携帯アプリ:Damocles   作:フォルム

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個人的にVRMMOは、人道的において不可能だと思うので現実に近い3Dゲームでいきます。

評価は要らないのでプレゼンテーションください。


大雑把なゲームシステム。

 憂鬱な空と言えば、黄昏を思い出す。

 

 何故なら、今目の前に広がる空が黄昏であるのだから仕方ない。

 

 本日のバレンタインデーの収穫はクラス女子からの義理チョコ一つ。

 

「....憂鬱だ。」

 

 マジかよ。本気で泣きそうだよ、俺。なんだよバレンタインデーとかチョコのバラマキイベントのはずだろ?チョコ如きで一喜一憂するのは馬鹿らしいと思うかもしれないが、男子高校生には大切なことなのだ。

 

 

 糖分をよこしなさい。

 

 

 イケメンならもう少し貰えたんだろうか悲しみにくれながら帰り道を歩く。

 

 前の信号が赤になって、少しブルーな気持ちになり、ため息をつきながら携帯を弄っているとアプリサイトの有料アプリランキングに何か面白そうなアプリを見つけた。

 

 

『Damocles~世界の誕生~』

 

 

 面白そう。ランキングも堂々の一位、アプリ月額価格は2800円、関連サイトもホワイト。

 

 母親に小遣い云々で、世知辛い世の中になりそうではあるがそれでもなんか良い。

 

 しかもよくよく見ればオンラインゲームだ。

 

 とりあえず、ダチ呼んで皆でやりましょうかね。

 

 そう思うとなんだか楽しくなる。最近、俺の友達にしても、俺にしても一緒のアプリゲームなんてしてない。協力プレイなんて最近は据え置きのゲームを買う奴が稀になっていて本当に皆無になっている。

 

 早速、携帯を開きソーシャル・コミュニケート・アプリ(SCA)を開く。

 

 

~ポーション錬成グループ~

 

ハラ:胸でかい

  :画像添付

 

ミヤ:マジか(゚Д゚;)

 

ショウ:この制服ってまさか....。

 

ハラ:聖銀女学園だ。

 

ミヤ:盗撮か?

 

ケイ:おまわりさん、この人です。

 

ハラ:ちょ、おまっ!!

 

ショウ:若き性獣、ハラキヨシ。

 

ジン:ハラ?貴様まさか聖銀でチョコ貰ったりしてないよな?

 

ミヤ:あ?

 

ショウ:あ?

 

ケイ:あ?

 

ハラ:(;^ω^)

 

ジン:皆、これより審議を執り行う。

  :ハラキヨシはギルティORギルティー?

 

ハラ:選択肢が....。

 

ミヤ:ギルティ

 

ショウ:ギルティ

 

ケイ:ギルティ

 

ハラ:(´;ω;`)

 

ジン:あ、そうだ。みんなこれやろうぜ。

  :URL添付

 

ミヤ:何これ?

 

ケイ:有料アプリじゃんか!?

 

ショウ:あ、これダモクレスじゃん。

 

ハラ:俺もうやってんよ。

 

ジン:え、知ってるのか?

 

ハラ:これ面白いぜ。

  :自分とゲームがリンクすんだよ。

 

ショウ:これ別に機器がいるよ。アナライザーリングとビジョングラス。

 

ケイ:何それ!?

 

ミヤ:金かかりそうじゃんか。

 

ショウ:そうだね。その二つの基本的な価格は、1万2千円だよ。

 

ジン:え~、マジかよ。

 

ハラ:正月のお年玉があれば大丈夫じゃね?

  :俺はクリスマスに買ってもらったけど。

 

ショウ:ていうかお前が知らないのかよ!?

 

ジン:さっき見つけたばっかだしな。

 

ケイ:唐突すぎて、分かんねえ。

  :でも、まあ、最近面白いゲームないし良くねえ?

 

ミヤ:マジで!?いいけどさ。

 

ジン:ハラとショウ持ってんだろ?

 

ショウ:いや、俺は持ってないよ。買うつもりだっただけ。

 

ハラ:皆やるんだったら、マジで楽しくなるな!!

 

ミヤ:安心しろ。貴様は仲間ではない。

 

ケイ:然り。チョコを保有している奴は仲間ではない。

 

ハラ:待ってくれよ。それなら今日ジンだってクラスの女子にチョコ貰ってたぞ。

 

ショウ:ジン。お前もか!!

 

ミヤ:同士だと思ってたのに!!

 

ケイ:裏切者は身内にいるのは常だったな!!

 

ジン:待てて。そんなこと言いだしたら、ハラは今日最低二つもチョコを貰ってるんだぞ!!

 

ミヤ:ふむ、ハラ貴様はギルティギルティだ。

 

ハラ:それ言っちゃうの!?

 

ショウ:明日が楽しみだ。

 

ケイ:真っ赤な休日を送らせてやろう。

 

 

 

 

 そういえば年玉から抜いた金の総額が丁度一万二千だった気がする。

 

 これも何か運命という奴だろうか。帰り道がてらに家電製品店に行くか。

 

 

 

 

 

最近の家電製品店は、店員が最初から最後まで付き添うようにして家電を販売してくるが、子供相手にはそうともいかず結構ドライな対応するおかげで、こちらも自由に店内を見回れる。

 

 家電製品店で一番の肝と言えば、最新版のPCのチェック。これを怠ると価値価格が安いPCを捕まらせられる目に遭うから俺としては大事な作業の一つでもある。据え置きの機械系統は家庭内で見るのが少なくなってきているが、企業や学校にとってはなくてはならないモノでその発展は止まることを知らない。

 

 半年サイクルでPCというのは逐一何かしらの改良がなされている、1年前のPCと現在のPCのスペックの差が比べ物にならない成長をすることだってある。そういったことを事前に知っておくことで物の価値と支払う金額がマッチするのが可能になる。

 

 まあ、でもタッチパネル式携帯電話の革命の方がすさまじい。

 

 コンセプトを言うならより身近なPCに近い。携帯の本領の『誰かと繋がる』ことを中心としてPCの性能を疑似的にでも使えることにしたことで友人の憩いの場、企業のプレゼンテーションの作成、交通の案内等により、非常に身近な生活になじみ、人気を集めることに成功した。

 

 なかでもゲームの革命は大きく、手持ちで遊べるものにもかかわらず、精巧なグラフィックやオンライン戦闘までこなすことにより隙間時間で本格的なゲームが行える魅力。使用者のプライベートルームにまで侵食している。

 

 

「あ、これ。いいPCだわ。」

 

「おい、桐生。今日買いに来たのアナライザーリングとビジョングラスだろう。」

 

「すんまそん、ミヤ。じゃ、行くとしましょうや。」

 

 

 え、あいつ等なんでいるの?

 

「あいつらと思考回路一緒とか・・・。」

 

 気持ちがブルーになったがとりあえず助走をつけて近づき、そして小太りな男の方を跳び蹴りする。

 

「よっおおお!!」

 

「グアァッシュ!!ウゴォオ!!」

 

 ゴロゴロと転がっていく桐生翔馬を見ずして、稲田(ミヤビ)に挨拶する。

 

「おお、随分ユニークな挨拶だな、67点だ。(ジン)。」

 

 ミヤは冷静に分析でもするかのように、顎をさすりながら採点を行う。

 

「辛い採点だな。おーい、ショウ大丈夫か?」

 

 自分で蹴った所為ではあるが、一応、安全確認の為に声をかける。ショウはピクリと体が動かせながら、ヨロヨロと立ち上がる。大丈夫か、あいつ?

 

「ジ~ン、な~にしてくれちゃってんの?」

 

 キレてるな、まあそりゃそうか。全面的に俺が悪い。だが悔いはない!!

 

「お前なら大丈夫だろ!」

 

 キラッと輝く歯を見せびらかせながらサムズアップすると、ショウはげんなりした顔になりながら溜息を吐く。

 

「ジンのそういうとこ直してもらいたいよ・・・。」

 

「おいおい、溜息吐くと老けるぜ?」

 

「15点だな、もっと怒りが欲しかった。」

 

 そうしてると後ろからスッと店員さんが黒いオーラを出しながら近づいてきた。

 

「すみませんが、お客様?他のお客様のご迷惑になる行為は慎んでいただけますか?」

 

「あ、すみません。分かりました。」

 

 ペコリと頭を下げてそういうと黒い笑顔を張り付かせながら店員さんは遠のいていく、間違いなく目をつけられたと思うが悔いはないが、だからと言って、眠れる獅子を呼び起こせば災いが降りかかることは目に見えている為、ここでは二度としない。

 

「言わんこっちゃない。お前、いい加減にしとけよな。」

 

「へいへい、分かったよ。ここでは、な!」

 

 輝かしい笑顔を放つとショウは大きくため息をつく。

 

「ジンもここに来たってことは・・・」

 

「ああん?そうそう、俺も買いに来たんだよ。」

 

 ミヤがニヤリと口元を歪ませて、含んだ言い回しをしてきたので、こちらもニヤリと笑う。

 

『ふはははははは』

 

「お前ら怖いよ、本当に。」

 

 なんとなく息の合う俺たちにショウは恐れ呆れながらチラチラと周りを窺う。

 

 ジンもハッと何か嫌な予感がして、すかさず辺りを見回すがそれといった気配はない。

 

 額の汗を拭きながら三人でコソコソとゲーム売り場へと移動した。

 

 

「おお、これが噂のビジョングラス!!」

 

「そして、これがアナライザーリングかぁ!!」

 

「すっげー!!」

 

 

 箱詰めされている商品を掲げながら目を輝かせる3人の男子高校生に、こちらを注意しようと思った店員も苦笑い気味に立ち去っていった。

 

 ビジョングラスは大きめのサングラス程度で全体的に丸くグラス自体は真っ黒であり、近未来的な印象を受けるユニークな形だった。アナライザーリングは普通の金属リングとそう変わりのないものに見える。

 

 早速、ビジョングラスとアナライザーリングの値札を見てみる。

 

 

【ヴィジョングラス・ワンタイムパスワード付】〔カラー:ブラック、ホワイト〕

 

¥7200(税抜)

 

【ヴィジョングラス・高感度・ワンタイムパスワード付】〔カラー:ブラック、ホワイト、レッドect〕

 

¥8900(税抜)

 

【アナライザーリング・磁場障害防止機能付・防水性】〔カラー:シルバー、ゴールド、レッドect〕

 

¥2970(税抜)

 

 

 三人でしっかりと検分するようにじっくりと一つ見ていきながらどの機体を買うか決めていく。

 

 自分は基本的に白か黒がいいので、【ヴィジョングラス・高感度・ワンタイムパスワード付】はブラックかホワイト、あと他に好みのカラーはライトブルーの三つ。でも、白は汚れが目立つし、黒は傷が目立つから、妥当なところでライトブルーにしようと思う。【アナライザーリング・磁場障害防止機能付・防水性】は簡素にシルバーが一番かっこよかった。

 

 

【ヴィジョングラス・高感度・ワンタイムパスワード付】〔カラー:ライトブルー〕

 

+

 

【アナライザーリング・磁場障害防止機能付・防水性】〔カラー:シルバー〕

 

 

合計:(8900+2970=11870)×1.01=11989円

 

 

 ミヤがゆっくりしながら吟味している横で、ショウはもう決まったようで機体を手に持っていた。

 

「ショウはどれにしたんだ?」

 

「う~ん?」

 

 ショウの抱えている機体は、ゴールデンにゴールデンだった。

 

 

【ヴィジョングラス・高感度・ワンタイムパスワード付】〔カラー:ゴールド〕

 

+

 

【アナライザーリング・磁場障害防止機能付・防水性】〔カラー:ゴールド〕

 

+

 

【初回特典付きDamocles攻略本】 

 

¥2990(税抜)

 

 

合計:(8900+2970+2990=11870)×1.01=15009円

 

 

流石はショウ、攻略本に真っ先に手を付ける抜かりなさには脱帽する。

 

考えてみればDamoclesのゲーム内容って一体どんな感じなんだろうか?

 

携帯を開いてネットサーフィン(インターネット検索)をしてみる。

 

 

*検索ワード〔Damocles ゲーム〕

 

*検索結果

 

≪『Damocles』とは、キスメニア・ゲームワーカーズが開発した体感型ソーシャルネットワークゲーム。≫

 

*概要

 

≪ヨーロッパ、アジアの戦記物語をベースに作り上げられ、Ver1は自然豊かなワールドが舞台になっており、高い自由度と幅広いマップ、なにより高性能なAI知能を持ったキャラクター搭載の異質のハイテクノロジーゲーム。近年のノーベル賞に候補にも挙がったその技術は世界中でも注目されており、外国製品版の『Damocles』を希望する声が高まっている≫

 

*ストーリー

 

≪空から落ちてきた渡り人が、旅人として世界中を闊歩しながら冒険や出世、生活をしていく。しかし、時代は末期乱世であり、また魔の者が世界中でよからぬことをしようとしている。渡り人はそれらに対してどうするか勇者か英雄か王か、それとも....。≫

 

*システム

 

≪*ム―ヴィングパーツシステム

 

ジョブクラス、戦闘クラス、法術クラス、生産クラスの動作を行う際に根幹となるパーツシステム。

 

〚戦闘士パーツ〛武器を扱ったり、秘技や必殺技等の主に戦闘に関するパーツのこと。

 

〚法術士パーツ〛魔法や魔術の定型の呪記や呪文、召喚術等の主に法術に関するパーツのこと。

 

〚生産士パーツ〛金槌、針、筆、薬を扱ったりする際の技等の主に生産に関するパーツのこと。

 

*ジョブクラスシステム

 

プレイヤーは最高位のThird Selectionで、最大三つまで初期職業が選択ができる。ジョブクラスとは、その初期職業のクラスのことを示す。戦闘クラス、法術クラスは基礎的能力上昇率が高いがその分コストが高く、生産クラスは基礎的能力上昇率が低いがコストも低い。

 

〚戦闘クラス〛剣術士、槍術士、斧術士、弓術士、伏術士、格闘士

 

〚法術クラス〛魔術士、魔法士、召喚術士、従術士

 

〚生産クラス〛鑑定士、薬士、修道士、木工士、建築士、調理士、鍛冶士、書士、農園士、釣り士、山士、甲冑士、彫刻士、裁縫士、革細工士

 

*上位ジョブシステム

 

各クラスで特定の条件を満たすことで、より能力が特化された〚上位ジョブ〛状態へとジョブチェンジできるシステム。

 

〚上位ジョブ〛戦士、騎士、剣闘士、狩人、盗賊、暗殺者、斧槍術士、侍、魔導士、竜騎士、錬金術士、医士、重戦士、機工士、学士、技術者

 

*エクストラシステム

 

特殊条件を満たすことで、通常では手に入らない技術習得が可能になる。

 

+++未だ書き込みはされておりません+++

 

*仮想電子グローブシステム

 

ヴィジョングラスを通してしか見えないグローブを用いて、映像内の自身のキャラクターをより精密に操れるシステム。≫

 

 

 

 前情報がここまで詳しく書かれているってことは、余程人気があるのだろうか?実際に見たサイトは見識総合サイトだったからゲーム本体についての説明の方が多く、攻略に関する情報ではなかった。

 

 検索一覧にはきちんとゲームプレイヤーの同志が書いただろう攻略サイトも載っていたが今はいい。

 

 お、SCA(ソーシャル・コミュニケート・アプリ)にコメントが来ている。

 

 

 ~ポーション錬成グループ~

 

 ハラ:今日、暇な人・・

 

 

 見なかったことにしよう。それよりもミヤの様子が気になるな。

 

 

 

 

 

 

 




わたくしの作品では、ゲーム作成をより現実的に妄想したいと思います。
面白いゲームの考えがありましたら奮って意見ください。

ゲームは好きか?野郎ども。

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