役人転生〜文部科学省学園艦教育局長に転生した私はどうしたらいいのだろうか〜 作:トマホーク
なお、試合開始までに何話か挟みます。
(´∀`)
ダージリンside
『――今のところ変更はありません。明日の試合は予定通り執り行われるものかと』
「そう。ありがとう、グリーン。貴女はそのまま監視と情報収集を続けてちょうだい」
『ハッ、了解しました』
さてと。予定通りという事は私達の出番になるわね。
「ペコ」
「はい、ダージリン様。何でしょう?」
「例の計画を実行に移すから皆に連絡を取る用意をお願い」
「分かりました」
事前に話を通してあるから大丈夫だとは思うけれど。
皆、準備の方は大丈夫かしら?
「用意出来ました。いつでもどうぞ」
「ゴホン。秋の日の ヴィオロンのため息の ひたぶるに 身に染みて うら悲し 北の地にて 飲み交わすべし」
無線や電話では無くモールス信号。しかも暗号文。
これならば副局長――アリサのお姉さんの1枚上手を行けた……かしら?
……半々と言った所ね。
あの方は自分の行動が辻局長の思いに反する事を理解しつつも辻局長の事を第1に考えて行動している強敵だから常に細心の注意を払っておかないと。
「打電終わりました」
「ありがとう、ペコ」
これで打てる手は全て打ったわ。後は明日の試合に備えるだけね。
「あの……ダージリン様?」
「何かしら、ペコ」
「今更ですが……良かったんですか?辻局長にお伺いも立てず勝手に動いてしまって」
「いいこと、ペコ。言われずとも殿方の考えを汲み取って先に動いて差し上げるのが淑女の務めなのよ」
「はぁ」
それが分からないなんてペコもまだまだね。
最も実際は……辻局長のお立場的に今回の一件はあくまでも私達が独自に動いたという事にしておかなければいけないからお伺いを立てたくても立てれないのだけれど。
「それにそもそもあの方は私達の動きなんて既に把握しているはず。その上で何も仰らないのだから、私達のこの行動は間違っていないという事よ」
「それもそうですね」
まぁ、あの方ならば私達の行動や思惑なんてお見通しでしょうから心配する必要は無いわね。
フフッ、全てがあの方の手のひらの上で動いているかと思うと恐ろしくもあり、また頼もしくもあるわね。
「それにしても……残念なのは辻局長が手配して下さったコメット巡航戦車やセンチュリオン、それにあの“戦車”を試合で使えない事ね」
せっかくの機会だから使いたかったのだけれど。
「届いてから日が浅いですから、しょうがないですよ」
「私のデータによると戦力化には後3ヶ月ほど掛かります。ちなみに今回の試合に無理やり投入した場合、戦力として活躍出来る確率は3割を下回るかと」
「分かっているわ、アッサム。でもまさか……お願いしてから3日で導入の許可が下りるなんて思ってもみなかったわね」
「そうですね。私ももっと時間が掛かるものだと思っていました」
流石は辻局長ですわ。
3日という短い時間で、あのOGの方々を説き伏せた上に……車輌の手配、そして車輌そのものだけでは無く車輌のサポート態勢まで整えて下さるなんて。
明日の試合ではみほさん達を助けるためにも、そして辻局長に恩を返すためにもより一層頑張らないといけないわね。
それに何より……辻局長にみっともない姿をお見せする訳にもいかないし。
となれば、大学選抜の方々には私達の活躍の犠牲となって辛苦を味わって頂きましょうか。
「さて、そろそろ休みましょうか。明日の試合では頼んだわよ。ペコ、アッサム、ルクリリ、ローズヒップ」
「精一杯頑張ります」
「分かっているわ」
「畏まりました」
「もちろんでございますわ!!ダージリン様!!」
本来なら、この回は会長が役人の所に行って色々な証拠を突きつけての追及タイム(事前バレ)だったのですが、後々の辻褄が合わなくなったため事前バレは無くなりました(;´д`)