-IS- 夢動かす機械   作:かきな

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前回のあらすじ

一夏がやる気になってトーナメントでの戦いがさらに面白くなりそうだよ!

やったね、稀零ちゃん!


第二話 激闘!クラス代表決定トーナメント その三

 試合に向けて何かをしなければならないのはわかるんだが、その何かを思いつくには、俺は少し授業をさぼりすぎたみたいだ。

 

「とりあえず、ISに乗る感覚をつかみてーな。織斑姉にでも相談に行くか」

 

 困った時の織斑姉。頼りになるかは俺自身の体験では知らないが、一夏の話によるとそうらしい。

 

 というわけで職員室にやってきたぜ。扉に手をかけ、勢いよく開け放つ。

 

「たのもー!」

 

 バシン

 

「うるさいぞ、馬鹿者」

 

 知ってるか、織斑姉よ。頭をたたくとな、脳細胞が何万と死ぬんだぜ? 馬鹿がさらに加速するだろ? そうなるとさらに叩かれる回数が増えるだろ? つまり、無限ループって怖くね?

 

「何を突っ立ている。何か用があってきたんだろ?」

 

「ああ、そうだったぜ」

 

 ここに来たのは織斑姉に叩かれるためじゃねえ。そんなおかしい奴はクラスの千冬ファンクラブくらいのものだぜ。

 

「ISを貸し出して欲しいんだぜ」

 

「ほう、意外と真面目にやる気なんだな」

 

 意外とは失礼だぜ。前にも言ったが、俺は実践が好きなんだ。そりゃ真剣にならないわけがないぜ。

 

「だが残念だったな。ISの貸し出しの予約は来月まで埋まっている。私が融通しても一週間は無理だろうな」

 

「まじかよ……。じゃあ、どうすればいいんだよ」

 

「専用機が来るまで待てばいい。それか、専用機持ちに話を聞くなりしてイメージトレーニングでもしてろ」

 

 イメージトレーニング? んなもん意味あんのか。頭で理解してても体が動かないなんてことざらにあるぜ?

 

「体が動いても、型がなければ実践に見合った動きはできないぞ。日常生活でお前は銃を向けられたことがあるか?」

 

「あ~、確かにそれもそうだな」

 

 銃口を向けられて避けるという行動にもいろいろな型があるしな。その型によっては次の攻撃が避けれなかったり、逆に攻撃に転じれたりするだろうからな。

 

「サンキュー、織斑先生。じゃ、さっそくセシリアに聞きに行くか‼」

 

「……まあいい」

 

 何か言いたそうな織斑姉だったが、それを気にしている時間も惜しいぜ。職員室を後にした俺は通りがかった女子にセシリアの居場所を聞いて、第三アリーナへと向かった。

 

 

 

 

「セシリアっ‼」

 

「ひゃうっ‼ な、なんですの⁉」

 

「ISの操縦教えてくれっ‼」

 

「……おととい来てくださる?」

 

「わかったぜ」

 

 ……ん?

 

「なんで断るんだよ!」

 

「少し考えたらわかることでしょう。敵に塩を送るような人がどこにいまして?」

 

「越後にだよ‼」

 

「そういうことを言っているわけではありませんわ‼」

 

 なんだ、違うのか。セシリアは外国人だし、言葉は知ってても、その語源は知らないから聞いてきたのかと思ったぜ。

 

「つまりなんだ? 俺は来週の対戦相手だから教えられないと?」

 

「そういうことですわ。だいたい、基本的なことなら授業で教えてもらえるでしょう」

 

 俺が授業を聞いていないのを知っての上で言っているのか? だとしたらいい皮肉だぜ。

 

 しかし、冷静になってみれば、普通わざわざ敵を強くしたいと思わないよな。セシリアの答えは当たり前のことだな。ま、俺は強いほうが燃えるんだがな。

 

「そうだな」

 

「わかってくださいまして?」

 

「わざわざ敵を強くして負けるリスクを上げるようなことしないわな」

 

「……‼」

 

「ましてや代表候補生だしな。国を背負ってんのに、そんなバカなことして負けたら大問題だよな」

 

「……‼」

 

「ああ、俺が悪かったぜ。邪魔したな」

 

 そういって出口に体を向ける。これからどうするか、作戦を練るべく食堂にでもいって糖分を取るか。あそこはケーキもあって、それが絶品なんだぜ。

 

 一歩踏み出そうとすると肩をISの金属の手が掴む。そのまま体の向きを変えられ、俺とセシリアは再度向き合う。

 

「そこまでコケにされては黙っていられませんわ」

 

「?」

 

 いや、コケにした覚えはないんだが……。

 

「こうなったら徹底的に教えて差し上げますわ‼ そうしてついた自信を来週、こなごなに打ち砕いて、無様に地面を這いつくばらせてあげますわ‼」

 

「おお、何だか知らねーがありがたいぜ」

 

「ちゃんと聞いてまして⁉」

 

 徹底的に教えてくれるんだろ? 聞いてるって、大丈夫だぜ。

 

「それじゃあよろしく頼むぜ、セシリア」

 

「負けた気分ですわ」

 

「何言ってんだ。勝負は来週だぜ?」

 

「……そうですわね」

 

 その後セシリアから講義を受けた。予想と違いその説明は分かりやすいもので、俺はセシリアを『師匠』と呼ぶことにしたのだった。

 

 

 

 

 俺は虫憑きである。

 

 それはこの世界に来る前の出来事から推測したことだ。間違ってはいないはず。

 

 しかし、俺は虫憑きらしいことを全くしていない。能力だって把握できていない状態だ。

 

「お前のおかげでISに乗れるのは分かってんだが……」

 

 それがどういった能力なのか分からない。ISに張り付いて、同化していったところは見た。

 

「……つまりは同化したものの支配、的な能力か?」

 

 分からん。こればっかりは実戦で学ぶしかないんだろうな。

 

 肩に乗るホタルは俺をどこに連れて行ってくれるんだろうか?

 

 どこでもいい。面白い所に連れてってくれることを期待してるぜ。

 

 

 

 三人のトーナメントなので、一人はシードとなっている。そのシード権はくじ引きで決められたのだが、運悪く俺がシード権を手に入れてしまった。

 

「くそ~、一夏うらやましいぜ」

 

「はは、稀零らしいな」

 

 シードなんてもらっちまったら試合の回数が減るじゃねーかよ。

 

「はあ、絶対勝ちあがって来いよ?」

 

「ん?」

 

 なんでそんなことを言うんだって顔してるな。

 

「俺はお前と戦ってみたいんだ。負けんじゃねーぞ?」

 

 そういうとまた一夏は俺らしいという。別に俺に限った話ではないと思うんだがな。

 

「俺だって負ける気はないぜ。決勝、楽しみにしてろよ」

 

「一夏も大概だぜ」

 

 拳をぶつけ合う。お互いの健闘を祈る挨拶だが、こっちの世界も共通だよな? 結構、文化は似てるところがあるから助かるぜ。

 

「じゃ、俺は観覧席で見てるぜ」

 

「おう」

 

 そうして俺はピットから出た。

 

 これから始まる試合が、楽しみで仕方ないぜ!

 




閲覧ありがとうございます!
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……まだ戦わないのかよ!
いや、書いているのは私なんですけどね

意外と字数がかさんで、分けちゃうとこうなるんですよね;;

一番かっこいいISは銀の福音だと思います
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