麻帆良に現れた聖杯の少女の物語   作:蒼猫ささら

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今回は短め。
ついに出てしまったです……。


第38.5話――箱のナカ

 

 

 

 エヴァに今日は後で別荘に伺うと告げて別れ、イリヤは一時帰宅し自室へと入る。

 さよと小太郎の他、ハウスメイド達にもこちらから呼ぶまで絶対に部屋に入らないようにきつく言い付けた。例えどのような異(・)変(・)があろうとも、だ。

 勿論、不審がられたし心配もされた。何をするのか? どんな危険な事を? もし何かあったら……などなど。

 しかしイリヤはともかく絶対に!と譲らなかった。そうして閉じこもり部屋の扉も固くロックし、結界も内と外の両方に向けて二重に張った。

 そして――。

 

「…………………」

 

 イリヤは自室の隅に置いてあるソレの前に立っていた。

 険しい表情で腕を組み、仁王立ちでソレを睨む。

 

「…………………」

 

 それはまるで宝箱のようなもの……というか、宝箱そのものである。

 そう、ファンタジーのゲームや映画にも出てくる如何にもなTHE☆宝箱。イリヤよりも小柄な…七歳くらいの子供が屈んで入ればすっぽり入れそうなくらいの大きさの。

 

 これを発見したのはある意味偶然である。

 

 この元喫茶店の……小太郎の私室、彼が今使っている屋根裏部屋。

 そこを彼の為に改装していた時、崩した壁の奥から出てきたのだ。

 妙に真新しい塗りのような跡があるのでおかしいと思い……出てきた何処となく見覚えのある箱を見た瞬間、イリヤは非常に驚き絶句したものである。

 更にその中に入っていたモ(・)ノ(・)を見た時には余りの衝撃に気を失い掛けた。

 

 そして確信した。

 明日菜の誕生日会で初めて訪れた時から、何か似ているような、もしかして、いえまさか……と薄っすら感じていたものを。

 喫茶店がまだ営業されていた頃の事を聞いた話もある。

 柑橘っぽい二人組の看板娘が居たり、ネコっぽいナマモノがいたような?など、渋くて良い声を持つイケオジの店長が居たとか……。

 つまり、イリヤが改装したこの喫茶店は、イリヤも識(し)るあ(・)の(・)喫(・)茶(・)店(・)であるか、もしくは、

 

(……その支店や第2号店みたいなもの、かしらね)

 

 麻帆良にある不動産記録によれば、この喫茶店は戦後の高度成長期の頃に既にあり、学園長にも尋ねたところ同様の覚えがある、との返答を得ている。

 また名義に関しては、固定されておらず十年かそこら毎に変わっている……おそらくそういう事になっている。

 そして現在、学園長の保証の元でイリヤの名となった。

 ともあれ疑問は多いが『ネギま!出張店』とでも言うべきか? とイリヤは思う。そう例えるしかない。あの喫茶店そのものである筈がないのだから。

 ただ外見だけを模していて『第二』に関わる機能は無い気もする。或いは撤去したか。

 でないと工房に建て替え、こうも自由に色々と弄れる訳が無い。

 

「――の筈なんだけど……」

 

 眼の前の宝箱を見詰める。

 なんでコレを残すかなぁ、あの宝石翁(お爺さん)は……。

 見つけ、中を開いた時のショックを、フラッとした感覚が今も過ぎって目眩と共に頭痛を覚える。

 

(ううぅ、本当に嫌だなぁ)

 

 あの一度以来、ずっと閉じて……否、五重掛けに施錠の魔術を施して封印した。それを解くのを躊躇う。

 しかし、いい加減腹を括らないと、ほんと時間が惜しいんだから、と意を決して手を伸ばす。

 

 ゆっくりと開き――目的のソレを、杖を、赤(・)い(・)ス(・)テ(・)ッ(・)キ(・)に、

 

 ついに来てしまう。

 

「ヒャッフゥー! 呼ばれて飛び出てジャジャジャ☆ジャーン!! 人工天然精霊のルビーちゃん、先行試作版と同じく本作、本編に待望の初・登・場!! 画面の向こうの皆さん短い間になりますが、よろしくお願いしますね、アハッ☆」

 

 投影したナイフで指を切って血を垂らした途端にコレである。

 宝箱から文字通り宙に躍り出てプカプカと浮かび、意味不明な台詞を宣う。

 

「――――……」

 

 瞬間、遠い目をして後悔。

 

「おやおやー? 誰かと思ったらイリヤち(・)ゃ(・)ん(・)ではないですか。そんな目から光を失ってどうされたんですか? もしかして頭の中に種でも弾けちゃった感じですか……って、アレ? なにか私の識っているど(・)の(・)イリヤちゃんとも違うような? 具体的には芋羊羹だと思って食べたものが抹茶羊羹だったみたいなー?」

 

 まー、私は芋も抹茶も好きなのでどっちでもいいんですけどねー。良いですよねニッポンのお菓子、美味しくて風情があって。

 などと可愛らしい声に聞こえる電波(念話)で、イミフながら聞き捨てならない事を言う赤いステッキ。

 

(ッ……いけない。放心してる場合じゃない……)

 

 息を吐いて落ち着いて、深呼吸、深呼吸。

 というか、羊羹食べれるのアナタ……って違う!? 落ち着け私、毒気に当てられるには早すぎる、とイリヤは自分の心を宥める。

 

「ええっと、ルビー」

「お、積極的ですね! さっそく愛と正義のために華麗に転身しちゃいます? ルビーちゃんは何時でも準備万端! ササッと契約いっちゃいますかー。では私をギュッとその愛らしいお手々で握って、ほらほらー☆」

「…………」

 

 めげるな私! 挫けるな私! 頑張れ私! 此処で負けたらそれこそコレを起こした意味がない!

 眼の前でお尻を……もといステッキの柄を左右に振ってアピールしてくるソレをやはり光のない目で見ながら必死に鼓舞をする。

 クネクネと曲がって謎素材すぎる……とも頭の隅で思う。同時に、

 

(結局コレとは、一度だけとはいえ契約する事になるのだから……それを思うと自分はこれからどうなってしまうのかと、心が欠けそうになる………タスケテお兄ちゃん)

 

 そんな絶望を抱きながらも心を奮い立たせて――軽く脚を開いて腰を落とし構え、右の腕を引き、脇を締めて、拳を握り、甲の方を下に、平の方を上に……そして全身の関節27箇所を回転連動・連結、まったく同時に加速させて、英霊(アーチャー)の膂力(パラメーター)を乗せて――

 

「ダッシャー!!」

「ゆあつしゃー!?」

 

 音速を突破した破裂音と打撃音、そして破砕音が二重の結界に閉じられた部屋に響き渡る。

 短い呼気と悲鳴は、ビリビリと震える重なった音の中へと消えた。

 イリヤの振るった神速の正拳突きは見事、ステッキの先端部……星の装飾を飾る中心へと叩き込まれ、そのままステッキはクレーター状に陥没した壁とイリヤの拳に潰されて挟み込まれる。

 パラパラと壁の細かな破片が落ちた。

 

「――落ち着いて話を聞いてくれる?」

 

 壁に埋まったステッキをさらにグリグリと拳を捻って押し潰しながらイリヤは冷淡に告げる。

 

「なんてバイオレンスっ娘!? 乙女の肌に傷が付いたらどうするんですか!? こんな冷酷で残虐ファイト上等な目するなんて。暴力系ヒロインなんて今どき流行りませんよ! イリヤちゃんはもっと無邪気で落ち着いた……って、そうです。この銀髪ロリっ子は、運命の夜(聖杯戦争)ではシロウさんへのキル数最多のバッドエンド製造メーカーでした! しかも割りとグロイの多め!!」

 

 ひゃ~怖いですぅ、新たなキルリーダーが誕生しましたー、と怯えているような面白がっているような声と、自分にとって黒歴史とも言える先の台詞にイラッとし、

 

「……――」

 

 瞬間、銀の閃光がイリヤとステッキの僅かな間合い(くうかん)に奔り、ドドドッと無数の鋭く何かが刺さる音が鳴る。

 

「もう一度だけ言うわ。話聞いてくれる?」

 

 やはり冷淡な声がイリヤの口から零れ、ついでとばかりに『紅い槍』が彼女の手に投影され(にぎられ)て、ドスッと穂先がステッキの頭上(?)に深く突き刺さる。

 

「ひ、ひぇ……ざ、残虐度が一気に跳ね上がりました。この娘、本気です……イ、イエス……未来のマイマスター……」

 

 陥没した壁の穴の中、形状様々な手裏剣に刺さって昆虫見本のようにピン留めされたステッキが震えた声と共に飾り羽の片方を器用に動かして敬礼を取る。

 その従順となった姿を見て、

 

(やはり暴力、暴力は全て解決する)

 

 などとイリヤは思ったとか思わなかったとか。

 実際のところ、こういう手合に関しては一度強引にでも黙らせるのが正解と言える。

 何しろ、まったく言葉が通じないのだから、こうでもしないとこちらの言葉に耳を傾けないであろう。

 その為、イリヤは問答無用に訴え出た訳である。

 また、そうでもしてくれないと何時までもルビーが一方的に喋り続けてしまい。彼女の台詞が延々と続いてしまうのも問題である。

 

 

 

 ◇

 

 

 

 イリヤは事情を説明する。

 元の世界での第5次の経緯と顛末。

 この世界に何故か転移した事。そこからの日々と事件を大まかに。

 そして直近で横たわっている問題。超(チャオ)の事と彼女の行動予測を……。

 

「お話は分かりました。それで私の持つ機能(ちから)をお使いに成りたい、と」

「ええ」

 

 椅子に腰を落ち着け、執務デスクの上に浮かぶステッキを見ながらイリヤは頷く。

 

「ただ、私にそんな可(・)能(・)性(・)があるのかは怪しく、厳しいとは思うのだけど」

「いいえ、そんな事は無いと思いますよ。勿論、断言は出来ませんが」

 

 先程までと打って変わって存外にルビーは真面目な様子である。

 話を聞いている内に思うことがあったのか……特に超が未来人で航時機(タイムマシン)を持っている件に神妙な反応を見せていた。

 

「並行世界には、同位体というのもありますから」

「同位体……」

 

 微かにイリヤは首を傾げる。言葉の意味が分からない訳では無い。ただルビーの言いたいことに今ひとつ理解が及ばない。

 

「はい、並行世界における自分の可能性のもう一つのカタチとでも申しましょうか。イリヤちゃんがイリヤちゃんとはまた異なる別の名前、生まれ、容姿であっても、同一の魂を持ってその立ち位置に収まる存在……」

 

 仮にその世界のマナが枯渇し魔術がなく、アインツベルンの系譜が途絶えていても何かしらの縁が残り、さらに科学技術へと傾向し発展していたら……。

 

「……なるほど、魔術はなく、アインツベルンの名がなくとも、遺伝子、薬物、電脳技術など科学の粋を凝らして調整・誕生したデザインベビーとしての私が在(い)る可能性もあり得る訳ね」

「そうです。その世界に於けるイリヤさんの役割に被る"誰か”。例え歴史の流れが異なっていても、世界というものは似た”像”を生みやすい傾向にありますので」

 

 勿論、分枝(ぶんし)が遠すぎて像が似ない世界も多くあります。無限の合わせ鏡に例えられる訳ですから、鏡に写る像は奥へ奥へと在る物ほど霞んで行くでしょう、とも言う。

 ルビーの説明を聞き、顎に手を当ててイリヤは考え込む。

 

「でもそれは結局は別人でしょう。魂は同じでもちょっと似ている親類ってくらいに」

「その通りでもありますね。ハードウェアが違うと言いますか」

「だったら無理なんじゃない? 異なる規格のソフトウェアなんて入れてもシステム自体違うのだから動かせないし、最悪バグるわ」

「そこは私が調整する部分になります。……イリヤちゃんが懸念する通り、ハードの違いによる齟齬が大き過ぎると違和感は強くなるのも確かですけどね」

 

 イリヤは眉を寄せる。

 必要な可能性(じぶん)がそういった世界に在り、己に不具合がでる危険性に。

 

「ちなみにですけど、並行世界には金髪で海外で生まれて、時代も結構未来の凛さんがいたりしますよ。あれも同位体となりますね」

「……そう」

 

 短くそっけなく応じるも、よりよってその話を振ってくるかとイリヤは若干睨む。

 いや、分かってのことか。さっきの例えの事も……と、そうも内心で呟く。

 どういう事情(機能)でその世界の事を把握しているのかは分からないが……イリヤはこの礼装をそういう物なのだと考える。何しろ『魔(・)法(・)』の産物であり、並行世界に在る他の自分とも時間軸に関係なく同期できるとの事だし。

 

「分かったわ。とりあえず貴女を信じる。その性能に関してはね」

 

 一つ決意をし……ただその前に話を変える。聞きたい事が他にもまだある。

 

「ルビー……貴女、今日私と初めて会った様子でいるけど、そうではないわよね。いえ、初めてなのは間違いないのでしょうけど」

 

 矛盾した事を言うイリヤ。軽くため息を吐いて続ける。

 

「サヨに"あのトラ”の夢を見せたのは貴女ね。"師しょー”とかおかしな言葉を教えて……」

「あら? バレてましたか」

「……それはそうでしょう。あんな事が出来るのは貴女くらいだもの。朧気なイメージならまだしも夢という物は基本見た事のない人間は出さない物なんだから、だというのにああもハッキリと私が識る人間を見た以上、外部の干渉以外は有り得ない。それにあの娘、初めて箱を開けた時にステッキに触れているし」

「アハハ、イリヤちゃんが宝箱の中の私を見て気を失いかけた時ですね」

「ええ、その前後不覚になったせいでサヨが貴女に手を伸ばすのを見過ごしてしまった」

 

 あれは本当に迂闊だった。慌てて直ぐに奪い取ったけど、結局その瞬間に自分もルビーに触れてしまった。

 

「あの時、手に怪我をして出血でもしていてくれてたら良かったんですけどねー。実に残念です」

「……勘弁して」

 

 それを想像してウンザリするイリヤ。私は良くないわよ、と。

 

「ところでそのサヨさんですけど、なかなかに面白い娘ですね」

「……」

「幽霊もとい魂で現世に留まる事になった特性も稀有ですけど、こんな魔術がほぼ淘汰された世界なのに魔術回路を持ち、"魔術師としては”代を重ねていないのに本数は凛さんとルヴィアさんを大きく上回って340、予備に43……質に至っては本数以上の物があって、間違いなく超一級品」

 

 あの僅かな接触でそこまで分かるのかと、イリヤは僅かに目を見開く。

 

「……そうね、私も非常に驚いたわ」

 

 弟子の事を出されてイリヤは少し緊張する。

 今のように実体を持つ前に検査した事から付随し判明した色々。

 起源特性から変質した魂の奇跡。サヨという一代で生じた例外的な魔術への高い素養。そしてその礎となったかも知れない『相坂家の血脈』。

 この礼装(ルビー)が敵ではないのは確かなのだが……。

 

「そう警戒しないで下さい。一見少し地味ですが可愛らしい娘で魔術の素養も含めて良さげな魔法少女(M S)適正を持っているな、と思っただけですから」

「……………」

 

 それはそれで警戒しないでいる方が難しい。ただ――

 

「本当にそれだけ?」

 

 訝しんだ。

 それだけであるならルビーがさよの性質を並び立てて言及する必要はない。

 

「…………」

「――――」

 

 微かな沈黙。

 意味深な視線が――ステッキに眼は無いが――互いの間を交錯する。

 

「…………誤魔化せませんね。これは提案、もしくは申告です。相坂サヨさんに私を使わせてみませんか?」

「!?」

 

 一切遊びのない真剣な声色でルビーは――第二魔法の産物(カレイドステッキ)はそう白い少女に苦言を呈すように告げた。

 

「それは……」

 

 突然の提案に……しかも普段はおちゃらけて真面目や真剣等の言葉から程遠い存在から出された、ただならぬ雰囲気にイリヤは言葉が詰まった。

 同時にその提案の意図も察した。

 しかし、即答は出来なかった。この場は――真剣な様子であれどルビーの遊び心も心配なので――保留と返す。学祭直前の今に抱えるべき問題であるのか判断が付かない。

 或いは、別荘で時間的余裕が残れば試すべきか? イリヤは悩む。

 

「仕方ありません。イリヤちゃんがそう慎重になるのも分かりますし、今はまだ宜しいでしょう」

 

 判断に迷うイリヤを見てか、意外にもルビーはあっさりと保留を了解する。

 

「ああ、でもこれは此処で伝えて考えて頂かないと、気付かれていない……いえ、忘れられてるようですから」

 

 真剣な雰囲気はそのまま崩さずにカレイドステッキはソレを指摘する。

 

「イリヤちゃん、貴女は冬木の土地から離れた……いえ、この世界には冬(・)木(・)の(・)土(・)地(・)が(・)無(・)い(・)のにどうして十全にその身体にある回路と刻印を駆動でき、魔術を成せられているのです? 半日に及ぶ休眠(スリープ)時間すら要らなくなって?」

 

 ―――――。

 

 瞬間、空白に染まった。

 疑問で締められたその確信が籠もった言葉に。

 鼓動、思考、感情のみならず魂すらも此処に在る事を一瞬忘れた。

 

 ………………。

 

 それは本当に忘れていた事だった。

 そうだ。私は……此処には、この世界には、冬木がない。

 その霊脈が無い……『大聖杯』と繋がっている冬木の土地が存在しない。

 

「………………」

 

 小聖杯(わたし)にとって『大聖杯』は身体の一部とも言える。ソレがあり、それと繋がれるからこそ、この身体に施された刻印(かいろ)はより確かな力を機能させる。

 休眠の必要がなくなった事も気にはなる。だけど、そんな事よりも、

 

 それはつまり、

 

          まさか

 

               そうなの、

 

「―――……あるというの? 大(・)聖(・)杯(・)が」

 

 

 呆然と呟く。

 黒い太陽を天に掲げたその祭壇(テンノサカヅキ)。かつて大空洞で見た光景が小聖杯(イリヤ)の脳裏に浮かんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 カチリ、カチリ、と何処か彼方(とおく)で音がなる。

 

 「またこれで欠片(ピース)が埋まったね。 “聖典”と”鍵”の少女のあの二人に杖(・)を置いて行って貰った甲斐があった。そのせいで二人には苦労を掛ける事になるかと思ったけど、幸いにも東洋の神霊と縁(えにし)があって何とかなっているようだ」

 「……このまま道は進むの?」

 

 

 自分の夢に住まう青年(ろうじん)に少女が問う。

 青年は首を横に振る。まだ分からない、と。

 

 

 

 




 明日菜の誕生日の頃からと、かなり前に張っていた伏線を回収。カードだけでなくついにコレも出てしまいました。
 プリズマの方でないルビーは、イリヤをさん付けしない気がして呼び方を変えています。

 以前も何処かで書いた気が致しますが、今回で分かるようにイリヤとアイリ以外にも2名+α達が本作の世界に居たりします。
 本編とは絡みませんが、学祭編が終わったら出来れば番外で少し書きたい話でもあります。イリヤが来る半年程前の時間軸になりますけど。

 さよの例外を以前カレーシスターにイリヤは例えていましたが、このイリヤはリメイクの話やそれで明らかになったシエルの設定などは知らない(リメイクが出る前に混ざった人物が亡くなっている)ので、魔術師でない一代で異様に高い魔術素養の事から思わず例えに出してます。

 最後の急展開というべきところは、混ざり物とはいえ仮にも本当に”イリヤ”とした以上は必要な設定と思う部分なので持って来た感じです。
 Fate……と言えば聖杯、という所もありますが。

 あと今話の更新で裏にあった先行分が切れました。
 次の更新は、もうしばらくお待ち下さい。早ければ今週中。遅れても来週半ばには何とかする積もりです……文章量が増えなければ、ですが。

 それと改めて謝罪を。
 長い間お待たせして申し訳ございません。
 拙い文章、作品でありますが今後も宜しくして頂けるとありがたいです。

 誤字・脱字報告しくださる方も感謝です。私は多い方なのでとても助かります。
 宵闇堂様、酷糖様、ちはやしふう様、汐音様、朝区洋邦様、ホウメイ様、ありがとうございます。
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