シウンvs秋透・詩帆となり、詩帆の人格入れ替えに次ぎ、秋透の軍初確認となる《結合》により、死闘の末シウンを撃破。
その後、彼らは……。
コネクターになってからあった、何とも言い表せない違和感。
自分の中に、誰かが居ると言う慣れない感覚。
それはアキトが傍に居ると言う、証明だった。
けど、今はそれが、なくなった。
身体が軽くて、視界が明るい。
でも同時に、寂しい気もする。
今では意識せずとも感じられたアキトの存在が、分からない。
けれどそれはアキトが居なくなった訳じゃなくて、
『行ける? 秋透』
秋透とアキトの存在が、混じり合ったからなんだ。
「ああ。行こう、アキト」
互いの存在は変わらず在る。
トン、トンと爪先で地面を軽く叩くと、秋透は地面を蹴った。
向かう先はシウンの下。
詩帆に止めを指そうと槍を構えているシウンに、斬り掛かる。
「!?」
耳を塞ぎたくなる程の、轟音。
甲高い金属音が大気を揺らし、その勢いは土埃を上げる程だ。
「秋透!?」
詩帆が目を見開いて声を上げると、秋透は刀でシウンを突き飛ばし、詩帆に向き直る。
「シホ。もう、後はゆっくり休んで」
「休んでって……」
シホの話を最後まで聞かず、秋透は詩帆の裏首を強く殴った。
「あ…きと……っ」
か細く呻くと、シホは瞳を閉じて崩れ落ちた。
それを抱き止め、地面に寝かすと、再び地面を蹴る。
体勢を建て直した様子のシウンに斬撃を立て続けに浴びせ、反撃の隙を与えない。
「調子こくなよっ!!」
シウンが刀を弾き、すかさず凄まじい速さで連続突きを放ってくる。
しかし秋透はそれを全てかわし、シウンに《呪符》を投げ付け、自らその札を斬り裂き起爆させた。
「チッ」
眉寝に皺を寄せてシウンが反撃に転じると、秋透は避け、ほぼ同時に刀を振るった。
まるで攻防を同時に行うような、異形。
しかし『彼等』は、それをやってのける。
混ざり合った意識の中、秋透が攻め、アキトが防御と、瞬時に意識の切り替えを行う事でそのような戦い方を実行しているのだ。
それはつまり、一つの肉体を二人で動かしているのと同じ事。
二対一の戦いとも言えるだろう。
「『終わりだ、シウン』」
重なり合う、声。
圧倒的な《力》。
シウンは崩れた体勢を立て直そうとせず、ただ一言。
「は、はは、ははははっ。……割りと楽しめたよ。チェックメイトだろ?」
まるで死を望むように、シウンは笑った。
最後まで狂気に満ちた、不適な笑みで。
刀を突き立てると、弾けるように浅黒い血液が吹き出すと、次の瞬間、シウンの肉体は塵と化した。
戦いは、終わったのだ。
周りを見渡すと、そこには気を失って倒れ込む仲間の姿。
その光景を最後に、秋透の意識は途絶えた。
* * *
二週間が、経った。
激闘の末生き残ったのは、生き残れたのは、α・β班の人員とコネクター十四名。サポーター二十一名だけだったと言う。
つまり、総勢四十名が命を散らしたのだ。
戦場で意識を失ったα班の五人と、僅かに息をしていたフレーウェルはその後駆け付けたβ班と医療班が基地へと連れ帰った。
全員が重傷を負い、一週間以上の昏睡に陥ったものの、無事目を覚ましていた。
……ただ一人の未覚醒者と、例外を除いて。
「あら、悠。傷はもう癒えたの?」
長い黒髪。
丸く蒼い瞳。
悠の目の前に居るのは、間違いなく『詩帆』だ。
「まぁね。君も元気そうで何より」
何処と無く冷たい、悠の物言い。
それもその筈だ。
一つの例外として、『詩帆』の意識は未だ目を覚ましていないのだから。
「君は、秋透君のお見舞い?」
そしてただ一人の未覚醒者である、秋透。
比較的傷は浅いものの、どう言う訳か秋透のみが目を覚まさない。
故に、現在は彼の自室で眠り続けているのだ。
「今行ってきた所よ。悠は?」
「僕は自室に帰る途中」
詩帆とは似付かない、口調と仕草。
その違和感に、悠はまだ慣れる事が出来ないでいた。
「そうなの? じゃあちょっと、お邪魔しても良いかしら?」
「……良いよ。僕も話したい事があるし」
シホは詩帆ではない。
悠が想うのは、詩帆であってシホではないのだ。
そんな胸の内を察したのだろうか。
「へぇ、実際に来てみると居心地が良いわね。詩帆が気に入るのも頷けるわ」
部屋に着くと、シホは周りを見渡してそう言った。
悠は来ていたジャケットを脱ぐと、キッチンへと向かった。
「……君も紅茶で良いのかな?」
紅茶は、詩帆の好みだ。
しかしシホはその問いに頷き、ソファに腰を下ろした。
そして不意に、
「ねぇ、『私』じゃ、駄目なの?」
などと、言った。
悠は手を止め、シホに振り返る。
「……どうして、そんな事を訊くの?」
そう、冷たく良い放つ。
するとシホは楽しげに笑い、問いには答えず、続ける。
「私だって貴方を見てきた。出会ってから十二年。ずっと詩帆の中から貴方を見て、ずっと想ってきた」
「…………」
本気か冗談か、微笑みながら話をするシホ。
けれど何処か、悲しげな微笑。
その表情に、悠は内心、困惑していた。
それでも、
「君じゃ、駄目だよ」
言い切った。
シホじゃ駄目なのだ。
詩帆でなければ、一緒に居る意味がない。
「僕が愛しているのは詩帆で、誰もその代わりにはなれないし、させない」
「…………」
悠の断言に、シホはまたふっ、と微笑んだ。
その微笑に、悠は言葉を詰まらせる。
それでもやはり、変わらない。
「君の事は、まだよく知らないけど……。僕はこの先何があっても、詩帆ちゃん以外の女性を好きになる事はないよ。これだけは、譲れない」
「……そう」
譲れない、それだけは、揺るがない。
十二年間、見守ってきたのだ。
詩帆を、愛してきたのだ。
今更心変わりなんか、しない。
「ねぇ、詩帆ちゃん。目覚めないのは、怖いから? 君は誰よりも優しくて、強くて、仲間思いで……弱い。そんな君を、誰よりも愛してる」
恥ずかしがる事は、しない。
そんな感情を持たない程、悠には詩帆しか居ないのだ。
「大切なんだよ、詩帆。だからこれからも傍に居て……。傍で…守らせてよ……」
俯く悠。
か細く震える声。
詩帆を守りたい。
その気持ちは本物なのに、悠自身も怖いのだ。
守り切れるだけの力がない自分に、怯えている。
黙り込んでしまった悠を、詩帆は抱き締めた。
不意に包まれた暖かな感触に、悠は目を見開き、顔を上げた。
すると視界に映ったのは、瞳を潤ませた詩帆。
その表情に、もう幼さはなかった。
「ありがとう、ハルちゃん。ありがとう…本当に……」
涙に頬を濡らしながら、詩帆は穏やかに微笑んだ。
その頬に手を伸ばし、悠は言った。
「おかえり、詩帆ちゃん」
詩帆は微笑むと、静かに唇を重ねた。
* * *
「何だ、先客か?」
「秀静様」
声が聞こえて振り返ると、入り口に立っていたのは秀静だった。
桃色の長髪を揺らして微笑むと、フレーウェルは言う。
「羽取様のお見立てですと、傷はもう問題ないとの事でした」
「そうか。ついさっき、詩帆も復帰したそうだぞ?」
「! それは何よりでございます!」
パッ、と表情を明るくすると、フレーウェルは微笑んだ。
その反応に秀静も薄く微笑み、次いで秋透を見遣った。
「……まだ、起きないのか……?」
「はい……。恐らくは《結合》による負荷の影響にございましょう。もうじき目を覚まされると良いのですが……」
「ああ、本当にな」
今回の戦いで秋透が成し遂げた《結合》。
現在分かっている情報は少ないが、分かっている事の内の一つ。
《結合型》に《進化》するには、それ相応の実力と、意志。そしてキャスターとの絆が必要であるそうだ。
「『強さとは弱さの中にある、自己実現における意志の現れである』、か……」
「?」
不意に呟いた秀静に、フレーウェルは小首を傾げる。
すると秀静は苦笑し、
「俺の師が遺した教えだよ」
などと答えた。
「成る程」とフレーウェルは納得顔で頷き、次いで微笑んだ。
「その通りでございますね。弱さと強さは対極のモノでありながら、決して切り離す事は出来ないモノですから」
誰かを守りたいと願うのも、一つの弱さの形。
同時にそれは、何者にも勝る強さを与える。
《アキト》を残したいと言う秋透の中にあった、《結合》と言う名の力。
弱さを知っているからこそ、強くなろうともがく事が出来るのだ。
「秋透は今、戦っているのでございましょう。自分自身の弱さと。そして片が付けば、次第に目も覚まされる事でしょう」
フレーウェルは羨望と尊敬の視線を眠る秋透に向け、そっと瞳を伏せた。
* * *
いつまで眠っているつもりなの?
「…………」
いい加減起きたらどう?
「…………」
傷は癒えた。
後は君が目覚めるのを待っているよ?
「んっ……?」
ほら、目を覚まして。皆が君を待っている。
「アキト……?」
うん。
「何処に……」
君の中だよ、秋透。俺は君の中に居る。
「ここは、俺の《心想世界》じゃないのか……?」
うん、違う。
ここは君の意識の狭間。
だから俺は姿を持たず、君の脳に直接語り掛けるしか出来ない。
「へぇ」
納得して貰えたようで良かったよ。俺の声が聞こえるなら、外の音も聞こえているだろう?
「……ああ、聞こえる。これは…歌?」
そうだね。
誰かがすぐ傍で、君を待っている。
ほら。
もう行きなよ、秋透。
「ああ。またな、アキト」
またな、秋透……。
* * *
「ん……っ」
重たくなった身体。
その感覚に、戻ってきたのだと言う実感を持つ。
視界に映ったのは自室の天井。
周りを見回すと見慣れた景色。
そして、
「美…怜……?」
目を見開いて硬直する淡い紫髪の少女、同期の河野美怜。
暫くフリーズすると、不意に美怜は我に還った様子で微笑んだ。
「おはよう、秋透。気分はどう?」
「……あ、ああ。平気」
「そう、良かった」
ホッ、としたように表情を和らげると美怜は立ち上がり、言った。
「喉渇いてない? そこに水置いてあるから。私は貴方が目を覚ましたって皆に伝えてくる」
「ああ、ありがとう、美怜」
言うと美怜はふっ、と微笑んで、
「どういたしまして」
そう言って、一時部屋を後にした。
数分後、見覚えのある面々が勢揃いした事は言うまでもない。
「秋透、もう起きて大丈夫なんですか?」
「そうそう。もうちょっと休んでた方が良いんじゃないかな?」
「寝過ぎだ、馬鹿が。身体が鈍ってたらどうする」
「通訳すると、『心配させるな。もう一度俺が鍛え直してやる』だってさ」
「おい!」
詩帆、悠、秀静、和真も駆け付け、思い思いに話をして居る。
以前と変わらない光景だ。
「けど無事に目を覚ましてホッとしました」
「本当にね。君が眠っている間、美怜がピリピリしてて大変だったんだよ?」
「吉良、後で一戦挑まれてくれる?」
「おっと、ほら。期限悪いでしょ?」
朱羽、吉良、美怜も冗談混じりに盛り上がっている。
まるで激戦などなかったかのように。
しかし、そうではない。
皆思い出さないように、笑っているのだろう。
そう考えると、秋透は思わず俯いていた。
「あ、そう言えば。今度『ウチ』で任務達成の祝杯しようってさ。皆来るでしょ?」
楽しそうに微笑みながらそう言った悠。
しかし悠の一言に、詩帆と秀静を除く全員が一時停止してしまった。
その光景に、詩帆は苦笑する。
何せ悠が言った『ウチ』とは、悠の実家の事。
そしれそれは、《三大名家》の内の一家、紅月家本邸を指しているのだから。
皆が固まるのは当然の事なのだ。
「それは……。緊張しそうですね…かなり……」
引きつった微笑でそう言う朱羽。
対して吉良はいつも通りの考えの読めない笑みを浮かべる。
「悠さんらしい誘い方だね。まあ、良く言えばおおらか、か……」
「同感」
「敷居高いなぁ。軍の何割が参加出来るのやら」
二人に続き、美怜、和真も苦笑し、
「まあ、こうなりますよね」
「無神経な奴だ」
などと詩帆と秀静も言った。
悠は「え~、皆ちょっと酷くないかなぁ?」などと抗議している。
そうしてまた、笑った。
その日はそのままあ、日が暮れていったのだった。
その日の夜、《三元帥》に呼び出され《特務室》に向かった秋透。
以前と同じ道を辿り、《三元帥》に謁見をした。
「任務ご苦労だったね、秋透君。無事の帰還、何よりだ」
挨拶後、早々に労いの一言を掛けてきたのは時和だった。
その後、咲儀、帆春と続く。
「君の戦果は計り知れない。何より、我らの息子達を助けてくれた事、感謝する」
「《結合》と言う新たな《力》は、今後の発展の大きな足掛かりとなるでしょう」
こう言う時、どう対応したら良いのかと、迷う。
それでもやはり、
「いえ。仲間が居てくれたからこその結果です。俺一人じゃ、生き残る事すら危うかった……」
仲間の存在があったから、諦めずに戦えたのだ。
守りたい存在が傍に居てくれたから、足掻けたのだ。
「……君は前明峰元帥…いや、波木永次前元帥によく似ているな、秋透君」
不意に言われたその言葉に、秋透は目を見開いた。
しかし当の咲儀は懐かしそうに微笑んだまま、秋透を見ている。
「父を…ご存知なんですか……?」
「勿論。歴代最強と云われ、前当主であり、俺の師だった人だからな。強く、仲間思いで、とにかく無茶ばかりして……。本当にそっくりだと、秀静も笑っていたよ」
薄く苦笑する咲儀に、つられて秋透も笑った。
記憶も朧気で、顔も声も思い出せない父親。
それでも、優しかった事は覚えている。
「さて、呼び出してすまなかったな。昇格の言葉は直接言いたくてね、波木秋透『上等兵』」
ニコッ、と笑う時和。
そして秋透は首を傾げ、訊く。
「『上等兵』って……」
「貴方の実力ならばもっと上位にする事も可能ですが、『貴方はそれを望まないだろう』と、珍しく詩帆が言いに来ましたよ」
「詩帆が……?」
しかし、その通りだった。
何せ先程の言葉は謙遜などではなく、純粋な本心なのだから。
「とは言え、君の同期達よりは階級が上になってしまうが……。そこは勘弁してくれ」
苦笑を浮かべる時和に、秋透は頷き、
「ありがたく頂戴致します、《三元帥》」
そう答えると、《特務室》を後にした。
* * *
《特別棟》のエレベーターを降りると、扉の先に待っている人物が居た。
桃色髪の少女、フレーウェルだ。
「フレーウェル、久し振り」
「お久し振りです、秋透。目が覚めたとは聞いておりましたが、挨拶が遅れまして申し訳ありません」
「いやいや、構わないって」
本当に申し訳なさそうに一礼をするフレーウェルに、秋透は焦ってそれを制する。
顔を上げると、フレーウェルは微笑んだ。
「秋透に出会えました事、わたくしは決して忘れません」
その言葉に、秋透は思わず苦笑した。
「何か別れ際みたいなだ、それ。……まさか」
冗談のように笑った秋透だったが、寂しげに微笑むフレーウェルの姿に、何かを察した。
「はい。明朝、鏡界へと参ります」
「何で……」
フレーウェルは、キャスターではない。
本来ならば『こちら側』に居るべきなのに……。
「……わたくしは、一度死んだのでございます」
「フレーウェル……?」
突然語りだしたフレーウェルに、秋透は怪訝な顔付きで問う。
しかしフレーウェルは答えず、言う。
「本当ならば消えていた筈のわたくしを、助けてくださった御方が、鏡界に居らっしゃるのです。その方の下へ、帰ります」
穏やかな、笑み。
彼女の意思に、迷いなど一切ないのだ。
「その御方の名はリザリア。リザリア様こそおが鏡界を統べる、序列一位の女王なのでございます。ですから再びリザリア様が統治する安寧な鏡界を作る為、わたくしは参ります」
真っ直ぐな瞳。
もはやフレーウェルに、異論はなかった。
「そっか。元気でな、フレーウェル」
「はい」
荒れ狂い、荒廃したせかい。
そんな鏡界を立て直すのは、簡単な事ではないだろう。
だからこし、背中を押すのだ。
戦地で生まれた絆を信じて。
死闘の末交わった、尊敬すべき戦友の背中を。
* * *
ーー三年後。
「おや、秋透に美怜じゃないか。食事中かい?」
「ここ食堂だし。箸持ってるだろ、吉良」
「空気の読めない人、相変わらず……」
「美怜の毒舌もですけどね」
「おっと、朱羽か」
以前と変わらず、賑やかな食堂。
その中心に居る、四人の男女。
秋透、美怜、吉良、朱羽だ。
三年前と変わらない光景が、今もなおそこにはあった。 そして、
『波木秋透少佐、至急《特務室》へ出頭してください。繰り返します……』
と言う、フロントに居る千里を介した《三元帥》からの呼び出しも相変わらずだ。
「《特務室》へって、またかよ……」
眉根に皺を寄せる秋透。
そんな彼に三人は、
「《三元帥》の呼び出しだから、行くしかないよねぇ?」
「そうです。早く行ってください」
「行って、秋透。食事の続きはまた今度」
などと、表情それぞれに言った。
秋透はふっ、と苦笑を漏らすと、
「ああ、行ってくるよ」
そう言って《特務室》へ向かった。
「あ、来たみたいですよ?」
「あれ、本当? 早かったね~」
「来たなら早く入れ、馬鹿が」
「……職権乱用って言葉知ってます? 《三元帥》」
《特務室》に入って早々そんな事を言ってきた《三元帥》方。
もとい詩帆、悠、秀静だ。
代替わりと言う事で彼等が《三元帥》になってからと言うもの、基地内放送による突然の呼び出しは日常茶飯事になってしまっていた。
「まったく……。それで、今日は何処まで出掛けるおつもりで?」
本来ならば基地内から指示を出す筈の《三元帥》が、この代からアクティブ派になった事は言うまでもあるまい。
秋透の諦め半分な問いに、《三元帥》と、壁際に立っていた和真が微笑み、言った。
「今日は……」
ある日突然、崩れ去った『日常』。
信じられないような出来事が続いて、そして人間さえも辞めてしまった。
滅茶苦茶な世界。
けれどいつの間にか、そんな世界が自分の『日常』になって、そんな世界で、仲間を見付けた。
身の回りに理解出来ない事が起きた時。
例えそれが、作り話だと。お伽噺だと思いたくなるような、そんな出来事だったとしても……生きていけるんだ。
この世界に、人間程不器用で、弱い存在は居ないと思う。
けどだからこそ、強くなろうとするのだ。
僅かな希望であっても、人は立ち上がれるのだ。
それを、この場所で知った。
だから最後まで、この世界で生きてみるよ。
そう、決めたんだ。
相対する鏡界世界ーENDー
こんにちは、巫ホタルです。
今章にて最終話となりました『相対する鏡界世界』いかがでしたか?
今ここに書き終えられました事、また、最後までお付き合い頂いた読者の皆様、ありがとうございました。
この作品は私のハーメルン初投稿作品であり、名残惜しいながらも、最終作品にする事を先日決定致しました。
この作品の修正版と、番外編、そして今後作は他サイトにて投稿させて頂こうと思っております。
ペンネームは変えません。
『小説家になろう』サイトにて執筆活動を一から再び始めたいと思いますので、是非、そちらでもお付き合いいただけたらと切に願います。
長編作となりましたが、感想をくださった凛桜菜さん、祐琳真琴さん、ポワールさん、そしてお付き合いくださった三百名以上の方々、本当にありがとうございました。