FINAL FANTASY X ≪ーAnother story≫   作:ふゆー

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❻旧道北部

ティーダたちはノネが向かった先、ミヘン街道の旧道へと入っていった。

先行するノネは、はるか先に小さな姿として捉えることができる。

旧道はかつてミヘンのメイン街道として使われていたが、『シン』による壊滅的被害を受けたときにこの街道は破棄されてしまった。

新道が開設されて以来この旧道の役目は終わり、利用する者は今はほとんどいない。

旧道は新道からみて崖下に位置するので、ティーダたちは絶壁を眺めながらこの細道を進んでいった。

この先にまちうける状況に緊迫している中、不穏な景色が否応にも目の前に飛び込んでくる。

切り立った岩壁の向こう、暗黒の煙が立ち登っていた。

現場がみえるにつれてティーダたちは走るスピードが徐々に緩んでいき、最後にはその足踏みは完全にとまってしまう。

そこには、非日常の世界が広がっていた。

機械パーツと思わしき破片が散乱しており、地面にあいた穴から吹き上がる黒煙からは異臭がたちこめる。

グランと化したチョコボイーターの怒り狂った雄叫びは天へと突き上げていた。その後方にいる気味の悪いノイズを発しながらいびつな動きをみせる四本足の機械兵器がいる。

その周囲には怪我でうずくまる人や倒れる人など、未だ多数の一般人がそこに巻き込まれていた。

ノネは倒れている人々の傍で膝をついていた。表情の変化は特にないが悲しみの色がちらりと滲む。

「‥息はないわ」

倒れた人の両手を腹の位置に添わせて、再び立ち上がる。

「どうなってる‥」

ライナーはこの惨事となる現状に一体何が起こったのか連想できずにいた。

そのすぐ近にいた、木にもたれ額から血を流し片腕を抑えた兵士が一連の流れを話し始める。

「アルベドが人々をグランから守ろうと兵器を使ったんです!」

それを聞いたライナーは今一度、暴走する機会兵器をみた。その表情が徐々に険しくなっていく。

兵士の顔は苦渋に満ち、かすれた声で続ける。

「それからグランの攻撃を受け兵器が暴走を始め、中には数名のアルベドが・・」

暴徒と化し、凶悪な兵器と成り果てた鉄塊を睨むライナー。感情に感化され、銃を構えて引き金に手を添える。そして暴走する機会兵器に向けて、一歩踏み出した。

ライナーは振り返ることなく、機械兵器をとめる作戦行動を説明した。

「機械の手足となる部分をそこを破壊する」

そして皆にも分かるよう補足をする。

「・・基本的に機械と電気は直結してる利点であり弱点とも言える」

カーシュはライナーの言わんとしていることを理解し、その続きを口走った。

「・・つまり逆電を起こし導体を鈍らせる、だね。引き受けるよ」

言いながらライナーの横に並んで、手首を回し身体の硬さをほぐしていく。

「・・助かるぜ」

ライナーはお礼を言い、走り出した。二人は暴走する機械兵器へと向かっていく。

ティーダとノネはその場に残される形となる。

ノネはグラン化のチョコボイーターを一瞥した。

グランチョコボイーターは無邪気とも、癇癪ともとれる地団駄を踏んでいた。完全に理性が切れており、本能のまま暴れているかのようだ。

「じゃ・・、私達はコイツね」

ノネはチョコボイーターと、正面向き合った。

ティーダも目の前の敵の動きを目で追っていく。チョコボイーターはがむしゃらに地を叩きつけている様子を延々と続けている。

グラン化の影響のせいか、三年前にミヘン街道戦ったときよりも、数段と凶暴化しているようにみえた。

行き場のない荒れ狂う感情を吐き出しているかのように無防備に暴れている。

ノネはクリスタルに意識を集中させ、ヴェールの色に包まれた。

「?」

その発光する様子をティーダは注視する。

「〝ハイペル″の血を引いているの。ちなみに」

顔だけをティーダに傾けながら、ノネはさらっと自身の血脈についての由来を述べた。

それ以上何も言わずに腰に備え付けられた剣を引き抜き、勢いよく頭上へと振り上げる。いくつもの刃がすらりと伸びていき連結、小気味良い金属音を奏でながら一気に組み重なっていく。そして鎌の形状をしたひとつの剣が形成された。

ティーダはノネの持つ武器の形状の変化に驚きつつも、その反りのきいた長い刃に興味をしめす。

鈍い銀色で光る冷めた刃にチョコボイーターが写った。

「剣使い同志、息が合いそうね」

ノネは、長剣を携えながらティーダの隣に立つ。

「剣、でかー!?」

ティーダはノネの剣の特徴的でもある刃渡りの長さに驚いていた。この特殊な剣をつかってどのように戦っていくのかイメージがつかない。しなやかにのびる刃の部分だけでもノネの身長と同じくらいの長身を持ち、ティーダのもつ剣のゆうに二倍の長さはあった。

そのとき、ライナーたちと戦闘している機会兵器が視界の端で一瞬光った。

突然の轟音とともに大地が揺れ始める。

ティーダたちにまで衝撃が伝わり、立っているのが困難なくらいの振動が襲って来た。

さらに背後にある土壁が豪快にえぐられ、破片が飛び散り、頭上へと散乱してくる。

木っ端微塵に吹き飛んだ壁に、円形の大穴が穿たれていた。

「な・・!」

唖然とするティーダ。思わずライナーたちを心配して振り返る。

「大丈夫、機械はあいつに任せましょう」

ノネはチョコボイーターを見据えなら眼前の敵に集中するよう促す。

ティーダは、ノネがライナーのことを〝あいつ″と呼んだことに疑問を覚えた。

「知り合いなのか!?」

ティーダの問いかけに少し間を置いてから

「・・ぇえ」

と、簡潔にそれだけ答えた。ノネの視線は目の前の巨大なグランに注がれる。

ティーダもノネの視線の先を追いかけた。

二人に気付いたチョコボイーターが腕を大きく振り回しながら襲いかかってくる。

ティーダたちは腰を低くおとし、チョコボイーターを迎えうった。

 

時間としてティーダたちがチョコボイーターと交戦を開始する少し前に遡る。

暴走する機械兵器を止めるべく、ライナーとカーシュはその周囲から攻撃をしかけていた。

アルベドガンナーの後継型とも呼ぶべきこの機械兵器には、主力武器として二対の巨大なガトリング砲が備わっている。

ガトリング砲にはいくつもの節がついており、しなやかな尾のようにくねらせていた。ライナーたちに狙いを定めて連射される銃弾が、地面に次々と穴をあけ土埃を舞い上げる。

機会兵器の下半身を構成するのは、四本の長くスリムな黒鉄の足。踵には巨大なタイヤがついており、これにより高速の移動と小回りが可能となっていた。

カーシュは機械兵器を牽制するために魔法を放つも、アルベドシーラーと呼ばれる飛空する小型ポッドが、特殊な電磁波を出して魔法をかき消していく。

自分の魔法をかき消されたことに、意外そうに興味をもつカーシュ。あの小型ポッドをなんとかしないと、雷撃で機械兵器をショートをさせるのは不可能だと感じながら、対策を練り始めた。

黒魔道士のカーシュとしては、アルベドシーラーはこの上なく厄介な相性となっている。

ライナーはアルベドシーラーを狙おうとするも、ガトリングの集中砲火によって、うまく的(まと)を定めることができない。

ライナーたちは、機械兵器の周囲を走りながら弱点を見極めようとしていた。

その間も、機会兵器は容赦なくガトリング弾を連射を続ける。さらに、機械兵器はライナーを踏み潰すべく突進を開始した。

ライナーは間一髪で転がりながらも、アルベドシーラーのおおよその位置を確認する。すぐさま狙いを定め属性力を発揮した。引き金を引いて一瞬にしてアルベドシーラーを撃ち貫いていく。爆発とともに機械の破片が周囲に飛び散っていった。

その機をうかがっていたカーシュは、速攻で魔法を連続発動させる。機械兵器の周囲に雷撃がいくつも突き刺さり、地面に穴が穿った。そしてタイヤがその穴にはまり、バランスを崩し動けなくなる。

雷撃の衝撃で辺りには土埃が舞い、視界が悪くなった。ライナーとカーシュは走るのをやめて、機会兵器がどのような状況か確認しようとした。

目を凝らす中で、光が上下左右の四方向に光っているのが見え隠れする。

ライナーはその光が何なのかをすぐに察して、弾けるようにすぐに行動にでた。時間がなく慌てるライナーは、カーシュにすぐにその場から離れるように指示しながら、自らも全力で走り出した。

土ぼこりが晴れていき、その光の正体が判明する。

ガトリングの砲口にある光は、まるで何かの準備が出来た合図のようであった。

二対の砲台は、片方はライナーに狙いを定め、そしてもう一対はカーシュへと狙いを定める。そして、ガトリング中央の空いた穴から、鈍い光が漏れ始めた。

カーシュは何を思いついたのか逃げる足を止めて、やがてガトリング砲に向き直り魔力を貯めはじめる。

すぐに災厄の準備は整い、その瞬間が訪れた。

ガトリング砲が唸りだす。そして甚大なる被害をもたらすビームが発射された。

ライナーは迫り来るビームを背にしながら、勢いよく前のめりで飛んだ。

直後、後ろにあったはずの木が巨大な熱量により蒸発する。ライナーは、爆風に巻き込まれながら転がり、粉塵の中に消えていく。

カーシュは、集中力を増していきながら感覚を研ぎ澄ましていく。ビーム砲が発射される直前に魔法を発動、ガトリング砲の口に氷を生成して発射口を塞いだ。

出口なく行き場をなくしたエネルギーは、逆流しながら高熱をともない機械兵器の回路を焼き切っていく。

氷の塊も、エネルギー砲の高圧力に耐え切れずひびが入り一気に粉砕し、ビーム砲は堰が切れた濁流の如く発射された。

しかし、精密な回線が壊れたために狙いはうまく定まらず、ビームはカーシュの後方の岩山に直撃をする。激しい轟音に皆が頭を抱え、多数の悲鳴がきこえてきた。

ティーダたちも圧倒的な破壊力と音に唖然とした顔をする。

カーシュは、急いでライナーを探した。煙の中で動く気配をみて生存を確認し、ほっと安心する。

視界が腫 晴れていく中でライナーは機械兵器をみると、先ほどの逆流の衝撃で、自動制御に支障をきたしていた。バランスがとれずに動きが乱れ始めている。

この好機を逃すわけにはいかないと、すぐに機械兵器に向かっていった。属性力により赤い光を放つライナー。疾走の中、装填された銃弾の数を確認する。

ライナーは機械兵器の懐に滑り込むようにはいり、真下から本体を見上げる。それに乗じるようにカーシュも合流した。

統制のとれていない四本の足がライナーたちを踏み潰そうと落ちてくるが、その猛攻をかいくぐりながら属性力で威力を高めた銃弾で連結部分のフィルターを破壊していった。

カーシュはむき出しになった配線部を狙い打つように、ピンポイントで雷魔法を放つ。

感電した足はショートし、びくりと震えて火花を散らす。金属がこすれ合う鈍い音を放ちながら、動きがとまった。

さらにライナーは強力な一撃を続けざまに放ち、連結のくびきとなる部分を確実に分解していく。

支えを失った足の関節は、重力に従いゆっくりと倒れていった。

「下手に壊さず分解する事で中のアルベドの安全を優先した、だね」

カーシュの言葉に続きを促されるライナー。

「あとは変な誤作動も起動しねぇようにな」

二本足になっても、なんとかバランスを保つ機械兵器は未だにライナーたちに攻撃を仕掛けようとした。よたつきながらも近づき、小刻みに震えるガトリング砲がなんとか狙いをつけようとする。

カーシュは二本の足に同時に過電流を流して壊していく。

機械兵器は完全に沈黙し、煙を吹きながら陥落した。

 

ティーダとノネは、チョコボイーターの一方的な猛攻に苦戦を強いられていた。

チョコボイーターと呼ばれる魔物は、筋肉が隆々と波打つ物理特化の魔物で手足は硬い皮膚に覆われており、さらに鉤爪のような切れ味鋭い爪がついている。体に似つかぬ巨大な醜い顔には、理性は感じることはなく、感情のまま暴れつくすという凶暴性を抱えた脳みそしかない。

それがグラン化したことにより、いっそうの拍車をかけ凶悪さが比較ならないほど増していた。

豪腕から繰り出される高速の攻撃はまともにくらえば致命傷になりかねない。

ノネは体躯の細さに不釣り合いな巨大な剣を軽々と振り回していく。

チョコボイーターの動きを予測しながらかわし続けて、相手の弱点を見極めながら対策と攻略を練っている。しなやかな動きで木の葉が舞うように、暴力的な攻撃をひらりひらりと飛んでかわしていく。

グランチョコボイーターは全身がバネのある筋肉の塊で出来ていて、攻撃のあとにすぐさま跳ねるように行動の転換をしていくが、その動きが異様するぎるほど素早い。そのせいで二人は攻撃する隙がなかなか見出せず、突破できずにいた。

二人はチョコボイーターの攻撃をさばきつつ、かわしつつの防戦一方とならざる得なかった。

「コイツ、動きの切り替えが早い・・」

ティーダは、素早い動きでチョコボイーターの懐に入ろうとするが、すぐに返しの攻撃が飛んできて、攻めあぐねていた。

雄叫びをあげて暴風の如く、巨大な牙を振り回すグランチョコボイーターに対し、体力ばかりを消耗していくティーダたち。

息をつく暇もなく、ギリギリのところをかわしていく。

敵の無尽蔵の体力と、その巨体に似合わぬ素早さと対峙しながら二人は背中合わせになり精一杯によけるしかなかった。

ノネは、動きを封じるために緑魔法を放つ。

チョコボイーターの眼前に木の葉が舞い視界を奪い、同時に足に植物が絡みつき、動きをとめる。その隙にティーダが攻撃に転じるも、巨大すぎる体格により足の硬い皮膚に攻撃が当たり弾かれてしまう。

グランチョコボイーターは、叫びながら力任せに足に絡みついた植物を引きちぎる。

突進とともに、再度の攻撃が始まる。荒れ狂う攻撃の波が二人を飲み込んでいった。。

ティーダは前衛となり最前線で戦う。ノネは緑魔法と剣技でサポートをしながら、尽力をつくしている。

ティーダは猛烈な勢いで振り回される両腕をギリギリのところでかいくぐりながら、勝機を見出そうとしていた。

ノネはこのままの状況が続くのは、こちらが不利だということを実感していた。

対応を考えるが、チョコボイーターの行動が速すぎることと、巨体すぎる身体をどうやって上まで登っていくかという二点を攻略しなくてはいけない。

ティーダは、ビサイドでのライナーとのやりとりを思い出す。

(「北へ向かうほど異常に巨大な強さも半端ねぇグランが‥」

「『シン』は倒されて・・〝永遠のナギ節″が来た。であってるか」)

ティーダの一瞬の邂逅。

ノネが緑魔で、チョコボイーターの手足を封じようとするが、チョコボイーターは素早く飛び跳ねてそれをのがれてゆく。

上空からそのままノネを押しつぶそうと落ちてきた。

ノネは身を翻し、華麗によけていく。

ティーダは倒れる人々を見た。悲劇の螺旋が嘆きとともに渦巻いているようにみえた。

チョコボイーターはティーダを狙い、狂いながら叫び襲いかかってくる。

身をかがめながらそれをかわしていくティーダ。しかし攻撃のやり取りの中で、ティーダは全く別のことを考えていた。

「違う・・」

「え?!」

ノネはチョコボイーターの攻撃をかわしながら突然のティーダの言葉に振り返ると、感情の高ぶりと共に青く光っていた。ティーダのクリスタルが一際輝いている。

ティーダは逃げ回る足を止めて、グランチョコボイーターをまっすぐに睨んだ。

その行為にぎょっとするノネ。

「かかって来い!俺がまとめて片付けてやる!」

怒りで声を大にし、チョコボイーターを挑発するティーダ。剣を振り上げ構える。

チョコボイーターは、ティーダに狙いを定めて向かって来た。地面を蹴り上げながら走り煙をあげる。口から大量のヨダレをこぼしていた。

ティーダも剣先を下げチョコボイーターへ走り出す。

「ちょっと!」

単独で行動するティーダにノネは焦り叫ぶ。なんの策もなくまっすぐに突っ込むなんて正気とは思えない。

あの高速の一撃が致命傷になる攻撃を真正面から受け切れるはずがない。

何も考えずに突っ込むのは、勇敢ではなくてただの無謀だ。

ノネは剣でのティーダの支援に徹するか、それとも緑魔で目くらましをするか迷っていると、チョコボイーターはすでに、ティーダの眼前まで迫っていた。

ティーダとの一騎打ちとなり、視線がぶつかり合う。

チョコボイーターの腕がふり上がったのが見えたときには、すでに落下を開始していた。

ティーダは落ちてくる拳を瞠りながら、自らにヘイストをかける。これにより自らの素早さが格段にあがった。

落ちてくる豪腕を見極めながら、腰をひねり、紙一重で一撃を回避。

そのままティーダはチョコボイーターの腕に足をかけ踏み込んだ。

丸太の如く太い腕を一気に駆け上がっていく。

チョコボイーターは、素早く駆けあがってくる異物のティーダを反対の手で握り潰そうとする。

ティーダの死角から腕がものすごい勢いで迫り来た。

しかしティーダはその気配だけでそこから飛んで掴まれそうになるのを回避、さらにその腕に飛び乗る。

そこから一気に踏み込み飛翔してチョコボイーターの額を剣で斬り上げた。

突然の激痛に呻き声をあげるチョコボイーターは目頭を抑える。片側の視界が真っ赤になった。

「感覚だけで・・」

ノネは唖然としている。ティーダの戦い方に驚愕せざる得ない。感嘆の声を上げた。

相手の動きを読んでの駆け引きを含めた戦略的な戦いではなく、戦術もなく、ただ直感とセンスのみで敵を圧倒していく。

天性の才能とでもいうべき行動力。

苦しむチョコボイーターは怒りに満ちた目をティーダへと向ける。怒髪天をつき、苦しまぎれに地団駄を踏む。

ティーダは地面に降り立ち、すぐに反転。チョコボイーターを正面にしてリミットを発動させようとする。

「とどめ・・!?」

ティーダが剣を振りかざしたその瞬間。

チョコボイーターが突然、がくりと力なく倒れた。その衝撃で周囲に土煙があがる。

幻光虫が舞い上がっていく。

その背から心臓に一突きに刺さるのはノネの剣。

「え・・」

拍子抜けするティーダは、振り上げたままの剣を降ろすのを忘れ立ち尽くしている。

ノネは剣を抜き、振り払うように一振りする。

地面に赤い斑点がいくつか出来上がる。

背後にチョコボイーターから湧き出る幻光虫を尻目に、刃を収納していく。

ティーダに近づきながらノネはため息をついた。

やれやれといった感じで

「はぁ。剣使い同志、息は合わないようね」

と、じと目でティーダを軽く睨んだ。

頭をかくティーダ。

軽く息を吐くノネは、機械兵器をみやる。

機械兵器からはいくつもの煙を吐き動きを止めていた。

 

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