超次元ゲイムネプテューヌ Re;Birth1 Origins Alternative 作:シモツキ
歩く、歩く、ちょっと立ち止まる、歩く、歩く、ちょっとふざけてみる、歩く、歩く、歩く……。
モンスターのやってくる方向…所謂、発生源or集合地を見つける為に道を辿り始めて数時間。道中の私達は、こんな感じだった。
まぁ、何せ条件が悪い。辿ると言っても道しるべがある訳でも無ければ各方角道が一本ずつのみ、という訳でも無い以上、女神化して一気にショートカット…は出来ないし、仮に辿った先に何かあったとしてもそれが一目で分かるものとは限らない以上、あまり注意力散漫状態になる訳にもいかない。
それに、下界と違って天界は歩けど歩けど景色が殆ど変わらない…いや、全域を回った訳じゃないから私の主観だけどね?…だから、風景を見て楽しむ事も出来ない。…ノワールベールブランに至っては、慣れた光景だしね。
つまり、地味な上に面白い事もなく、気を紛らわせるにしてもあんまり意識が逸れたりしたらそれはそれで困るという、私達賑やか集団には大変向いていない状況だった。
「ねーイリゼ、わたし暇だよぉ……」
「私もだよ…でも手がかり見逃したら不味いし、黙ってようね?」
「うぅ…わたしこういうの苦手なのに……」
「貴女でなくてもこの状況は楽しくないわ…」
何ともまぁつまらなさそうな声を上げたのはブラン。平常時ならばパーティー随一の静かさを誇り、本人も静かな方が良いという(と言いつつうちのパーティーでやっていけてる辺り、賑やかなのが嫌いという訳でもないらしい)彼女ですらこう言うんだから、賑やかさの申し子と言っても過言じゃないネプテューヌの気持ちは推して知るべし……なんて、凝ってるんだかそうじゃないんだかよく分からない地の文になってしまう程、かくいう私も暇を持て余していた。
「…じゃ、ここらで少し休憩する?何事も適度な休憩を入れた方が効率が良くなるし」
「…なんて全体を見て判断したみたいな事言いつつも、実際はノワールも休みたいだけだったり?」
「それは、まぁ…なきにしもあらずよ」
「じゃあ、これを使うです」
そう言ってコンパが取り出したのは大きなレジャーシート。誰も数時間で事が済むとは思ってなかったから、各々必要だと思った物を持参してきたんだけど…全員が座れる様なレジャーシートを用意してきたのはコンパだけだった。
気の利くコンパに羨望の視線を向ける私達。…これが、女子力って奴なのかな…?
「こうして皆で座ると、何だかピクニックみたいね」
「そうね。気候も良いし、今度ユニを連れて来てあげようかしら…」
「あらノワール、それは弱めの死亡フラグでして?」
「な訳ないでしょ、こんなゆるゆるした空気で死亡フラグなんて建てたくないわよ」
「というか、その程度の発言なら触れなきゃフラグ成立すらしないんじゃ…?」
休憩、という事で張りつめていた雰囲気が解け、アイエフの言う通りピクニックみたいな空気になる私達。もしこれがマジェコンヌ撃破の為の侵攻ではなく、それこそピクニックだったらどれ程良かったものか。…まぁ、マジェコンヌ倒してもう一度来れば良い、んだけどさ。
「…しかし、思った以上に細い手がかりの様ね…」
「…すいません、私もここまで面倒な形になるとは思ってなくて…」
「責めている訳じゃないわ、そもそも貴女が気付いてくれなければウォーリーを探せとは比べ物にならない位高難度の捜索になっていたと思うし」
「現段階でもウォーリーを探せより何倍も大変ですけどね…」
「うーん…ここは一つ、息抜きに遊ばない?別に皆疲れてる訳じゃないでしょ?」
そういうネプテューヌに対し、私達は「また妙な事言いだしたよこの子…」みたいな目を向ける。勿論、ネプテューヌの言う通り肉体的に疲れてる訳ではないけど…だからって遊ぼうとは思わない。ネプテューヌの口振りから察するに身体を動かす遊びの事らしいけど、それはもう小休憩中にやる事の域を超えている気がする。
「ねぷねぷ、ここに来た目的忘れちゃったですか?」
「まっさかぁ、覚えてるよ?でも精神的に疲れてる時って、身体動かした方がリフレッシュし易いとも言うでしょ?」
「…本当にそれ目的で提案したんですの?」
「ううん、長時間黙々と歩いてたせいでフラストレーションが溜まりまくりだからだよ!」
「…イリゼ、またちょっとネプテューヌを預かってくれないかしら…」
「いや今のネプテューヌを預かるのは勘弁……」
今日の朝までの真面目ネプテューヌがもう懐かしく感じる程、天界に来てからのネプテューヌは普段通りだった。……もしかしたら、ひょっとしたらだけど、私達がマジェコンヌとの戦い…それも決戦になるかもしれないからこそ、私達が過度に緊張しなくてすむ様わざと普段通りに振舞っているのかもしれない。本当に、微かな可能性だけど。
一先ずネプテューヌを除く全員でアイコンタクトをとり、どうするかを決める私達。その結果、『頭ごなしに否定するよりは、やんわりと反論を重ねてネプテューヌ自身に考えを変えてもらうか、適度に遊んで満足させるかの方が何かと楽』という結論に辿り着いた。……完全にネプテューヌへの扱いが、手のかかる子に対応する、姉や母のそれになっているのは誰も触れない。
「はぁ…じゃあねぷ子、貴女何がしたいのよ?」
「TCGかな」
「TCG!?ここ外なのに!?身体殆ど動かさないのに!?TCGを都合良く全員が持ってる訳ないのに!?」
「あいちゃん、わたくし持ってますわよ?デュエルステューデンツというレアカードゲームですけど」
「いえそういう問題では…なんで持ってるんですか!?え、それ販売されてたんですか!?」
「おーいアイエフー、話脱線してるよー」
話を進めようとしていた筈が、突っ込みをする中で逆に脱線し始めてしまったアイエフにゆるゆると突っ込みを入れる私。そんな中ベールは何を勘違いしたのか、「あ、この場合UNLIMITED VSと言うべきでしたわね…」とか言いながら一人反省していた。…いやステマしろって意味じゃないよ!?
「こ、こほん。とにかくTCGは駄目。建前だったとはいえねぷ子の論調とは食い違ってるし、風でカード飛ばされたら回収出来るか怪しいわよ?」
「それは確かに…うーん……」
「ネプテューヌ、どうしてもTCGやりたいなら今度私が相手してあげるから、今日は我慢して捜索の方に……」
「あ、じゃあビーチバレーは?」
『ここビーチじゃない(わ)よ!?』
ついさっきまで突っ込みを担当していたアイエフだけでなく、私と援護射撃を行なっていたノワールまでもが同時に突っ込みを入れてしまった。
…わざわざ三人で突っ込む必要はない?むしろ突っ込むからボケ側が調子に乗るんだ?…分かってるよそんな事。でもね…ネプテューヌを筆頭とするトンデモメンバーによる、日々の雑談と言う名の調教を受け続けた私達突っ込み組は、もう連続で放たれるボケを我慢し続ける事が出来ない身体になってた…もうボケなしじゃ生きられないの!
……という冗談はさておき(全くもって事実無根、という訳でもないけど)、突っ込んじゃった以上無視する訳にもいかないので会話を続ける私達。
「…あのねねぷ子、ビーチバレーはビーチとか砂浜でやるものよ?」
「そこはほら、全員で地面に攻撃撃ちまくって地形変えるとかで」
「ビーチバレーする前に疲労困憊になるでしょうが!」
「むぅ、じゃあいいよ普通のバレーで…」
「うん、無茶な要求を出した上でそれを部分的に取り下げる事で妥協した様に見せかけつつ、実際には当初の目的を不足なく達成させようとするという地味に高度な事を画策するのは止めようか」
あくまで当初の目的を果たそうと三人がかりで説得を試みる私達。しかしコンパ達は何やってるんだろう…と思ったら、コンパベールブランの三人は誰かが持ってきたのであろうクッキーを手にまったりしていた。……ネプテューヌの説得という無理難題を完全に押し付けられていた。
そして数分後……
「…じゃ、バレーボールはどこにあるのよ……」
「ふふん…ノワール、このわたしが忘れると思ったの?」
すっ、とバレーボールを取り出すネプテューヌ。一体彼女は何を想定してバレーボールなんか持ってきたのだろうか。十中八九こういう展開の時の為だと思うけど。
「…どうする?これもう乗ってあげた方が良い流れだよね?」
「そうね…まぁ球技って反射神経や周囲の確認も必要だからそこら辺の能力動かしておくって意味でやりましょうか…」
「ベール様達呼んでくるわ…」
『……はぁ…』
三人、大きな溜め息を吐く。私達突っ込み組の苦労はどこへ行っても尽きなそうだった。
「えーいっ!」
「それっ!」
「ふ……っ!」
「アターックっ!」
『アタック!?』
あれから十数分後。なんだかんだでバレーをする事になった私達は早速行なっていた。とはいえ、バレーをするには人数が足りないし、ネットを始めとする各種道具もないから、本格的なバレーではなくあくまでパスを繋ぐだけの、文字通り『お遊び』だったけど、プレイヤーが軒並み人外クラスor人外クラスに肩を並べる面々だったからか結構動きの激しいものになっていた。……約一名、趣旨を理解していないのかネタなのか、アタックをかけていた人もいたけど。
「段々と真剣なスポーツの練習か訓練の様になってきましたわね」
「軽くやるだけのつもりだったのに…思った以上に熱入れちゃったわ…」
アタックによってパスが途切れた事もあり、気を緩めて苦笑を浮かべる私達。先程ネプテューヌは、建前としてリフレッシュと言っていたけど…恐らくネプテューヌの想定していた以上に私達はリフレッシュ出来ていた。発案者のネプテューヌは満足気だし、私達も私達で結構得るものがあった訳だから、多少なりとも時間を消費した甲斐があった気がするね。
「いーのいーの、遊びもスポーツも戦いも、熱入れちゃ駄目なんて事ないんだからさ」
「ま、そうね…ネプテューヌにしては良い事言うじゃない」
「でしょ?じゃあもう一回いってみよー!」
「まだやるのね…良いけど」
さらっと続行宣言をするネプテューヌと、それに対して素直な感想を述べるブラン。私達は適当に決めた自分の位置に移動し、浮き岩の端近くに立ってボールを持つネプテューヌの動きを待つ。
「それじゃあいくよー、せーのっ!」
「ぴぃぃっ!」
「ほぇ?」
「ぴいっ、ぴいっ!」
『……え?』
サーブの要領でボールを軽く上へ放るネプテューヌ。その瞬間、高い鳴き声が聞こえ、ネプテューヌの頭上からボールが消える。
空を切るネプテューヌの手。予想外の出来事に私達がきょとんとしていると、再度高い鳴き声が聞こえてくる。それにつられてその鳴き声の方へ目を向けると……頭にちょこんと王冠を乗せた、立方体の鳥(ひよこ?)っぽいモンスターがいた。
「…え、えーっと……」
「…ど、どうするです…?」
「倒す…?」
「いや、でも襲ってくる気配無いし…」
「というか……」
((可愛い……))
シンクロする私達の心の声。モンスターとしては比較的凶暴そうには見えない見た目に加えて、つぶらな瞳をキラキラさせながら身体や脚でボールを転がすその姿は、とてもとても愛くるしかった。
スライヌとかアルラウネとか、今までにも割と可愛いなぁ…と思えるモンスターはいたけど……まさか可愛いモンスターにボールを持たせると可愛さがこんなに増すなんて!
パーティーメンバーが全員女の子だった事もあり、ついほんわかな空気のまま眺めてしまう私達。
だが、モンスターによってもたらされた癒し空間は、同じくモンスターによって終止符を打たれてしまう。
「ぴぃ〜……ぴ?」
『……?』
「ぴぴっ!ぴ〜っ!」
何故か動きを止めるモンスター。それを不思議に思った私達が見つめていると…突然モンスターは向きを変え、ちっちゃい羽をパタパタさせながら跳んで(飛んではいない)どこかへ行ってしまう。
ボールよりも興味を引く物を見つけたのか、何か目的があったのを思い出したのか…とにかく最後まで私達に敵意を示す事もなく、ボールを残して去ってしまったモンスターに、私達は何とも言えない気持ちになる。
「…突然やってきて自由に振る舞った挙句、すぐに飽きてどこかへ行ってしまう……何だかネプテューヌみたいだったわね」
「え、わたしあんな感じなの?」
「あんな感じよ?…しかし、これだけの人数がいたのに誰もモンスターに気付かないなんて…」
「えぇ、これは些かバレーに熱中し過ぎの様でしたわね…」
「もー、わたしの真後ろから来たんだからわたしには見えないし、皆気を付けてよー」
「そうだね…ここがモンスターの出てくる場所なんだって意識は、常に持っておか…ない…と……」
段々と声が尻窄みになっていく私。それを怪訝に思った皆が私に話しかけようとしてくるけど…それを私は手で制し、返答の代わりに思考を巡らせる。
何かが引っかかる。何かがおかしい気がする。
モンスターが遊んでいたから?…違う。確かにモンスターは人や動物を襲うけど、戦闘マシンではないんだから遊ぶ事があってもおかしくない。
誰もモンスターに気付かなかったから?……それも違う。気付かなかったのは妙だけど、私が気になっているのはそこではなく、むしろ気になっている事柄が原因で誰も気付かなかった様な気がする。
そう、だからそれよりも前。モンスターが……
「……皆、さっきの位置に一度戻ってもらえる?」
「…さっきの位置、ですか?」
「うん、モンスターがボールを取る直前の場所、覚えてるよね?」
「それは、まぁ…」
私の言葉にやや不思議がりながらも首肯し、言われた通りに移動するアイエフ。皆もそれに続き、各々さっきいた位置に立つ事でモンスターが現れる直前の状況が再現される。
そして、その状態で改めて状況を見回す事で……私は気付く。何が引っかかり、何がおかしく感じられていたのかを。
「……これは、ひょっとするとひょっとするのかもしれないね…」
「イリゼ、貴女は何を……あれ…?」
「…もしかして、イリゼが言いたかったのはこれなの?」
「そういう事、まだ推測の域を超えてはいないけどね」
ブランが真っ先に私の『気になっていた事』に気付き、それを追う様にノワールアイエフベールコンパと続いて、最後はネプテューヌだけになる。
けど、それは仕方ないのかもしれない。だって…ネプテューヌは、気付けない位置にいるんだから。
「え、え、どういう事?わたしを差し置いて何か進んでない…?」
「大丈夫大丈夫、ちゃんと説明してあげるから」
「じゃあ早速お願いします探偵さん!」
「…大分前は警察、前回は謎のグランプリ入賞者で今回は探偵なのね…こほん。百聞は一見にしかず、後ろを見てごらんネプテューヌ」
「後ろ?後ろって…ここ端っこだから何にもないよ?あるのは綺麗な景色だけ……あ!」
くるりと後ろを向いて見回すネプテューヌ。最初こそ私の言わんとしている事が分からずにいた様だけど…目に見えるものを口にした事で遂に気付いたのか、途端に声を大きくして…叫ぶ。
「何にもないじゃん!あのモンスター飛べないのに、何もないところからやって来たんじゃん!何これ!?」
「ご明察。変だよね、これって」
「エネミーディスクは…なさそうね。だとすれば…」
「可能性は一つ、だね」
ネプテューヌの背後、今となっては正面にある空間の近くへと集まる私達。それを追う様に、私も足元の小石を拾ってそこへと駆け寄る。私は決して頭脳明晰でもなければ知識が豊富という訳でもないから、恐らく今の私と同じ事を考えている人はいるだろうけど…皆、「これはイリゼの手柄だ」と言わんばかりに集まって以降は私を見つめるだけに留まっている。……何かちょっと誇らしかった。
ボールに触れていた以上モンスターが幻影だった、という事はあり得ないし、あの身体で浮き岩の側面に張り付いていたとも思えない。ならば…あのモンスターは、『陸路でここへ来た』という事になる。
そんな事があり得るのか。…可能性はゼロじゃない。実際、私達は一度、魔窟で同じ様なものを体験している。
その時の事を思い出しつつ、手にした小石を放り投げる私。小石は山なりの軌道を描いて飛び、浮き岩の外に出た瞬間--------消える。
「……ビンゴ」
にいっ、と口角を上げる私。私の、私達の予想した通り、そこにあったのは本物の景色ではなく、本物の景色と見間違う程に精巧な偽物の景色を映し出す、謎の幻影だった。
「どうりで見つからなかった訳ね…あのモンスターには感謝しなくちゃ」
「うん、もし『起き上がり、仲間になりたそうにこちらを見ている』って出たら絶対仲間にしてあげよっと」
「…早速、入ってみるですか?」
「そうね、どうなってるか分からないしまずは一度確認しないと」
「なら、まずは…わたしが見てくるぜ」
そう言ったのはブラン。更に彼女は言い切る前に女神化をし、浮遊しながら幻影の前へと移動する。
「……?そこ通ったら即戦闘になる可能性考えてるの?」
「考えてみろネプテューヌ。浮き岩は全部本物って事は、多分幻影の先にあるのは虹の橋だ。…この状態で、どこに虹の橋があるか分かるか?」
「あ、そっか…虹の橋の無い所に入っちゃって真っ逆さま、なんて嫌だもんね」
「そういう事だ、似た様な事があった魔窟と違って顔だけ突っ込んでみるってのも難しいからな。…確認したらすぐ戻る、待っててくれ」
自身の言葉に私達が頷くのを確認した後、翼を動かして幻影へと入り込むブラン。すると小石同様にブランが姿を消し、まるで最初から居なかったかの様になる。
本当にブランが消えてしまった訳ではないとは分かっていても、やはりどこか落ち着かない私達。そしてそのまま十数秒が過ぎ、虹の橋の確認だけにしては遅い様な…と不安を感じ始めた瞬間に、入った場所より約1メートル程ずれた所から、ブランが姿を現わす。
「……ここに虹の橋があるわ。然程細くはないから、普通に歩けば落ちずに進める筈よ…」
『……ブラン(さん・様)?』
姿を現わしたブランは女神化を解き、目印代わりになる為か横に逸れずに真っ直ぐ数歩前に出る。
……が、私達はそれよりも気になる事があった。ブランの様子、表情が…端的に言えば、曇っていた。
「…気にしないで、とは言わないわ。それよりも、入ってみて頂戴。そうすれば分かると思うから」
「…分かりましたわ。行きますわよ、皆」
ブランの言葉を受け、追求はせずに幻影へと向かう私達。道があると分かっていても、目の前に広がっているのが空である以上一抹の恐怖をどうしても感じてしまう。…けど、怖がる姿を見せるのは恥ずかしいし、何より最悪落ちても女神化すれば大丈夫だからと自分に言い聞かせ、幻影へと足を踏み入れる私。
そして--------
「これ、は……」
私は、幻影を抜けた先の場所で唖然とする。
私が感じたのは、纏わりつく様な、重く不愉快な空気。私が目にしたのは、何かに汚染されているかの様に僅かに暗い色となった景色。
その上で、私は再びそれを目の当たりにする。下界で見たものと同じ、禍々しき闇色の柱を--------。
今回のパロディ解説
・ウォーリーを探せ
元はイギリスで出版された絵本の事。ウォーリー探しはページごと、シリーズごとに難易度が違いますが…この段階でのネプテューヌ達よりは楽でしょう。
・デュエルスチューデンツ
生徒会の一存 碧陽学園生徒会議事録シリーズに登場する、カードゲームの事。これは作品内のみのカードゲームなので、実在はしない筈…ですよね?TCG化してませんよね?
・UNLIMITED VS
上記と違い、実際に発売されているTCGの事。このカードゲーム内にはネプテューヌシリーズもあります。…ステマじゃないですよ?ほんとですからね?
・起き上がり、仲間になりたそうにこちらを見ている
ドラゴンクエストシリーズにおいて、倒したモンスターが仲間になる時に発生するテキストの事。ネプテューヌシリーズにはそんな仕様がないので、あり得ませんけどね。