翌日。
銀時達は現在、第七学区をブラついていた。心理がインデックスと買い物行きたいと言っていた為に勝手にどうぞと思っていたが
「銀兄さんも行くのよ?」
昨日の事もあって断れなかった。何より楽しそうにしている妹のお願いは断る事なんか出来なかった。
(あー手なんか繋いじゃって。微笑ましいなぁ)
前を歩く2人はまるで、姉妹のように手を繋いでいる。銀時は後ろから買ったものを両手にぶら下げて、それを見ながら着いていく。
「ねー銀兄さん。少し公園で休みましょ」
心理が目を向ける所に視線を移すと公園があった。インデックスも少し疲れたのか、それがいいかもっと促した。
「そうすっか」
のんびりするのも悪くはねぇな、なんて考えながら向かう事にした。
「じゃっ飲み物買ってくるわね。何がいい?」
「いちご牛乳」
「私もそれがいいかも」
了解、と心理は自販機へと足を向けると、2人はベンチに腰かける。
「ねぇ。ぎんとき」
「んー?」
「本当にありがとうなんだよ」
ニッコリと笑う少女にフッと笑って
「そりゃお互い様だ」
そう答えた。
インデックスの身に何が起きるかもわからないので警戒はしているが、3人でいる時ぐらいは気楽にしていたい。
「まぁ、オメーになんかあったら真っ先に来てやっから安心しろや。ここちゃんだってあぁ見えてつえーし。俺ら最強の兄妹かもな」
冗談まじりでも安心出来るのは、この男の言葉だからか。
「うん!」
インデックスは元気よく返事をした。
そこに心理も入ってきてのどかな時間を過ごしていると
「ちょっと待てやぁー!!!」
「待てっつって待つ奴なんかいるかー!!!頼むからビリビリやめてくれよ!!!」
「私は御坂美琴だっつってんでしょーがっ!!!だったら、さっさとくらいなさいよ!!」
なんだかウニ頭をした少年と、昨日見た時ある少女が追いかけっこしているのを見て銀時は嫌な顔をした。しかし少女はその姿を見てしまった。
「あーっ!!あんたはっ!!」
「げぇっ!?おまっ、黙ってその走るウニ君を追いかけてろや!!俺は今、ゆったりしてる時間だから」
「髪型の事か!?誰だか知んねーけどそれはないんでせうか!?」
いつの間にか2人は銀時達の元に到着して早々、騒いでいる。
「うるせぇっ!基本、厄介事は嫌いなんだよっ!電気発したりする奴とか、いきなり声掛けてくる奴とか、空気読めない奴とか」
「全部私じゃないっ!!!」
「自覚あるとか一番最悪じゃねーか」
「あのーすいませーん?って、聞いてないや。……不幸だ」
ツンツン頭を無視して、美琴と銀時が争っていると心理が口を開いた。
「まったく。銀兄さんはいつの間に第3位さんと仲良くなってたのよ」
また女か、と怒りを通り越して呆れていた。
「だーれがこんな絶壁女と仲良くなるか。俺はお淑やかでスタイルバツグンなオネーサンが好きなんですぅ。ロリコンじゃないんですぅ」
銀時は美琴をチラ見した後、興味なさそうに答えると。
言われた本人は体がブルブルと震えていた。
「誰が………絶壁女じゃああああああっ!!!!第1位ぃいいいい!!!」
普通の電撃を放っても効かないのは理解しているので、コインを弾く。それは美琴の必殺技とも言える代物。
「私のレールガンも弾けれるもんなら、やってみなさいよっ!!」
狙いを定めて赤い閃光弾を、レールガンを放った。
「オイオイ。俺の能力は、ベクトル操作ってあらゆる物を操れるんだからよ、木刀にそれの力を加えてやりゃあ、簡単にできるんだよ!!」
それを平然と見ていた銀時は、迫り来る攻撃をいとも簡単に、昨日と同じように掻き消した。
美琴は愚か、ツンツン頭の少年も驚いていた。
心理は当然という顔をしていて、インデックスは銀時の実力にキラキラと目を輝かせていた。
「ぎんとき!すごいんだよっ!!」
興奮している彼女の頭をひと撫ですると、気持ち良さそうに目を細められた。
「ねぇ?馬鹿なの?第1位って大っきい声で叫んでんじゃねぇよっ!!!人の正体バラしてなんなのオマエ……」
「アンタの名前なんて知らないし、む、胸の事を言うからよっ!!」
そんな事より銀時は勝手に正体を美琴に明かされた事に激怒するが、彼女も彼女で正気に戻って、反抗してきた。
「坂田銀時だっつーの。侍やってまーす。わかったか?貧乳ビリビリ女」
「私は御坂美琴だっ!!あームカつく!何でこんなのが1位なの?」
反抗も虚しく、美琴の怒りは収まってはいかない。そして空気化している3人はそれを眺めていた。
「ぎんとき、何だか楽しそうだね」
「楽しそうっていうか……あれは絶対楽しんでるわ」
「あはは。ビリビリがなんか可哀想に見えてきた」
それぞれの感想を言いながらも銀時と美琴を止めずに、笑いながら見つめるだけだった。
「ふふっ。この世界で生きていましたか」
「白夜叉……いや」
「……銀時」
気配を完全に消して、近くで見ている男には誰も気づかない。男は不気味に笑いながらその場を一瞬で、消えた。
ちょいちょい不穏な動きがあるかもです