闇のカード特有の特殊能力。特定のシンボルが身近に存在する時、更なる力が発揮される。カードによって条件は異なる。
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「《神器化》ですって……?」
ノワールは初めて見た《神器化》を目の前に動揺する。
このソードブレイヴが刀剣に変化する現象、それが《神器化》。
わたしが女神化するたびに起きる現象。シャイニング・ドラゴンの世界でもこのようなことは起きることはないと言われているわ。
いーすん曰く「恐らくソードブレイヴはシェアエネルギーの影響で最も扱いに長けてる武器に変化してる」とのこと。それ以外にも原因はあると思うけれども、今思い当たるのはこれ一つしかないらしいわ。
「その剣を持っただけで勝ったつもりでいる気?」
ノワールはさっきの動揺を消し、いつもの強気な瞳でこちらを睨みつける。
この様子だと、先ほどの動揺は《神器化》に対してじゃなくこの
強気なノワールにわたしはこう返す。
「確かにこの刀を手に取っただけであなたに勝てる保証はないわ。でも、勝てる確率を上げるにはどんな手を使おうとも勝つ気でいるわ!」
そう言い終えたわたしはシャイニング・ブレイドで構えを取った。
「ふ~ん、『どんな手を使おうとも勝つ』ね……。ま、どの道あなたを倒すからわたしには関係ないわね!」
ノワールはわたしに目掛けて特攻をかけた。それを対するわたしはノワールの持つレイピアを剣刃で受け止め、鋼の多くのぶつかり合いがスタジアムに響く。
ノワールは一旦わたしとの距離を取り、一枚のカードをスキャンする。
『
スキャンしたカードは《ダーク・カリブー》、ノワールは剣先をわたしに向け、突進をする。
わたしは軽く力を込め、
「まずい!」
『
ノワールはデッキからカードをドローし、手に取ったカードをスキャンした。
ノワールの周囲を包む風が壁となり、波紋を衝撃を抑える。恐らく使用したカードは《ウインドウォール》に違いない。
「くっ……!」
ノワールがなんとか波紋を塞ごうと歯を食いしばるが、波紋は風の壁を貫いた。
ノワールは身に危険を感じ、波紋を右に回避する。が、ノワールは左膝を掠り、軽い火傷を負ってしまう。
「……っ!?」
ノワールが視線を向けた先には焦げ付いた床だった。
いつ見てもすごい威力……ノワールでも引くぐらいだもの。
「さすが異世界に伝わる伝説の剣刃の一本ね」
ノワールは先ほど負った火傷をものともせずに立ち上がろうとするものの、少し体が左に寄せる。ダメージはあるようね。
「まあ、そんな攻撃は当たらなければどうってことないけど」
強がりを言いながらノワールは一枚のカードと2つのコア手に取った。
「来なさい!《ダーク・ウラノス》!」
ノワールは手に取り出したコアをデバイスに投入し、カードをデバイスのスキャナーにスキャンした。
『
スキャンに続いてデバイスから色のある音声が響く。
すると後ろから謎の嘶きがスタジアムに響き、首から胸までダイヤモンドを一線に埋めた禍々しい赤い模様の馬が空から現れた。
ウラノスは地上に足を付け、ノワールはウラノスの背中に乗る。
「さあ、さっきの様に当ててみなさい!当てられるものならね!」
ウラノスはノワールの言葉の後に大地を駆け出した。
わたしはノワールの挑発に乗り、ノワールに狙いを定めひたすら炎の波紋を繰り出す
。
しかし、ウラノスに乗ったノワールは蝶の如く炎の波紋を避ける、全く当たる気配がしない。
『ネプテューヌ、聞こえるか!?』
苦戦の中、わたしの胸の中から聞き覚えのある声が聞こえた。
シャイニング・ドラゴン?あなた、意識を閉じ込められていたはずなのに……!?
『それについては後だ!今は戦いに集中するべきだ!』
それなら少し黙っててくれるかしら?
『待て、君に語り掛けたのは理由がある!』
「理由?」
『あぁ。《ダーク・ウラノス》は現在レベル2だ、レベル2の《ダーク・ウラノス》には注意して破壊するのだ!』
レベル2?ウラノスは召喚されたばかりだからレベル1じゃ―――――――――――
『それは自然影響によって召喚されたスピリットの場合のみ、デバイスによって召喚されたスピリットはコアを利用してレベルを調節が出来るんだ!』
そんな!?それじゃあ以前戦ったウラノスのパワーが違うという事なの!?
『更に人の手でコントロールされてる為、以前のように簡単に破壊出来ないだろう』
確かにこのウラノスはあの時とは雰囲気が違う……ノワールに手懐かれてる証拠ね。
『それともう一つ、ウラノスはレベル2以上だと特殊能力が追加される!』
シャイニング・ドラゴンの説明を聞いてる間にノワールは妖しい緑の火球をわたしに襲う。
わたしの反射神経が能に刺激され、バックステップで回避する。これじゃあさっきと立場が逆ね。
あの炎を見ると
『《ダーク・ウラノス》はレベル2から緑属性に変えられる特性がある。それに反応し、ナインテイルの連鎖が発動しているのだろう』
「そんな……!」
ノワールの圧倒的なテクニックでわたしは唖然しすぎて声にしてしまった。
『しかし、これだけのクオリティでデッキを構築されるのは熟練の業、最近力を手に入れたノワールが構築したとは思えない!』
確かにバトルスピリッツを知って日が浅いわたしでもこれぐらいのテクニックは普通じゃどう考えても無理があるわ!
「あら?これくらい戦いになるのは想定外みたいな顔をしてるわね」
ノワールの発した言葉はまるでわたしの心を読まれているようだ、確かに想定外でもあるけれども。
「あなた、さっき『バトルスピリッツはいつ何が起きるかわからない』って言ってたわね。まさか自分の言った言葉さえ忘れたわけ?」
ノワールはウラノスから降りて再びデッキからカードをドローする、するとノワールは口元をニヤリと笑う。
「その言葉をそのまま返してあげるわ!」
『
ノワールはデバイスにカードをスキャンすると左目が白く光り出し天井がオーロラに包まれ、同時に熱がこもった空気が冷気に包まれる。そのオーロラから白銀に輝く一本の剣刃が生成され、地に重い音が響き渡り、剣刃が浅く刺さる。
『《白夜の宝剣ミッドナイト・サン》に左目の
「まさかあなたも……!?」
シャイニング・ドラゴンの言葉によってわたしは驚いた。今日驚いたのはこれで何度目だろう?
「えぇ、他に理由は幾つかあるけれども、わたしがソードアイズであるこそあなたに宣戦したんだから」
ノワールは《白夜の宝剣ミッドナイト・サン》を抜き、
「あなたが《神器化》でシャイニング・ソードを強化しても、使いこなせなきゃ意味ないわね!」
ノワールは再びウラノスに飛び乗り、わたしに向かって突進してくる。
このまま倒される訳にはいかない。それに対抗すべくわたしはデッキからカードをドローし、カード2枚をデバイスにスキャンする。
『
わたしがスキャンしたカードは《火旋竜ファイアーストーム》と《ミラージュ・ワイバーン》。
シャイニング・ブレイドを口で噛み締め、両腕に緑の羽毛が生成される。まるで鳳凰をハーピーにした姿だ。
突進するウラノスをギリギリのタイミングで飛び避ける。
狙いは腰に
「やった!」
攻撃に成功したわたしは喜びの声を挙げた。だが――――――――――
「!?」
確かに歯ごたえはある、攻撃はノワールに当たった。
だが当たったのはノワールの¨体¨じゃない。視界に写ったのは、ノワールの¨
明らかに失敗だと判断した。
わたしが動揺した隙にノワールが払いのけて蹴り飛ばし、わたしは転倒してコンクリートが体を引きずる。
『大丈夫か!?ネプテューヌ!』
シャイニング・ドラゴンの心配を和らげるため「大丈夫」と返す。
ノワールがウラノスから飛び降り、刃を逆手に持って追い打ちをかける。当然、避けるために左に転がった。
だが避けるのが遅かった。刃が鋭い音で右翼の羽毛の二の腕あたりを貫き、うつ伏せの状態で身動きが取れなくなった。
「あぁっ……!ぐッ……!!」
生成された右翼にも痛みが感じ、苦しみの声を挙げる。
「お姉ちゃん!」
ネプギアが放送室からわたしを呼んだ。だけどあんな遠くから声が届くはずがない。でもわたしは聞こえた。
するとノワールは背を低くし、左脚を寝かせてこちらを見る。
「ウラノスに対抗しようと、能力を追加したのが仇になったわね」
その言葉を引き金に、わたしは訴えるようにノワールを睨んだ。
確かにノワールの言う事は正論。もしかしたら能力を付着せずに攻撃したら攻撃失敗免れないけれども、今のような状況にならなかったかもしれない。その後悔が身に深く染みる。
「じゃ、そろそろ終わりにするわ」
ノワールは立ち上がり、デッキからカードをドローした。
ノワールが引いたカードは《闇皇ナインテイル・ダーク》。
力の源のナインテイルのカードを引くということは、確かマニュアルじゃ今までとは比べ物にならない力が発揮する合図。
左翼に刺してくれたらデッキからカードを引けてなんとか抵抗出来るのに、右翼に刺さったらカードが引けない。
立ち上がって刃を抜きたいけれども、立ち上がるのも難しいだろう。
『
ノワールは両手を真上に上げ、当帯が二つの大砲に変化して標的をわたしに向けた。
再び複数の妖しい炎が現れ、砲口に入る。
すると砲口から青い光が発した。恐らく威力を上げるために貯めてる。
もはや負けを認めざる負えない、そう確信した。
『
次の瞬間、互いの装備は自動的に消滅し、女神化も解けていつもの姿に戻った。
「終わった……?」
わたしは幼い声で辺りを確認し、視界を右に移したらミッドナイト・サンのカードが落ちてる。ってことはホントに終わったんだね……。
「やっぱり、20分は少ないものね」
ノワールはそう言いながらミッドナイト・サンのカードを回収した。
はぁ……死ぬかと思ったよ……。
〇
戦いを終えた
あ、申し遅れました、ネプギアです。わたしもユニちゃんと一緒に庭でお姉ちゃん達の戦いのことを話してます。
「やっぱりノワールさんすごいよね!だってお姉ちゃんがカードを手に入れて数日でノワールさんも手に入れてカードを使いこなすなんて!」
雰囲気がさっきとなかなか変わらないから盛り上げようとしてるけど、そんなに変わらないんですよ……。誰か助けてください。
「……ネプテューヌさんはいいよね、あんな力手に入れても変わらない日常過ごしてて」
「え?」
わたしは思いにもよらない言葉を聞いて間抜けな返事をしてしまいました。
「だ、大丈夫だよ!今までとは違う環境になったから忙しくて、その内いつも通りに戻るよ!ね?」
わたしは必死でユニちゃんを励ましました。ユニちゃん、これ以上暗くならないで……!お願いだから!
「本当に……そうかな?」
余計暗くなちゃった!?な、なんとかしなきゃ!
「本当だy「一瞬だけど、なんかお姉ちゃんじゃないような気がするの」
わたしはユニちゃんの言葉に何か嫌な予感が感じてきました。その嫌な予感、当たらなきゃいいけど……。
〇
さてさて、変わりまして主人公オブ主人公ことネプテューヌが再び語るよー!
今なんだけど、デバイスのテストを結果を確認した後、今日の戦いのことを話してたんだ。
「あなたは最初本気出すと言ったけど、結局本気で行かなかったのね、最初は」
「ま、まぁね……ほんのちょっとの小手調べって感じで最初戦ってたから……」
だって、ノワールが相手になるって言うからどんなカードを使うかわからないし……。
「ついでに、あなたの悪いところも一つぐらい言っておかないとね」
そ、そんな……鬼畜ですかノワールさん……。
「パートナースピリットに耳を傾けすぎ、そのせいであなたの隙が出来てしまうわ」
「ちょっと待って!?確かに耳を傾けてたけど避けてたよ!?」
いきなりノワールが異論のある発言が飛ばしてきてわたしは焦った。
「途中まではね、でも羽を刺された時は避けきれなかったじゃない」
うぅ……事実だから言い返せない……。
「ま、セキュリティを甘くしたわたしが悪かったけど」
あれ?ノワールが反省してる?
『あらやだ、セキュリティが甘かったせいでノワールちゃんとお喋りが出来たんじゃない?』
急に
「あなたねぇ……あなたが喋ると気が散るからわざわざこのセキュリティを作ったのよ!?」
ノワールがイライラしてるところ久しぶりに見たような気がする。
『もう、ノワールちゃんったら酷いわぁ、バトルスピリッツはパートナーと心を合わせて戦うのが醍醐味なのに、それを遮るなんて酷いわぁ』
『そうだノワちゃ……ゲフンゲフン、ノワール!わたし達スピリットをなんだと思ってる!?これでも生き物だぞ!コミュニケーションぐらいいいだろう!』
なんか講義も始まったし……。
『あら、シャイニング・ドラゴンと意見が合うなんて久しぶりね、うふふ……』
ナインテイルは不気味な笑いでシャイニング・ドラゴンに親しんでる。
『それは偶然だ!それにネプテューヌはまだカードの使い方を一部しかしらないのだ!』
『それはノワールちゃんも同じよ?』
更に講義は激しくなってく……。シャイニング・ドラゴンは言葉じゃ嫌がってる(?)けど案外仲がいいんだね。
「もう!あなた達いい加減にしなさい!わかったわよ!正規版はセキュリティは残すけど戦闘中も喋るようにするから!それなら文句ないでしょ!!」
「おぉ!スピリットの要望を受け入れるなんてさすが女神の鑑!」
わたしは追い打ちをかけるようにノワールを茶化す。
「ネプテューヌまで……もう……」
戦いの後とは思えないムードでテストプレイは終わった。
「じゃ、そろそろ帰らないといーすんに怒られるから」
「えぇ、バトルデバイスが完成したらあなたの国にもデータ分けてくから」
ノワールも満足したみたいだし、いいよね?
「うん!じゃあねー!ノワール!」
わたしはネプギアと一緒に
……あれ?そういえばいつものノワールならこの後にゲームに誘ってくれたり、泊めてもらえるんだけど今回はすんなりと帰っちゃった。
ま、いいよね!ノワールは公式ぼっちだから!
〇
ネプギアが突然帰るって言うからすんなり返しちゃった……。まだ、話したいことがあるのに……。
それからだけど、わたしはお姉ちゃんに気づかれないようにこっそり様子を見てるの。
「さて、あとは調整するだけね」
お姉ちゃん仕事部屋で今回の資料を目を通し、デバイスの調整をするためにキーボードをカチカチ打つ。
今のところはいつも真面目なお姉ちゃんと変わりないけど、
「うっ!?」
お姉ちゃんが頭を痛めて頭を右手で押さえてる、最近お姉ちゃんは頭が痛める時が多くなったの。
するとお姉ちゃんは痛みが治まったかのように手を離し、席を立った。
「……あなたの御蔭で
やっぱりお姉ちゃんじゃない誰かがお姉ちゃんの中にいる……気のせいなんかじゃない、邪気がとても感じるもの。それに、聞き取れなかったけれど誰かの名前を呼んでいた。
「……はっ!わたしはなにを……?」
お姉ちゃん我に返った。もしかしてさっきの言葉、覚えてない?
「……疲れてるのかしら?」
お姉ちゃんは何事もなかったかのようにソファに腰を掛け、休息を取った。
謎は調べれば調べるほどさらに深まるばかり。
お姉ちゃん、お願いだからこれ以上はもうやめて……!こんなことが続けたら誰かがお姉ちゃんを乗っ取られちゃう……!!
心の中で叫ぶしかなかった、言葉にすればきっとやめるはずなのにどうしても言葉には出来なかった。
Save The Data……
皆さん、お久しぶりです。正直、VSノワール回がこんなに長くなるとは思いもしませんでした。ノワールが闇のソードアイズだったことを明かしたり、色々とね。
テストバトル、いかがだったでしょうか?バトルデバイス在りのバトルではこんな感じでバトルします。ソウルコロシアムとそんなに変わらないけどね。
さてさて、今回までのノワールが使用したデッキのテーマのことですが、カードバトラーの読者さんはお気づきでありましょう、バトルスピリッツソードアイズの白夜王ヤイバが使用する白緑連鎖デッキです。実際に発売されたスターターデッキのカードをどんな風に使用するか悩みながらこんな形になりました。
それとノワールが最後に引いたパートナースピリットのナインテイル・ダークなのですが、仮面ライダー龍騎でいうファイナルベントってところです。必殺技があると燃えるでしょう?そんなノリで導入しました。
視点もコロコロ変わって大変でしたが、ネプテューヌとシャイニング・ドラゴンの戦いはまだまだ続きます!ではまた次回お会いしましょう!