ISビーストブラスト   作:汰灘 勇一

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第十話「一夏、出陣」

一夏SIDE

 

 今、俺はある会議室にいる。今の時間、春二の試合の時間だが、俺は政府と交渉していた。

 

「ええと、織斑一夏君。私たちに話とは何ですか?」

 

「はい、前からあなたちは俺を日本の代表にしたいんですよね? いいですよ。俺、日本の代表操縦者になりますよ」

 

「「「「っ!」」」

 

 驚く政府関係者の方々、俺は彼らに条件を突き付けた。

 

「ただし、条件があります。俺が代表になったら、篠ノ之 箒がIS学園を卒業したら彼女を自由にしてあげてください」

 

「なっ! そ、それはできませんよ! もしものことがあったらどうするんですか!」

 

「大丈夫です。俺が彼女を守りますから。この条件をのめないなら俺は国家代表になりませんよ」

 

「し、しかし……それでも」

 

 まだ、足りないか。なら……。

 

「……これは俺が考えたある機体です」

 

 そういって俺はある機体のデータを見せた。

 

「こ、これは!」

 

「ほ、本当にこんなものが作れるのか!」

 

「ええ、ある人にこれを作ってもらっています。今のところ、零号機から七号機まで作る予定です」

 

「こんなものを作れるやつがいるのか!」

 

 ……まあ、そうですよね。ふつうはそう思うよな。

 

「ええ、いますよ。これが開発されたら世界のバランスは崩れますけど、それなら、今のうちに確保しておいたほうがいいんじゃないんですか?」

 

「……条件がある。ある男と会ってもらいたい」

 

「会うぐらいならいいですけど」

 

「……なら、あなたの条件を飲みましょう」

 

「そうですか、では、失礼します」

 

 そう言って、俺は会議室を後にする。そろそろ、俺の番かな。

 

「あれならウルガルにも……」

 

 誰か、つぶやいていたが気にせず、歩いた。

 

 

「よ~、春二、大丈夫か?」

 

「あっ、一兄!」

 

 俺は試合会場に行く前に保健室に寄った。春二はビーストの二重単一能力を使って、倒れたらしい。

 

「一兄、何で僕は負けたのかな?」

 

「お前、獣王の咆哮を使っただろ? あれって体力とシールドエネルギーを大量に使うんだよ」

 

「そうなんだ……って何で一兄はそんなこと知ってるの!?」

 

「……悪い、時間がないから後で説明する」

 

 俺は時計を見て保健室を出た。……遅刻したら、千冬姉に殺されるからな。

 

「ちょっ、待ってよ一兄って痛い!」

 

 

 

 俺がピットにつくと、すでに千冬姉、山田先生、箒がいた。

 

「一夏、春二はどうだった?」

 

「まだ少し、痛みがありそうだけどもう大丈夫そうだ」

 

「そうか……」

 

 安心したように息を吐く千冬姉。俺たちのことを名前で呼んだってことはすごく心配してたんだな。

 

「じゃあ、俺も行ってくる。箒」

 

 俺は箒を呼んだ。箒は俺のほうに寄ってきた。

 

「何だ、一夏」

 

「絶対に勝つからな」

 

「ああ……勝ってこい」

 

 俺がそういうと箒は笑顔で返ししてくれた。

 

「織斑一夏、いきます!」

 

 カタパルトでドームへと飛ぶとすでにセシリア・オルコットがいた。何故か、顔が赤いが。

 

「おい、セシリア・オルコット」

 

「は、はひっ!? 何か言いましたか織斑春二さん!」

 

「……大丈夫かお前」

 

「えっ? お、織斑一夏さん?」

 

 どうやら、テンパっているらしい。もしかしてこいつ……。

 

「な、何ですか! ニヤニヤして!」

 

「いや、別に」

 

 俺は思わず頬がゆるんでしまった。あいつは昔からモテたからな。苦労しそうだなこいつ。

 

 そんなことを考えていると、試合開始のブザーが鳴った。

 

「と、とにかくあなたを倒します!」

 

 オルコットは手を挙げ、ビットを放つ。俺は避けようとせず、

 

「いや、シルバーファング!」

 

 ガラスの板のような白銀のファンネルで迎え撃った。

 

「あなたも、ビットを使うのですか?」

 

「まあな」

 

 オルコットはレーザーも放ってきたが、俺は攻撃をしていないファンネルでガードした。

 

「っ! そんな使い方もできるのですか!」

 

 オルコットは困惑していた。……ここは一気に片を付けるか。

 

 

 

「……何だあの兵器は」

 

 私、織斑千冬は困惑していた。

 

 あのバカの話だと、白式の武装は雪片弐型だけだと聞いている。だが、一夏はビットと思われる兵器を使用している。……一体、どうなっているんだ?

 

 

 

「はあ、はあ」

 

「……もう終わりか、セシリア・オルコット」

 

 戦闘開始からから五分後、オルコットはファンネルの動きにほんろうされ、俺に攻撃を当てることができていない。さらにオルコットのビッドは俺のファンネルですべて破壊してしまった。

 

「ま、まだまだですわ!」

 

「いや、もう終わりだよ」

 

 俺は雪片弐型を構えて零落白夜を発動させた。

 

「零落白夜発動」

 

「っ!」

 

 オルコットはレーザー銃を放つが、俺は零落白夜で無効化し、間合いに入ってシールドを一閃する。

 

 ビー。

 

『試合終了 勝者 織斑一夏』

 

 

 

「……一夏、説明してもらおうか」

 

「ハイ……」

 

 俺は試合が終わった後、千冬姉に(強制的に)連行されて保健室にいる。

 

「あのバカからはお前の装備は雪片弐型だけだと聞いていたんだが」

 

「……束さん、説明してなかったのかよ。確かに最初は雪片弐型だけだったよ。拡張領域がなかったから。だけど、何故か俺の作った装備は仕えたんだ」

 

「「えっ!?」」

 

 あれ? 箒と春二が驚いてるけど、何で?

 

「あ、あれ、一兄が作ったの?」

 

「ああ、春休み中、束さんのラボでな。あと、ビーストが作った武装でも受け付けるらしい」

 

「……一兄が遠い存在に思えてきた。」

 

「姉さんと会っていた……」

 

 ……二人とも、本当にどうしたんだろう。

 

「その時、束さんにビーストの性能を教えてもらったんだ」

 

「っていうことはビーストも束さんが?」

 

「ああ、そうだ」

 

 ……俺がそういうと、さらに驚く千冬姉たち。

 

「これが俺の知ってることのすべてだよ。他に何かある千冬姉?」

 

「い、いや、とくにない。私は先に戻るぞ」

 

 千冬姉が退室し、箒も帰っていく。俺は帰ろうとする春二を止めた。

 

「春二、お前に頼みたいことがある」

 

「何、一兄?」

 

「俺はあるシステムを作ろうとしてる。これは下手したらこの世界に革命を起こすかもしれない。ビーストの能力で作ることのできるシステムなんだ」

 

「そ、そのシステムって?」

 

 俺は少し、時間を空けて言う。

 

「その名は……ヴァルヴレイヴ、ヴァルヴレイヴシステム」




バトル要素が少なくて済みません。

次回は代表就任パーティを予定しています。あとできたら鈴も出したいな。

ちなみに、春二はハーレムにはなりません。ヒロインは決まっています。
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