オーバー艦これ   作:ウェステール

22 / 54
聯合艦隊編成

「に……二百五十⁉︎」

 

堂豪元帥からの通信を受けた僕は、送信機を取り落としそうになった。

現在『佐世保鎮守府』が駐留している“バイモン諸島”の東に、ベイ帝の戦闘艦が押し寄せているというのだ。

 

 

その数ーーーー巡洋艦五十、軽空母五十、駆逐……百。

 

 

しかも、これでも偵察機の目測によるもので、実際には更に多い可能性があるという。

 

バイモン諸島の龍脈は東にも伸びていない。

叩くならこちらが艦隊を出さなくてはならないが……

これまでとは敵の規模が違い過ぎていた。

敵艦隊が百を超えるとなると、命中弾は避けられない。

一発二発はともかく、数十と食らえば艦娘とて無事では済むまい。

 

ーーーー逃げるか?

 

緋乃本との契約は、出撃要請に応えなくとも構わないとされている。

しかし、敵前逃亡して評価を下げれば、契約そのものが破棄される恐れもある。

出撃して実績を作るべきか、万一を警戒して退くべきか……

ゲームでは『轟沈ゼロ』を誇った僕としては、思考が撤退に向けて動き出す。

 

 

と、軍服の裾を引く者が。

 

 

レ級だった。

レ級は僕を見上げて、ニヤリと笑む。

 

ーーーーそれは、ゲームでレ級が見せていた、あの傲岸不遜な笑顔だった。

だというのに、僕の胸に込み上げたのは恐怖ではなかった。

これは……

 

「お前、出撃したいのか?」

 

ブンブンとクビを縦に振るレ級。

その後ろで、秘書艦の妙高も力強く頷く。

二人の艦娘の気迫は、弱気に振れていた僕の心を奮い立たせてくれた。

 

「よし、ここは勝負だ。聯合艦隊を組もう!」

「了解!」

「リョーカイ、リョーカイ♪」

 

妙高の返事をレ級が真似る。

僕と妙高は顔を見合わせて笑うと、艦隊編成を始めた。

 

 

 

 

第一艦隊:

大和「いつまでも無為徒食では居られません!」

長門「深海棲艦と肩を並べて戦う、か……胸が熱いな」

レ級「ムネガアツイナ!」

鈴谷「レ級のお守り?しょーがないなぁ」

飛鷹「改装空母の本領発揮よ、隼鷹!」

隼鷹「呑んでばっかじゃ居心地悪いしね。偶には働きますか!」

 

 

第二艦隊:

阿武隈「全艦、私の指示に従って……聞いてないし!」

時雨「ちゃんと聞いてるから、安心して」

雪風「ハイ!雪風、頑張ります!(聞いてない)」

北上「ま、本気出すってなら、これくらいは必要かね」

大井「北上さんと私が居れば、勝利間違いなしです!」

木曾「サラッと妹の存在をスルーすんなよ。重雷装巡洋艦の実力、見せつけてやるぜ!」

 

態度こそ三者三様、十人十色だが、戦意に溢れている事は間違いない。

さぁ、『佐世保鎮守府+α』の実力を思い知らせてやる!

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。