一週間、二週間に一話のペースで投稿できたらいいなと思います。
彼がちょうど守矢神社に着いた頃、博麗神社では霊夢と彼の出会いが話されようとしていた。
「あの人と会ったのはあの吸血鬼の屋敷でだったわね。私は異変を解「邪魔するぜー!」・・・・・・誰よ」
霊夢が話をし始めたまさにそのタイミングで神社に人が入ってきた。
金髪が目立つ彼女の名前は
よく、此処博麗神社に遊びに来ている。
「おーい霊夢ー!遊びに来たぜぇー!お茶でも出してくれよー!」
「いきなり来てお茶出してなんて。相変わらず図々しいわね魔理沙」
そう言いながらもお茶を入れに行く霊夢。
昔の彼女ならもっと文句タラタラに淹れていただろう。
文句が減ったり、少し昔よりもやさしくなったのも彼の影響なのだろう。
「まあまあ、細かいこと気にしたら負けなんだぜ!」
「あんまり細かいことじゃないと思うのだけれど・・・・・・まあいいわ。はいお茶」
「おおー、ありがとうなんだぜ」
そういってお茶を飲み始める魔理沙。
感謝の言葉を述べることが出来るだけ、優しい女性なのだろう。
・・・・・・自由奔放なその行動で、他人に迷惑さえかけてなければ皆にもそう思われるのだろうが。
残念な女性である。
「・・・・・・ふう、落ち着くなぁー」
「そんな寛がれても困るのだけれど。まああなたには今更ね」
「おおっ?とうとう霊夢公認か?これでいつ来て寛いでも問題ないな!」
「そういうつもりで言ったんじゃないわよ」
そう言って、魔理沙の頭をコツンッと叩く霊夢。
先程の文への一撃に比べれば圧倒的に軽い。
文、不憫な子である。
「霊夢さ~ん、さっきの私への一撃に比べたら軽すぎません?」
「そうかしら?気のせいだと思うけど」
文に問われた霊夢は素知らぬ顔で返す。
文、やはり不憫な子である。
「ところで、霊夢達は何してたんだ?」
「あー、私が取材されてたのよ」
「はい、彼の周りの評価も聞いてみようと思いまして」
「おー、なるほどなー・・・・・・。よし、私もあいつのこと話してやるぜー!」
「あ、本当ですか?なら、ぜひお願いします!周りからの評価は多いに越したことはないですからね」
「おう、任せとけ!初めて会ったところから全部話してやるぜー!」
「はいっ、お願いしますね!」
魔理沙から言う形で、魔理沙も取材を受けることになった。
文としては、彼についての周りからの評価についての資料が増えるのでデメリットは何も無い。
なので、ありがたく取材させてもらうことにした。
「魔理沙、あなたが自分から面倒を引き受けるなんてどうしたの?」
「いや、ここでただ待ってるだけは面白くないと思ったからな。だったら取材でも受けて暇を潰そうかと」
「あー、なるほど。納得したわ」
「あの、取材受けてもらえるのはとても嬉しいのですが。適当に話でっちあげておもしろおかしくするのはやめてくださいね?お願いですから」
「ふっ、任せとくんだぜ。今までで一番の売れ行きにしてやるから」
「それ、つまりはおもしろおかしくするってことですよね?魔理沙さん?そういうことですよね?」
文からの問いかけに、そっぽを向いて口笛をする魔理沙。
もう答えを言っているようなものである。
「彼の為にもお願いしますよ魔理沙さん!?」
「はいはい、分かってるぜそのくらい。ただの冗談だよー」
「全く、洒落にならないです!」
「さすがに魔理沙も、あの人のことで悪戯とか不利益になるようなことはしないわよ」
「はあ、そうなんですか。なんか意外ですね」
「ま、まあいいだろとにかく!取材始めようだぜ!」
なんとなく、無性に恥ずかしくなったのでさっさと取材を始めようと促す魔理沙。
それでなんとなく、あ~そういうことかなんですかね~、と察する文だった。
****************
そして話は彼の方に移る。
彼はようやく守矢神社に到着した。
今回の緊急依頼を申し込んできた彼女を探そうと歩き回る彼。
しかし、いくら探し回っても彼女を姿が見えない。
仕方が無いので、中に居るであろう彼女達に聞いてみることにした。
失礼するよ、と言って中に入る彼。
中に入ってすぐ目の前に、お目当ての彼女達はいた。
そんな彼女達の光景に、思わず溜息を吐く彼。
彼女達は、ここ守矢神社の神、
神なのだが、まあ見て分かるように結構、いやかなり酒癖が悪い。
いつもは、この神社の
今日はなぜかいないようだ、ちなみに緊急で依頼をお願いしたのも彼女である。
彼女は彼に守矢神社に来てくださいっ!お願いしますっ!と言うだけ言って行ってしまった。
だが、彼女は此処にはいない。
もうなにがなんだか分からない彼だが、とりあえずこの酒癖が悪い神二人を介抱することにしたのだった。
神としての威厳が欠片も無い彼女を二人を介抱していると、その内の片方が目を開ける。
「あれぇ~、ここはどこぉ~、なんか目の前がクラクラするよぉ~」
そう言って起きたのは諏訪子だった。
彼は苦笑すると、彼女に此処は守矢神社だよ、と優しく伝える。
「ほえぇ~?あ~そうなの~?誰だか分からないけどありがと~う」
どうやらまだ酔いが醒めてないようだ。
彼はまた苦笑して、彼女が酔いから醒めるまで近くで待つ。
その情景は、端から見るとまるで芸術品のようになっていた。
綺麗な黒髪の少年と長い金髪の少女、そこに外から陽の光が差し込む。
―――――どれくらい経っただろうか、ようやく醒めてきたのかまどろんでいた目がだんだんとしっかりしたものになっていく。
それを見て、ようやく酔いが醒めたかな?と思った彼は、諏訪子にあの風祝の少女はどこに行ったのか聞いてみた。
「う~ん、おはよー・・・・・・。ん?あー、えっとねー」
なぜか口ごもる諏訪子。
その様子を見て、彼は彼女が何か厄介事に巻き込まれているんじゃないかと不安になって問いただす。
「えっ!?いや、別になにかあったってわけじゃないんだけど・・・・・・。そう!人里の方に行ったよ!」
彼の頭に?が浮かぶ。
彼は彼女の飛んだ方角的に守矢神社だったし、彼女自身も守矢神社に来て、と言っていたので守矢神社に入るとばかり思っていたのに、向かったのは人里だと言う。
一度守矢神社に寄ってから人里に行ったのだろうか?
彼はあまり釈然としないが、とりあえず納得することにした。
「そう!とにかく、人里の方に行くといいと思うよ!うん!そうしな!」
そう言って彼の背中を押す諏訪子。
彼はなにか違和感を感じたが、まあいいかと気にしないことにした。
先程述べた通り、一度守矢神社に寄ってから行ったという可能性もある。
深く考えるのはやめにして、目の前の少女を信じることにした。
「ふう、それじゃ行ってらっしゃい。しっかり探せば見つかると思うから。いい?しっかりだよ?」
彼は、訝しげに思いながらも頷き返す。
そして、また今度、と言うと人里の方へ飛び去って行った。
少女、諏訪子はそんな彼を見送ると溜息を吐く。
「はあ、とりあえず誤魔化したけど大丈夫かな?早苗~、準備はどう~?」
そう言うと、奥の部屋から緑色の綺麗な髪をした少女が現れた。
「はい、もう少々かかりそうです。すいません、私がこけて装飾を壊さなければぁ~」
そう言って頭を抱える緑髪の少女。
諏訪子はその様子を見て苦笑いする。
「まあ、やってしまったものはしょうがないよー。それに、今日中には直せそうなんだよね?」
「はい、なんとか直せるかと」
「ならいいじゃないか。大事なのは今日の内に出来る事だからね」
「う~、諏訪子様ぁ~ありがとうございますぅ~」
そう言って緑髪の少女は諏訪子に抱きついた。
彼の預かり知らぬところで、何かの計画が着々と進行していた。