提督夫妻が鎮守府に着任しました。   作:珈琲と紅茶

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加賀「…今回は何故時間が掛かったんですか。理由を聞きましょう」
C&T「…黙秘させてください」
加賀「発艦用意」
C&T「…言いますよ。…履歴書の書き損じによるストレスでやる気が出ませんでした」
加賀「そうですか…流星改全機発艦。攻撃目標、作者」
ちょ!?ま、待っt、ギャャァァァーーー!!!?????
…どうぞ


17 雪風の秘書艦初日 夕食~

1855

夕食の開始時間五分前。

私は悠と雪風に起こされた(嵌められた)。所謂寝起きドッキリ。内容は…察して欲しいわ。

…もうお嫁にいk…問題無いか。既にしている訳だし。

もし、一言言うとするなら「もうお仕事したくない」かしら。

 

そうして起こされた私は服のボタンを留め直し、手鏡を見ながら軽く髪を後ろに流しておいてソファから離れる。

…手鏡が何処から出てきたかって?気にしたら負けよ。

 

「佳夜?もう良いか、食堂行くぞ」

悠が呼んでる。もう少し寝ていたかったけれど間宮さんの作る料理を一食でも抜くわけにはいかない。

…私の数少ない楽しみの一つなのだから。

なので私は急いで部屋から出て悠と雪風と合流し食堂に向かった。

 

 

1900

私達は時間には間に合ったもののまだ献立すら確認できていない。

今日はどうやら、皆にとっても重要な日だったようね。

待っている間暇だったので、一つ前に並んでいる娘達に話しかけることにした。

 

「ねえ、ちょっと良いかしら」

振り向いてくれた娘達は駆逐艦の「吹雪」と「白雪」。

他の妹達は先に行ってしまい、置いていかれたようね。

「こんばんは!佳夜さん、悠さん、それに雪風ちゃん。」

「お疲れ様です。何かご用でしょうか」

「貴女達、今夜の献立は何か知っているかしら」

すると、

「解る?白雪」

小声で話す吹雪に

「吹雪姉さんはしょうがないですね。姉の代わりに答えましょう。佳夜さん、それはカレーの日だからです。」

そんな姉を見つつも答えてくれる白雪。

 

忘れてた。

…だから、歩いている間妙にスパイスの感じがしたんだ。

我ながら残念な記憶力。いや、まだ着任して二日目だよ!

其れ以外の事まで把握している悠の方がおかしい。

…つまり私は悪くない。

 

「…さん、佳…さん、佳夜さん大丈夫ですか」

「…ええ、平気よ」

…また考え込んでた。

「済まないわね、白雪。」

 

中々進まない列に僅かばかり聞こえてくる声。

…赤城達正空組。

どうやら、赤城・加賀が「赤城盛り」について間宮さんと少し揉めているようね。

 

えっと~

今日の取り決めだとカレールー(寸胴鍋を二人で一つ)、トンカツ(駆逐艦の娘サイズ×二)、エビフライ(六本)、ご飯(一升×二)。

後は個別判断でするようだけど何処が変なのかしら。

…私ならカロリーが気になって頼めないし、そもそも食べられない。

 

そんな話を聞き始めてから五分。

悠が動いた。片手には…バズーカ?のようなものを持っている。

正気かしら?食べ物の恨みは怖いと言うけれど、今回は「一航戦」よ。

そんな心配をよそに音を立てず競歩選手も吃驚の早さで二人の真横に迫り、肩に担ぎ直したアレ(バズーカ?)をドカン。つまり発射した。

 

突然現れた悠に倒れた二人(赤城と加賀)

間宮さんが混乱する中、

「…さっさと進めようか間宮さん。…あの二人には後でたっぷりと言っておくから…ね」

いつもと違う凄味のある声を掛けた。

顔は笑顔なのに…ヤ●ザの親玉も震え上がるような雰囲気をさせた悠に間宮さんは

「!?…そ、そうですね。では、前に来てください。」

驚きつつも対応を再開した。

 

 

順調に進み遂に私達の番になった。

「悠さん、さっきはありがとうございます!御礼として何か追加したい物はありますか?」

「ん~じゃあ赤城盛りにしてくれるか。今日は、さっきので見た目以上に疲れたからな」

「!?、そうですか。少し待っていてください。…あの量は直ぐ出せる様な物じゃないですからね」

苦笑をしつつも、用意を続ける間宮さん。

 

「その間に…佳夜さん、今夜はどうしますか?」

「そうね、私は軽巡の娘サイズでお願い」

「軽巡…ああ大盛りですね。……どうぞ」

私の目の前に出された大盛り。

ご飯はお茶碗二杯、ルーがお玉(業務用とでも呼べる程のサイズ)でこれも二杯、そしてトンカツ一枚とエビフライ二本が載っていた。

 

…訓練学校の食事を思い出すわね。あの頃の私は毎回此の量を食べようとしては誰かに途中で食べて貰ったっけ。

「ありがと。悠、先行ってるわね」

 

私が席を探してみると丁度ポツンと空いた四人席。両側は金剛四姉妹と意外の組合せである天龍、龍田、扶桑、山城。

…嫌な予感しかしないけれど、其所しか無いのだから悠には諦めて貰いましょう。

 

 

悠がカレー(赤城盛り)を持ってきた。

後ろには雪風。…あれ、貴女私より早く用意してもらった筈なのに。

そう私が思っていると悠がウインク。…刺してやろうか?っていけないいけない!一応私はお嬢様だったのよ。いつからそう思う様になったのかしら…。

 

「…佳夜、他に席は無かったのか。」

席に座っている私以外の娘が見えない所で凄く嫌な顔をした。…諦めて悠、どうせ他の娘は狙ってやってることではない。此れは彼女達(金剛四姉妹(主に榛名)と扶桑と山城と龍田)のせいよ。

幾ら貴方でも彼女達の前では大人しいのね。

 

「…今夜はここしか無かったの。」

私は極力平静を装って返した。

「そうか。雪風、お前は榛名の横近くに座ってくれ」

悠は扶桑や山城より榛名が怖いようだ。

…それについては私も否定し切れないかも。

現時点においての一番の危険人物?が榛名だと思ったから。

 

で、結局悠は龍田側の向きの金剛寄りに座った。

 

霧 榛┃雪 佳┃扶 山

───┃───┃───

比 金┃悠  ┃龍 天

 

「…じゃ、頂きます」

『頂きます』

 

 

『御馳走様でした』

「御粗末様でした」

何事も無かったかの様に挨拶をする七人。

いや、六人+間宮さんで七人。

此れには理由があったの。

 

最初は食べ始めて僅か三十秒で龍田が空いている席に移ろうとして天龍が止めに入ったところ、龍田の右手による腹パンによってカレーが入った皿に沈み、

移ったと思った龍田が五秒で悠に縄を掛けられる。

 

で、此れで終わったと思いきや第二回が此の十分後位に始まり、

やっと三分の一迄食べ終わり、一息着こうとした私に扶桑が突然(悠には)見えない位置を触り始めた。

堪らず私は扶桑に仕返しを実行。

山城が扶桑に加勢する。

異変に気付いた悠によって十五秒で縄に掛かる二人(扶桑と山城)

 

「二度あることは三度ある」ってことでその五分後、

榛名が「間宮さんに水を貰いに行くので通してもらえませんか」

悠は快く了承。霧島に監視を一時的に止めさせる様にジェスチャーをする。

取りに行った後、榛名が席に戻ろうとして間違って水を悠の頭に溢す。

後始末を付けその時に上着が濡れた悠はTシャツ一枚で食事を続行。

上着を洗い場に持っていく振りをしてトイレに行った榛名を偶然間宮さんが目撃。

中々帰ってこない榛名に怪しむ霧島。間宮さんに聞きに行き発覚。

榛名が帰ってきたところを五秒で縄に掛ける悠。

 

 

で、現在に戻って

トレーを片付けている。

…縛った娘達は明日の朝まで逆さ釣りで門の上。これでも訓練学校の時の罰則より緩いのだから甘いのかもしれない。…まあ、そもそもこれに遭う人はウチに居なかったので見たことはないけれどね。

 

作業が終わった悠は

「…霧島、さっきやったの教えるから明日の1000に教導室に来てくれ」

「了解です、司令。」

「…その、名前で呼んで貰えるか霧島。嫌ならそのままで良いんだけど。」

右手で頭を掻きつつ落ち着かない悠。

「意外ですね司令、理由をお聞きしても?」

「その…落ち着かないんだよ。元々俺は昨日も言ったけど、此処にいる以上は皆家族なんだ。作戦中はしょうがないとして、居る間位は構えてて欲しくない。…変かな」

「そうですか。司令なりの理由が聞けて良かったです。…では悠、明日宜しくね」

霧島に言われた一言で悠が鼻血を勢い良く噴射。

…私は少し嫉妬した。…私だってあんな反応見たこと無いのに~

急いでティッシュを取り出す雪風。間宮さんは床を掃除。

「悠!?大丈夫ですか?」

「(ティッシュを鼻に詰めながら)…ああ、大丈夫。今のが意外過ぎたようだ。…気にしないでくれ」

「そうですか、では…また明日」

『お休み~(なさい)』

「Good night!悠、佳夜、間宮、ゼカキユ~!」

「お休みなさい、二人に雪風に間宮さん!」

 

片付け終わって

「さっきは済みませんでした。」

間宮さんに平謝りする悠。

「良いんですよ、ところで止まりましたか」

「(誰からも見えない位置で鼻から取り出してから)ええ、もう平気です」

「そうですか、それは良かったです」

「では、明日もよろしくお願いします。お休みなさい」

『お休みなさい(!)』

「ええ、お休みなさい」

こうして私たちは食堂を出た。

 

 

時間を飛ばして2200。

どうしたかって?

…何も無かったんだから良いじゃない。

 

そうこうしているとソファに座っていた悠が両腕を上にして伸びをしていた。

そして時計を見て

「…もうこんな時間か。雪風、今日の仕事は終わりだ。休んで良いよ」

そう言ってあげると

「…?、!?。…では、雪風休ませて頂きます!お休みなさい悠さん、佳夜さん!」

「お休み~雪風」

「お休み。次も頑張ってくれよ」

雪風は部屋から出ていった。

…姉妹達も待っているのでしょう、直ぐにしかし静かに廊下を走って寮の方に向かっていきました。

 

「じゃあ、俺達も休むか。佳夜、お風呂どうする?」 「そうね…一緒に入るわ」

「…は?本気か」

「勿論本気よ。…まさか嫌なの?」ゴゴゴゴ!

「…分かった分かった。慎んでお受け致しますよ…お嬢様」

「…言い方は気に入らないけれど、まあ良いわよ」

仲良く入浴。

 

 

出てからは髪を悠に乾かしてもらったり、着せてもらったりした。

…流石にそこまでは聞かないでしょうよ。●葉?その娘なら悠が早々に〆てあるから問題無いわよ。

今じゃあ、何処の文屋より公正でしっかり稼ぐ部分も作ってるくらいよ。

検閲?それは大本営の方がガバガバなんだから心配も無し。

 

 

寝室

「…此れで二日目終了なんて思えないよな」

「そうね…私、もっと自分から歩み寄らなきゃって思ってたのに…此処じゃあ危機感をもっと持った方が良いと思ったわよ。…襲われそうだったし」

「それについては…明後日…いや明日考えよう。お休み」

「お休み」

悠は寝た。

…今日は珍しくしなかったわね。まあ、たまには良いわよね。

そして私も寝た。

 




字はその人を表すと言いますが、あまりそこで判断して欲しく無かったり。
…私自身、何か書こうとすると何故か手が震えたりして字が揺れるんですよね。
中学の頃から部活を始めて一年経った頃位から出てきて、今ではまともに書こうとするのを諦めそうになってる。
数こなせばどうこう出来るものでもないですが、何とかしてみせます。

次に書くのも未定です。
気長にお待ちくださいm(__)m

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