GOD EATER ~The Broker~   作:魔狼の盾

122 / 126
ユリとの訓練が終わり、ユウキはペイラーから呼び出しを受け、何かきな臭さを感じる本部への出向を聞かされる。


after6 予感

  -訓練室-

 

 ユリが仇を討ってから1ヶ月が経った。その後も訓練を続け、ユリの実力は日に日に伸びていた。そして今日もユリは訓練でユウキに向かって強化したカースピック、コミュニオン、エリプス甲極を装備した神機を振るう。

 

「ハッ!!」

 

 ユリが神機を振り下ろすと、ユウキは1歩下がって紙一重で避ける。そして空かさず喉元に底掌を打ち込むが、ユリは右に逸れつつ回転して前に出て、勢いに任せて神機を外から内に振りいた。

 反撃に突き出した右腕は完全に伸び、がら空きになった胴は隙だらけだった。入る。そう思ったユリだったが、間にユウキの左膝が割り込んできた。次の瞬間、ユウキは上げた左足で大きく前に踏み込み、左のストレートを放つ。しかしユリは大きく後に下がって躱し、ついでにスタングレネードをユウキに向かって投げつけた。ユウキは振り払って前に出ようとしたが、それよりも先にユリが銃形態に変形し、スタングレネードを撃ち抜く。

 

  『『バンッ!!』』

 

 発砲音と破裂音がほぼ同時に鳴る。ユウキは咄嗟に右に跳んで躱したが、スタングレネードの破裂で視覚を奪われ、ユウキの動きが止まる。

 

  『バンッ!!』

 

 即座に発砲音が鳴り、ユウキに狙撃弾が飛んできたが左に逸れて避けた。しかしそれ以降ユリから攻撃がくる気配が無い。

 

  『バババンッ!!』

 

 無音のまま10秒程時間が経った頃、ユウキの後から発砲音が3回連続で聞こえてきた。発砲音は後ろから聞こえてきたのに、ユウキの左から飛んできたレーザーを後に下がって避けた。どうやら左から回り込む自作バレットを使ったようだ。音と軌道のズレに惑わされる事なく回避したのも束の間、いつの間にかユリがユウキの正面に移動し、剣形態に戻した神機を振り下ろす。それをユウキは迫ってくる神機をまっすぐ右足を蹴り上げて弾き飛ばした。

 

 

 

(次は右ストレート!!)

 

 まるで見えているかのようにユウキが右ストレートで追撃する。ユリは右手を掴みながら大きくジャンプして躱すと、そのまま体を捻ってユウキの後ろに降りながら神機を振り下ろす。

 

  『ガンッ!!』 

 

 しかし、視覚を奪ってから背後からの奇襲は、ユウキが左足をギリギリまで体に引き寄せた後に真上に蹴りを入れた事で失敗に終わる。神機は上に弾かれたが、ユリは左手でユウキの足を掴んで無理矢理後ろを取る。そして右手に掴んだ神機を外から横凪に振る。

 

  『ギンッ!!』

 

「防がれた?!」

 

 しかし何時の間にか腰に下げた神機の切っ先を下げてカースピックの刃を横から押さえつけていた。そして振り上げていた左足を後ろに回しながらユリの左肩を狙って裏回し蹴りを叩き込んで蹴っ飛ばす。

 

「グッ?!」

 

 痛みは然程ないが、体勢を崩すと追撃される。ユリは左手で地を突いて軽く跳び上がり、身体を捻ってユウキと向き合うように着地する。

 

「…」

 

「…」

 

 すぐに立ち上がってユリは再度構える。その視線の先には左手で腰の後ろに挿した神機を引き抜かずに握っているユウキが立っていた。恐らくスタングレネードによる盲目状態から回復する頃合いだと考え、ユリは思わず神機を握る手に力が入る。

 

「合格だ…」

 

「…へ?」

 

 しかし、神機から手を離したユウキの意外な一言によってユリは間抜けな声を上げる事になった。

 

「俺に神機を使わせたら次のステップに移る…そう言ったはずだが?」

 

「あ、そう言えば…」

 

 ユリは初めて訓練をした時、『攻撃でも防御でも何でも良い、神機を使わせたら次に行く』と言われた事を思い出す。ユウキが構えを解いた事で、ユリも戦闘体勢を止めて次の指示を仰ぐ事にした。

 

「とは言え、本来教えるはずだった戦術による遠近切替や神機の操作も、自力で形にしたようだな。戦闘スタイルを確立したのなら、後は実戦に出て経験を稼ぐのが一番だ」

 

 だが、次に教えるはずのカリキュラムはユウキを襲う際にユリが独自に身につけていた。そうなるとユウキから教える事は何もない。残るは実戦に出て数をこなして慣れていくだけだ。

 

「もう俺から教える事は無い。後は自分で上を目指せ」

 

「それって…」

 

「本日を持って、お前の訓練を終了する」

 

 ユウキから訓練終了を通達され、ユリは『ありがとうございました!!』と深々と頭を下げる。そして新人教育の任務を終えたユウキはそのまま踵を返して訓練室を出ていく。ユリは頭を上げ、その背中を見ながら1月前、仇を討って極東支部に帰ってきた時の事を思い出していた。

 

  -1ヶ月前、エントランス-

 

「あの、ユウキさん…ごめんなさい」

 

 ゼウスとヘラを倒した日の夜、ユリはトウカと一緒にエントランス上階のソファで一人報告書を書いているユウキの所に来て突然頭を下げて謝った。ユウキは何のことかと思いながら作業の手を止めてユリ達の方を見る。

 

「私の勘違いで、ユウキさんにとんでもない事を…ホントに、ごめんなさい…」

 

「私からもごめんなさい…お姉ちゃん、止められなかった…」

 

 どうやら勘違いでユウキを襲った事を気にしていているようだ。トウカも止められなかった事に責任を感じているのか、ユリと一緒に頭を下げ続けている。しかし、ユウキは特に気にする事もなく再び報告書を書き始める。

 

「なら、早く一人前になるんだな。俺に恨みをぶつけた事で、著しい成長を見せただろう?同じ様に、さっさと俺の手から離れても問題無い程度にはなってくれ」

 

「…」

 

 一人前になることが一番の罪滅ぼしだと言って頭を上げさせ、ユウキは変わらず淡々と報告書を書き続ける。そしてその様子をユリは何か言いたそうに何度か小さく口を開けながら見ていた。

 

「まだ何かあるのか?」

 

「…もし、聞いても良いことなら、教えて欲しい事があります。何で仇じゃないって教えてくれなかったんですか?それに、あのアラガミの姿は一体…」

 

 実際に見たユリとしては気になってしょうがないのも無理はない。既に知られている以上、もう誤魔化すのも面倒だと考え、ユウキはアラガミ化の件を話す事にした。

 

「1つ目はお前を煽っただけだ。目の前に殺したい程に憎い仇がいれば是が非でも殺そうとするだろう…実際、その憎しみを原動力にしてお前は加速度的に実力をつけた。俺はお前の感情を利用する為に何も言わなかったにすぎない」

 

 言い終わるとユウキはペンを置いて立ち上がり、ユリとトウカの前に立つ。

 

「もう1つはお前の言うとおり、俺はアラガミになれる」

 

「本当…なの?本人の口から聞いても未だに信じられない…」

 

 実際に見たユリはともかく、トウカは未だに半信半疑だった。そもそも人がアラガミになるなどと本来あり得ない事だから仕方ない。口であれこれ言うよりも実際に見せた方が良いと思い、ユウキは黒い黒い霧を身に纏う。数秒後、煙の中から黒い翼が生え、黒い霧を振り払う。するとそこにはアラガミの姿をしたユウキが立っていた。

 

「ホントに…アラガミになっちゃった…」

 

「これに関してはそう言う体質だからとしか言えん…だが、支部の外にこの情報が漏れた場合、さらなる情報の拡散を防ぐ為に、俺はこの辺り一帯の人間を処分する…長生きしたければ、外には話さない事だな…」

 

「う、うん…」

 

「わ、分かりました…」

 

 物騒な警告にユリとトウカは怯えながらもアラガミ化の件は口外しないと約束する。すると再びユウキは黒い霧に包まれ、それが晴れると人の姿に戻っていた。

 

「…何にしても、お前の成長の速さは目を見張るものがある。そのまま成長して、早く俺の指導を終わらせてくれ」

 

 『明日も早い。早く寝ろ』と言いながらソファに座り、ユウキは再び報告書を書き始めた。ユリとトウカはもう一礼すると、その場をあとにした。

 

「取りあえず、色々片付いたみたいだね」

 

「…ふん」

 

 そのやり取りを下階から聞いていたシェリーとライラ…ライラは警戒のレベルを下げたようだが、シェリーは相変わらず警戒心を剥き出しにして冷たい目で2人が乗ったエレベーターを睨んでいる。

 

「ユウキが許しても私は許す気なんてないわ…」

 

「まあね、それは私も同じだよ。あの女はしばらくマークしとかないとね…」

 

 警戒を弱めたとは言え、ライラも未だ油断はしていなかった。またユウキに何かする可能性がある以上、いつでも始末できるよう準備しておこうと心に決めたシェリーとライラだった。

 

  -支部長室-

 

 ユリの訓練を終えた後、ユウキはペイラーに呼び出されて支部長室に来ていた。部屋に入ると、ペイラーは書類が積まれたデスクで作業をしていた。

 

「やあ、急に呼び出してすまないね。ユウキ君」

 

「いえ、大丈夫です」

 

「どうだい?ユリ君の様子は?」

 

「…本題に入らないなら帰ります」

 

 話が横道にそれたと分るとユウキは即座に部屋から出て行こうとしたので、ペイラーは何とか引き止める。そして小さくため息をつきながら、ユウキは再びペイラーに向き合う。すると軽く咳払いした後、呼び出した理由について話し始める。

 

「実はね、本部から各支部に招集の要請が出ているんだ。なんでも、本部の技術開発局の発明に協力してほしいそうなんだが…その内容が少し妙でね」

 

「妙、とは?」

 

「『その支部で最も実力の高い神機使い2人までを出向させよ』…との事だ」

 

 本部から来た要請がペイラーの口から語られると、ユウキの眉がピクリと動いて、怪訝そうな顔つきになった。

 

「何でも、新しいアラガミ迎撃システムが完成したようなんだ。その最終調整のオラクル資源調達の為、本部では大規模討伐作戦を計画しているらしい。今回の招集はその為の人員確保…と言う事になっている」

 

 続けてペイラーが今回の招集の目的…否、建前を話すとその内容にユウキは不信感を覚えた。

 

「何故支部のツートップに拘る…?それ程の神機が支部から抜けたらまともに討伐任務を回せないはず…」

 

「そうだね。実際、今回の招集は大きな負担になると言う事で、大半の支部は招集に応じない旨を伝えている。応じているのは、我々の様に強力な神機使いを多数保有している支部ばかりだ。それに、アナグラへの要請はさらに妙でね。君を名指しして招集をかけている。恐らく今回の招集、狙いの1つは君だ」

 

「…」

 

 極東支部のように、上が何人か抜けても回せる支部なら今回の招集にも応じられるだろうが、普通はそこまでの実力者が揃う支部は多くない。本部もそのことは重々承知であるはずだが、それでも無茶な招集を敢行するあたり、何か裏がありそうだ。しかも極東支部にはユウキを名指しで招集に応じさせようとしている。まさか特異点の事が知られたのかと思い、ユウキはペイラーを睨みつける。

 

「そんなに怖い顔をしないでくれ。少なくとも、特異点の件は私からは漏れていないよ。デジタルでもアナログでも、記録を残してはいないからね」

 

 しかしペイラーは飄々とした様子ですぐに情報漏洩を否定する。それを聞いたユウキはため息をついて取りあえずその言葉を信用して殺気を収める。

 

「…まぁ、目的など行けば分かるか…俺を利用するつもりなら叩き潰すだけだ」

 

「決まりだね。もう1人は君に任せる。決まり次第、私への通達もよろしく頼むよ」

 

「分かりました」

 

 まずは相手の真意を知らなければならない。向こうが自分を利用する気なら自ずと近づいてくるはずだ。その際に何が目的か探れば良いと考え、ユウキは今回の招集に応じる旨を伝えて、支部長室をあとにした。

 

  -エントランス-

 

 ペイラーから話を聞いたあと、ユウキはすぐに第一部隊に招集をかけた。思いの外すぐに集まり、5分も経った頃に話を始めた。

 

「全員集まったな」

 

「で、何で俺たち集めたられの?」

 

「理由は2つだ。本部からの要請で1ヶ月後にアナグラから神機使いを2人、現地に送る事になったそのうちの1人は俺だが、もう1人は…ユリ、お前だ」

 

「え…?わ、私が?」

 

 ペイラーから聞いた本部からの招集に応じる人員にユリを選んだ。その事を伝えると、ユリはポカンとした表情になった。そしてコウタは羨ましそうに『俺も行きたい』と駄々をこねてたが、ユウキが答えるより先にユリは自信が無さそうな声でユウキに話しかける。

 

「あの、私よりも他の人の方が…」

 

「いや、ソーマは以前の素行の悪さから既に本部から目を付けられていられる。そしてリンドウさんの右腕の件は本部の連中に知られると、何をされるか分からん。配偶者であるサクヤさんもこの事で根掘り葉掘り聞かれたら厄介だ。そしてコウタの家族は居住区に居る。長く離れるのは難しいだろう…本部との衝突を避けたい状況が続く中、当たり障りがなく実力者を送り込むにはこの人選がベストだと判断した」

 

 リンドウが本部に行けばアラガミ化しつつも人の姿を保つ秘密を研究したがるのは目に見えている。そうなると人体実験の様な非道な研究をされる可能性があるため、何としてもリンドウは本部から遠ざけなければならない。

 そして伴侶であるサクヤもその事でリンドウへのパイプ作りに利用される可能性が高い。もっともそれはサクヤだけではなく、極東支部出身であれば誰でも可能性はあるが、よりリンドウに近い立ち位置にいるサクヤへの追求は相当にしつこいものになるだろう。

 次いでコウタの家族であるカエデとノゾミは居住区に住んでいる。長期間家を空けるのはコウタとしても心配になるだろうと考え、今回選出しなかった。

 ソーマを選出しなかったのは、幼少期に本部でモルモットとして扱われていた過去があり、それに配慮した結果でもあった。

 しかしそれを聞いてもユリは納得できず、自信の無い声で返事をする。

 

「…やっぱり、他の人の方が良いのではないでしょうか?私は入隊してから数ヶ月しか経ってないですし、他の人と肩を並べられる様な実力者では…」

 

「何言ってるの。数ヶ月で大型種を相手に立ち回れてるんでしょ?その成長速度は目を見張るものがあるわ」

 

「そうだな。成長の速さで言えばユウと同じくらいじゃないか?」

 

「ああ、間違いなくからユリは凄い速さで強くなってる。俺達と肩を並べるどころか、近いうちに追い越されるかも知れないね」

 

「そうだな、せいぜい置いてかれない様に精進しろよ?コウタ」

 

 『あんだとぉ!?』と騒ぐコウタを尻目に、ユリは自身が思いの外評価されていると知った。それを聞いてユリは決意を固めてユウキを見る。

 

「…分かりました。やれるだけ、やってみます!!

 

 ユウキからの辞令を受ける事を決め、ユリは本部への出向を決意する。

 

「決まりだな。それからもう1つは、アナグラの復旧が終わり、ユリとトウカの部屋が用意できた。今から部屋に荷物を移せ」

 

「は、はい…」

 

 ユウキとユリが本部に向かう事が決まったところで、もう1つ聞かされていた話をする。極東支部の復旧が終わった事で、今までトウカと一緒に仮住まいしていたユウキの部屋から出る事になった。引っ越しが面倒と言うのもあったが、ユウキの部屋から出ていきたくないと言うのがユリの本音だった。

 しかし、自分の部屋が用意されて、今住んでる本来の家主が戻れる状況であるならば仮住まいしている部屋を出ていく必要がある。ユリが出ていくことを承諾すると、その場で解散となった。

 早速トウカと一緒にユウキの部屋から荷物を運び出すことにした。ある程度荷物を運んだ所で、ユウキが研究室に退避させた書類を持って1度自室に戻って来たタイミングで、ユリはモジモジしながらずっと持って行きたかった物をもらっていいかを聞いてみる事にした。

 

「あの…お布団、持って行っても良いですか?」

 

「…好きにしろ」

 

 ユリの真意が分からずに一瞬戸惑ったが、考えるのが面倒になって承諾する。それを聞いたユリは意気揚々と布団を抱えて自身の部屋に持っていく。その途中で第一部隊がユリとすれ違い、ニコニコしながら抱えているのがユウキの布団だと察しがついた時、アリサが帰ってきたら恐ろしい事になりそうだと今から心配になりながらその様子を眺めていた。

 

Next Part 116




あとがき
 何やかんやあってユリと和解し、訓練も終了しました。一応ユリは自分が使ってたサブキャラがモデルで、ヴァリアントサイスを使っていましたがポール型神機はリーダーの適合率でどうにか通常運用できると言うくらいに極東製神機と相性が悪い設定なので、あまりいないショートの新型で登場させました。
 次章では何か裏のありそうな本部への出向となり、あの娘やイケメン等々、多くのキャラクターが登場してワチャワチャする予定です。
 下でユリとトウカの紹介です。

  天草ユリ
  性別:女
  年齢:15
  誕生日:4/7

使用神機             
 刀身:カースピック(ショート)
 銃身:コミュニオン(スナイパー)
 装甲:エリプス甲極(バックラー)

 外部居住区のさらに外で生活していた少女。妹にトウカがいる。茶色の瞳に背中を超えて膝裏まである長く癖のある茶髪が特徴。周りがナイスバディな女性が多い事もあり、未発達な自身の体型を気にしている。家事は料理だけができない。
 以前は居住区外の偏食因子研究所に両親と住んでいたが、ポセイドン、ヘラ、ゼウスの襲撃で研究所は壊滅、両親も死亡した。以降は研究所の行こ残りとキャラバンを訓で生活していたが、最終的にはトウカと2人だけが生き残った。その時、ユウキに命を救われ、恋情が籠った信仰心を向ける事にはなるが、ユウキがアラガミ化した姿が仇と同じ黒い羽と言う特徴を持っていた為に復讐心に駆られてユウキ殺害を目論むが、結局は勘違いだった事が分かり、ユウキに謝罪して訓練を終える。
 その際、暗殺者の様に気配を殺して敵の意識外から強力な一撃を加える戦闘スタイルを確立させている。このスキルを利用してコウタと一緒に偵察任務に行く事もある。
 ユウキの匂いに興奮したりと匂いフェチでむっつりスケベ。

  天草トウカ
  性別:女
  年齢:13
  誕生日:10/14

 外部居住区のさらに外で生活していた少女。天草ユリは姉。ユリと同じで茶色の瞳に癖のある茶髪だが、ユリと違ってセミロング。かわいいものが好きでピンク色のパーカーがお気に入り。家事全般が得意だが、特に料理ができるため食堂で仕事をする事になる。
 以前は居住区外の偏食因子研究所に両親と住んでいたが、ポセイドン、ヘラ、ゼウスの襲撃で研究所は壊滅、両親も死亡した。以降は研究所の行こ残りとキャラバンを訓で生活していたが、最終的にはトウカと2人だけが生き残った。その時、ユウキに命を救われ、姉が恋情が籠った信仰心をユウキに向けている事に気づいていて、どうにかユウキとくっつけようと画策している。
 ユリが復讐心に駆られてユウキ殺害を目論むが、どうにか思いとどまる様に何度も言ったが結局止める事ができなかった事を悔いていた。
 コウタと一緒に性癖全開の戦闘服を用意したりと、下ネタやエロトークに難なくついていくなど、わりと思春期全開の思考回路をしている。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。