バカと幻夢と召喚獣   作:汰灘 勇一

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プロローグ「彼女との出会い」

大和side

 

「……ここ、どこだ」

 

 俺の名前は浮雲大和(うきぐもやまと)。十七歳の少し前まで長野県に住んでたけど、離れて住んでいた兄の薦めで文月学園に転校することになって、家族そろって文月町に引っ越してきた。それで、俺は編入試験を受けて、今日はその結果を聞きに行こうとしたんだけど……。

 

「……道に迷ったのか、俺」

 

 そう、恥ずかしい話。迷子になったのだ。

 

「とりあえず、人がいるところまで歩くか」

 

 しばらく、歩いていると、たくさんの桜の花が咲いている公園を見つけた。

 

「へえ、綺麗だな。すこし、寄り道でもするか」

 

 俺は公園に足を踏み入れた。ああ、こう言うときは桜ロックとか聞きたいな。

 

 そう、思いながら歩いていると、

 

「へへっ、姉ちゃん俺たちと遊ぼうぜ」

 

「いや、離して!」

 

 ……漫画に出てくるような不良達に絡まれてる女の子を見つけた。辺りには誰もいない。助けるか。

 

「おい、テメエら。その手を離しな。嫌がってるじゃん」

 

「ああん、なんだテメエ。やるのか?」

 

 すると、不良達の興味は俺に移ったのか、不良全員は俺を取り囲んだ。数は……十人か。この隙に逃げてくれるといいな。

 

「へへ、たった一人で俺たちに喧嘩を売るとはいい度胸……ギャフ!」

 

 話が長くなりそうなので、とりあえず目の前の偉そうなやつを殴り飛ばした。

 

「あっ! 横チン!」

 

 続けてそいつの両隣にいた男を二人ずつ殴り飛ばした。はい、これで残り五人。

 

「て、テメエ!」

 

 不良の一人が鉄パイプで殴りかかってきたが、避けてそいつを蹴り飛ばし、残りの四人も殴り飛ばした。

 

「ひっ、ひい! こいつメチャクチャ強い!」

 

「……見逃してやるからさっさと、俺の目の前から消えろ」

 

「ひいっ!」

 

 不良達はおびえ、逃げ帰った。はあ、無駄に体力使ったな。俺は幻夢流という、幻術を使う剣術の剣道の流派の後継者だから。喧嘩が強い。

 

「……え」

 

 さてと、早く誰かに道を聞いて文月学園に行って家に帰ろう。

 

「……ねえ」

 

 帰ったらフェアリーテイルを読もう。

 

「……ねえってば」

 

 やっぱ、24巻が一番いいよな。ナツとリサーナが再会するシーンは何回見ても感動する。ナツリサ好きにとって名場面だよ。

 

「無視するな!」

 

 ゴキッ!

 

「フオオッ!」

 

 いきなり間接を外された。何故!?

 

「痛てて、せーの」

 

 力を入れて間接を元に戻した。誰だ、俺の間接を外したのは。

 

 振り返ってみると……。

 

「何よ」

 

 そこには茶色の短い髪の女の子がいた。か、可愛い。

 

「ええと、君は?」

 

「アタシ? アタシは木下優子。さっきは助けてくれてありがとう」

 

 ああ、絡まれてた子か。……助けてくれた人の関節を外すか、普通。

 

「俺の名前は浮雲大和。よろしく」

 

「その……どうして、あなたはアタシを助けてくれたの?」

 

「どうしてって……困ってる人がいたら助けるのは当たり前じゃん」

 

 それのどこが可笑しいんだ?

 

「……あなたって優しいのね」

 

「うん? まあな。あっ、あのちょっと聞いてもいいかな?」

 

「? 何?」

 

 俺はこの子に道を聞くことにした。

 

「文月学園にはどこの道を行ったらいいかな?」

 

「ああ、それなら。この道をずっとまっすぐ行って、坂があるところを曲がって、坂をあがれば文月学園よ」

 

「そうか。ありがとう。助かったよ。じゃあな」

 

 俺は礼を言って、行こうとしたら……。

 

「ねえ、あなた、文月学園に転入するの?」

 

「ああ、文月学園の二年生だ」

 

「そうなんだ。アタシも二年生になるのよ」

 

「マジで!? なら同じクラスになれるかもな」

 

 こんな可愛いこと同じクラスになれたらうれしいな。

 

「そうね、そうだといいわね」

 

 女の子はそう、言うと、笑った。ズキ……。

 

「っ……」

 

 その笑顔を見ると、胸が痛くなった。ど、どうしたんだ?

 

「じゃ、じゃあね」

 

 俺はそういうと、木下と別れた。

 

 

優子side

 

「……浮雲大和か」

 

 浮雲君は見ず知らずのアタシを助けてくれた。

 

「優しいな……」

 

 彼のことを考えると、胸が痛くなった。どうしちゃったんだろう、アタシは。

 

大和side

 

 俺は今、文月学園の校長室にいる。

 

「さすが、三年の学年代表の弟さね。学年でダントツの成績さね」

 

「ありがとうございます」

 

「……だけど、世界史を無記名で出したら失格さね」

 

「チクショオオオッ!」

 

 ……俺は凡ミスしてしまった。

 

「なので、あんたはFクラスだよ」

 

「……はい」

 

「世界史の再テスト、今受けることもできるけどどうする?」

 

「受けます」

 

 ……一時間後。

 

「……ひどい点数だね」

 

「ほっといてください」

 

 ……俺は世界史だけ、苦手だ。

 

「あんたに、三つ能力を上げようと思うんだけど。どうだい?」

 

「お願いします」

 

「一つ目の能力は、召喚獣に物理干渉を与えることの出来る能力。二つ目は召喚獣にフィードバックの能力を与える能力。そして、召喚フィールドを作成することの出来る能力さねあと、あんたの召喚獣の武器はあれにしといたよ」

 

「ありがとうございます」

 

「じゃあ、待ってな。今すぐやってやる」

 

 ……待つこと十分。

 

「では、やってみな」

 

「はい、古典でいきます。起動(アウェイクン)そして、試獣召喚(サモン)!」

 

 そういって見ると……、召喚獣は和服に日本刀だった。

 

 浮雲大和 古典 897点

 

「うん、成功さね」

 

「ええと、もう帰っていいですか?」

 

「ああ、ごくろうさん」

 

 俺は、文月学園を後にした。




やっと、幻夢が復活できました。これからよろしくおねがいします。

次回はあいつとの出会い。

もしくはISビーストブラストを復活させます。
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