爆走暴走激走疾走!!俺の名前はヴォルボロス!! 作:メガネ愛好者
今回はヴォルさんブチ切れ回。それでは
『撃走!疾走!!地上!爆ッ走!!!何だってんだぁ!?フラストレーションッ!!足が止まらなぁぁぁい!!!』
よっすよっす、オラヴォルボロスッス!!
今俺は愛しの我がランニンググラウンド、砂原で心の欲望を解放中だぜ!!
言っとくがやましいことじゃないよ?ただ周りを気にせず欲求のままに走ってるだけだし
途中で蟻塚とか蹴り飛ばしちゃったみたいで、それに怒って向かってきたオルタロスさん達が俺の熱で『こんがり上手に焼かれましギャアアアアアアア!!!』とか悲惨なことになってた
俺は悪くねぇぞ!?向かってきたアイツ等がわりぃんだ!!俺は悪くねぇ!!俺は悪くねぇ!!
因みにこんがり焼かれたオルタロスさん達は美味しかったです。案外虫も悪くない味でした、まる
そんな俺は、今は洞窟内を疾走中だ
ちょっとデカくなりすぎたせいで洞窟を削るように突き進んでるせいで、洞窟が一回り大きな空洞になっちゃってますけど……こまけぇこたぁいいんだよ!!
問題無い!いいね?
それにここをショートカットに開通させてもいいんじゃないかなぁなんて考えてたりもする
そのために俺が大型ランナー達のために道を作ってるんだから褒められはすれど責められはしないはず……!!
まぁ時折洞窟が崩れて道が塞がってるんだけどね
とにかく俺はこの身に秘める熱き炎(溶岩)を燃焼し続けるんだあああああ!!!
『ヒート!ヒート!!ヒート!!!セイヤッハァアアアアア!!!!!』
『うるせぇえええええええ!!!!!』
『ガバチョッ!!?』
それは、俺が洞窟から抜け出し、広い広い砂漠の海を爆走中の事だった
突如として響き渡る罵声と共に、地中から巨大な角が飛び出るように姿を見せ、俺の足に直撃する
その衝撃によって片足が浮き、空回りした勢いで派手に転倒してしまう俺氏でした
……………
『さっきからドタバタ騒がしいんだよテメェ!!近所迷惑なのが分かんねぇのかぁ!!?』
地中から姿を現したのは、一本の巨大な角を持った竜、モノブロス…………
ではなく、その頭骨を背負ったダイミョウザザミでした
……蟹野郎は、その名にふさわしい盾の様な鋏を掲げ、俺に怒鳴り込んでくる
『俺の住処荒らしやがって!!他の連中の迷惑になってんのを考え『…キサマ』…は?』
周りを見渡せば荒れ果てた地形とかしている。俺が走りまわったからだ
そんな俺の所業に怒り、怒鳴り散らす蟹野郎の言葉を……俺は遮り、呟いた
冷静に考えれば相手さんのいい分は最もなことだったりするんだろう……
だが、そんなことはどうでもいいんだ
そんなこと、俺はどうでもいい……
ただ……
『キサマ………俺の走りの………………邪魔したな?』
「おら、そっちに行ったぞ!一気に誘い込め!!」
「「「おう!!」」」
『ゴァアアアアアアッ!!!』
とある砂漠
そこでは四人のハンターと一体の竜、白一角竜のモノブロス亜種が戦闘を繰り広げていた
……ここでハンター事情に詳しい者ならば気づくだろう。モノブロスに対し複数人で向かっているという愚行を
本来モノブロスとは、自分の力を示すために単独討伐が義務付けられている
モノブロス自体の個体数が少ないのもあるが、ココット村にある伝承として、ハンターの起源となったモンスターでもあるからだ
そのため、モノブロスが乱獲されないために複数での狩猟をギルドは禁じている
だが今ここには四人のハンターが白一角竜を狩る為に集結していた
つまり、彼らは正規の方法で狩猟に来ている者達ではない。
ハンターの姿をしているが、実質彼らはハンターではない。密漁者達なのだ
とある物好きからの依頼で、白一角竜を欲している者が捕獲を依頼した。それが事の発端だ
何でも特殊な加工により剥製を作りたいとのことで、手っ取り早く入手したいがために密猟者へと依頼したそうだ
報酬額はかなり高額で、密猟者達もその値に食いつく
そして始まったのが、狩猟とはいえぬ捕獲作戦だった
そして現在、密猟者達はギルドが指定していない違法の道具を持ち入り、効率よく捕獲の準備をしていたのだった
「それにしても今回の依頼は儲けもんだよな」
「コイツ一体でかなりの額だからなぁ。その分傷つけらんねぇのがまどろっこしいぜ」
後は罠にはめるだけで依頼達成だからか、密猟者達は気を抜いていた
白一角竜自体も煽りに煽られたのか、周りが見えておらず猪突猛進に突撃していた
だからこそおびき寄せられていることに気付いていない
「ホントただ突っ込むだけの奴は楽だよな」
「進路上に罠張るだけで終わり出しな」
「そら、言ってる傍からかかったぞ」
そう言って離れた場所から見ている者達の視界の先には、丈夫そうな鎖に足や翼、角などを巻き付けられた白一角竜の姿がある
「これで報酬ゲットだぜ!!」
「下手にハンターやってるより稼ぎいいもんな。もうハンターとか馬鹿馬鹿しくてやってられねーし」
「そもそもモンスターなんだから危険なく殺したほうが楽だろうによ。ギルドも変なところに拘るよなぁ」
「伝承とか下らねぇっての」
それぞれがハンターやギルド、モンスターを否定する言葉を述べる
彼らはハンターだったのだが、ギルドの規定に反感を持った者達だったりする
その結果、こうしてギルドの意向とは異なる行動をしているのだ
生態系なんて気にしない。
そんな密猟者達にも、いつかは罰が下るものだ
………ドドドドドドドドドドドド!!!
「あ?なんだ?」
「足音からしてコイツと同種だろ」
一応彼らもそれなりに場数を踏んでいるため、少しの情報である程度のことを知ることも出来るようだ
まぁ彼らが言う同種、と言うのも間違いであって間違いでもなのだが………
そして、姿を現すのは…………
『ヴォルアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!』
一角竜の頭骨を頭部で、体に朱い闘気の様なものを纏った巨大な獣竜種だった
「な、なんだありゃあ!?」
「知らねぇよ!?あんな奴見たことねぇぞ!!」
「いいから逃げッ——」
『ヴォルアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!』
ドドドドドドドドドドドドドドド!!!!!
「「「フギャボゥッ!?」」」
その謎の竜の襲来に辺りは騒然とし、対処しようとする密猟者達だったが……その隙は与えられなかった
遠くから目に見えた筈だった。だが改めて見ればその矛先は…目の前まで迫り、気付けば奇怪な悲鳴を漏らして轢かれるのだった
—速すぎる
一瞬で密猟者達の間を埋めた竜は、そのまま三人ほどを轢き潰し、白一角竜を縛っていた一部の鎖を破壊した
その時の運よく生き残った密猟者は……目撃した
一瞬の事だった。だが……その竜の正体を、彼は目撃したのだ……
ダイミョウザザミを正面から頭部で衝突した状態のままの……瞳に激情を宿した走滅竜を
その瞳を見た瞬間、彼に途方もない恐怖感が急激に襲った
体は硬直し、冷や汗が滝のように流れ初め、息がつまる
自然と同化し自分の気配を無意識のうちに断った彼は、走滅竜が見えなくなる頃には意識をも断っていたのだった……
実はこの走滅竜こと、ヴォルさんはガチで怒ると周りが見えなくなるタイプだ
何せダイミョウザザミに怒り狂ったヴォルさんは……蟹に全力衝突後、その勢いを生かしたまま真っ直ぐへとダイミョウザザミへの怒りをぶつけ続けているのだから
それも今日で三日
体内の
その上、毎日溶岩をたらふく飲んでいたからか体内に溜めて置ける容量も増えていっているようで、今では最長一週間は全力で走り続けられる
そんなヴォルさんが、溶岩切れを気にせずに怒りのままに走ったらどうなるか……その結果が今の状態だ
溶岩のエネルギーが体外にオーラとして顕現し、その姿はまさに修羅。場合によればヤクザ
ただ目の前の者を正面から一片の慈悲も無く打ち砕く。ただそれだけを考え相手を滅ぼす
まさに走滅。走ることで相手を滅ぼすその姿は、シンプルながらに回りくどい搦め手を有しない
後退、撤退、左右に逸れる。そんな言葉はヴォルさんには存在しない
ただ真っ直ぐ、正面から愚行を犯した愚か者に制裁を下す。ただそれだけを考え、走り続けるのだった……
『……もう………マジ、勘弁………』
ダイミョウザザミは最初の衝突で瀕死、そのまま運ばれること三日……最早生きていること事体が奇跡と言えよう
だが、その言葉は怒り狂って正気が無いヴォルさんの耳には届かない
結局解放されたのは、それから二日後のヴォルさんが正気に戻った時だった
ヴォルさんの逆ギレの被害にあった方々、ご冥福をお祈りいたします
『「「「まだ死んでねぇよ!!」」」』
ヴォルさん怒らす。ダメ、絶対
因みにキティちゃんが怒った方がヤバいです。環境破壊的な意味で