飛龍提督の基地づくり   作:ふわとろたまご

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今回は過去回です
最近どんどんペースが落ちてるぅ!


回想

「フフフ…ワタシハイツモヒトリナノヨ…」

寂しそうにそうつぶやく…

 

深海の奥深くにその深海棲艦はいた。それは深海棲艦を束ねる水鬼の一体である、泊地水鬼だった。

泊地棲姫であった頃から、艦娘に抗う深海棲艦の代表として、深海棲艦を指揮していた司令塔であった彼女は深海棲艦の中でも五本の指に入ると言われているほどであった。

今まで大破にした艦娘は限りがなく、轟沈させた数も数十では済まないくらいであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、彼女はある日大敗北をした。

今まで戦ってきた艦娘たちとは明らかにレベルが違う、自分と同レベルであろう艦娘たちであった。

そのため、一対一ではいい勝負になったであろう艦娘たちであっても、仲間の深海棲艦たちは泊地棲姫程の実力はなかった。深海棲姫たちは、ばらばらに行動していたのだ。

 

 

長門「全艦、砲撃せよ!」

 

 

その声と同時に艦娘たちが次々と砲撃をしてくる。

空には自分たちの深海棲艦産の艦載機とは違う、忌々しい妖精とやらが乗った艦載機で埋め尽くされていた。

いくら対抗しても仲間たちはどんどん沈んでいく。

ここで泊地棲姫は悟った。

 

 

 

 

 

 

 

 

…アァ、コレガハイボクナンダ…

 

 

 

 

 

 

 

気づくと艦載機が自分に直撃して沈みかけていた。

意識が薄れていく。そんな中、彼女は口にした。

 

泊地棲姫「ワタシハアナタタチノヨウナマブシイソンザイニナリタカッタ…」

 

泊地棲姫には感情というものが、艦娘との長くの戦闘の後で、生まれてきていたのだった。

 

それを聞いて、オレンジ色の着物を着た艦娘が答える。

 

「あなたのような強い方と共に戦える日を楽しみにしています…」

 

陸奥「そんな事言っていいの?飛龍」

 

飛龍「良いんです。また会える日まで泊地棲姫さん!」

 

元気に挨拶してくれる飛龍という艦娘に対し好感を持ってしまった泊地棲姫。しかし、意識が更に薄れていく。

 

 

 

 

 

 

 

………

ヒリュウ…

………

モウ

ナニモカンガエレナイ…

ウエガサワガシイ…

ワタシハナニガシタカッタノダロウ…

………

………

………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、その願いは叶わなかった。

 

「サラニニクシミガゾウフクサレテスイキトナッテシマウナンテネ」

 

飛龍と共にという夢は叶わなく、常に憎しみが増える水鬼となってしまった泊地棲姫いや、泊地水鬼。

水鬼は一人で艦娘を葬りさるが、憎しみにより力を増すため、仲間を殺すことを気にしないため、深海棲艦も寄ってこないのであった。

 

 

 

 

そんな理由で独りぼっちになってしまった泊地水鬼はその憎しみを出さないように歌を歌うのであった。

 

「沈メ沈メ沈メ・・・深ク深ク深ク・・・」

「叶ワナイ」

「戻レナイ」

「沈メ 沈ンデシマエ・・・」

「崩レテ 剥ガレテ モウ二度ト 届カナイノ・・・」

 

 

彼女の嘆きとも言える歌が深海に広がる。それと同時に辺りが赤紫色に染まっていく…

 

 

 

 

黒紫は普通の深海棲艦によるもの

赤紫は水鬼の暴走

そういう風に艦娘たちは理解している。

つまり、この時、横須賀を中心とする、提督たちには水鬼の出現。つまり、大規模作戦の実施を意味するのであった。

 

 

 

 

 

二三日すると、泊地水鬼の所には艦娘たちがやってくる。

見ると中にはこの前、沈められた時の艦娘たちもいるではないか。

悲しみと怒りを混じえたような叫びに合わせて、泊地水鬼は乱射しまくる。それによって、艦娘側にも多大な被害が出ていたのであった。

 

 

「はくちーやめて!」

 

突然叫ばれて、驚いて見ると、自分のことをはくちーと呼んだ、飛龍はそこにいた。

 

 

泊地水鬼「ヒ、リュウ?」

 

泊地水鬼は暴走していた意識を取り戻してくる。

 

飛龍「そうだよ?この前約束したじゃん?一緒に来て欲しいな?」

 

飛龍はニッコリ微笑みながら、本音をぶちまけたのであった。

 

泊地水鬼「イイ、ノ?」

 

泊地水鬼の問いにうんうんと頷く飛龍。しかし、その瞬間

 

 

 

 

 

 

ドォォォン

 

 

 

 

 

長門「飛龍逃げろ!洗脳されかけているぞ!」

 

見ると長門が砲撃していた。

 

飛龍「何言ってんだよ!どうしてなんだよ!」

 

飛龍から負のオーラが溢れ出る。それを止めたのは意外な人だった。

 

泊地水鬼「イインダヨヒリュウ、シカタナインダカラソンナニオチコマナイデ」

 

そう言いつつ、沈んでいく泊地水鬼

 

それを飛龍は見届けることしか出来なかった。

 

 

沢山の艦娘から大規模作戦成功を喜ぶ歓声が上がる、しかし、それを遮るように、

 

飛龍「私はもう戦わない、二度と貴方達の顔を見たくない」

 

そう言って一人先に帰っていくのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

倒れた後に回収された泊地水鬼のコアは軍の裏によって、艦娘に戻す実験の材料にされたのだった。




今回初登場?の泊地水鬼と地味に長門が出てきました。
また、飛龍(京子)が引退することになったきっかけの話でもあります。実は飛龍は泊地水鬼を提督と交渉して鎮守府のメンバーとして仲良くしようと本気で考えていたため、そのショックが大きかったのです。
また、伏線的にももう大体、今までの話が繋がった方も多いのではないでしょうか。
では、また次回、鉄底海峡編でお会いしましょう
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