僕が、この世界に転生してから数年が経った。僕のこの世界での家族は、織斑千冬と織斑一夏の二人のお兄ちゃんとお姉ちゃんだけだ。
何でお父さんとお母さんはいないのかと前に聞いてみたがぜんぜん教えてくれなかった。それでも姉さんと兄さんがいれば僕はいいと思っていた。
それでも、最近は姉さんは家に帰ってこない日が多くなった。実質僕と兄さんを今養っているのは、姉さんだ。
そのせいで姉さんは仕事が忙しいのだと僕は思った。でもどんな仕事をしてるのかと前に聞いたが教えてくれずに
「命が気にする必要ないぞ」
とだけ言われてしまった。
普通ならそんなこと子供が知らなくても大丈夫だといった感じなのかもしれないがこのときの姉さんの雰囲気は自分に関わらせないようにといった雰囲気だった。
僕は、まるで遠ざけられているような気がしてしまいただ。
「・・・わかった」
っとだけ言い姉さんが家に帰ったときに返事をした。
それからは、姉さんに嫌われたくない思いでいい子になろうとがんばった。勉強もがんばったし家事も一夏兄さんに教わりながら覚えたり少し前までいた。
一夏兄さんと同級生の凰 鈴音の鈴お姉さんにも少しだけ教わった、ただただ姉さんに褒めてもらいたいと思った。
たまに家に帰ってくるお姉ちゃんに言うが全然褒めてもらえなかったといよりは全然聞いていないかのような状態だった。
それは、僕がまだいい子じゃないから褒めてもらえないと思い。さらにがんばった。あるときそんな僕のこと見かねたお兄ちゃんが
「なぁ命?何でそんなに無理ばかりするんだ。そんな無理ばかりすればお前が倒れちまうぞ」
僕のことを気遣ってそう言われたので僕は、何でがんばるかの理由を言ったら僕のことを思いっきり抱きしめて
「ごめんな・・・気づいてやれなくて。本当にごめんなお前に無理ばかりさせて。お前は、いい子だからもう無理をしなくてもいいんだ」
顔は見えなかったが声が震えていた。まるで泣きそうな声でただ泣かぬように今まで無理をしていい子になろうとがんばった自分の弟の頭をなでながら謝った。
「お兄ちゃんどうしたの?」
「何でもないからな・・・・今度ちゃんと千冬姉には俺から言っておいてやるから」
そう言った時自分のまだ幼い弟は、本当に嬉しそうな顔をした。その顔は今まで見たことなかったそして、自分がいままでどれだけ弟のことを見ていなかったのかを思い知った。
それから少ししてからも命は、手伝いをやめなかったが前ほど無茶はしなかった。
でも、ある時一夏が命におつかいを頼んだ。
その帰り道命は、事故にあった。
それを聞いて一夏は、すぐに運ばれた病院に行くとそこには、痛々しい姿の命の姿があった。
包帯で巻かれ点滴の針を刺されているその姿を見て力をなくしその場に座りこんでしまった。
その後なぜ事故にあったのかの理由を聞くと通行人を姉と勘違いし道路に飛び込んでしまい轢かれたと聞かされた。
そのことを言い終わった医師は、一夏に対して
「こんな時に失礼だが君のお姉さんは何をしているんだい?あの子がこんな状態なのに」
「・・・すみません。俺も姉さんが何をしてるのかはわからないんです」
自身も前に何度何をしているのかを聞いたことがあるが絶対に教えてくれなかった。
あの時は、なんとも思わなかったが今は怒りを感じた。命がこんなことになってるのに何で来てくれないんだ?どうして連絡してもでてくれないんだ・・・。
一夏は、今まで自分の誇りでもあり自慢の姉に始めて怒りを覚えた。世間では”ブリュンヒルデ”といわれている姉に対して初めてそう思った。
「それで命は、助かるんですか!?」
「命は、取り留めたが・・・・ 右目は駄目でしょう」
そう医師に言われると絶望したような表情に一夏はなった。
「ど、どうしてですか!!」
「事故の時の破片が右目に刺さってしまったので・・・・どうすることもできません」
医師の言葉は、一夏にグッサリと突き刺さってしまい医師もこれ以上今の一夏に言えることはないと思ったのかとりあえずは明日またお話ししますと言い保護者の方を呼んでおくださいと言われたがその言葉も今の一夏には届いていないようで放心状態になったままだ。
なぜ自分の弟がこんな目にあわなければいけないんだ?なぜあんなにいい子になろうとがんばっていた命がこんな目にと考えを巡らせたが何もいい答えは出ずに今自分の目の前にいる痛々しい状態の命を見てどうにかしてやらないとだけを思った。
どうせでてくれないと思ったが一夏は、千冬の携帯に連絡するが電源がはいってないようで通じなかった。せめて仕事場の連絡先だけでも教えてくれればつなげたのにと悔やんでいた。