役人転生〜文部科学省学園艦教育局長に転生した私はどうしたらいいのだろうか〜   作:トマホーク

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伏線的な閑話です。



後輩

うーん。ここは昔とあんまり変わってませんね。昔のままです。

 

さて、私は今日とある野暮用でアンツィオ高校へ来ているのですが……。

 

実を言うとアンツィオ高校って私の母校だったりするんですよね、昔は共学だったので。

 

私がアンツィオ高校に通っていたと人に話すとこんな性格と風貌(七三メガネ)ですからよく驚かれますが。

 

まぁ、そんな私の過去話はさておき。あの子はどこにいるんでしょうか?

 

ちょっと人に訊ねてみましょう。

 

「ちょっと君。少し聞きたい事が――」

 

「うん?なんすか?って、お菓子のおやっさんじゃないっすか!!久し振りっすね!!」

 

近くにいた子にあの子の居場所を聞こうとしたらペパロニ君でした。

 

通りで見覚えのある後ろ姿だと。

 

それはそうといつもお菓子の差し入れをしているからって、お菓子のおやっさんっていうパブロフの犬的な覚え方は酷くないですかね?

 

いや、まぁ、別にいいんですけどね。

 

「今日は何の用なんで?」

 

「安斎君――アンチョビ君に少しお話がありまして。あぁ、それとこれ……いつもの差し入れです」

 

「おぉっ!!やった!!流石お菓子のおやっさん!!いつも気が利きますね!!あ、そうそう。ドゥーチェならカルパッチョと一緒に古い部室の片付けしてましたよ。案内しましょっか?」

 

「では、お願い出来ますか?」

 

「了解っす!!」

 

それにしても……うん。ペパロニ君はいつ見ても陽気で快活ですね。

 

流石アンツィオ高校の校風を最も体現していると評されるだけはあります。

 

アホの子なのが欠点ですけど。

 

「おーい。姐さん?」

 

「うえっ!?汚いな、もう!!何でここはこんなに汚いんだ!!」

 

「しょうがないですよ、ドゥーチェ。こっちの旧部室棟の部屋はもう何年も使われていないんですから」

 

ペパロニ君に案内されてアンチョビ君の所にやって来ましたが、アンチョビ君はカルパッチョ君と一緒になって掃除に勤しんでいます。

 

しかし、ここは懐かしいですね。

 

旧部室棟――その中でも私が戦車道をやっていた時に使っていた部屋は。

 

アンツィオ高校の伝統であるノリと勢いの陽気な校風のお陰で男の身でも戦車道を出来たんですよね。

 

まぁ、流石に大会とかには出ていないですけど。

 

しかし、アンツィオ高校で戦車道をやっていて原作で言う所のナポリターンの技術を取得していた事が以後の役に立ちました。

 

主にかほさんの無茶振り(全戦車道チームを倒せ)とかで。

 

何せ私が使う戦車は少し独特なタイプのモノでしたから。

 

「姐ーさん!!アンチョビ姐さーん!!」

 

「うるさいぞ!!ペパロニ!!こっちは今忙しいんだ、後にしろ!!全く……先輩が来るまでに片付けないといけないってのに……」

 

「でも、姐さん……」

 

「よし、カルパッチョ。この段ボールを奥に運ぶぞ」

 

「分かりました」

 

うーん。何だかアンチョビ君は忙しそうですね。

 

掃除に掛かりっきりになっているために背後から声を掛けているペパロニ君の言葉に適当な返しをしてますし。

 

うん。これ以上ペパロニ君が怒られるのも可哀想ですし今日の所は帰りますか。

 

アンチョビ君への話……というか、渡すモノはペパロニ君に渡してもらえばいいですしね。

 

「ペパロニ君、もういいですよ。何だかアンチョビ君達は忙しそうですし」

 

「でも……いいんすか?」

 

「えぇ。まぁ、話と言っても以前からお願いされていたP40重戦車の納品日とオマケで付けておいた予備パーツの事だけですから。詳しい事はこれに書いてあるので安斎君に渡して頂ければ大丈夫です」

 

「うっす。了解っす。じゃあ、後で渡しときますね」

 

「では、お願いします」

 

さて、帰りますか。

 

「さいなら〜」

 

「ん?ペパロニ、お前誰と喋っていたんだ?」

 

「誰って……お菓子のおやっさんですけど」

 

「お菓子のおやっさん?…………おい、それってまさか先輩の事じゃないだろうな?」

 

「どうしたんすか?ドゥーチェ、そんなに冷や汗流して」

 

「いいから答えろ!!」

 

「? その先輩ってのがいつもお菓子の差し入れを持ってきてくれているおやっさんの事なら、そうですけど」

 

「こ、このバカ!!何で先輩が来た事を教えないんだ!!」

 

「だって言おうとしたらドゥーチェが後にしろって……」

 

「うぐっ……はぁ……もういい。先輩は何か言ってたか?」

 

「これを渡しておいてくれって。あ、そうそう!!またお菓子の差し入れくれたんすよ!!」

 

「お菓子の事は後だ!!その書類を寄越せ!!」

 

「うっす。どうぞ」

 

「えっと何々?……P40重戦車の納品日が戦車道大会の2回戦の前になる事と……なんだこの予備パーツの量……オマケってレベルじゃないぞ……はぁ、先輩にはまた頭が上がらなくなった……」




メインで書いているオリジナル作品の総合評価(大体3年モノ)よりも、こっちの総合評価(大体3週間モノ)の方が高くなった……
((((;゜Д゜)))

ガルパン人気ってスゲェ(呆然)

なんか、劇場版の興行収入が18億円突破したとか聞きますし。

やっぱ、ガルパン最高。

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