バカと幻夢と召喚獣   作:汰灘 勇一

4 / 4
第三話「自己紹介」

大和SIDE

 

「ええと、担任の福原慎です」

 

 担任の福原先生は黒板に名前を書こうとしたが、チョークが無くてかけなかった。

 

 ……どうなってるんだよこの教室は。

 

「ええと、まず設備の確認をします。ちゃぶ台、座布団。不備があれば申し上げてください」

 

『先生、俺のちゃぶ台の脚が折れています』

 

「木工ボンドが支給されているので自分で直してください」

 

『先生、俺の座布団、綿がほとんど入っていません』

 

「我慢してください」

 

『先生、すきま風が入って寒いです』

 

「分かりました。では、ビニール袋とセロハンテープを申請しておきます」

 

 本当に教室か!?

 

 兄貴から話は聞いてたけど……それよりひどい!

 

「ええと、では自己紹介をしてください。まずは木下君から」

 

「分かったぞい。ワシの名は木下秀吉じゃ。演劇部に所属しておる。よろしく頼むぞい」

 

 まずは秀吉から。へ~、あいつ、演劇部に所属しているのか。

 

「……土屋康太」

 

 次は背の小さい暗そうなやつ。……なんか、こいつは違った意味でただ者ではない。そんな気がする。

 

「あやつはムッツリーニと呼ばれておる」

 

「ムッツリーニ? 何でだ」

 

 すると、秀吉がこっそりと教えてくれた。

 

「むっつりスケベだからじゃ」

 

 ……成る程な。てか、男子の人数が多すぎないか。

 

「島田美波です。海外育ちで日本語は読み書きが苦手です。趣味は……」

 

 おっ、女子もいるんだ。まともな人もいるんだな……。

 

「吉井明久を殴ることです」

 

 前言撤回。まともじゃない。

 

「あう、島田さん……」

 

「はろはろー、吉井。今年も一年間よろしくね」

 

 振り返ると、困っている明久が……どんまい明久。

 

 さて次は、明久の番か。

 

「吉井明久です。一年間よろしくお願いします」

 

 ……普通にやってるな。さてと、次は俺の番だな。

 

「浮雲大和だ。趣味は漫画を読むことだ。俺は喧嘩が強い、そう思うやつがいるなら俺にかかってこい。いつでも相手になってやる」

 

 俺はすこし挑発的な自己紹介をした。さて、どうなるか。

 

「あ、あの、遅れてすいません……」

 

 すると、そんな声とともに桃色の髪の毛の女の子が入ってきた。確か、あの子は……。

 

「ちょうどよかった。姫路さん。自己紹介をお願いします」

 

「は、はい。姫路瑞希です。よろしくお願いします」

 

 そう、明久の思い人、姫路瑞希だ。

 

「あ、あの質問してもいいですか!?」

 

「は、はい」

 

「どうして、ここにいるんですか」

 

 ……失礼な質問だな。

 

「ええと、試験途中に高熱で倒れてしまって……」

 

『『『成る程』』』

 

 ……みんな納得している。まあ、俺は驚かなかったけどな。

 

「ああ成る程、俺も熱(の問題)がでてFクラスに……」

 

「ああ。化学のあれだろ? むずがしかったよな」

 

「俺は弟が事故にあったと聞いてそれどころじゃなくて……」

 

「だまれ、一人っ子」

 

「前の晩。彼女が寝かしてくれなくて」

 

「今年一番の大嘘をありがとう」

 

 ……本当にバカばかりだ。

 

「で、では、一年間よろしくお願いします!」

 

「姫路さん、やっぱり可愛いな~」

 

 姫路は顔を赤くして恥ずかしそうに席に座った。

 

 明久はほんわかとしている。……明久の隣か。よかったな。

 

 

 

 




久しぶりの投稿。次回は大和の隠された顔が明らかになります。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。