それ以外の方は初めまして。
ようやく落ち着いてきたので、また書いていこうと思います。
ちなみに、前書いていた小説は削除させていただきました。
もしも、更新を楽しみにされていた方がいらっしゃったら申し訳ございません。
キャラの名前は、初登場はフルネーム、それ以降は名前呼びにしてあります。
リハビリなので、何言ってるかさっぱり分からない場合は作者は頭おかしいと思ってください。
暖かな日差しの中、一人の天狗が空を飛ぶ。
彼女の名前は
そんな彼女は今、博麗神社という神社に向かっている。
そこにいる一人の男子に会うためだ。
余程楽しみなのか、ご機嫌で鼻歌を歌っている。
此処、幻想郷では複数の新聞が発行されている。
天狗たちが作った新聞がほとんどであり、天狗たちの間では定期的に大会も開かれているらしい。
ほとんどの天狗たちが自分たちの話題だけで書いているのに対して、彼女の新聞は広い分野で書かれている。
今回、博麗神社に向かっているのもその取材のためだ。
ちょくちょく会っては取材を申し込んでいたのだが、彼はなかなか皆に人気なので予定があいていなかったのだ。
しかも、本人も一箇所にとどまるような性格じゃないとなると、ホントに捕まる事が少ない。
しかし偶然にもこの間、約束を取り付けることができた。
このチャンスを逃がしてはならないと、自身の出せる最高のスピードで飛んでいる。
彼女の種族、鴉天狗は基本的に速い。
いろいろな妖怪、人外が蔓延る此処幻想郷において一位二位を争うくらいだ。
そんな中でも彼女、文は最速を誇る。
そんな彼女が全力で飛ぶと、周りにおこる風は凄まじいものになるわけで。
―――――よっしゃ、今日は暇だし霊夢のところでも行ってみるかな。もしかしたらあいついるかもしれないし。よーし、そうと決まれば急いで・・・・・・へっ?―――――
一人吹き飛んだ。
このように彼女が思い切り飛ぶと吹き飛ぶ者が現れるのだ。
まあ、考え事などしていなければ普通は吹き飛ばされないのだが。
―――――そんなこんなでいろいろありながら無事、博麗神社に到着したようだ。
彼女は何も言わずに縁側から侵入する。
「あなたの射命丸文が会いに来ましたよ~!取材お願いしま~す!」
「何があなたの、よ。変なこと言ってるんじゃないわよ」
そう言って、少女が文の頭を叩く。
・・・・・・なかなかに良い音だ。
「っつ~!、痛いじゃないですか霊夢さん!」
「しょうがないでしょ。あなたが変なこと言うから」
「そんな理不尽なっ!」
―――今、文の頭を叩いた少女の名前は
彼女は博麗の巫女と呼ばれ、此処幻想郷の周りを覆っている結界の管理をしている。
この結界がなければ、いろいろと大変なことになるらしいのだが・・・・・・、詳しくは知らない。
「まあ、ともかく。私は彼に会いに来たんです。彼を出してください」
「あの人なら緊急の用事で呼ばれたみたいだから、当分帰ってこないわよ?」
「えっ!また用事入ったんですか!?約束したのに・・・・・・場所は何処です?」
「守矢神社だけど?」
「えっ、妖怪の山方面じゃないですか!完全に入れ違ってしまった・・・・・・」
「まあ、なんというか・・・・・・お疲れ様」
約束したというのにお目当ての彼は用事。
なんとも可哀想である。
彼はそこまで不誠実ではないので、きっと何か理由があるのだろう。
そんなことを考えながら、いつもなら厄介事を運んでくる文に、さすがに同情したのか慰めの言葉をかける霊夢。
その結果、天狗を人間が慰めるというなんとも不思議な状況になってしまった。
人間に慰められるとは、やはり天狗らしくない天狗である。
「くぅ、こうなったら取材出来るまで追い掛け回してやる!天界だろうが地獄だろうが。たとえ幻想郷の外だろうが追い掛けて見せますよ!」
「そんなことしなくてもあの人なら取材受けてくれるから大丈夫よ」
「まあ、ですよね。あの人頼めば基本なんでもやってくれますからね」
「ええ、だから今回も行っちゃったのよね」
「そうなんですよね。あの人の長所ではあるんですが・・・・・・」
「まあ、あなたの言いたい事は分かるわよ・・・・・・ほら、いまから戻るのも大変でしょ、ここで戻ってくるまでゆっくりしなさいな」
「なっ・・・・・・霊夢さんが優しい・・・・・・!」
「追い出すわよあなた」
「あーすいませんすいません。ありがたくゆっくりさせてもらいますね」
そう言って文は神社の中にあがりこむ。
霊夢は溜息をつきながらもお茶を入れる。
「あ、そうだ霊夢さん。どうせなら霊夢さんに取材させてもらってよろしいですか?」
「え?どうしたのよ急に」
「いえ、彼の記事を書くために周りの評価も聞いてみようと、今思いまして」
「そんな思いつきに私は付き合わされるの?」
「まあまあ、いいじゃないですか。どうせ出かける予定なんてないんですよね?」
「・・・・・・まあ、確かにそうだけれど」
「ならいいじゃないですか。彼との出会いから話してくださいよ」
そういって手帳とペンを取り出す文、完全に準備完了である。
「・・・・・・はあ、分かったわよ。話せばいいんでしょ話せば」
「あれ、思ったより素直ですね霊夢さん。もっと嫌がられるかと思ってたんですが」
「いいじゃない。たまにはあなたに協力してあげてもいいかもって思ったのよ」
「はあ、そうですか。まあ私には好都合なので全然オッケーです!それじゃ、ピンからキリまでお願いします。出会いから霊夢さんが彼を好きになった出来事、その他諸々全部ですよ!」
「遠慮のえの字すらないわね全く・・・・・・。それになんで私があの人のこと好きだってことになってるのよ。全くもう・・・・・・」
そういいながらも否定はしない霊夢。
それがどういうことかは、まあ分かるだろう。
「それじゃあ、お願いしますよ霊夢さん!」
「はいはい、それじゃあ話すわよ。あの人と会ったのはあの吸血鬼の屋敷でだったわね」
****************
そんな話をされているとは露知らず。
噂の彼は守矢神社に向かって歩いていた。
隣に白狼天狗という妖怪を引き連れながら。
「相変わらず忙しそうですね。こんなに何度も妖怪の山を行ったりきたりしてるのはあなたぐらいなものですよ」
彼は首に手をやりながら苦笑いをする。
いろんな人に頼まれるから仕方ないと考えているようだ。
「もう少し断ることを覚えた方がいいと思いますよあなたは。そんな皆に優しくしてるといずれ大変なことになりますよ」
彼の優しさに付け込んで悪い事をする不届き者が現れないとも限らないのだ。
白狼天狗である彼女はそこを心配していた。
それを聞いた彼はそんな心配はないと声をあげる。
皆そんなことする子じゃないし無理なお願いは断っているからと。
「んー、まあそれならいいんですけど。ただ、このままだと別の問題が発生しそうなんですよね」
まあ、彼は気付いていないようだが。
まあ、なんというか。
彼に助けられたり優しくされた女性陣が軒並み射抜かれてしまっているのだ。
このままではいずれ彼の争奪戦が起き、なにか大変なことが起きそうで怖い。
「まったく。罪な人ですねあなたも」
呆れている彼女だが、彼女もその一人であるため難儀である。
そうこうしているうちに、目的地である守矢神社に着いた。
「あ、着きましたね。それじゃあ私はこれで」
そういって彼女は踵を返す。
彼女―――
彼はそのことを知っていたので、もう少し話していたかったが引き止めずに見送った。
代わりというわけではないが、手を振り、またねと言いながら見送る。
彼女もそれに反応してまたねと言いながら手を振る。
彼は彼女が見えなくなるまで手を振り続けた。
「・・・・・・ふふっ、またねと言われるだけで、手を振り続けてもらえるだけで、こんなにもうれしいなんて。私も重症ですね」
そんなことを考え、顔を緩ませながら彼女は仕事に戻るのだった。