わかばパークでの無料奉仕も無事に終わり、国家機密に関しては無事に守り通せた。
中間テストも終わりまたいつも通りの日常が始まったのだが、問題がひとつだけ
「中間の総合が130位かよ……」
わかばパークでの仕事が終わったのは中間テスト前日で結果は見るに堪えないものになってしまった。
「まだ言ってんのキンジ」
「次がんばろうよ。ね?」
そういう凛香(総合51位)と有希子(24位)、期末と対して変わらない順位のヤツに言われても余計に惨になるだけである。
「そうは言ってもな、年下に負けるのってかなり堪えんだぞ」
今回のテスト、E組での最下位は俺だったのだ。
見ず知らずのヤツだったらともかく、知り合いのしかも年下全員に負けるなんて……
「勉強できないのなんて元々でしょ。律、アンタもキンジに……律?」
後ろを向いた凛香が言葉を途中で止める。
気になって俺も振り返ると律は道の途中で立ち止まり、空を見るように顔を上げたまま立ち止まっていた。
(またか)
最近律の様子がおかしく、頻繁ではないものの突然このように動かなくなることが起きている。
一度本格的に平賀さんに確認してもらうべきか?
「律」
俺が肩を叩いてやると、そこで律はやっと反応し
「……どうしましたキンジさん?」
「急ぐぞ、このままじゃ皆との集合時間に遅れるぞ」
「はい。あとキンジさん先ほど武偵高からメールが届きました。
「ゲッ、マジかよ」
教務部に出す報告書は烏間先生にも確認してもらったから、不備どころか国家機密に触れるような内容にもなってないはず、呼ばれる事はないはずなのに……
詳しい内容を確認するが、明日来いとしか書かれていなかった。
まあ教務部に呼ばれたついでだ、その日に平賀さんに会って律についての相談もしてみるか。
心当たりがないため、教務部に関して考える事をやめ俺達は学校へと急いだ。
いつもより早くに学校についたが、そのわけは迷惑をかけた烏間先生への謝罪である。
今回は誰一人遅刻することなく集まり、烏間先生のいる教員室へと全員で向かった。
「「「迷惑かけてすいませんでした。烏間先生」」」
「これも仕事だ、気にしなくていい。それよりも君たちはどうだ?今回の事で何を学べた」
少しの間誰も口を開かなかったが、渚が代表するように皆より1歩前に出た。
「キンジ君にも言われました。最初は力は自分の為だと思っていました。殺す力は名誉とお金、学力は成績の為だって、でもそれだけじゃなかった事を思い出せたんです。殺す力は地球を救えます。学力を身につけたら誰かを助けれます。力を持ってない人のために使う責任が持ってる人にはあるんだって気づきました」
そう言って俺へと視線を向ける渚に、正解だという意味を込めて頷く。
「もう下手な使い方はしないっす」
「いろいろ気をつけるよ」
岡島や前原が渚に続けて言うと、烏間先生は席を立ちあがり何かを取りだした。
「君たちの考えはよく分かった。だがこの有様では、高度な訓練は再開できん」
見せてきたのはボロボロになったジャージだ。
「この股の裂け具合は俺のだ」
どうやら岡島のらしいが、これがいったい……
「ハードになる訓練と暗殺にもはやこの学校のジャージでは耐えられん。君らの安全や親御さんへの隠蔽も困難になる。そこで防衛省からのプレゼントだ」
烏間先生の部下の人たちから一着の服を渡される。
「今日を境に君たちは、心も体もまたひとつ強くなる」
それは体操着というよりも武偵高のC装備――『出入り』の際に着る攻撃的な装備に近かった。
「今日からこれを着て体育は行う。先に言っておくがそれより強い体操着は地球上に存在しないぞ」
「ヌルフフフ、まさか朝からバーベキューをしてるなんて誰も気づかないはずです。今のうちにフランス直売のフォアグラを……」
俺達に隠れてBBQをする殺せんせーめがけて、中村が崖から急降下。
ナイフを振りながら、BBQ台へ背中から着地をする。
「にゅや⁉ な、なんて所から落ちてくるんですか中村さん!」
「……すっげー、10m以上からBBQ台に落ちたのに痛くもかゆくもない」
烏間先生に説明されたが、その性能に改めて全員が驚いた。
この『超体操着』と名付けられた服は、軍と京菱重工が協力して開発したものらしく防弾、防刃、耐火、衝撃耐性など想定されるあらゆる要素が世界最先端のものらしい。
「全く油断ならない、フォアグラの匂いに誘われたんでしょうね。仕方ないですから、チャイムがなるまで不破さんから中古で買ったジャンプを……『――パパ―ン』ヒィ‼ ち、千葉君ですか⁉ ニュヤ‼ BLE〇CHの最終話が読めない‼」
さらに機能はあり、全5色の特殊な揮発物質を吹きかければ服の染料が反応しどんな場所でも迷彩効果が発揮できる。
最後に衝撃吸収ポリマー、これは肩、背中、腰にあり、さらにフードにエアを入れると頭と首まで守ることができる。
「ジャンプすら読めなくなりました……仕方ない、このロケットオッパイの再現の続きでも……」
「3……2……1、今だ!」
つまり今まで危険だった方法も無傷で実行できるってことだ。
俺の合図とともに、数人で窓を蹴破り殺せんせーに向けて発砲する。
――パパパパッ‼
「先生のロケットオッパイがーー‼ なんなんですかさっきから、息つく暇もない‼」
「俺達の新しい
俺の言葉に殺せんせーは改めて俺達を見てくる。
「教えの答えは暗殺で返す。それがE組の流儀だろ?」
「間違えた後だから、ケジメも含めて真面目に殺しで応えなきゃ」
寺坂、不破の言葉を聞き、改めて殺せんせーに俺達は宣言する。
「今ここで誓う。俺達はこの『力』を誰かを守る目的以外で使わない」
そう言うと殺せんせーは顔をほころばせ
「満点の答えです。さあもうすぐベルが鳴ります。着替えて席についてください」
こうしてE組の騒動は終った。最後に周りを見てみると、今まであった焦りなどの表情はそこにはなかった。
「どうでしたかキンジ君、誰かを教えるのは」
そんな事をしていると、いつの間にか殺せんせーが横に立っていた。
「正直悩んでばっかだったな。もっと良い方法があったんじゃないかって。殺せんせーが場を用意してくれなかったら、ここまで上手くいかなかったんじゃないかな」
「そうですか。それは良かったです」
「はあ?なんでだよ」
「これは烏間先生にも言った事ですが、良い教師は迷うものなんです」
「そうかよ……」
「今回で君も1歩進めた。先生の力なしで導いたあの子もきっといい方向に向いたはずですよ」
どうやら間宮の件も把握されているみたいだ。
ホントこの先生相手だとプライベートも何もあったもんじゃないな。
それはそうと……
「殺せんせー、なんでメモの用意をしてんだよ……」
「ニュヤ⁉ あの子と異性で一番一緒にいたキンジ君との関係をですね……」
そこまで聞いて、プチッと俺の中から聞こえてきた。
「おいタコ……毎回毎回、何やってんだテメー‼ それで被害食らうの俺なんだぞ‼」
――パパパパパパパパッ
「キ、キンジ君。実弾はやめ、ニュヤ⁉ 時々、対先生弾が混ざってる⁉」
「死ね!クソタコッ‼」
そこからチャイムが鳴っても来ない俺達を見に来た烏間先生に止められるまで、俺は殺せんせー追いかけるのだった。
ホント、このタコは最後の最後で全部ぶち壊してくるな‼
~???side~
「こいつが……伝説の……」
ズシャッとまた1人標的が血の海に沈んだ。
それを確認したところで、仕掛けていた盗聴器が音声を拾う。
『……よーし、また俺等で背中を押してやろうぜ』
ちょうどいい、あの人に餞別として貰った力もようやく慣れたところだ。
向こうでの準備もとっくに済んでる、それに都合よくもう1人操れそうなヤツも確保できそうだな。
仕事内容は超生物の始末と同時に速水凛香の拉致、2人を含めE組の最新情報は労せず得られる。
幸いここから日本は近いし、そろそろ課題を始めるとしよう。
手始めに速水凛香含め、E組からだ。
そういえばこれを使う時はこの言葉を贈ってくれと頼まれてたな。
「さあ、E組諸君
季節外れな
今回はエピローグ兼プロローグ。
敵である誰かさんは原作より強くなってます。