移動要塞『佐世保鎮守府』。
工廠や入渠ドック、艦娘達や僕の生活空間までをも内包する巨大な自航人工島の外縁部に、艦娘が配備された。
正規空母『赤城』。
同じく正規空母の『蒼龍』『飛龍』。
航空巡洋艦の『利根』
同じく航空巡洋艦の『最上』『三隈』『鈴谷』『熊野』『筑摩』。
等間隔に鎮守府を囲む形で位置についた艦娘達は、一斉に艦載機を放った。
正規空母が弓から矢を放つと、矢が空中で艦載機の集団に変化し、飛んで行く。
航空巡洋艦は各々が持っている甲板やカタパルトから、直接艦載機を発進させる。
艦載機は艦娘のサイズからすると、まるで模型だ。
だが顕現した艦載機は、模型では決して出せない猛スピードで空を行く。
なりは小さくても、艦娘や艦載機のスペックは実機のそれと遜色ないのだ。
僕は執務室で、大淀と共に偵察隊からの報告を待つ。
大淀は想定外の事態に平静を失っているのか、執務室内をウロウロと歩き回り、落ち着きがない。
「大淀、もうちょっと落ち着いて」
堪らず声を掛ける。
このままだと此方まで冷静さを無くしそうだ。
「提督は何故その様に泰然と出来るのですか?」
「慌てたって事態は好転しないからね。それに……」
ここで一拍。
続く言葉を聞こうと、大淀がこちらに集中する。
「ウチの娘達で対処出来ない事は無い。と信じてるからね」
半ば嘘、半ば本気だ。
補給艦や工作艦、練習巡洋艦や揚陸艦に至るまで、全員とケッコンカッコカリこそしなかったものの全艦を限界まで育成してある僕の鎮守府に死角はない。
もっとも、深海棲艦のボスが聯合艦隊でも組んできたら泣くしかないが。
そんなハッタリ半分の僕の言葉に、大淀は感動してくれたようだ。
顔を紅潮させ、僕の手を握る。
「そうですよね!大丈夫ですよね⁉︎」
「勿論。今までだってそうだったろ?」
僕は精一杯余裕を装って笑いかけた。
これで大淀が落ち着いてくれるなら御の字だ。
……内心では冷や汗ものだった事は、言うまでもない。
「水偵より入電、《ワレ艦影発見セリ》!」
赤城からの連絡で、執務室に緊張が走った。
続く報告に、更に緊張する。
「輸送船団が正体不明の艦隊に襲われている模様」
「提督!救出艦隊を派遣しますか?」
「早まらないで。どちらが友軍かも分からないで手出しするのは、無茶だ」
大淀の進言を諌める。
もし輸送船団を襲っている側が友軍だったら、目も当てられない。
僕は赤城に詳細を問う事にした。
「輸送船団の国籍は分かりそう?」
「いいえ。ただーーーー」
報告する赤城の声に苦々しいモノが混じった。
「艦隊は輸送船団を嬲っているようだ、との事です」
出して欲しい艦娘など、居たらリクエスト下さい。
必ずしも御要望に応えられるとは限りませんが、検討します(^_^;)