俺は、父親の悲鳴で叩き起こされた。一体なんだってんだ?
寝ぼけた頭は働か無いが、取り敢えず一階に行ってみよう。両親は下にいる筈だ。
リビングに行ってみるとそこは惨状だった。いつも俺は凄い人間だと言っていた父を、同じくさっきまで上にいた兄と、母、さらにたまたま一人暮らしから帰省していた姉に喰われていた。
「……は?喰って……え?」
少しボケっとしてしまったが、俺は次の瞬間には全力で逃げ出していた。
「っ!くそ!なんなんだよ!?一体!?」
かなりノロノロしてはいるようだが、一応追いかけてきてはいるようだ。
「これってあの有名なバイ○ハザードみたいな状況か!?畜生め!」
俺は彼奴らをリビングで待ち構えることにした。うちのリビングには棚が多いから倒せばそれなりに効果はあるだろう。
「………来やがれ。さあ、早く部屋に入ってきやがれ…………」
「ヴアアアア!」
来た!入り口から全員で!こいつはありがたい!
「ほらよ!これでも喰らいな!」
入り口のすぐ横にあった棚を倒す。
どうやら全員で巻き込まれてくれたみたいだ。
「ヴヴァァァァァッ!」
「ふう、意外に重いんだな………この棚。まあ辞書とか地図とか滅茶苦茶置いてあるし当然か」
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なんとか落ち着いた俺はリビングに戻りなにか使える物が無いか探し始めた。
「この状況…もしかして街全体で起こってやがんのか?だとしたら俺はどうすればいい…?」
そうだ。雨風が凌げて、水道や電気が使え、食料もある所……
「学校……?そうだ!学校だ!確かに奴らは多いかも知れないが、あそこならなんとかなるかも知れん!防災用の設備もあるしな!よし!じゃあ早速行こう!っと、その前に…」
俺は、台所からありったけの小さい果物ナイフを取り出した。
「これなら投げナイフとして使えるし、軽いからそれなりに数が持てるからな」
するとそこで、背後から
「ヴァァァァ」
という声が聞こえた。ゾンビ化した父親が襲って来たのだ。
ちょうど良い実験台だ。ダーツの的にしてやる。
俺はいつも愛用していたナイフを構えた。
「さてと、動くなよノロマ?当たれ!」
ナイフは見事に喉を貫いた。しかし父親だった物は止まらない。
「へえ、死なないか!ならもういっちょ!」
二発目が脳天を貫き、ゾンビは絶命した。
しかし、こいつらの肉は柔らかくなってそうだな。肩が弱くて物を投げるのが苦手な俺が投げたナイフがやすやすと刺さるってことは普通より少し柔らかくなってんのかもな。
それにしても、我ながら家族を殺してもまったくと言っても良いほどに悲しくならなかった。前世からのストレスの所為かもな。
「うん、これならなかなか使えるぞ。ナイフは…よし、腰にベルトか何かでくくりつけておくか」
ナイフを回収してから、リュックを自室から持ってきてそこにありったけの缶詰めを詰め込む。
さらに、下敷きになった家族をシカトして庭に出る。
庭に置いてあった金属バットをリュックの両脇に差し込み、学校へ向かった。
一応これでも小さい頃は野球が好きだったのだ。(まあ中学の時の部活はテニスだったが)
さあ、俺の地獄の生活はここからだ。
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なんとか無事に学校に着く事が出来た。来る途中に農具の専門店から収穫用刃物に使う為の砥石を五〜六個と鉈を一本、永久貸し出しして貰ってきた。
どうやら校庭や校門付近に生き残っている人間は居ない様だ。
「ふむ、どうやって行くか?まあなんとかなるか!」
一気に駆け出して、下駄箱へと向かうすぐにでも助かる為には全力を尽くす。
「よし!着いた。ふう!やっぱ疲れんなぁ」
俺は中学校以来、他の人間より多少は脚が速くなった。おそらく、あの無駄に量を走らせるテニス部に入っていた恩恵だろう。
「さて…と。どうしたもんかね?一階一階見ていったらいつか俺は不意打ちでも食らって死んじまうだろうしな。となると奴らが来そうに無い所…か…」
そう言えば俺は学校に来る途中で、高い場所ではあまりゾンビを見なかった。もしかしたら、高い所に登れないのか?
「んじゃあ一番高い屋上行ってみっか!」
そういえば気づいていると思いますが、他の投稿作品のコメントで指摘されたので今度から地の文や心情、セリフの間に1行だけ間を空けるようにします。ああ、これでまた原稿の手直しが必要に………