哿の暗殺教室   作:翠色の風

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戦闘描写とヒスキンが難しい…


03弾 武偵の時間

校舎からでた辺りで凛香は恥ずかしくなったのか、手を離して先に行ってしまった。

 

「ぎりぎりだぞ、遠山君」

「すいません、烏間先生」

 

集合場所ではイリーナ先生や殺せんせーを含め、もうみんな集まっている。

どうやら俺が最後のようだ。

 

 

「準備は大丈夫か?」

「ええ、いつでも大丈夫です」

 

そう言いながら俺は殺せんせーの近くまで行く。

 

「はたして、私を殺せますかねー」

 

殺せんせーは朝のように顔を縞模様にさせている。

どうやらこの先生は表情に出ると同時に色でも感情を表しているみたいだ。

そして登校の時の事や言動から、人をなめている時は縞模様が出るようだ。

なら今回は驚いた時の色を見せてもらうとしようかな。

 

「やってみないと分かりませんね。でも可愛い幼馴染との約束があるので最低でも触手を3本は破壊させてもらいますよ」

 

可愛い幼馴染を見てみると、どうやら今のでまた顔を真っ赤にさせているみたいだ。

それを見て凛香と俺をからかおうとしている中村さんには丁寧な笑顔を見せて制しておく。

これ以上凛香をからかうとここから逃げちゃいそうだしね。

さっきの笑顔のせいか中村さん以外にも何人かが顔を真っ赤にさせてポカーンとしている。

 

「俺、いつもタラシとか言われるけど、あいつには負けるわ……」

 

それを見た前原が呆れたように呟いているが、別に俺は誑しこんでいるわけではない。

ただ単に女性に優しくしているだけだよ。

 

「ではそろそろ始めよう。場所はここを中心とした半径5mだ」

 

準備が終わったと判断した烏間さんの説明で改めて周りを確認する。

鉄棒やサッカーのゴールが近くにあるが、身を隠せるような場所は見当たらない。

それを確認した俺は、愛銃であるフルオート、3点バーストも可能な改造ベレッタが収まっているホルダーに手をかけた。

それじゃあまずは、凛香と幼いころみた兄さんのあの技のお披露目といこうじゃないか。

 

 

「それでは……はじめっ!」

 

烏間さんの号令とともに俺は懐にあるベレッタを発砲した。

 

不可視の銃弾(インヴィジビレ)!)

 

昔見た兄さんが使う技の1つで、見えない射撃である『不可視の銃弾』を放つ。

しかしヒステリアモードによってスローモーションとなった世界で見えたのは殺せんせーが銃弾に当たる数cm手前のところで軽々と避ける姿だった。

 

「え………」

「……今、撃ったの?」

 

どうやらクラスメイトは発砲音しか聞こえなかったようで、音がしたのに俺と先生が微動だに動いてないことに驚いていた。

 

「……まさか不可視の銃弾!?」

 

どうやらイリーナ先生はこれを知っているみたいで他とは別の意味で驚いている。

 

「ビッチ先生、あれ知っているの?」

「……昔先生に暗殺する際にこいつがいたら迷わず諦めろって言われたほどの女性が使う技よ。いつ銃を抜いたのか、いつ狙われたのか、いつ撃たれたかすら分からない銃撃……そこからついた名が『不可視の銃弾』」

 

矢田さんの問にイリーナ先生は答えるが、その人はきっと兄さんのことだろう。まあ、兄さんは女装することによってヒステリアモードになるからイリーナ先生のように性別を間違われても仕方がないか。

 

「まさかあんなに速い射撃をしてくるとは思いませんでしたよ……まあ、銃弾が見えている私には意味がありませんでしたけどね」

 

そんな風に殺せんせーは言うが、先ほどまで出ていた縞模様の顔は黄色の表情に戻っている。

なめたような言動は一緒だが、俺を警戒したということだな。

 

「やっぱり、殺せんせーには効かないか……」

 

ある程度予想は出来ていたが、あえてため息をつきながらそう言った俺は次の手をうつ。

手早くベレッタのマガジンをロングマガジンに切り替え、弾幕で殺せんせーを狙う。

フルオートで狙うも殺せんせーは当たりそうな弾だけを最低限の動きで避けてくる。

 

(なら、これだな……)

 

俺はそのまま弾幕を展開しながら、銃弾を何発かある場所へ放った。

その際、殺せんせーには当たりそうな弾を撃つことによって意識をこちらに向かせる。

 

 

跳弾射撃(エル)!)

 

外したと思わせた射撃は、鉄棒やサッカーのゴールによって射線を変え殺せんせーへ迫る。

意識外からの射撃にギリギリ反応した殺せんせーは避けるのを諦め銃弾を防ぎ、触手を2本破壊できた。

 

「まさか鉄棒などに反射させて狙ってくるとは…」

「さすがの殺せんせーも意識外からの攻撃は当たるみたいだね」

 

この間、あれほどザワザワとしていたクラスメイトは口をポカーンと開いたまま動かなくなっており、俺と先生の会話でぎこちなく動き出す。

 

「反射を計算して触手の破壊や見えない射撃とか遠山は本当に人間なのか?」

 

磯貝の言葉に思わず苦笑が漏れる。

人間なのは当たり前だ。

そうだね、俺のことを簡単に説明するならば……

 

「俺は人間でただの一般人さ。転校生として、ちょっと偏差値が低めで荒っぽい学校から来たね。」

『お前みたいな一般人がいるか‼』

 

みんなからつっこまれた。

俺以上にすごいやつなんて世界中にゴロゴロいるのに……

 

「それより殺せんせー、そろそろ終わらせよう」

「私を殺してないですが、もういいのですか?」

「ああ、銃弾もなくなったからね。当たっても当たらなくても次の攻撃で終わらせるよ」

 

そう言いながら俺は対殺せんせー用のバタフライナイフを構える。

アレを使えば今後警戒されて当たらないかもしれないが、この任務は俺だけじゃない。

それに凛香との約束もまだ達成できていないしね。あと1本は破壊させてもらうよ、殺せんせー。

 

「ヌルフフフ、いいでしょう。逆に手入れしてあげます」

 

ナイフを取り出した俺を見て、殺せんせーも爪切りやヤスリをどこからか出し構えた。

 

「ならこの桜吹雪、散らせるものなら……散らしてみやがれ!」

 

俺は『桜花』を放つため走り出す。

スローモーションの世界で見た殺せんせーは俺の爪を手入れしようとおよそマッハ1ほどの速さで近づいている。

殺せんせー、マッハを出せる生物は何も殺せんせーだけじゃないんだぜ。

爪先、膝、腰と背、手首を全く同時に動かして放つ超音速の一撃に殺せんせーは驚き、その瞬間爪切りを持っていた触手が宙を舞っていた。

 

 

 

~渚side~

「なら、この桜吹雪散らせるものなら……散らしてみやがれ!」

 

そんな決め台詞を言った遠山君は殺せんせーに向かって走り出した。

僕らだと爪の手入れをされて終わるけど、跳弾で触手を破壊したり見えない射撃を放った遠山君ならやってくれるのではとみんなまばたきをするのも忘れ見入っている。

けど、決着は一瞬だった。

パァァァァァァンと銃撃音に近い音がなったと思ったら、腕を血まみれにした遠山君と驚いた殺せんせー、そして爪切りを持った触手が落ちていた。

 

「俺の負けだよ殺せんせー、1人ではここまでが限界みたいだ」

「最後のはびっくりしましたよ。それに私の動きも終始目で追えていたみたいですしね」

「せいぜいマッハ1か2ぐらいしか出してないくせに皮肉にしか聞こえないな」

 

遠山君、人間はマッハのものを目で追えないよ普通……

 

「最後ってどうやって触手を破壊したの?」

 

最後の攻撃の方法が分からなかったから聞いてみると、遠山君は血まみれの腕を上に挙げながら

 

「ただマッハ1の速さでナイフを振っただけだよ」

 

これを聞いて、みんな目を点にしている。

人間ってマッハ出せる生物だったっけ?

 

「もうこれは、一般人じゃなくて逸般人だね。」

 

不破さんは遠山君がまるで漫画やアニメみたいな事をしたからか目を輝かせながら言っている。

そんなことを言ってると速水さんが遠山君ところに近づいていき

 

「凛香、約束通り触手3本破壊して見せたよ」

「……ケガしてまで何やってんのよ。バカ」

 

セリフだけならすごくいい雰囲気なんだろうけど、速水さんが遠山君を叩くと遠山君はマンガのように5.6m吹き飛んだのだ。

 

『えェェェェェェェ!?』

 

殺せんせーやビッチ先生を含め烏間先生と叩いた速水さん以外全員驚いた。

どうやら、叩かれた遠山君は無事だったようで

 

「なんで凛香が秋水を使えるんだ!?」

「……昔、キンジのおばあちゃんに遠山家の人をしつけるにはこれを使えば一番効果的って言われて教えてもらったのよ」

 

あとから遠山くんに秋水について聞くと、『余すことなく全体重をのせた攻撃』らしい。

 

「ばあちゃん、何教えてんだよ!」

「待ちなさい、このバカ!」

 

いつもクールな速水さんの意外な一面と必死に逃げている遠山君を見てクラスのみんなは笑っていた。

そんなこんなで今日3-E組にちょっと変わった転校生が加わったのだった。




次回から修学旅行編に入りたいと思います。
京都ということで緋弾のアリアのキャラも出演するかも…
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