役人転生〜文部科学省学園艦教育局長に転生した私はどうしたらいいのだろうか〜   作:トマホーク

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※アンチョビ視点です。

なお、急遽作った話なので作りが荒いです(;´д`)


試合に集う者達

アンチョビside

 

……まだか?まだなのか!?

 

ダージリンの奴、いつになったら連絡を寄越すんだ。

 

早くしてくれないと肝心な時に間に合わないぞ。

 

……このまま前戦車道大会の決勝の時みたいに気が付いていたら終わってたみたいなオチにならないだろうな。

 

「アンチョビ姐さーん!!」

 

「ドゥーチェ!!」

 

「どうした?ペパロニ、カルパッチョ」

 

「何か聖グロのダージリンがモールス信号で堅苦しい文を送って来たっす」

 

「“お茶会”のお誘いです。ドゥーチェ」

 

「来たかッ!?」

 

やっとか……結構ギリギリのタイミングだぞ。

 

「どうしたんすか?姐さん。そんなにお茶会が楽しみだったんすか?あぁ、それと連絡と同時に大洗の制服も届いたんすけど……これは何なんすか?仮装してお茶会をやるんすか?」

 

この前事情を説明してやったのに……もう忘れたのか、ペパロニの奴。

 

「……この前説明しておいただろ。お茶会ってのは集まれっていう符丁で、廃校撤回を賭けて大学選抜チームとの試合をやる事になった大洗の奴らを私達が助っ人として助けに行くんだ!!分かったかペパロニ」

 

「あぁ!!そう言えば、そんな事言ってましたねぇ」

 

言ってましたねぇ。って……なんて呑気な事を。

 

まぁいい。急いで出立しないと間に合わん。

 

「カルパッチョ!!P40の準備は出来てるか?」

 

「はい、ドゥーチェ」

 

「フッフッフッ、このP40でウチが弱くない――じゃなかった。強いって事を皆に教えてやる」

 

前大会ではあんまり良いところを見せられなかったが、今回は派手に暴れてやるぞ!!

 

「それにしても良かったですね、ドゥーチェ。P40が予定より早く直って」

 

「あぁ、本当だな。先輩からの連絡だと後1週間は掛かるって話だったが……」

 

「修理を担当してくれた方に事情を説明したら、大急ぎで仕上げてこっちに送って下さいましたからね」

 

「まぁ、修理してくれていた人がみほのお父さんだったからな。というか、送り先を見た時にまさかなとは思っていたが、本当にみほのお父さんだったとは」

 

……しかし、よく先輩は修理の依頼をみほのお父さんに頼んだな。

 

噂じゃ腕はピカ一だけど絶対に黒森峰の車両しか整備しないって話だったのに。

 

流石は先輩という事か?

 

「……うーん。盛り上がっている所悪いんすけど、アンチョビ姐さん。1ついいすっか?」

 

「どうした、ペパロニ?」

 

「ウチにはタンケッテを運ぶ用のSpa38トラックしか無いんすよ?P40を出すとなると、ここから試合会場まで長距離を自走して行くしかないっす。けど、そんな事したら試合が始まる前にP40の足回りがガタガタになっちまって使い物にならないと思うんすけど」

 

「「……」」

 

なんてこったーッ!!そうだ、ウチにはまともな戦車運搬車が無いんだった。

 

いつもは先輩にお願いして車両を借りてたから運搬車の事をすっかり忘れてたぞ。

 

うぅ〜でもまさか、その事をペパロニに指摘されるなんて!!

 

「どうするんすか?ドゥーチェ。鉄道輸送って手もありますけど、この時間じゃ手配出来ないっすよ?あ、それ以前に輸送費の問題もあるっす。いや〜貧乏って悲しいっすね。アハハハッ」

 

「ぐぬぬぬ……」

 

ペパロニめ、まるで他人事のように……ッ!!

 

だが、ペパロニの言う通りだ。どうする!?

 

「またおやっさんに頼みます?」

 

「ダメだ!!今回ばかりは先輩に頼れん!!」

 

「えぇ〜素直におやっさんを頼りましょうよ〜」

 

「だから、ダメだって言っているだろう!!というか、表向きは先輩が大洗を潰そうとしているんだぞ!?そんな状況で大洗を助けようとしているウチらに先輩が手を貸せる訳ないだろ!!」

 

こいつは本当に人の話を聞いてないな!!

 

「あぁ、そういやそうでしたね。しっかし、おやっさんもこんな面倒なマネせずにパパッと助けちゃえばいいのに。変な所でトロくさいんすから」

 

「先輩にも事情があるんだろう。というか、ペパロニ。BC自由学園の奴等の前で先輩の事をトロくさいとかそれは言うなよ?あいつら先輩の事となると人が変わるからな」

 

「あーそういやそうでしたね。肝に銘じておくっす。それに姐さんにも嫌われたくないですし」

 

「……?どういう意味だ?」

 

「えー、分かってるくせに〜」

 

「……おい、何だそのニヤニヤした意味深な笑いは!!」

 

「いやいや、ドゥーチェも恋する乙女なんだなぁ〜と」

 

「はぁ!?別に私は先輩の――」

 

「誰もおやっさんが相手だとは言ってないっすよ〜」

 

ぐぬぬ……クソ!!ペパロニにからかわれるなんて一生の不覚だ!!

 

「で、話を戻しますけど結局どうするんすか?」

 

どうするたって……方法は1つしか無いだろ。

 

「……カルパッチョ」

 

「はい」

 

「タンケッテを大至急、Spa38に乗せろ」

 

「分かりました」

 

はぁ……せっかく先輩にP40を直してもらったのに。

 

くそう!!こうなったらタンケッテで皆があっと驚くような活躍をしてやる!!


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