀さんに話しかけるも、まさか携帯から喋っているとは思わない平賀さんはキョロキョロと周りを探している。
「平賀さん、ここだ」
「初めまして平賀さん。律です」
俺が携帯を見せ、律が挨拶する。
「これはびっくりなのだ。まさかとーやまくんがAIを持っているなんてやっぱりトップダウン型なのだ?」
「いいえ、ボトムアップ型ですね」
「⁉ それはホントですのだ⁉」
トップやらボトムやら良く分からない小難しい話を律と平賀さんは会話している。
聞くと、トップダウン型なるものは固定されたやりとりの群衆で、ボトムアップ型は人間みたいに考えるそうだ。
「平賀さん、律の事は置いといて腕の事を聞きたいんだが……」
「腕? ああ、ヒューマノイドの事ですのだ」
「ヒューマノイド?」
「そうなのだ。あややの代わりに授業に出てもらおうと作ってたところなのだ」
そう言いながら、平賀さんは自分そっくりの頭を見せてくる。
ロボットと分かっていても思わずビビってしまうな。
何も知らない奴がみたら絶叫モノだぞ。
「平賀さん、私の分のヒューマノイドも作れませんか?」
「時間はかかるけど作れるのだ」
「それでしたらお願いできますか?」
「分かったんのだ、じゃあ、お金の代わりに時々ここに来て手伝ってほしいのだ」
「はい!分かりました」
あれよあれよという間に律と平賀さんが依頼の契約をしていた。
律、勝手に何やってんだよ……
一言文句を言おうとしたが、律は嬉しそうな顔で
「これでホントの意味で皆さんと一緒に授業や作戦ができます」
と言うのだ。
そういえば律のヤツ、前も外で暗殺できないことに落ち込んでいたな。
「良かったな律」
平賀さんが言うには律の体は秋の終わりぐらいにこちらに送るらしい。
ヒスる確率がグッと上がってしまうが、目下の問題は烏間先生だ
なんて報告するべきなんだ……
~渚side~
あれ、ここはどこなんだろう?
さっきまでキンジ君とロボットの腕を見ていたはずなんだけど……
辺りを見回すと、上下左右に周りそうなイスやトラップがありそうな怪しそうな部屋が見える。
「ここはどこなんだろ?」
『ココハ諜報科ノ訓練室ヨ』
どこからともなく声がする。
しかも片言な上オネエな人っぽい。
「あなたは誰ですか?」
辺りを探しても誰もいない、しかも声は部屋に響くように聞こえ場所の検討もつかない。
『私ハ諜報科教諭ノ「チャン・ウー」ヨ。ヨロシクネ』
「ウー先生、僕をどうするつもりですか?」
『鍛エルツモリヨ。貴方ハ分カッテナイヨウダケド、貴方ノ才能ココデ鍛エタラモット強クナレルワ』
才能? 僕にはそんな褒められるような才能なんてないと思うんだけど。
『ソウネ、モシココデ教エタ事ガ出来タナラ、
黄色いタコ⁉
なんでこの人が殺せんせーの事を知っているの⁉
「……黄色いタコってなんの事ですか?」
『ソウイエバ、国家機密ダッタワネ。デモネ私ガ知ッテイテモ不思議ナ事ジャナイワヨ、ダッテ秘密ハドコカデ漏レルモノダモノ』
「……」
『今ハ、ソンナ事ヨリ貴方ノ事ネ。強クナリタイナラ、アノ部屋ニ来ナサイ』
その言葉と同時に扉が開く、ウ-先生の言葉通りなら殺せんせーの暗殺に役立つみたいだ。
僕は意を決して開いた部屋に入っていった。
~凛香side~
キンジ達が他を見に行ったあと、私と岡島ともう1人の女の子は不知火さんの案内のもと
「なあ、アンタ。見た感じ一般中学に見えるけど、どうしてここに来たんだ?」
私に話しかけてきたのは不知火さんと一緒に来た女の子だ。
「キンジ……幼馴染がここに通っているから興味があったの。あと私の名前は速水凛香よ、よろしくね」
「火野ライカだ、ライカって呼んでくれ。こちらこそよろしくな凛香」
少し慣れなれしくも感じたが、ライカと軽く話しながら一緒に見て回る。
闘技場と呼ばれる楕円形のフィールドを見ていると、ポニーテールで背の高い女性がやってきて
ドウッ‼
いきなり拳銃を撃ち始めた。
「え……あの人誰なんすか? あとなんで今撃ったんすか⁉」
余りにも突然だったため岡島が不知火さんに聞く。
「あの人は強襲科の教諭の蘭豹先生だよ。撃ったのはたぶん集まれってことなんだろうね」
何かあるたびにあの人は銃を撃っているのだろうか……
私と岡島は思わずひいてしまう。
「ガキ共、今すぐ闘技場に集まれ!」
不知火さんの言った通り、蘭豹先生は訓練場にいた人たちを全員集めた。
「今日は中学生がおるし、どっちも実力者っぽいから試しにここで殺ってもらうで」
はい? もしかして私たちの事?
中学生と言われて該当するのは私達しかいないため決定的だった。
「そこの女子2人! 1人は銃を持ってないみたいやな。じゃあ、
私とライカが指名される。
指名されたことによって、私とライカは一気に周りに注目され始める。
「相変わらず急に言うな蘭豹のヤツ」
「1人は武偵中だから分かるけど、もう1人の子明らかに一般中学だよ」
「しかもあの制服、椚ヶ丘じゃねーか」
「あそこ確か有名な進学校だよな?どうしてここに……」
会話の内容はもっぱら私の事だった。
2人して急な指名だった為、どうにかしてもらおうと不知火さんを見ると
「頑張ってね」
爽やかな顔で裏切られた。
「凛香、諦めようぜ……」
「そうね……」
武偵高の人に指ぬきのグローブを貰い、闘技場の中に入る。
闘技場に入る際、岡島に
「速水、ここに適応しすぎだろ」
と言われたが、私はただ諦めただけだ。
「時間無制限、武器以外なら投極打全部アリや。ギブアップか背中が地面に着くまでやれよ」
蘭豹先生によって、ルールが説明される。
ようは素手なら何でもアリらしい。
「それでは、はじめ!」
ドウッ‼
合図代わりに銃が撃たれ、ライカとの徒手格闘が始まった。
合図と同時にライカが蹴りを放ってきた為、私は烏間先生がやっているように軌道をそらすように受け流す。
「へえ、今ので終わると思ったけどなかなかできそうだな」
「まあね、教えている先生が特別だから」
今度はこっちから攻めよう。
動きを封じ込めるため、鳩尾や肝臓を狙う。
ライカも急所を脚などで使って防いでくる。
お互いにクリーンヒットが出せる場所から1歩も引かずにその場で殴る蹴るを繰り返す。
「そこ!」
「それを狙ってたんだよ!」
何度目か受け流した後、決定的隙が出来た。
ライカを地面に着ける為に足技を掛けようと仕掛けると、気づけば私が背中を地面に着けていた。
「そこまで!勝者は金髪のほうや」
蘭豹先生によって、私が負けたことが改めてわかる。
「へへっ、アタシの勝ちだな」
「……」
ライカは自慢げな顔をしながら私に手を伸ばしてくる。
悔しい、ナイフと銃があれば負ける気しないのに。
ライカの手を掴み起き上がると蘭豹先生が近づいてきた。
「2人とも面白いもん見せてもらったわ。あとお前は武器に頼らない戦い方も覚えとけよ」
そう蘭豹先生が私に言ってくる。
「烏間は無手でもかなり出来るやつやからな、アイツに頼めば今よりもっと強くなれるで」
この人、先生と知り合いなの?
待って……なんで
「……なんで先生の事知っているんですか?」
「まああれや。 武偵高の教師を嘗めるなってことやな」
適当にはぐらかされた後、どうやら烏間先生の事は一方的に知っているみたいで今度紹介しろと蘭豹先生に言われた。
私じゃなくてキンジに頼むようにと蘭豹先生に言って、私たちは強襲科の訓練場を出る。
「そろそろ私達は帰るけど、ライカはどうするの?」
「アタシはまだ見終わってないから、もう少し見てくつもりだぜ」
「そう、じゃあここでお別れね。……次会ったら今度は負けないから」
「いつでも相手になってやるよ。まあ次もアタシが勝つけどな」
そんなやり取りをしてライカ達と別れた後、キンジに電話で連絡し学校の入り口近くで集合する。
「?」
集まったメンバーの顔つきが違った。
律と矢田は満面の笑みを浮かべ、キンジはなんでか悩んでいる、千葉と渚もメモを見ながら何やらブツブツと言っていた。
「お前ら、今日はどうだった?」
キンジが私たちに学校見学の感想について聞いてくる。
「自分の実力不足が分かったわ」
「あたらしい友達ができました」
「射撃の参考になった」
「いろいろとすごかったよ」
「ビッチ先生のすごさが分かったわ」
「空気だった……」
私、律、千葉、渚、矢田、岡島の順に答えていく。
「岡島……あんたいたのね」
「お前とほぼ一緒にいただろう!」
岡島の事は無視し、取りあえずキンジを見てみる。
「まあ、銃を振り回す物騒な所だが楽しんでくれて良かった。そんじゃあ帰るか」
キンジの言葉で締め、皆でモノレールの駅に向かう。
(烏間先生に徒手格闘を教えてもらえるよう、あとでメールしとかないとね)
今後の予定を立てながら私は、やってきたモノレールに乗り椚ヶ丘に戻った。
後日、今日以上に頭を悩ませるキンジを見た私はしばらくキンジに渡す弁当をいつもより豪華にしてあげるのだった。
と言うわけで律のヒューマノイド化が決定しました。
AIのことはかじりかけの知識で書いたため為、間違っていたら申し訳ありません。