英雄になりたいけどなれない少年の物語   作:木戸 真人

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すみませんすみませんすみません。
一週間に一度とかのペースじゃない…
戦闘シーンが書きにくい…
第二十五話です。




 目の前にある滝に映るもう一人のトキアの姿。それは顔、体は同じだが鏡のように同じ動きをしているわけではなかった。

「誰…なんだ…お前」

『誰なんてひでーなーアキトぉ。俺はお前だろ?』

「は?」

 トキアはいまだに理解できない現状に対し、一つの可能性を出した。

 それはこれが幻覚だということ。もしくは宿で寝たときの夢。そう思ったトキアは思いっきり自分の頬をつねった.

「痛っっっ!」

『安心しろよー。ここは夢じゃない、現実だ。そして、お前は逃げられない』

 はっと後ろを向くとそこは闇に包まれており何も見えなかった。

「百歩譲ってここが現実だとして一体何のようだ?」

『おいおい、そんな怖い顔すんなよー。俺はただお前に力を貸してやろうとしてるだけだぜー』

「力…?」

『お前、アーサーていう女さがしてるんだろー?俺なら見つけられるぜ?』

「なんだと…?」

 手掛かりもなしに1プレイヤーを見つけるのは不可能。こいつは俺らしい(?)から手掛かりなんて持っていない。

『残念ながら、手掛かりなんていらないんだなー』

「!」

『あぁ、ちなみにお前は俺なんだから考えていることぐらいわかるぜ』

「なるほどね…」

 なぜ自分にはこいつの心が読めないのかはわからないがこいつが俺であることは間違いないだろう。なんせ二度も心を読まれたんだからな。

「まぁ、力が手に入るのだったら何でもいい。お前の思惑に乗ってやるよ」

『オーケー』

 もう一人のトキアは不敵に笑った。

 

 

 

 

「で、俺はお前を何て呼べばいい?」

『普通にトキアでいいぜー。俺はお前をアキトって呼ぶからよぉ』

「りょーかい。トキア」

『まぁ、あいにく間違いでもないからな』

「なんかいったか?」

『いや、なにも』

 トキアはもう一人のトキアに言われ目をつぶり、下を向いていた。

「これでどうすればいいんだ?」

『あぁ、集中をしてあの感じに入るようにイメージしろ』

「…よし、オーケーだ」

『だったら、もっと深みに入るようにイメージだ。水の中に入るように闇を感じろ』

 トキアはもう一人のトキアに言われる通りにしていくがあることに気が付く。

「…お前ってもしかして俺の心の弱い部分なのか?」

『よく気づいたな。この滝は人の弱さを映し出す滝なんだぜ』

「なるほどね…」

 もう一人のトキアは真剣なのかいつの間にか先ほどまでの軽い感じはなくなっていた。

『人を探すにあたって一番手掛かりとなるのは光だ』

「ひかり?」

『あぁ、今アキトは暗闇の中だ。闇の中では少しの小さな光でも目立つ。つまり、お前が集中し、暗闇の中に入っていけばいくほど探索範囲は広がるということだ』

「…じゃあ、アーサーが殺気って言ってたのは…」

『恐らく、これと同じ寸法だろうな。どうだ?見つかったか?』

「…まだだ…まだ、まってくれ…」

 トキアは暗い暗い闇の中に入っていった。一筋の光が見つかるまで…

 そして、小さな光がトキアの道を照らした。

「……見つけた。ここから北西へ十キロ」

 トキアは目を開くとそこは先ほどの景色が広がっていた。

『さぁ、とりあえず鬼ごっこといこうぜ!』

「…あぁ!」

 トキアは駆け出し、自分が見つけた光の方へ一直線に走る。滝に映った密かに笑うトキアを置いて―

『そうだ…そうやって俺の力を使い続けろ…そして…』

     ()()()()()

 

 

 

 

 

トキアは見つけた目的地に木々の間をすり抜けながら向かっていっていた。

「……!」

 とっさに避けたトキアだったが先ほどまでいた地面には片手直剣が突き刺さっていた。

「…お前たち、三人も集まって俺に何の用だ?」

「「「!」」」

 トキアはそう言い放つと散らばって隠れていたプレイヤーの後ろに回り込み、襟をつかんで次々と投げ捨てた。

 トキアによって投げられた者たちは体をマントで包み込み、狐の仮面をつけていた。

「…なるほど、お前らアーサーの仲間か。…だとしたら、俺の予想は合っていたようだな」

 その言葉を聞いた者たちはピクリと体を震わせたが、ゆっくりと倒れた体を起こし立ち上がった。

「お前をここから先にやるわけにはいかん」

 トキアはその言葉を聞くや否や剣を抜き、構えた。

「…それじゃ、力づくで通るとするか」

「「「やってみろ」」」

 その時トキアのウインドウに現れた<バトルロイヤルモード>の表示。トキアはそれを許可し、カウントが始まる。そして、そのカウントがゼロになったとき三人の仮面の者たちとトキアの戦いが始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 基本<闘い>というものは数が多い方が勝つ。それはどんな状況であっても多人数が有利だという事実は変わらない。しかし、それが覆ることがある。それには二つの可能性が存在する。

 一つは多人数という数的有利を変えるほどの知的戦略。大抵はこの場合だ。

 しかし、もう一つ実に希少でそれを活躍できる者も場面も少ない可能性。

 それは覆す者が英雄になる可能性を秘めており、天才的な力を持った主人公であること。

 トキアの多勢を圧倒したわけは後者に近い。

 トキアは持ち前の集中力で三人の攻撃を予測し、ひらりとかわし、攻撃を与えていた。

「…どうした。その程度か。もっとこの俺に力を使わせろ」

 だが、その状況は長くはもたなかった。

 一人の仮面の者がトキアに近づき、とびかかる。それをかわすとすぐにもう一人の者が攻撃を仕掛けてくる。見事に連携が取れていた攻撃だったがトキアには当たらなかった。最後の一撃を除いて。

(…な!気配が感じ取れなかった…)

 先ほどの攻撃までは気配を感じ避けることができた。しかし、今回は二人の気配は大きく感じられたがもう一人の気配は全く感じることができなかったのだ。

 トキアにはなんで感じられなかったのかわからなかったがただ一つわかったのはこのままではダメなこと。

 トキアは勝つために目をつぶり、今の集中よりももっと深い闇に入っていった。

 

 




今回は本当にひどかった…
ちなみに一話を書いていなかった所を書きたしました。
最終回まで持っていけるだろうか…
本当にすみません
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