とある侍の一方通行・改   作:ドレアム

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急展開ですっ!!


血に飢えた獣は突然に現れる

信女が嬉しそうに泣いているのを見た心理は少し複雑そうにしていたが何故、病院に来ているのか気になった。

 

そことなく訊いてみると

 

「その垣根帝督?を此処に運ばせたのは私なの」

 

垣根を助けたと言う。ならば彼が何故、そこまでの怪我を負ったのかも分かっていると思った。

 

「例の連続殺人犯が現れたけど、私が来た時にはもういなかった」

 

信女も心理の意図を理解したのか、そう答えるとため息を吐く。

 

心理はそこまで危険な存在になっている犯人に表情を険しくなっていく。

 

それにあの仮面の男は特に危険である存在。

 

自分の兄を狙う者を放って置く事などは出来はしない。

 

「信女さん、貴方は犯人が持っている刀について何かわかるかしら?」

 

彼女なら何か掴んでいるのかもしれないと思った。

あの化け物と称された刀はこの世界ではなく、銀時達の世界のものだと確信している。

 

それを聞いた信女はジッと心理を見つめて語りだす。

 

「紅桜。人の魂を喰らう妖刀とも謂れているわ。それにあの刀は元々、私の知り合いのテロリスト達がある計画を実行する為に改造された刀よ」

 

テロリスト。その言葉にある1人の人物が浮かび上がる。

 

「……高杉晋助って人かしら?」

 

心理からその名前が出でくるとは思ってもいなかったのか、酷く驚いた表情を見せた。

 

「もしかして、晋助が首謀者?」

 

「いいえ。高杉さんが来る前から事件は起きているわ。犯人を動かしているのは、仮面を付けた男」

 

信女の問いを否定して新たな人物を首謀者だと言う。

 

すると何かを考えている素振りを見せる。

 

「その男の事を詳しく教えてくれないかしら?」

 

何か思い当たる節があるかもしれないので、その男に会った彼女に尋ねる。

 

彼女は知っている情報を話す。

 

黒い鎧を付けた服装に後ろにはマントを付けていた事、そして自分の兄である銀時が狙われている事も。

 

これだけでも信女は誰なのか分かった。

 

「その男は……虚。詳しくは後で言うけど……あれは殺しても死なない化け物。そして全てを喰らい尽くす烏」

 

 

全てを喰らい尽くす烏に死なない化け物。

 

そんなものは学園都市の統括理事長ぐらいかと思っていたが。

 

心理はそう思いながら、得体の知れない化け物とその集団は計り知れないほどの脅威であると実感し、このままでは世界は崩壊して混沌を招く事態になると想像する。

 

ただでさえ、異常事態だと言うのに頭を手で抑えた。

 

「……この世界の銀は、どんな感じなの?」

 

そんな彼女に空気を変えるように銀時の話を聞こうとした。

 

「学園都市で一番強い能力者で、頭はズバ抜けて良いのに、自分を犠牲にしてまで他人を助けようとする大馬鹿野郎よ」

 

「それでも……私の大切で、大好きな人」

 

昔はよく護ってくれた銀時。そして今も変わらずに護ろうとする姿を浮かべて優しく語る心理に、信女は少し嫉妬した。

 

「銀はどんな力を持っているの?」

 

それに一番強い能力者と聞いて興味を持った。

 

「銀兄は、あんまり使わないのよ。木刀一本で切り抜けて来たようなものだから。……まぁあの木刀だけは銀兄が能力で強化させたみたいだけどね。知っているのは《ベクトル操作》で、ありとあらゆる向きを操作できる能力ね。

例えば、重力や大気など自分の思うがままに力の向きを操る事が出来る」

 

私が知ってるのはそれくらいよ。と呟くと信女は相槌を打つと僅かに表情を柔らかくした。

 

「頭の出来と能力以外、根本的なものは変わってないのね」

 

その言葉に元の世界では頭が悪かったのか、と兄に対して失礼な事を思ってしまった。

 

後、無茶苦茶なのも変わらないとはつくづく心配になってきた。

 

 

「……垣根帝督の所に行かないのかい?」

 

 

この空気に耐えられなかったのか、冥土返しが声をかけると2人はそちらを見た。

 

「「あ、まだいたの?」」

 

存在に気付いてなかった2人に彼は心の中で泣いた。

 

 

 

 

 

 

 

同時刻。

 

銀時と高杉とインデックスは3人で第7学区を歩いていたのだが、余計なのが数人いた。

 

「……なーんでオメェらまでいんのかねぇ?」

 

「いいじゃない別に。アンタ暇なんでしょ」

 

そう返したのは御坂美琴。

 

「あはは。私は何故か、まだ保てるみたいなので……ご迷惑でした?」

 

困り顏で心配そうに見つめるのは風斬氷華。

 

そんな風斬に対しては銀時は優しく返す。

 

「風斬はいいんだよ。約束しただろうが」

 

その優しさに気にくわないのが2人いた。

 

「どうしてその子には優しくすんのよ!」

 

「その優しさ、私にも欲しいんだよ!!ぎんとき!!」

 

「暴食シスターと暴力に走る電撃女に優しさはいらねぇよ」

 

睨みつける美琴とインデックスに銀時は平然と言ってのけた。そして風斬を見て頷く。

 

「少しは風斬を見習え。まじ天使だから。俺の癒しなの。

オマエらそんなんだから、心と体も小さいんだよ」

 

グサッと心臓に釘が刺さるように放たれた暴言に2人は押し黙ってしまった。

 

風斬は風斬で顏を真っ赤にしたまま固まっている。

 

高杉はこの光景にため息を付き、近くにいる少年に声をかける。

 

「銀時って奴ぁ、平然とそんな事言う割には鈍感だからなぁ。坊主、テメェもその電気女に引っ張られて大変だな」

 

「へ?ま、まぁ……ビリビリは見た限りでは銀時さんとやらが気になってるんですよね?なんで俺まで……これが不幸体質か」

 

ツンツン頭した少年、上条当麻は自分の体質を呪っていた。

 

第1位に第3位に見た目からにして怖い大人におっとりした巨乳少女。

 

上条からにしてみれば天国か地獄かを彷徨っているかのような感覚だ。

 

銀時は復活した2人を無視して、真っ赤な風斬に首を傾げて心配そうにしている。

 

「「はぁ……」」

 

この時だけは高杉と上条の心の中は一致していて同時に息を漏らした。

 

その平和過ぎる空気は次の瞬間に崩される事になる。

 

ドォオオオオオン!!!!!

 

物凄い爆発音がして建物が崩壊した。

 

「な、なんだぁ!?」

 

「キャーっ!!!!!」

 

近くにいた人々は巻き添いをくらってその飛んで来た残骸の餌食になっていた。

 

銀時達は咄嗟の事に反応出来ずにいると

 

「見つけたぜ。白夜叉さんよ」

 

そこから金髪の少年、浜面仕上が現れた。

 

その手に紅桜を持っている。高杉はそれに気付いた。

 

「紅桜だとっ!?どこで手に入れたっ!?」

 

「高杉!!それを知ってんのか!?」

 

驚愕した高杉に銀時は迫る。

 

「あれは……俺達、鬼兵隊が使おうとした刀だ」

 

高杉達が持っていたと事実を聞いた銀時は浜面を見た。

 

「おや?アンタが高杉晋助?まだアンタは対象外だ。今の目的は白夜叉のみだ」

 

「テメェ……「行けっ!!」っ。銀時!?」

 

頭に血が上り、刀を抜こうとしたが銀時に止められて、そう叫ぶ。

 

「オマエは奴らを避難させろ。世界を救う前に、そいつらを救えねぇなら何しに来たかわかんなくなるだろうが。世界を救う一歩だと思って……ここの連中を護ってくれや」

 

フッと笑う姿に高杉は刀を納めて、上条達の元へ走っていく。

 

「シスター!!電気女っ!!メガネ女ぁっ!それと坊主!!テメェらそこらの連中を避難させるぞっ!!」

 

「っでも!!」

 

美琴が銀時を見ていた。

 

「アイツなら大丈夫だ。必ず戻ってくる」

 

その目は鋭く前を見ていた。それに気付いたメンバーはそれを信じるしかなかった。

 

美琴達が行動に移したのを見てもう一度、銀時を見る。

 

「銀時っ!!……もう死ぬんじゃねぇぞ!!」

 

「あぁ。もう二度と約束を違うつもりはねぇよ」

 

それを聞いた高杉はまた走り出した。

 

銀時は木刀を出現させて浜面を睨みつける。

 

そんな銀時に対しても、ケロってしてニヤリと笑う。

 

「テメェの目的は俺なんだろ?何故、関係ねぇ奴らまで……手を出した?」

 

「決まってんだろ?血を求めていたから殺した。そんだけの話よ」

 

もはや血に飢えた獣。銀時は木刀に力を入れて構えた。

 

「そんな理由で……テメェの欲求で!!殺されていい命なんてあるわけねぇだろうがああああああっ!!!!!!」

 

そして足に力を入れて踏み込んで浜面へと向かっていく。

 

「なら、アンタ1人で充分な程に、この俺を満足させろやぁああああっ!!!」

 

浜面も紅桜を抜いて迎え撃つ。

 

そして、銀時と浜面が激突した。

 

 

 

 

「あの子の様子を見に来ただけなのに、こんな事になってしまうなんて……」

 

ビルの屋上からその様子を見渡した女性が戸惑ったように声を漏らした。

 

「情報によれば、保護したのは科学の結晶である第1位ですか。その第1位が戦闘しているとは」

 

後にいる男に話しかけるように続ける。

 

「もしかして貴方が捜しているこの世界に転生した人はあの人ですか?」

 

その男に振り向いてみると真剣な表情をして女性の隣へ行き、現状を見渡す。

 

「高杉が近くにいると言う事は……あの少年が銀時なのだろう。それにしても誰が一体、紅桜を持ち込んだのかが疑問だ」

 

長髪で着物を着た男は考えるが答えが出ない。すると、女性に向かって指示を出した。

 

「神裂殿。お主はステイル殿と共にその子を追ってくれ。俺は様子を見て加勢する」

 

神裂と呼ばれた女性はコクリと頷くとその場を後にした。

 

長髪の男は感情を露わにして銀時を見ていた。

 

「銀時……ようやく見つけたのに死なせるわけにはいかん。待っていろ」

 

男も急いでその場から離れた。

 

 

 




銀時と信女の前に浜面と激突させる事にしました。

信女は次?辺りで!!
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