規格外れの英雄に育てられた、常識外れの魔法剣士 作:kt60
洋館の手前から、洋館を見上げる。
そこそこの大きさをした、古い雰囲気の洋館。
窓から明かりが漏れたりはしておらず、人の気配を感じさせない。
ロリ化しているリリーナが、ドアをコンコン、ノックする。
「我々は旅の者だ! 雨宿りをさせてほしい!」
返事はない。
「カネならあるぞ?!」
リリーナは叫んだが、やはり返事は皆無であった。
「ふぅむ……」
リリーナは、ドアノブに手をかけた。
「鍵はかかっていない……か」
「リリーナ?!」
「わたしは、監査官の資格も持っている」
「かんさかん?」
「このような屋敷は、盗賊やモンスターのねぐらになる可能性がある。
よって貴族にしても金持ちにしても、守衛やメイド、あるいは執事を雇っていなければならない。
仮に誰もいないようなら、違反建築として報告する義務がある」
「なるほど」
意外とまともかつ真面目な資格を持っているリリーナであった。
「そして誰もいなければ、無断で宿として使える上に、違反建築を報告したということで一石二鳥のボーナスが……クフフフ」
しかしながらまともな姿を、一瞬で台無しにするのもリリーナだ。
ドアノブに、体重をかけて押す。
ギイィ……。
鈍い音がし、ドアが開いた。
「ホコリっぽいぜな……」
「どうやら、完全に無人のようだな」
「つまりタダで泊まれる上に、おカネももらえるってことだぜなっ?!」
「誰もいなければな」
「ぜなあぁ~~~~~~~~~~」
リリーナがまんざらではなくうなずくと、カレンは元気に走りだした。
「ぜなあぁ!!」
そして転んだ。
バナナの皮でも踏んだかのようにすべり、宙で一回転してうつ伏せになった。
お尻がちょこんとつきだされ、パンツが丸見えになっていた。
お尻の割れ目に食い込むパンツが、そこはかとなくエロい。
「ぜなあぁ…………」
「痛そうだな」
リリーナが、指パッチンでヒールをかけた。
これでどこか痛めていても、傷は完全に完治だ。
リリーナすごい。
リンが槍の柄を使い、カレンがころんだあたりをなぞった。
「コケ……? 粘液……?
よくわかりませんが、なにかぬるぬるとしたものがありますね……」
「掃除もろくにされていないってことか……」
ミーユが、嫌そうな顔をした。
「まぁでも、豪雨の中で野宿するよりはいいんじゃないかな」
オレはマリナのほうを見た。
(カタカタカタカタ。)
マリナはやっぱり震えてた。
「……マリナ?」
(びくっ!!)
声をかけると、驚きすくむ。
「へいき………。」
「まだなにも言ってないんだけど……」
「おばけ………こわくない。」
「おばけが怖いんだ……」
「?!?!?!」
オレのマリナは、ほんのわずかに目を見開いた。
元が無表情なのでわかりにくいが、『どうしてわかったの?!』の顔である。
「見ればわかるよ……」
「すごい………。」
そしてまた、好感度があがった。
「確かにおばけは、ボクも苦手かな……」
「ミリリも、得意ではないです……にゃあ」
「しかしそれはそれとして、館のヌシがいないのは困るな」
「リリーナは平気なんだね」
「倒せばそれで済むからな」
つよい。
リリーナは、白く光る魔力の玉をだした。周辺を見やる。
「手ごろに泊まれる客間があるとすれば、二階であることが多いが……」
階段とオレを、交互に見やる。
「行こう」
「うむ」
這いつくばっているカレンを助け起こして、階段を登った。
(カタカタカタカタ。)
震えるマリナがくっついてきてかわいい。
「この部屋は、鍵もかかっていないようだな」
「おたからがあれば、持って帰っても大丈夫ぜな?」
「希少な魔剣や魔石となると、国で保護するように言われるな」
「ぜなぁ……」
カレンは露骨に落ち込んだ。
「しかし多少の金貨であれば、くすねたところで文句は言われん」
「ぜなぁ……!」
リリーナが淡々と言うと、カレンはうれしそうにした。
頭の羽も、ぴこぴこゆれる。
リリーナがドアをあけた。
意外と綺麗な部屋がでてきた。
ベッドやカーテンは古ぼけているものの、地面にホコリなどが積もっているようなこともない。
こういうところにはつきものでありそうな、クモの巣などもなかった。
「悪くない部屋だな」
リリーナは、ずかずかと入る。
旅慣れているんだろうけど……。
つよい。
「そろそろ落ち着いた? マリナ」
(こくっ!)
マリナは強くうなずいた。しかし体は震えてた。
そもそも『強くうなずく』というのが、ウソである証拠だ。
マリナの場合、本当に平気なら普通にうなずく。
オレはマリナにキスをした。
(………?!)
驚くマリナを押し倒し、胸元のリボンをほどいた。
おっぱいが弾けでる。すばらしいそれを握った。
「気持ちいいことをすれば、気もまぎれるんじゃないかと思って」
と言いながら、オレはマリナの股間に手を伸ばす。
「えっち………。」
オレのマリナは、頬を染めて顔をそらした。
しかし股間のほうの準備は、しっかりとでき始める。
痛くならないようにやさしくふれているだけなのだが、愛液でぬるぬるだ。
行為を始める。
「あっ、あっ、あっ、あっ………!」
マリナはいつも通りと言うべきか、巨乳をたぷたぷゆらして喘いだ。
「オマエらな……」
ミーユがジト目でぼやいたが、ぼやきつつも頬は染めてた。
オレとマリナから目をそらしつつ、もじもじとしていた。
リリーナがつぶやく。
「しかしここは、屋内でもある……」
「…………」
つぶやいたリリーナはもちろんのこと、ミーユも服を脱ぎ始めた。
「ミリリは普通に、ご主人さまが大好きですので……」
ミリリも服を脱ぎ始める。
「……外の見張りをしておきます」
真面目なリンが外にでた。
カレンは金貨を探してる。
行為が終わった。
四人のことは普通に抱いたし、カレンにも口でしてもらった。
かなり上手になってきている。
「けっこう、クセになる味だぜなぁ……♥」
射精が終わったあとも、先っぽをぺろぺろ舐めたりとしてきた。
オレは服を着なおした。
リンを呼ぼうとドアをあける。
が――。
「あれ……?」
リンはどこにもいなかった。
「トイレぜな?」
「それはないな……」
なぜなら槍が地面に落ちてる。
トイレであれば、普通に持っていくはずだ。
「リン!」
「リンさまー!」
「リーーーーーーーーン!!!」
オレたちは叫んだが、返事は帰ってこなかった。
「困ったな……」
「はにゃあ……」
「手分けして探すしかなさそうだな」
「分散するのは危ないけど、早く見つけないのも危ないしね……」
「戦力バランスも考慮すれば……。わたしとミリリ。
少年とミーユで探索し、カレンとマリナはここで待機、がよさそうだな」
「そんな感じかな」
六発ヤッて落ち着いたマリナだけど、また怖がっているし。
異論は特にないようだった。
「それではこれを渡しておこう。魔力で光る蛍光石だ。時間が経つと、輝きも消える」
「光が消えたところで、ここに戻るっていう感じ?」
「そうなるな」