Xenoroid-ゼノロイド-   作:緑帽

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決意

通信機から、僕たちの耳を疑う言葉が聞こえる

 

「......繰り返す!こちらコロニー9!攻撃を受けている!攻撃が激しくそちらまで手が回らない!繰り返す......」

 

「コロニー9まで!?」

 

どうなっているんだ、襲われているのは採掘場だけじゃないなんて

 

「どうなっとる......ワシらは平穏を取り戻したのではなかったのか!」

 

オダマさんが叫ぶのも無理はない、彼だけじゃなくこの場にいる全員が同じ事を思っただろう。いや、でもサムスさんは一人だけ何かに気づいた様な反応をした。どういうことだろうか。その反応にダンバンさんも疑問を持ったのだろう

 

「サムス、何か気づいたことがあるんじゃないのか」

 

サムスさんに話しかける、するとまた驚く様なことが口から出てくる

 

「おそらく、奴らを私は知っている。星を渡り歩いては虐殺と略奪を繰り返す犯罪集団――スペースパイレーツ」

 

スペースパイレーツ?その単語の意味は分からないけど、確かに今犯罪集団と言ったし、虐殺、略奪ってそれじゃ――

 

「それじゃライン達は!」

 

思わず叫んでしまう、言葉にしなくちゃ気持ちが収まらない

 

「ああ、急がないと彼らだけでない、避難民も、さっきの街の人達も皆殺しにされるぞ!」

 

どうしてこんな理不尽な仕打ちを受けなければならないのか、僕たちが何をしたというんだ。アルヴィース――これは神無き世界を望んだ僕たちへの試練なのか?

 

「......サムス、あんたを腕利きの賞金稼ぎと見込んで依頼をしたい」

 

全員が焦りと不安の混じった表情をするなかで、ダンバンさんがサムスさんに話しかける。二人は向き直って話し始めた

 

「ここ(コロニー6)を、任せたいんだ」

 

「だが、それでは貴方は......」

 

「俺はコロニー9に行く、あんた、奴らについては俺らより詳しいんだろ?だったらシュルク達を助けてやってくれ」

 

「正気か、一人で救援に向かうなど聞いたことがない」

 

「心配するな、あっちには軍の部隊もいる。彼らと協力すれば何とでもなるさ」

 

「だが......」

 

ダンバンさんは僕の方を振り向く

 

「なあ、シュルク。俺達は未来に向かって進み続ける、だからここで立ち止まってる訳にはいかない、そうだろ?」

 

そうだ、僕たちはいつだって、どんな事があろうと立ち向かい未来を掴みとって来たんだ

 

「そうです、誰の物でもない、自分だけの未来に向かって歩み続ける――それが僕の望んだ世界です!」

 

その言葉を聞いたことダンバンさんの目はいつの日かコロニー9を守るため戦った英雄の目に戻っていた。彼なら、あの英雄なら、きっとやってくれるはずだ

 

「サムスさん、ダンバンさんに任せて下さい」

 

その覚悟を感じとってくれたのだろうか、サムスさんは遂に折れた

 

「......何か奴らについて聞いておきたいことはあるか?」

 

「一つだけ聞きたい、あいつらに刀は通用するか?」

 

「ああ、只の銃撃は効果が薄いが格闘戦なら十分奴らの身体にダメージを与えられるだろう......奴らは目的の為なら手段を選ばない、油断するな、何をしてくるか予想がつかないからな」

 

「分かった、俺は先に行く。シュルク、フィオルン、サムス。ライン達を頼む」

 

ダンバンさんは階段を駆け下りていく

 

「オダマさん、僕たちも準備が出来次第救援隊と合流して救出に向かいます」

 

「分かった、頼めるのはシュルク達しかおらん......気をつけてくれ」

 

オダマさんに救援隊の編成を任せて僕たちはジャンクスへ戻る。事情を大体察していたらしい、ジャンクス前の道に乗組員の人たちが立っていた

 

「シュルクさん、これを」

 

その内の一人から機械的な大振りの剣――モナドレプリカを受けとる。これをまた使う日が来るなんて思いもしなかったけど、やるしかないよね

 

またフィオルンはリュックサックの様なものを貰っている、何なんだだあれは

 

「フィオルン専用の翼(フラップ)ラックです」

 

ヴァネアさんがジャンクスの中から僕たちの元へやって来た

 

「生身でもフラップを操作出来るよう設計したもので、これを背負っていれば以前と同じ様にフラップを操ることができます。ただ、最適化に時間が掛かるので今使えるのはシールドフラップだけですが」

 

それだけでも十分心強い、それに、そもそも生身に戻ったばかりのフィオルンを戦わせるつもりはなかったから武器などを貰わなかったのは丁度良かった

 

サムスさんは、顔は見えないけど終始不思議そうに僕たちを眺めていたが、準備が整ったのを見計らうと動き始めた

 

「シュルク、フィオルン。時間が無い、奴らは案外素早いぞ」

 

「分かりました。行きましょう」

 

僕たちは採掘場へ向かっていく

 

途中で先に出発していた救援隊と合流し、僕たちが先導する形で進む

 

「どうしたんですか、サムスさん」

 

エレベーターを降り、道を進んだ先にある採掘場への入り口――コロニー6排水溝で突然足を止めたサムスさんに僕は問いかける

 

「パイレーツだ、コロニー6に向かっている」

 

そんな――だが空を見渡しても何も見つからない、どういうことだ?

 

「奴らは透明(ステルスモード)になっている。肉眼で確認は出来ないだろうが、向こうの空に二機の戦闘機と輸送船だ」

 

だとしたら、コロニー6は今戦える戦力を削られている状態だ。オダマさんやジュジュがいるとはいっても戦闘機などで攻め込まれては......

 

「私が行く、君たちは友人を助けるんだ」

 

まさか、サムスさんも一人で行くつもりなのか

 

「私は本来『ここ(コロニー6)を守れ』と彼に依頼された。ならそれに答えるまでだ。何、先程君達の覚悟は見せて貰った、だから――」

 

サムスさんは僕の方へ右腕のキャノン状の物を向けた、そして即座にそこから光が溢れだす

 

突然の行動に反応すら出来なかった、何をされたか考える暇すら無かった......だが直ぐに何故そうしたのかが分かった

 

僕の後ろにはヌークさんの報告のように、ハサミを持った見たことの無い人が胸を撃ち抜かれて倒れていた

 

「だから、私にも君が望んだ世界を守る助力をさせてくれ」

 

そう言って彼は振り向き

 

「奴ら、相当手をこまねいている。安心してくれ、まだ君の友人は頑張っているようだ」

 

僕に状況を伝えて元来た道を帰っていく。やはり二人はまだ耐えているようだ、なら僕たちも早く行かなければ

 

「コロニー6は彼に任せておけば大丈夫です、行きましょう皆さん!僕たちはこれから怪我人の救助と戦闘中の二人の救援に向かいます!」

 

 




決意 終了。

ひたすらシュルク視点でいくのか視点を分けるのかを試行錯誤しております。

次回は試験的にダンバン視点でストーリーを進めていきます。

戦闘はありませんでしたね。すいません
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