魔法科高校の超絶優等生   作:ぶるーちーづ

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こちらもこちらで更新。


なんかもうだめだ……かけねぇ。


となっております。


過度な期待はしないで下さい。


風紀委員室

 

 

 

「お帰りなさい」

 

 

柔らかく微笑みながらまるで待ち構えていたように穂波が二人を迎える。

 

二人も各々帰宅のあいさつを告げると荷物を整理に自らの部屋へ向かおうと足を進める。その背中に穂波から声がかかった。

 

 

「あぁそうだ!二人とも後でリビングに来てね、お母様からの連絡が入っていたわ」

 

 

その言葉に深雪はあからさまに警戒心を表し、達也は何処か呆れたように苦笑いした。

「はい」と告げた二人の心は全くと言って良いほど異なっていた。

 

 

 

⭐⭐⭐⭐⭐⭐⭐⭐⭐⭐⭐⭐⭐⭐

 

 

 

「達也さん、入学おめでとうございます。総代に選ばれることはほぼ確定事項であったとしても、誇らしいわ。さすが私の息子ね…………………ついでに深雪さんもおめでとうございます」

 

 

 

画面には、二人の母と叔母である深夜と真夜が写っている。しかし、話しているのは深夜の方だけだ。真夜は、先程からそわそわして……もとい、ハァハァと息を切らして喋るどころではないようだ。

 

「ありがとうございます。“お母様”」

 

 

応えたのは、達也ではなく深雪だった。彼女は“ついでに”という台詞にいらだっているのではない。そんなものは日常茶飯事だ。

 

むしろ、彼女たちは、明確な敵だ。深夜の方はまだしも、真夜からは並々ならぬ意気込みを感じている。

 

 

「あら、あなたから母と呼ばれる筋合いはないわ、深雪さん。達也は何処にもやりません。一生私の息子でいてもらいます」

 

とはいっても、母親もこの有様。もはや手は付けられない状態にあった。

 

 

「しかし、“お母様”。魔法師として、子を産む義務があります。特に私達は四葉です。どこぞの馬の骨に遣るよりも縁者である私と結ばれた方が良いとは思いませんか?」

 

 

深雪も攻撃の手を緩めない。というより、深雪は気付いたのだ。たった数日間の学校生活で達也は予想以上に注目を集めている。

 

 

無論その中には、非好意的なものも含まれるが、好意的なものに比べたら雀の涙ほどのものだ。比べるのもおこがましい。 

 

 

そして考えついたのが、既成事実

 

許嫁という勝ち組ポジションを手に入れてしまえば、達也に近づく雌もいなくなるのではないか

 

そう考えてしまったのだ。

 

 

しかしながら、恋は盲目。その場に達也が居ることを完全に忘れてしまっている深雪は、達也のわざとらしい咳を聞くまで深夜との戦いを続けてしまったのだった。

 

終わった後に顔を真っ赤にして自室に向かったのは言うまでもないことだろう。

 

 

深雪が去って後、残された達也は再び深夜と真夜と対面していた。

 

 

 

そうして久しぶりの親子の交流は終わったのだった。

 

 

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

 

 

 

コンコン

 

小気味良い音が響く。

 

達也は自室の扉が叩かれたのを聞くと「はい」と簡単な挨拶をした。

 

 

「達也くん?ご飯が出来たから夕食にしましょう」

 

帰ってきたのは穂波の声だった。ちなみに、達也を呼びに来るのは日替わりだ。誰と誰の日替わりかは、今さらいう必要も無いだろう。

 

達也は、その場で手を止めてすぐさまリビングへと向かった。彼は経験上“キリが良いところで止める”と言ったときに、そのキリの良いところは永遠に訪れないことをしっているのだ。

 

 

 

 

 

「お兄様、お待ちしておりました」

 

 

花のような笑顔と共に迎え入れてくれたのは、深雪だ。制服から着替え、何故か室内になると露出度の上がる私服の上にエプロンを身につけている。

 

見れば、テーブルの上には既に料理が並んでいる。

 

要するに、さっきのことはなかったことに。と言外に伝えたいのだろう。

 

 

達也は深雪の頬に浮かぶ水滴を見なかったことにして「今日もおいしそうだね」とひとこと言って微笑むと、深雪も少し落ち着いた様子に見える。

 

 

「あらぁ~?今日は私も手伝ったんだけどなぁ」

 

 

そこで二人の世界を阻むものが一人。深雪が声がした方を向くと、そこには「良い雰囲気になぞしてたまるか」とでも言いたげな視線が返ってきた。

 

そして更に追い打ちは続く

 

 

「今日は誰かさんが、使い物にならなかったからなぁ~」

 

わざとらしく、飄々とした声で紡がれる(深雪にとっての)鎮魂歌。

 

 

「穂波さんもありがとうございます」

 

 

助けたのは無論愛しの兄様だった。

 

その後の夕食は何時ものように朗らかな雰囲気で過ぎていった。

 

 

 

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

 

 

 

翌日、達也はある部屋を訪れる予定があった

 

 

そのために少し早めの時間帯に家を出る必要があったのだが

 

「なぜですか?……そうですか、深雪には言えない。そういうことだと解釈してよろしいのですね?深雪は残念ですこんな朝からお兄様に……」

 

「あらーどうしたの?随分早いのね?」

 

「穂波さん、いえ実は兄が………」

 

「へぇ達也くん。それ私も聞いてなかったなぁ………で?」

 

プルルルルルル

 

『はい、四葉です』

 

『私が説明して上げるわ!』

 

『いえ、叔母様結構です』

 

『え、どうして?あなたたち達也さんに説明もとめてたじゃない?』

 

『はぁ、叔母様、あなたはそれでもお兄様を想う一人ですか?私達がお兄様のことを把握してないわけないじゃないですか』

 

『え!そうなの?じゃあどうしてさっきから?』

 

『それは、ああやって追い詰…コホン問い詰めれば優しいお兄様ですから、私たちのささやかな“お願い”を聞いて下さるだろうと、そういう作戦でしたのに……』

 

『そ、そんな!?なぜ私に知らせてくれなかったの?』

 

『それは、ただでさえ2人で分けるのが嫌なのに、更に増やすなんて愚策にすぎないですもの』

 

『そうね、“二人の利益”のためなら教えないわよね』

 

『そうです。“二人の利益”………ハッまさか叔母様……』

 

『気付いてしまったようね、でもしかたないのよ、私だけお願いできないなんて不公平、違うかしら?』

 

『叔母様もやりますね。ですがその年でストーカーとは少々……』

 

『あ、あら?人を想うことに年齢は関係なくってよ?』

 

 

などという茶番(であってほしいと達也は願った)を繰り広げられ、あれよあれよとの間に二人の言うことを一度聞くという約束を取り付けられてしまった。

 

 

ちなみに、彼女たちの会話の内容はある意味いつも通りなので気にはしていない。

 

四葉の諜報力(そもそも達也の使っているデバイスは、全て四葉が用意したものであるため)においては、自分のプライベートなど筒抜けになることは初めから覚悟している。

 

 

 

 

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

 

 

 

 

「遅いぞ、達也くん!!」

 

 

開口一番はその言葉だった。

 

部屋を示すプレートには風紀委員会の文字があった。

 

「そうは言われましても……渡辺先輩、時間指定されなかったですから」

 

 

「むぅ」

 

達也を呼びつけ、一番に怒鳴りつけたのは摩利だった。無論達也もそれが本当に怒っているわけではないことを長年の経験から知っている。

 

ゆえに、なぜその後彼女がむくれたのかは分からなかった。

 

 

「あの……渡辺先輩?どうしたんですか?」

 

 

「その渡辺先輩というの、止めてくれ」

 

 

「いえ、しかし、ここは学校ですから」

 

 

「今は二人きりではないか」

 

 

「それでも学校ということに変わりはありません」

 

「むぅ、相変わらず変なところで強情だな」

 

 

「申し訳ございません」

 

 

「なに、まぁいいさ。達也くんのそう言ったところも私は買っているのだ」

 

 

摩利は意外と感情の変化が激しい人間だ。世間に出るときは基本最後のような年上姉様ーー実際お姉様と呼ばれることもあるようだがーーが多く、時折年相応の少女のような対応を見せるのだ。

 

これは、彼女と近しいものしか知らない事実である。

 

 

 

 

「ところで、」

 

 

話の流れを本題に持っていくように摩利は言った。

 

 

「達也くん、君は七草からの告白を断ったらしいな」

 

 

「妙な言い方をしないでください、それにまだ明確に断ったわけではありません」

 

達也の反論にまたもやニヤリとしながら摩利は

 

「お?それは七草は脈有りだと捉えて良いのかな?」

 

 

「随分と食ってかかりますね。俺が七草先輩と一緒に居るのがそんなにいやなんですか?」

 

 

「な、な、な、何を言っているんだ!君は!」

 

 

 唐突に真剣な眼差しで声で言われると先ほどまでのいじらしい仮面は剥がれ真っ赤に染色されていた。

 

 

 

「冗談ですよ、そんなに本気にしないで下さいよ」

 

 

「ししし、してないしてない!何を勘違いしているんだ!全くもう……達也君は何時もそうやって…」

 

 

 

 そうして本題である『達也は生徒会に入るのか』ということを聞くことなしに話は終わってしまった。

 

 一見無意識にそうなったように見えるが、全て達也の思い通りであったことは言うまでもないだろう。

 

 

 

 千葉家の剣術道場に通っていた達也と摩利が出会うのはなんら疑問はない。

 

 しかし、そこまで仲を深めると言われるといささか疑問が残る。

 

 そう、達也に“知識”がなかったなら。

 

 彼は摩利の欲しているものをもっていた。

 

 

 『ドウジ斬り』

 

 摩利の完成させたかった技。

 そして、実際完成した技。

 

 

 それはひとえに達也の知識の貢献が大きい。そのどこからともなく流れる彼の知恵は、ただ知っていることを言うだけでなく、それを応用した技術を伝えてくれる。

 

 

 摩利が乙女になるのはむしろ必然だったのかもしれない。

 

 

 

 ただ、達也がどこまで計算して行動しているのかは、彼しか知り得ないことなのだ。

 

 

 

 






ごめんなさい。

なんかもうほんとごめんなさい



つぎから頑張ります。
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