初めて体感するVRMMOの世界は、ただただ感動的だった。手が、足が、まるで本物の体ののように動いていく。このソードアートオンラインの舞台とされているアインクラッドこそが、今まで生きていた世界だと錯覚させるほどに。
さて剣の世界でまず何をしようか、まぁそんな事は考えなくても分かるだろう。
「ひゃっほおおおおい!戦うぜええええ!」
自分でも気持ち悪いほどの奇声を上げた俺は、フィールドであろう草原へと走った。
考えてみると普通に痛い奴だった。恥ずかしいからなのか、走っているからなのかは分からないが、俺の顔はみるみる赤くなっていく。どうやら、この世界で感情を隠す事はできないらしい。
しばらく走っていると、草原が見えた。ついでにイノシシも見えた。
「ってイノシシかよ、スライムかと思ってたわ」
某RPGゲームのドラ○エはよくプレイしていたからか、てっきり最初はスライムを倒すものだとばかり思っていたから少し気が抜ける。
「取り敢えず、まずは戦いだな」
そう言って、背中に背負っていた槍を構える。
今までプレイしてきたゲームは数えられないほどあるが、接近戦が苦手というか怖いというか、そんな理由でずっとガンナーやメイジ職で戦ってきたのだが、生憎このソードアートオンラインは名前の通り剣の世界というコンセプトを売りにしている。武器の種類は曲刀や片手棍、またテンプレの片手用直剣などがあったが、接近戦に疎い俺が扱えるビジョンが見えなかったため、一番リーチが長いであろう槍を使うことにしたのだ。
「うおおおおお!」
俺は、槍を振り上げたままイノシシに向かって行く。イノシシも気付いたらしく、こちらを向いて突進をしてきた。
「ここだっ」
槍を素早く振り下ろし。
「ふぉげばおおあっ」
きまった!と思った刹那、俺の体は宙に浮いていた。
「ぐっ」
当然宙に浮いた体がそのままのはずもなく、重力に従って俺の体は地面に打ちつけられた。
「なんでだ、絶対にきまったと思ったのに……」
今の攻撃で、俺のHPゲージは半分近く減っていた。おそらくクリティカルヒットを受けたらしい。それに比べてイノシシの方は
「ぜんぜん減ってないじゃん!」
イノシシのHPは目分1/5も減っておらず、またこちらに向かって突進しようとしている。
初めてのVRMMO、初めての槍、まぁしょうがないかと諦めかけていたそのとき――
光
光が俺の横を過ぎ去り、そしてイノシシがポリゴンの欠片となり宙に舞った。
槍なのに斬りつけようとするとか笑。自分で書いていてくすっとしてしまいました。取り敢えず界人の武器は槍になったのですが、ゲーム(ホロウフラグメント)において槍のスキルを全く解放していなかったので、今急いでスキル上げしてます。
文章へのご指摘お待ちしています。