役人転生〜文部科学省学園艦教育局長に転生した私はどうしたらいいのだろうか〜 作:トマホーク
元々は予定していなかった話なので、前話の裏話的な内容となっています。
※ちなみにアンチョビ視点です。
アンチョビside
「……どうしたらいいんだ……」
うぅ……頭が痛い。
納車の時に先輩がオマケで大量の補修パーツをくれたから物はあるけど、ウチにはP40の修理が出来る奴なんていないし。
となると修理業者に頼むしかないわけだが、そうなると修理費用を調達しないといけないんだよな。
でも、CV33とかの燃料費ですらカツカツなのにどうすれば……。
こうなったらまた強襲戦車競技(タンカスロン)で稼ぐ――だぁああ!!ダメだ!!だから燃料費も無いんだって!!
はぁ〜……恥を忍んで先輩に修理費用もお願いするしかないのか?
……いや待てよ。確か先輩P40も直した事があるって前に言ってたな。
先輩に頼んで直し――はぁ……結局先輩に頼るしかないのか……カルパッチョとペパロニも巻き込んで先輩に――いやいや、ダメだ。
これ以上先輩に頼りない所を見せる訳にはいかん。
今までずっと助けてもらっていたんだし、これぐらい自分達でなんとかしないと。
うん、しょうがない。
いつものように屋台で地道に稼ぐか。
修理費を稼げるのがいつになるか分からんが。
「はぁ……そういやペパロニの奴、この大変な時にどこへ行ったんだ?朝から探しているのに見当たらないぞ」
「あぁ……疲れたぁ〜クタクタだぁ〜」
「あっ!?居た!!ペパロニ!!お前今日1日どこに居たんだ!?ずっと探していたんだぞ!!」
「え?あれ?今日は用事があるってアンチョビ姐さんに言ってなかったですっけ?」
「何も聞いていないが?」
「あちゃ〜すいません。言ったつもりだったんすけど……実は今日お菓子のおやっさんに頼まれて屋台の出張サービスをしてたんすよ」
「先輩に頼まれてだと?それに屋台の出張サービス?」
「そうっす。と言っても屋台形式でお客さんに直接料理を提供するんじゃなくて、天幕の中で言われた通りに料理を作っていただけなんすけどね。あ、そうそう……何か出張サービスの代金とか言って諸経費とかバイト代以外にも貰ったんで、これドゥーチェに渡しとくっす。ウチの活動資金にしましょうよ」
「なに?いいのか――……おい、ペパロニ。この分厚い封筒は何だ……」
「えっ?お菓子のおやっさんに貰った封筒っすけど、どうかしたんすか?」
「はぁ……お前に聞いたのが間違いだった。何でもない気にするな」
「? そうっすか。じゃ、ウチはこれで」
「あぁ、じゃあな。……何なんだこの封筒。うわっ……明らかに出張サービスの代金とかの枠を越えているぞ。それに何だこの紙は……先輩からの手紙!?何々?――P40の修理の手配をしておきました。熊本にいる修理工に修理を頼んでおいたので以前渡しておいた補修パーツと一緒にこの住所にP40を送って下さい――うぅ……全部バレてるし、また先輩の世話になってしまった……」