ーーーー都内某所。
とあるアパートで、住人の死体が大家に発見された。
自室のテーブルに突っ伏した男は、どうやらテーブル上のパソコンでゲームをしていたようだ。
パソコンを眺める刑事に、後輩の刑事が割り込む。
「あ、これ『艦隊これくしょん』ですね」
サービス終了を通知する画面を見て、後輩が語る。
「一時期凄い人気だったみたいですよ。確か……旧日本海軍の船を擬人化したゲームで、深海から攻めてくる謎の敵と戦うシミュレーションゲームで……」
「で、そのゲームと仏さんが関係あるのか?」
「さぁ?この分だと、ゲームのサービス終了に立ち会ってたんでしょうね……それがショックで死んだとか?」
「アホか」
刑事は興味なさげに後輩を引き剥がす。
「鑑識さんの話だと、脳卒中による突然死だそうですよ。事件性ゼロの病死だろうって」
それだけ聞くと、刑事からは全ての興味が失せたようだった。
「なら、俺たちの出番じゃないな。帰るぞ」
二人の刑事は、現場を後にする。
「しかし仏さん、何か良い事でもあったんですかね?好きなゲームがサービス終了したってのに、あんな幸せそうな死に顔で……」
「知るか。事件でない案件に興味なんかねぇよ」
足早に立ち去る刑事と、それを小走りで追う後輩。
この世では、よくある光景なのだろう。
僕は少し高い所から、立ち去る刑事達を眺めていた。
そうか、僕は死んだのか。
なら、あの世界はなんだったんだろう?
死に際の僕が見た走馬灯の様なものだったのか?
サービス終了を拒否したい僕が自らに見せた幻影?
夢?
それにしてはヤケにリアルな夢だったなぁ……
艦娘が、深海棲艦が生きて、共に手を取る世界、か……
出来ることなら、あんな世界に生まれ変わりたいもんだ。
と、周囲が暗転した。
これは……もしかして、成仏の予兆か?
でも、暗くなるって良いイメージないよな。
まさか、地獄にでも落ちるのか?
僕は不安に駆られた。
視界は闇。
何も見えないーーーーいや、何か見えるぞ。
フワフワと上下する、あれは……
プカプカ丸ーーーー
僕が目を開けると、そこは“いつもの”執務室だった。
板張りの壁、重厚な机、海の見える窓、「夜戦主義」の掛け軸、空母模型の箪笥ーーーー
ーーーーそして、黒髪ロングの眼鏡っ娘美少女。
僕は自然と、彼女に微笑みかける。
「やぁ……おはよう、大淀」
眼鏡っ娘ーーーー大淀は満面の笑みで僕に応えると、高らかに宣言した。
「提督が鎮守府に着任しました。これより全艦隊の指揮を取ります!」
完
拙い、拙すぎる作品にお付き合い頂き、誠に有難う御座いました。
艦娘のリクエストには応えきれなかった事は……申し開きようもありません(~_~;)
ホント、山城と愛宕スキーの方には申し訳ないです
m(_ _)m
SNSでの軽い雑談から生まれたこの作品が、曲がりなりにも完結出来たのは、ひとえに感想をくださり、評価をくださり、お気に入りに入れてくださり、UAに貢献してくださった読者諸兄のお陰です。
本当に有難う御座いましたm(_ _)m
いつかまた、別の作品でお会いできましたら、よろしくお願いします(^_^;)