英雄になりたいけどなれない少年の物語   作:木戸 真人

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一層なげぇ。オリジナルティがだせねぇ。
感想よろしくです。
第四話です。



けしからん

<ソードアート・オンライン>が正式サービスを開始してから一か月が経過しようとしていた。俺はこの約一か月<トキア>というこの世界で知り合ったプレイヤーと行動を共にしていた。その<トキア>についていくつかわかったことがある。

 まず、性格。すごく飽きっぽく、おおざっぱだ。俺も人のことは言えないが。そして、なぜかはわからないが、人のウソを見抜く力がある。まあ、これに関してはただ勘がいいだけらしい。何よりも目をみはるのはトキアの抜刀スピードだ。

 ふつう抜刀した状態でソードスキルを発動させるのだが、トキアは納刀状態からでもソードスキルを発動できる。というのは、すごいスピードで抜刀してそのままソードスキルの発動規定位置に移動させ、ソードスキルを発動。というからくりである。これは俺でもまねすることができず、曲刀だからできるのだと自分に言い聞かせている。

 これをトキアができるようになったきっかけはない。ただ、遊び半分でやったらできたと言っていた。

 それ以来トキアは納刀状態から戦うことが多くなっていった。守備に関しては剣ではじけば問題ないが抜刀状態から納刀状態に戻すときが弱点なのかもしれない。そんな時は気合で何とかすると言っているので大丈夫(?)だろう。

 そんなこんなで、俺とトキアはトールバーナの噴水にやってきた。今から第一回攻略会議が行われるのだ。

 

 

 

 

 

俺はキリトに連れられて第一回攻略会議に参加していた。そこには予想以上にSAOプレイヤーが集まっていた。

(二十人くらいと思っていたんだけどな)

その集まりの中心にはリーダーらしき人が立っていた。青髪のソードマンだ。

「オレは<ディアベル>、職業は気持ち的に<ナイト>やってます!」

俺ははて?と思い、キリトに問う。

「この世界ってジョブシステムとかあったっけ?」

「気持ち的に、って言ってただろ」

「あぁ、なーる」

 それからも<ディアベル>の話は続く。

 

 

 

 

 

<ディアベル>の話が一通り終わる。話の間にいろんなことがあった。<キバオウ>という人が<ベータテスター>に謝罪を求めたり、それを<エギル>さんが止めたりとそれは攻略に関係なくないか?と思うようなことだった。その間、キリトの顔が青くなったり、安心した風になったりとおもしろかったが。

「じゃ、周りの人でパーティーを組んでくれ」

 えっと、SAOのパーティー人数は六人だったかな。今、俺たちは二人だからあと四人かあの<ディアベル>とかをパーティーに入れたいがもう作ってしまっているみたいだ。キリトにどうするのかを聞くためにキリトの方を見るとうへーというような顔をしていた。これは二人パーティーになりそうだなと思っていたが、一人あぶれ者が。この大人数の中で一人とはみじめだななどと考えているとキリトが立ち上がりそいつを誘い出したではないか。

(なんだあいつ、自分から他人に話しかけられるじゃん)

 キリトはただのコミュ症だと思っていたが検討違いだったみたいだ。てか、あれ多分女だ。

 フードで隠れて顔は見えないが間違いないだろう。ここは仕方ない。キリトの恋愛フラグ(?)設立に協力してやるか。俺は立ち上がり、俺は俺で友好関係を築くためにほかのパーティーのところへ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

(…………………………………………疲れた)

 思いのほかプレイヤー同士の飲み会(?)が長かった。意外とキバオウはいい人だった。仲間思いの人らしい。少し強引さが感じられたが。

 あと一つわかったことがある。おそらくディアベルはベータテスターだ。キバオウとベータテスターの話している時、ディアベルの反応が何とも言えない違和感があった。どこかはわからない。半分感覚、勘に近い。

 ちなみに問い詰めても仕方がないことなので、何も言っていない。

 そんなことを考えながら歩いていると目の前に見知った顔が。

「ヨッ。<トッキー>こんなところで散歩カ?」

「ま、そんなところだ。<鼠>もなんでこんなところにいる」

 顔にペイントの入った女の名は<アルゴ>。情報屋の<鼠のアルゴ>だ。<トッキー>とはもちろん俺のことだ。

「キー坊に依頼ダナ」

「あー、あの剣を高く買い取るというやつか」

 キリトには今、依頼という名の取引の話が来ている。キリトの剣がほしいらしい。くっそ、キリトのやついつの間にかファンを作ってやがる。

「トッキーはキー坊と同棲カ?」

「人聞きの悪いことをいうな。ただあまりに値段が高かったから分け合っているだけだ。そんな言い方をしたとして喜ぶやつなんていないだろう」

「いや実はそんな女性プレイヤーがいる――――」

「まじか!?」

「―――とオレっちは信じてル」

 変に驚いて損した。

「それより、もう少し早くトッキーがキー坊のところに戻っていたら面白いものが見れていたのにナ」

「なんだ?キリトが一発芸でもしたのか?」

「いや、それより面白いかもナ。あとはトッキーの目で確かめナ。ヒントは女ダナ」

 なんだ?なんだ?

 

 

 

 

 

 

 

俺が戻った時には流れ出るミルクと開け放たれたドア、そして――――

――――――キリトの死体だった。

見る限り変わった様子はない。あるのはテーブルの上のお茶。

(これは?)

 泥棒が入ったにしてはきれいすぎる。鼠のヒントの女。左上に出現した<アスナ>という新しいパーティーメンバー。

(なるほど)

 おそらく、キリトは何らかの手口で<アスナ>という名の女を家に連れ込み、そこへ鼠が突然の訪問。アスナはシャワーでも浴びていたんだろう。鼠は着替えるために風呂場に。それにびっくりしたアスナは飛んで出てきた。素っ裸で。

 で、記憶抹殺のために気絶させられたと………

 模範解答のようなラッキースケベだな。うらやまし―――いや、けしからん。

 そんな変態には罰を与えないとな。全世界の女性のために。

 これは罰だ。けっしてキリトがうらやましくてやってるわけじゃない。これからもこんな被害者が出ないようにするためにここで始末しておくのだ。

 そう、自分に言い聞かせキリトをミルクの溜まった樽の中へ頭からぶち込み、俺は静かに今後の自分のラッキースケベとアインクラッド攻略を願って眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 

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