-エントランス-
プリティヴィ・マータを倒した翌日、ユウキは珍しく早く起きたコウタと共にエントランスに来ていた。現在、緊急の任務はないので、比較的時間に余裕のある任務の中からある任務を探していた。
すると、ユウキとコウタの後ろから聞き慣れた男の声がした。
「よお!お疲れさん!」
「「お疲れさまです。」」
声の主はタツミだった。隣にはブレンダンも居る。タツミから声をかけられたので、適当な返事をする。
「戦果の件は残念だったな…いや、死亡が確定した訳ではないから喜べば良いのだろうか?」
恐らくリンドウの遺品が見付からなかった事を言っているのだろう。ブレンダンも言っていた通り、ユウキを含めた第一部隊を始め、全ての極東支部の神機使いが喜んで良いのか、落ち込めば良いのか分からない複雑な心境だった。
「…正直複雑な感じです。ブレンダンさんも言ってたように、喜んで良いのか悪いのか…」
「そ、それはそうと!もう任務に行くのか?昨日デカイ任務が終わったところだろ?」
暗くなった空気に耐えきれず、タツミが強引に話題を変える。禁忌種であるプリティヴィ・マータを倒したと言う快挙を成し遂げたにも関わらず、第一部隊は即新しい任務を受けようとしている。
普通なら1つの区切りとして、一息入れるだろう。しかし、2人は休む事なく次の任務に出ようとしている。タツミはこの事に疑問を持ったため、話題を変えるついでに聞いてみたのだった。
「ヤバそうな奴に会ったんです。少しでも早く…強くならないと…」
「あ!この新種のクアドリガとかどう?戦い方とか確立されてないだろうし、新種戦の練習には調度いいんじゃない?」
そう言いながら、ユウキは黒いアラガミの事を思い出していた。どんな動きをするのか、どんな攻撃方法なのかも分からない。少し不安を覚えたため、本命の戦いに備えようと言うのだ。
そんなユウキを尻目に、コウタがクアドリガ堕天種の討伐依頼書を見せてきた。今回の目的は新種戦との戦い方の練習だ。即興での戦術の組み立て、部隊運用の練習をしようと言うのだ。
「うん。そうだね。これなら…」
『ビー!!ビー!!』
『練習に調度いい。』と言おうとしたら、突如けたたましい警報音が極東支部内に鳴り響く。
『緊急連絡!外部居住区に大型及び中型アラガミが侵入!!防衛班は直ちに出撃してください!!繰り返します!!外部居住区にアラガミが侵入!!防衛班は直ちに出撃してください!!』
「襲撃だって?!」
「コウタ!!出撃は中止だ!防衛任務に加わるぞ!」
「おう!!」
どうやら外部居住区にアラガミが侵入したようだ。ユウキとコウタは即座に防衛任務に参加出来るよう任務のキャンセルをするが、それはタツミによって遮られた。
「悪いが今回は留守番だ!居住区の人々を守るのは俺たち防衛班の仕事だ。」
「ああ。それにこの程度なら俺たちでどうにか出来るだろう。」
このような状況の任務は防衛班の十八番だ。況してやタツミもブレンダンもベテランの域に達した神機使いだ。この2人に比べれば、防衛任務についてはまだ素人に毛が生えたレベルのユウキやコウタでも戦力にはなるだろうが、無理に参加する必要も無いのだ。
「…分かった。気を付けて!」
「任せときな!ヒバリちゃん!状況が分かったら連絡を入れてくれ!!」
「はい!!」
タツミがヒバリにオペレートを依頼すると、ブレンダンと共に出撃ゲートに向かって走り出す。それと同時にヒバリは手元の端末を操作して状況を整理する。
その時、コウタの表情から不安が見え隠れしていた。
「ここ最近、防壁を突破される事が多いって話…本当なのかな?」
「はい。第一部隊はその時は大抵任務に出ているので、あまり実感が無いかも知れませんが…」
コウタの疑問にヒバリが端末を操作しながら答える。すると、今度はユウキが疑問に思った事を聞いてみる。
「でも、何だってそんな頻繁に突破されるんだろう?」
「最近になって、新たな堕天種や新種が頻繁に出現するようになったからですね。このような新種に対しては、今防壁に使用している偏食因子では対応出来ないんです。」
「じゃあ、防壁に使っている偏食因子がアラガミの変化に着いていけなくなったって事?」
以前講義でも言っていたように、対アラガミ装甲壁には偏食因子が埋め込まれていて、それによってアラガミの捕食対象から除外しているのだ。
しかし、新種は新しい偏食傾向を持っている事が多い。ここ最近で新種の出現が多くなっているのならば、既存の偏食因子では対応出来ないのも無理はない。
「はい。新種から偏食因子が採取出来れば、防壁も更新出来るんですが…」
「あるじゃん…俺達に出来ること!ユウ!!」
「うん!ヒバリさん!!さっきのクアドリガの任務、受理します!」
「え?!あ!!はい!!」
やはりヒバリは端末の操作を止める事なくユウキとコウタの話に受け答えをする。しかし、襲撃の情報整理に気を取られて反応が遅れたが、大事な部分はしっかりと聞いてきた。
その結果、襲撃の情報整理をしながら討伐任務の受注処理を同時にやると言う、神業をやってのけたのはまた別の話である。
-愚者の空母-
慌ただしく出撃要請を済ませた後、バギーに乗り込み作戦領域に向かった。待機ポイントに着くと、その場から水色の大きな何かが見えていた。
「なあ、ユウ…もしかしてあの青いのが?」
そう言われてユウキは目を細めて遠くを見る。
「…うん、間違いない。アイツだ。」
そこに居たのは、確かに体の色が水色のクアドリガ堕天種だった。他にも赤いオウガテイルの様なアラガミと黄色いコクーンメイデンが数体も見える。
「コウタ、空母に着いたら敵の動きを止めつつ速攻で小型種の掃討。その後でクアドリガを狩る。」
「へへ、了解!!」
ユウキが作戦内容をざっくりと説明して、コウタが了承する。
「よし、いくぞ!!」
ユウキとコウタが待機ポイントから飛び降りて、空母に向かって走る。空母に着くと、ヴァジュラに似た骨格の赤いオウガテイル『ヴァジュラテイル』と黄色い体のコクーンメイデン堕天種、さらにはクアドリガ堕天種が一斉にこちらを向く。
「コウタ!グレネードだ!」
その言葉を合図にして、コウタが敵陣の真ん中でスタングレネードを地面に叩きつける。
「動くなよ!!」
スタングレネードが地面に叩きつけられた瞬間、辺りが閃光に包まれる。アラガミ達は視覚を失い、狼狽える。
「よし!殲滅するぞ!!」
ユウキとコウタが左右に散り、ユウキは2体のヴァジュラテイル、コウタは2体のコクーンメイデン堕天種に向かって飛び出す。
ユウキはヴァジュラテイルを斬る。しかし、攻撃は通るが火属性の火刀では少し効きが悪いようだ。
すると、視覚を失いつつもヴァジュラテイルは尻尾を振り回して、辺りに火球をばら蒔く。
それを躱してインパルス・エッジで攻撃してきたヴァジュラテイルをもう一体の方にぶつける。勢いよくぶつかった事で、2体は縺れるように倒れ込む。そこに間髪入れずにシュトルムで距離を詰めて、2体をまとめて捕食する。そのとき、コアを同時に捕食して、ヴァジュラテイルは機能を停止した。
対してコウタも、でたらめに雷球を飛ばしてくるコクーンメイデン堕天種の攻撃を避け、多少のムラはあるがコアのある胴体を撃ち抜いていく。そして、ダメージが積み重なり、2体とも胴体のオラクル結合が弱まり、ボロボロと崩れ始めていた。
『ウオォォォオン!!』
しかし、コクーンメイデンを倒しきる前に、クアドリガ堕天種が動けるようになる。
「コウタ!5秒だけクアドリガの注意を引いてくれ!」
「任せろ!」
コウタの返事を聞くと、ユウキはコクーンメイデン堕天種に走り、コウタはクアドリガ堕天種に爆破弾を放つ。
「そら!こっちだ!お前の相手は俺だ!」
コウタはクアドリガ堕天種の顔面に爆破弾を打ち込んで、注意を引く。その隙にユウキは疾風で脆くなった胴体周辺ごとコアを捕食する。
その瞬間、捕食口を霧散させてステップで近づいて、残りのコクーンメイデンに向かってシュトルムで一瞬のうちに距離を詰めて捕食する。
これでコアごと捕食して、コクーンメイデン堕天種を2体とも倒した。その後、ユウキは即クアドリガ堕天種にターゲットを移す。
「おまたせ!コウタ、後衛に回って!」
「おう!」
そのままコウタは後ろへ下がるついでにリロードして、ユウキはクアドリガ堕天種に向かって走る。
それを迎え撃つようにクアドリガ堕天種もユウキに向かって突進してくる。
「チィッ!!」
舌打ちををしながらユウキは横に跳びつつ銃形態に変形して、受け身をとりながらクアドリガ堕天種の頭部を撃ち抜き、それに合わせてコウタも爆破弾を前面装甲に撃ち込み続ける。
しかし、クアドリガ堕天種もやられてばかりではなかった。ミサイルポッドからユウキとコウタに向かって、大量のミサイルをばら蒔く。
「クソッ!!」
「うわっ!危ねえ!」
『ウオォォォオン!!』
ユウキとコウタは上から降ってくるミサイルを前後左右に跳んで避ける。すると、標的を失ったミサイルは地面に着弾して水色の爆炎が巻き起こる。
(なるほど…冷凍ミサイル…と言ったところか?液体窒素でも仕込んでいたのか?)
ミサイルの着弾地点は辺りは水色の爆炎のせいか、薄く凍りついていた。凍らせるような何かを仕込んでいたのだろうと考えていると、突然クアドリガ堕天種から雄叫びが聞こえてきた。その瞬間、クアドリガ堕天種は上空に大きくジャンプし、ミサイルを発射した。そのミサイルはすべてユウキに向かっている。
「ユウ!」
「大丈夫!」
そう言うと、ユウキはミサイルの方に向かって走り出す。コウタも空中にいるクアドリガ堕天種の前後装甲を破壊しようと、爆破弾を撃ち続ける。
ユウキはその間もミサイルに向かって走り、ミサイルが当たる直前に姿勢を可能な限り低くしてミサイルの下を飛び込むように潜る。
その後は、左手をバネのように使い、クアドリガ堕天種に向かって斬りかかる。空中にいれば、着地した際の衝撃を受けなくて済む。そう思っての行動だった。
「うわあああ!!」
(しまっ…!!)
しかし、ユウキの予想は大きく外れる。着地した際に発生するのは着地の衝撃や風圧だけではなかった。クアドリガ堕天種を中心に、十字になるように氷の柱が地面から生えてきたのだ。
ユウキは攻撃しようと振り上げた神機を咄嗟に下に下げて装甲を展開する。どうにか防ぐことは出来たものの、何度も空中で防御したため、着地の際に体勢を崩してしまった。
コウタは衝撃を避けきれずに体勢を崩し、氷の柱が倒れたコウタの背中に直撃した。幸い尖った部分がコウタに突き刺さる事はなかったが、コウタ体は空中に投げ出され、地面に激突するように落ちていった。
すると、クアドリガ堕天種はコウタに向かって突進し始めた。
「待てよテメェ!!」
ユウキが銃形で後ろ足を撃ちながら追いかけるが、クアドリガ堕天種はかなりの速さで走っている。ユウキが追い付くことなく、クアドリガ堕天種はコウタを射程圏内に捉えた。
「コウタァ!」
「藤木コウタ…ただいま苦戦しております…」
軽口を言いながらもコウタは立ち上がる。神機は離してはおらず、銃口はしっかりとクアドリガ堕天種に向いていた。
すると、銃口から火花が出たと思ったら、突然クアドリガ堕天種の前面装甲と顔面が爆破されて怯み、前面装甲は結合崩壊を起こした。
「…なんてね!ユウ!チェンジだ!」
その言葉をきっかけに、ユウキは剣形態に変形してクアドリガ堕天種に突っ込み、逆にコウタはクアドリガ堕天種から離れるように走る。
どうやら、コウタはバレットエディットで前面と斜め上に時間差で爆破弾を撃つ弾を作っていたようだ。
そのままユウキとコウタが入れ替わると、クアドリガ堕天種が向きを変え、ユウキに向かってトマホークを撃ってきた。
「やらせるかよ!」
コウタはユウキと軸をずらして、トマホークを撃ち抜く。すると、水色の爆炎を撒き散らした。ユウキはその中を突っ切る。
その後もコウタは爆破弾で援護しようとしたが、オラクルが尽きてリロードする事になった。
爆発してから少し時間が経った後だったせいか、ユウキの服が所々霜がついていた。しかし、そんなことを気にせず開いている前面装甲に向かって走る。クアドリガ堕天種も弱点を攻撃されないように、急いで装甲を閉じる。
『ギ、ギギィィィイイ…』
不快な音を出しながら、前面装甲がゆっくりと閉じていく。どうやらコウタが引き起こした結合崩壊のせいで装甲が変形し、動きが悪いらしい。
その隙に新たに解放されたプレデタースタイル『翔鷹』を展開する。
「頂き!」
翔瀑にも似た、鎌のような形のプレデタースタイルを展開して、前面装甲の付け根を喰い千切りながら、飛び上がり捕食してバーストする。その際、威力増強のためか、後ろから空気を吹き出すパワーアシストがあったため、やや前進しつつ飛び上がった。
最終的に攻撃したいのは装甲を喰い千切られて弱点を隠すことが出来なくなったクアドリガ堕天種の内部だ。ユウキはインパルス・エッジで頭部を爆破しつつ、再びクアドリガ堕天種の前に着地する。
すると、頭部爆破の影響なのかクアドリガ堕天種はダウンしていた。その隙に、もう1つ新たに解放されたプレデタースタイル『メビウス』を展開する。
これはウロヴォロス戦で無理矢理解放した鎌にも見えるクチバシの様な形をしたプレデタースタイルだ。本来捕食口は展開した後、強制的に神機に再び収納される。しかし、このメビウスは展開した後も、使用者の意思でしばらく展開し続ける事が可能なのだ。これにより、1度の展開中に連続で複数回捕食する事ができる。
プリティヴィ・マータ戦後に解放されていた、この2つの新しいプレデタースタイルの詳細を、ユウキはあらかじめリッカに聞いていた。その能力でクアドリガ堕天種に止めを刺そうと言うのだ。
メビウスを展開し、クアドリガ堕天種の内部を捕食する。
『グチャッ!!グチャッ!!グチャッ!!』
何度も神機を振り、確実にクアドリガ堕天種の内部を抉っていく。すると、すこし奥に、青白く輝く球体が見えた。恐らくこれがこいつのコアだろう。
「そのコア…頂くよ!」
その一言と共に神機を振り下ろし、クアドリガ堕天種のコアを回収した。
-極東支部-
ユウキとコウタは任務を終えて、新たな偏食因子を技術部に引き渡し、少し休んでいると、防衛任務からタツミとブレンダンが帰ってきた。
「あ!お帰り!」
「よう!ただいま!」
2人が帰ってきたのを観てコウタが声をかけると、何時もの調子でタツミが応える。
「防衛任務…どうなりましたか?」
「どうにか撃退出来たんだが…数人犠牲になっちまった…」
「2人が持ち帰った偏食因子を使って、強化しつつ修理するそうだ。これでこんな事はしばらく起こらないはずたが…」
どうやら任務自体は成功したようだが、何人か守りきる事が出来なかったらしい。タツミもブレンダンも暗い表情で戦果を報告する。
「そっか…ごめん。あんまり力になれなかったみたいで…」
「気にするな…と言っても無理かもしれないが…家屋が集中しているE26での任務だったんでな…どうしても犠牲者が出るリスクは高くなってしまう…」
「え…E26?!クソ!!」
コウタの表情が焦りや恐怖が入り交じった、余裕の無いものに変わると、何処かに向かって走り出した。
「コ、コウタ?」
「そうか…E26にはあいつの実家が…」
最初は何が起こったのか理解出来なかったが、ブレンダンの言葉を聞いてユウキも察しがついた。
家族の安否を確認しに行ったのだろう。
「そう言うことですか…ちょっと様子見てきます。」
「ああ。頼むよ。」
そう言ってユウキはタツミが達と別れて、戦果を記した書類を保管してある倉庫に向かった。
-コウタの部屋-
ユウキは防衛任務での戦死者リストを見に行ったのかと思ったが、どうやらそこにはコウタの姿はなかったようだ。近くにいた清掃員のおばちゃんに聞いたところ、外部居住区との通信区画でそれらしい人を見たとの事だった。
急いで向かったが、区画内のフェンリル職員によると、ユウキと入れ違いになったらしい。
そのあと、とりあえずコウタの部屋に立ち寄ってみると、部屋の鍵が空いていた。ノックをすると、コウタが入っていいと言うので部屋に入った。
「コウタ?」
コウタはソファーに座っていたが、俯いていたため表情は分からなかった。しかし、ユウキが部屋に入ってきた事を察知すると、顔を上げた。
「母さんたち、無事だったよ。」
「そっか。よかった。」
「エイジス計画、早く完成させてもらわないとな…」
どうやらコウタの家族は無事だったようだ。その事を伝えたコウタは安堵した様な表情になっていた。
だが、すぐにまたコウタは俯いてしまった。
「守れるならどんなことだってやってやるさ…!」
コウタがポツリと呟いた。その言葉からはコウタの強い決意を感じた。
「コウタ…隊長命令だ。お前が安心出来るまで家族の元に戻れ。」
ユウキが予想外な事を言った。確かにコウタの『家族を守る』と言う決意はとてつもなく硬い。しかし、その強い決意は同時にコウタの精神を追い詰めるものでもあった。
ユウキはコウタの様子を見て、その事を感じ取った上での命令だった。
「なっ!!冗談だろ?!あのアラガミと戦うかもしれないこんな時に!!」
「今度の敵は、一瞬でも気が散ると…死ぬぞ。」
ユウキの命令に納得いかないとコウタが抗議の声を上げる。しかし、ユウキの言う通り、あの黒いアラガミは強い。実際に戦った訳ではないが、黒いアラガミとの戦闘は気を抜いたら死ぬ。雰囲気だけでその事が分かる。
「家族の事が気がかりで気が散るなら、ハッキリ言って来ない方がいい…死ににいくようなものだ。」
「そんな事…!!」
『そんな事はない』と言うつもりだったが、ユウキによってその先の言葉は阻まれた。
「…切羽詰まったような表情をしているぞ。」
そう言われてコウタは部屋の鏡を見て、自分の表情を見てみる。すると、確かに表情は強張ったており、余裕の無い顔をしたコウタが映っていた。
「…そうだね。ごめん…」
自分の表情を見て、自分がどんな状態か察したようだ。
「1日と言わず、安心出来るまで3日でも5日でも休むといいさ。気持ちが落ち着いてから帰ってきなよ。」
「…分かった。少し休んで、頭冷やして来るよ。」
コウタはそのまま扉に向かって歩き出す。
「その間にあいつを倒していても怒らないでよ?」
「わかってるよ!…じゃあ、あとはよろしく。」
「うん。行ってらっしゃい。」
そう言ってコウタは部屋を出て行き、ユウキもそれに釣られて部屋を出て行った。
To be continued
後書き
今回でコウタが家族の様子を見に行くため、一時戦線離脱です。
コウタの家族を大切にする姿勢は素敵なものだと思います。しかし、今にして思えばその責任感故にこの辺りから既に少しずつ追い詰められているようにも見えました。この辺りの描写も独自設定で掘り下げられたら良いのですが…
なんだか戦闘描写に『これじゃない感』と言いますか…なんか違う気がしているのですが、読者視点として、今の戦闘描写は面白いのでしょうか…?