バカと幻夢と召喚獣   作:汰灘 勇一

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第二話「Fクラス」

大和side

 

 桜が咲き誇る四月、俺は文月学園に転入した。

 

 俺は新しい出会いと楽しそうな行事に胸を躍らせ、文月学園へと向かった。

 

「貴様、噂の転校生か?」

 

 文月学園に着くなり、浅黒い肌をした巨体の男に貴様よばわりされた。……体から発するオーラからこの人は只者ではないということを感じる。いつか、この人と戦ってみたいな。

 

「はい、そうです。ええと、あなたは?」

 

「俺はこの文月学園の補習担当教師、西村だ。わかっていると思うがお前はFクラスだ」

 

「わかりました。そのクラスには吉井明久という生徒はいますか?」

 

「いるが……知り合いか?」

 

「ええ、まあ」

 

 俺はあいまいに答えて、教室へと向かった。

 

 

「……ここは本当に教室なのか」

 

 俺はAクラスの教室の前にいる。その教室は通常の五倍ほどの広さだ。

 

「とりあえず、代表の顔ぐらい見ておくか」

 

 俺と明久が狙うAクラス、その代表の顔を一目見ようとすると、覗き込むと壇上に黒髪の長い美しい女性がいた。あれが、Aクラスの代表か? きれいだな。まあ、木下さんほどではないけどな。

 

「……霧島翔子です。よろしくお願いします」

 

 霧島翔子か。よし、名前と顔を覚えたぞ。ついでに教室の様子も……って、黒板代わりに巨大なディスプレイかよ。贅沢だな。まあ、敵情視察もこれくらいにして、Fクラスにいきますか。

 

 

 

 ……本当にここは教室か?

 

 俺はFクラスの教室を見てそう思った。だって、プレパブ小屋みたいだから。Aクラスと大違いだな……。

 

 意を決して、教室に入ると……。

 

「早く座れ、このウジムシ野郎「ヒュンっ!」って危な!」

 

 いきなりたてがみみたいな髪型の長身の男に、ウジムシ呼ばわりされた。ムカついたので、カッターを投げてやった。

 

「人をいきなりウジムシ呼ばわりするとはいい度胸だな……」

 

「す、すまない。知り合いと間違えてな」

 

「……知り合いなら余計にダメだろ。俺は浮雲大和。大和って呼んでくれ」

 

「ああ、俺は坂本雄二。このクラスの代表だ。よろしく」

 

 俺と雄二は握手をした。……こいつが代表か。こいつを説得すれば、試召戦争ができるのか。

 

「とりあえず、適当に座ってくれ」

 

 ……席も決まっていないのか。

 

 とりあえず、窓側の一番後ろの席が空いていたのでそこに座ることにした。

 

 俺は何気なく、隣の席のやつを見て、驚いた。何故なら、木下優子と同じ顔だったからだ。しかし、そいつは男子の制服を着ていた。ということは、こいつは男か。

 

「? どうしたんじゃ、お主」

 

「い、いや、何でもない。俺の名は浮雲大和。よろしく」

 

「大和じゃな。わしは木下秀吉。よろしくじゃ」

 

 やっぱり、木下か。でも、何か言葉がジジ臭くないか?

 

「なあ、秀吉。お前に双子の姉か妹はいないか?」

 

「ああ、姉上がおるが……知り合いなのか?」

 

「ああ、ちょっとな」

 

 予想通り、双子だったのか。でも、本当にそっくりだよな。まあ、秀吉は男だし、木下さんはかわいいからな。

 

 それにしても、遅いな明久。

 

「遅れてすいません」

 

「おい、さっさと座れ明久」

 

「……わかったよ雄二」

 

 噂をすると、明久がやってきた。なるほど、雄二の知り合いって明久だったのか。

 

「よう、明久。やっと来たのか」

 

「あっ、おはよう。大和」

 

「何じゃ、お主ら知り合いだったのか」

 

 挨拶をしている俺たちを見て不思議そうな顔をする秀吉。

 

「ああ、ちょっとな。明久、いよいよだな」

 

「うん、雄二のことだから乗ってくれると思うよ」

 

 俺と明久は顔を合わせて笑った。そんな俺たちを見てさらに不審そうな顔をする秀吉。

 

 そして、よれよれな服を着ている先生が来て、HRが始まった。




やっとFクラス登場。次回は自己紹介です。そして、あのキャラも登場。
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