超次元ソードアイズ ネプテューヌBS   作:アポドラ

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 NepFile4

 デッキホルダー
 40枚以上のデッキを持ち歩くためのケース、身に付けるタイプと紐でぶら下げるタイプがある。


6Nep「ユニの不安」

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 朝、それは新しい日の始まりの合図(コール)だ。

 

 「う、うーん……」

 

 目覚めたばかりの体を起こし、寝間着を普段着に着替える。

 君たちは朝が好き?ネプテューヌ(わたし)は好きだよ、だってまだ知らない物語をこの体で体験が出来るんだよ!

 

 「よーし!今日も遊び尽すよー!」

 

 普段着に着替え終えたわたしは眠気をふっ飛ばしてリビングに向かおうとした。

 おっと、相棒(シャイニング・ドラゴン)を置いてくところだった。シャイニング・ドラゴンに肌に離さず持ってろってうるさいんだよね~。まあ、寝てるときは流石にデッキホルダー付けたままじゃ邪魔くさくて寝れないから身近な場所に置いて寝てるんだよね。

 ……あれ?確かデッキホルダーはベットの隣に置いてたはずだけど、どこ行ったかな?もしかして寝てるときに蹴飛ばしちゃったとか!?それは大参事だよ!ここ結構広いからすぐ見つかると思ったけどカードが一枚も見つからない!うぅ……シャイニングドラゴンが起きる前に早く探さないと……。ネプギア起きてるかな……?起きてたら協力しておらおう。

 わたしはネプギアに協力を得るため、すぐさまネプギアの部屋に向かった。

 

 

 

    〇

 

 

 

 今わたしはネプギアの部屋に向かってる途中だよ。

 

 「はああぁぁぁ……!」

 

 部屋からネプギアの声が……!ネプギアの部屋だから当たり前だね。ってことは……!ラッキー!ネプギアが起きてる!ネプギアに協力してもらって早く集めなきゃ!

 わたしはすぐさまドアノブを手に取り、ドアを開けた。そこにはネプギアが――――――――――え?

 

 「お姉ちゃんのドラゴン、お願いです!わたしの思い、届いてください!」

 

 ネプギアがわたしのデッキの前で力強く眼を閉じ、両手に念を込めて集中をしている。……なにをやってるんだろう?

 そう思った直後、両手は下がり、眼を開けた。

 

 「カードの声が聞こえない……ううん、きっと思いがまだ弱いだけだよ!もっと思いを強くしてカードに応えなきゃ!」

 

 ネプギアは再び両手に念を込めて再び集中し始めた。って、わたしがネプギアの部屋にいることに気が付いてない?じゃあ今は放っといて気が済むまでやらせておけばいいかな?カードは見つかったし。うん、そうしたほうがいいね。わたしは気付かれないようにそ~っとドアを閉めようとした。その時――――――――――――――――――――――

 

 「あ、ネプテューヌさんおはようございます。先日の討伐の成果でシェアも上がってます!」

 

 急に後ろから笑顔でいーすんに話しかけられ、奇声をあげてしまった。ネプギアはそれに気づき、後ろを振り返り、タイミング良く閉まりかけたドアも再び開く。

 

 「お、おはよう、ネプギア……」

 

 突然の空気の重さにわたしはこの状況をどうにかしようとネプギアに朝の挨拶をしてみるがさらに空気が重くなり、気まずくなった。

 

 

 

                 〇

 

 

 

 あの出来事から10分経って、デッキは返してもらったけど、全く口を聞いてくれない気がする。

 わたしたちは食卓に座り沈黙が続く食事をしていた。ネプギアは一切手を付けず手で顔を隠してる、よっぽどショックだったんだね。

 突然、いーすんが咳払いを起こした。

 

 「そういえば、ノワールさんがカードのエネルギーを利用したシステムを開発してるようですよ。このことはまだ世界にまだ公表しておらず、ノワールさんの国でもまだ公表してないようですよ」

 

 「本当ですか!?それはすごく楽しみです!!」

 

 このことを聞いたネプギアは復活して目を輝かせた。ネプギアはメカニックだからこういうのは興味を持つんだっけ。

 

 「ですが、奇妙に感じませんか?世界はおろか、まだ自分の国には発表はしてないのにプラネテューヌ教会だけ情報が回ってるのです」

 

 それはわたしが一番の親友だから情報が回って当然じゃないかとわたしは思った。でもよく考えたらノワールの性格を考えてみるとプラネテューヌの教会だけ情報が回ってるのは確かに奇妙に感じる。

 

 「いーすんさん、その情報は誰から貰ったんですか?」

 

 「わかりません、メッセージの差出人は無名で発信先の特定が不可能なのです。一応アイエフさんにも協力を得てるのですが、情報は得ていません。」

 

 あいちゃんでも情報を手に取るもは難しいのか……。

 

 いーすんの話の途中、ネプギアのNギアの着信音が鳴り響いた。

 

 「あ、ごめんなさい、続きはお姉ちゃんから聞くので、席を外します」

 

 ネプギアはNギアを持って席を離れ、居間を出た。

 

 「ですが、協力を得たのはつい先ほどのことです。情報が出るまで気長に待ちましょう」

 

 「わかった、あいちゃんにもよろしく伝えといて」

 

 長話で冷めた食事を口にし、食器の始末はいーすんに任せた。

 

 『それぐらい自分でやったらどうだ?』

 

 シャイニング・ドラゴンのツッコミがわたしの脳内に響く。

 

 

 

              〇

 

 

 

 食事が終わってしばらく時間が経った。

 

 ネプギアが戻るまで、41枚のカードをじっくりと見た。

 カードには左上に数字が記載されてる。シャイニング・ドラゴン曰くこれはカードの強さを表してるようだ。

 中央にはカード名称、種類、そして系統が記載されてる。《系統》と呼ばれる部分には星竜と記載されてる。これには種族を表してるに違いない。だが理解不能な部分が一つ、そのカードの文字は意味不明な言語で記載されてる。それが理解出来るなんて、このカードはどんな構造してるの?

 そしてカードの下も同じく意味不明な言語で記載され、これだけ全く読めない。そしてもうひとつ、右下の赤い宝玉らしきものがある。これもシャイニング・ドラゴン曰く、スピリットの属性の象徴《シンボル》とよばれるらしい。これの説明は聞き逃した。なぜかって?それは長いから寝てたんだー。

 

 『全く、君というものは……一部説明しなくても理解はできたものの、重要な部分を聞き逃すとは……《シンボル》というのは-―――――――――――――――

 

 シャイニング・ドラゴンが説明しようとした瞬間、ネプギアが居間に戻った。

 

 「お姉ちゃん、ノワールさんがシステムのテストに手伝ってほしいからラステイションの教会まで来てって」

 

 あの意地っ張りなノワールが協力を求めるなんて珍しいね。ぼっちだと寂しいからかな?

 

 「ネプギア、システムってさっき言ってたカードのエネルギーを利用したシステムのこと?」

 

 「そこまでは言ってないからわからない、とにかく教会に行った方がいいんじゃないかな?」

 

 ネプギアの言ってることは確かだね。あのメッセージのことも気になるし、行ってみたほうがいいね。

 

 「よし、行こう!ネプギア!」

 

 わたしは、ネプギアと共にラステイションまで足を運んだ。

 

 

 

         〇

 

 

 

 女神ブラックハートが治める黒の国、ラステイション。わたし達はラステイションの教会でノワールにあのメッセージのことを話した。

 

 「そんなメッセージは送った覚えはないわね。まさかネプテューヌに協力してもらう前に情報が洩れてたなんて……」

 

 ノワールの身に覚えはない……この様子じゃ本当に送ってないみたいだ。

 

 「まあ、どっちにしろ世界に知れ渡るから問題はないけれども。そんなことはさておき、あなたに見せるものがあるの。ちょっと待ってて」

 

 ノワールはデバイスを手に、見せるものを用意してる。

 

 「あ……」

 

 ノワールの体を改めて見ると数多くの包帯、絆創膏がある、あの時以上の怪我だ。一体、どんなシステムをつくったんだろう。

 

 一方、ネプギアはノワールの妹のユニちゃんと一緒に部屋の端にいる。

 

 「……」

 

 ユニちゃんが不安そうに俯いてる、なにかあったのかな?

 

 「ネプテューヌ、これがわたしが開発したシステムよ」

 

 ノワールはホワイトボードに資料を映した。うわっ文字がすごいや……。

 

 「カードのデータベース、パワー制限、様々なデータがこの中にびっしり詰まってるわ。このシステムのメインは、《変身》よ」

 

 変身?女神化とは別な何かが搭載されるのかな?

 

 『以前女神化なしでわたしの力を使った状態を指すのでは?』

 

 シャイニング・ドラゴンはノワールの説明に参加していた。悲しいことにノワールには気が付いてないけど。

 

 「あぁ、アレね。2度目の戦いで変身した状態のこと?」

 

 周りに聞こえないようにわたしは呟いた。

 

 「研究結果によると生身で変身した場合、カードのコントロールをする素質がなければモンスターに完全変異することがわかったわ」

 

 嘘っ!?じゃあもし素質がなかったら醜いモンスターになってたってこと!?

 

 「そこでよ、カードの意思を封印して、コントロールする案が思い浮かんだの。勿論成功したわ」

 

 なるほど、意思を封印すれば完全変異してもコントロールは可能ってことだね。

 

 「封印にはコアが5個必要なの、これを利用してバリアを貼るのよ。これをライフと呼ぶわ」

 

 なるほど、バリアを作って完全変異を防ぐんだ。

 

 「ただ、ライフはダメージを受けすぎるとコアが一つずつ壊され、下手すればバリアが破壊されて完全変異をしてしまう可能性があるわ」

 

 「そこまでして使うくらいなら、わたしは使わなくてもいいかな?素質があるし」

 

 「あなたはいいかもしれないけれども、これを量産化して一般人が使えるようにするために、このシステムを作ったの」

 

 「これを量産化する気なの!?」

 

 わたしはノワールの発言に驚愕した。

 

 「対抗手段を練らなきゃいつか人類が滅んでしまうのよ?それに数は多いがいいわ、だってあなただけ重荷を背負わせるわけにはいかないもの」

 

 ノワールの優しさに感激したよ!やっぱり友達は最高だよ!!

 

 「さっきの続きだけれども、ライフが0になると強制解除プログラムが発動されるからリスクは少なくなるわ」

 

 『少なくなる?』

 

 シャイニング・ドラゴンは呟いたキーワードに疑問を抱いた。

 

 「如何にこのシステムがあるからって完全にリスクが0になる訳じゃないのよ」

 

 ノワールには聞こえないはずなのに会話が成立している。たまたま合っただけだよね?

 

 「これを量産化するに当たって、調整が必要なの。そこであなたに協力をしてもらいたいの、このプログラムが正常に作動するかをね。勿論戦わなきゃ発動しないから対戦相手を用意してるわ」

 

 対戦相手か……そういえばブランやベールがいないけど、サプライズで対戦相手がブランとベールだったりして!?

 

 『ブランとベール?その人物は君達の友人なのか?』

 

 あぁ、シャイニング・ドラゴンにはまだ話してなかったね、ブランとベールは友達でわたし達と同じ国を治める女神なんだ。わたし達4人は4女神と呼ばれてるよ。

 

 『なるほど、この世界は4つの国が中心に創られていたのか』

 

 軽い説明をしてたら、ホワイトボードに映された資料は消え、ノワールはこの部屋を出る準備をした。

 

 「さ、行きましょう。ここよりももっと広いなら全力で戦えるし、どこまで制限が可能なのか見られるわけだから」

 

 ブランとベールを待たせるわけにはいかないからね、早く行かないと!わたしたちはノワールの後を追い、システムのテストを始めようとした。

 

 

 

                  〇

 

 

 

 わたしに案内されたのは、地下の広いスタジアムだった。教会にこんなところがあったんだ。

 

 「ぼやっとしないで準備して、わたしは対戦相手にあなたがここに来たことを伝えなくちゃいけないの。その間に、この機体にデッキをセットアップして」

 

 わたしに渡された機体は紫の薄い携帯ゲーム機のようなものだった。左に十字キーがあり、右には〇、△、□、×のボタンとアナログパッドがある。裏にはβと表記されてる。これ本当にゲームが出来そう。

 

 「それは《バトルデバイス》、システムを使うのにこれを使うの。わたしはこの機体をPortable spirits・β(ポータブルスピリッツ・ベータ)、通称PS・βと呼んでるわ」

 

 これがノワールが開発したバトルデバイス……。わたしはPS・βをじっくり眺めた。

 

 『この世界は色んな意味で危険だな……』

 

 この世界での貴重なツッコミがわたしの直接脳内に入った。

 

 「それじゃあ、わたしは行くわ。あなたの力、見せてもらうわよ」

 

 ノワールはそう言い残し、スタジアムから去った。

 

 『ネプテューヌ、早速このバトルデバイスのセットアップを行うんだ。わたしが助言を出来ないのは少々惜しいが、これはこの世界すべてに関わるものだ』

 

 「『助言が出来ない』ってどういうこと?」

 

 『バトルデバイスのシステムを解釈してみれば、ライフというシステムで力の半分はネプテューヌ自身に加え、残りの半分とわたしの意識は封じ込められる可能性がある』

 

 それは惜しい、まだカードのことはほんの一部しか教えてもらってないからね。

 

 『とにかくそのバトルデバイスは今後も重要になるはずだ、システムの一部だけでも把握するんだ』

 

 確かにそれは正論だ。助言が聞けなくなるのは残念だけど、カードの制御が利かなくなったら全部パーだね。

 わたしはバトルデバイスのセットアップを行った。ってあれ?説明書がない!と、とりあえず起動してわかるところからセットアップしよう。

 しばらくいじると、電子説明書がシステムの中にあった。ノワール……β版くらいせめて説明書は紙にまとめてよ……。

 

 

             〇

 

 

 

 またお会いできましたね、ネプギアです。今はユニちゃんと一緒にスタジアムの放送室にいます。テストに巻き込まないように配慮をしてくれました。

 スタジアムの場内にはお姉ちゃんがバトルデバイスを左腕に取り付けてる姿を見受けられます。

 

 「……」

 

 ユニちゃんさっきから黙り込んでる……なにかあったんだろう……。

 

 「ユニちゃん、今日は体調が悪いの?だったら今からケイさんを呼んで医療室に「ううん、別に体調が悪いわけじゃないの」

 

 ユニちゃんは横に首を振って伝えました。

 

 「ねぇ、わたしの悩みを聞いてくれる?」

 

 会話にしばらく間を空け、ユニちゃんは不安そうにわたしに話しかけました。

 

 「悩み?」

 

 わたしはユニちゃんの悩みを聞いてあげることにしました。ちょっとだけでもユニちゃんの不安を和らげばいいんだけれども……。

 

 「うん……実はお姉ちゃん、システムを開発を始めた日から変になってきたの」

 

 「え?それじゃあ誰があのシステムを開発したの?」

 

 わたしはユニちゃんの言葉に疑問を抱きました。

 

 「実はあのシステム、お姉ちゃんが作ったわけじゃなくて、始めた日の前、ある男の人に頼まれて作ったの。それ以来、お姉ちゃんはシステムに没頭してい話す機会がなくなってきたんだ……」

 

 そんなことが……でも―――――――――――――――――――――――――――――――

 

 「仕方がないよ、ノワールさんはいつも忙しいみたいだし、それにあの出来事はまだ解決したわけじゃないみたいだし」

 

 「わかってる。でも、それだけじゃないの。お姉ちゃんが最近、ネプテューヌさんに決着をつけるようなことを言ってたし……」

 

 え?それじゃあまさか―――――――――――――――――――――

 

 「ユニちゃん、もしかしてノワールさんが言う対戦相手って……!?」

 

 ユニちゃんの言葉で察しがついてしまいました。ですが察しがついた時が既に遅かったようです。

 ノワールさんが再びスタジアムに姿を現し、お姉ちゃんの目の前に立ちました。

 

 「あ、ノワール!いきなり不具合発生だよ!システムの中に説明書を入れないで、紙にまとめてよ!これだからノワールはいつまでもぼっちなんだよ!」

 

 「はぁ……あなたはこんな状況でもよく無邪気にやってられるわね。まぁ、それがあなたの強みだから否定はしないわ」

 

 ノワールさんが真剣な表情でネプテューヌを見つめてます。ノワールさんの眼はいつもと違い、目の前の壁を越える勇気が感じられます。

 

 「あれ?対戦相手どこ?」

 

 お姉ちゃんがきょろきょろと対戦相手を探してます、ですがいくら探してもお姉ちゃんの周りにはノワールさんしかいません。

 

 「まだ気づかないの?こんなにもわかりやすい状況なのに、鈍感ね」

 

 そう、お姉ちゃんの対戦相手は――――――――――――――――――――――――――

 

 「わたしがあなたの対戦相手よ。あなたと決着をつけるために、ここで着けるッ!」

 

 

 

 Save The Data……




 どうも皆さん、作者です。今回は新たに導入されるシステム、バトルデバイスの解説回でした。正直言って、ノワールがライバルポジションなので無印の設定も考えましたがそれだとノワールが可哀そうなので、mk2の設定をちょっといじる方向になりました。
今回導入したバトルデバイスもまだまだβ版なのでこの小説で色々設定変わります。それと劇中で登場したPS・βなんですがモチーフとしてはお察しの通りPSPです。
 本来ノワール回をやろうと思いましたがアイディア不足により、没になりました……。とても残念です……。代わりに次回、ノワールが戦います!デッキのテーマは……次回のお楽しみで!
 
 追記(2016/09/27)
ネプギアが戻る前に、ちょっとカードの説明を追加しました。
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