役人転生〜文部科学省学園艦教育局長に転生した私はどうしたらいいのだろうか〜   作:トマホーク

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葛藤

さて。大洗女子学園対アンツィオ高校の試合がたった今始まりました。

 

……うん。始まりましたが先日のまほちゃんの一件が頭の中をグルグルと駆け巡っているために集中して試合を見る事が出来ません。

 

はぁ……私はどうすればいいのでしょうか。というか、何故に私なのでしょう。

 

好いてくれているのは嬉しいんですが、相手が私という謎。

 

西住流の心得や掟まで引用した宣戦布告(告白)だったという事は本気なんでしょうけど……。

 

本気故に困ります。恋愛経験皆無な私にどう対処しろと。

 

……ハハハッ。もう笑うしかない……うん。

 

この問題は2年後の私に任せましょう。2年後の私が何とかするでしょう。多分。

 

あ、そうそう。そう言えば……まほちゃん繋がりで1つ大変?な事があったんでした。

 

つい先日、黒森峰女学園対知波単学園の試合が行われ原作通りに知波単が敗れたのですが、知波単が最後の最後で隠し玉を使って黒森峰のティーガーIIとヤークトパンターを仕留めてました(棒)

 

原作だと高地に陣取った黒森峰に一方的にボコボコにされて終わっていたはずの知波単が。

 

はぁ……完全に「我々が負けるのは分かっています。ですが、格上相手にどうにか一矢報いたいのです。何か良い策はありませんか」と試合の数日前に西絹代君に電話で助言を乞われて、ついついしてしまった助言――イリサン谷の戦いを調べてみるといい――が原因です。

 

何せ私の助言を元に車体前方に爆雷2個を搭載した95式軽戦車と97式中戦車を試合に投入して、体当たり攻撃でティーガーIIとヤークトパンターを撃破したのですからね、西君は。

 

試合後に「一矢報いた上に派手に散る事が出来ました。ありがとうございます!!」と頭を下げられましたが……散ったら駄目でしょう!!

 

あとこれは余談ですが、帰る前にまほちゃんと会って(若干会いずらいので会わずに帰ろうとしていたら捕まりました)いたら、撃破されたティーガーIIに乗っていたエリカ君に物陰へ連れていかれ詰め寄られてしまいました。

 

どうも西君が私の助言でティーガーIIとヤークトパンターの撃破に成功した事を知ったらしく。

 

隊長の不利になるようなマネをするんじゃないわよ!!と。

 

彼女との付き合いも大概長いですが、忠犬具合に微塵も衰えが無いです。

 

流石、隊長(まほちゃん)大好きっ娘。百合ですね(確信)

 

ちなみに……凄く怖かったのが「隊長がアンタとツーショットの写真を携帯の待ち受けにして、ホクホク顔でよく笑っているんだけど……あれ、ナニ?」とハイライトの消えた目で詰問されました。

 

私が直ぐにまほちゃんの秘蔵写真をエリカ君に提供していなければ……今頃“事故死”もありえたかもしれません(ガクブル)

 

なんか……エリカ君が段々黒くなっていっている気が……。

 

忠犬って、怖いです。あっ、忠犬で思い出しました。

 

もう1人、忠犬で怖い子が居たんでした。彼女も――

 

『アンツィオ高校のフラッグ車、行動不能!!よって大洗女子学園の勝利!!』

 

あれ、回想に浸っている間に勝負が決まってしまいましたね。

 

まぁ、原作通りの試合展開だったので特筆する事も無かったですけど。

 

……では後輩達の奮闘を労いに行きますか。

 

もちろん、みほちゃん達が帰ってからですけど。


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