東城優の転生記録~主役になりたくない少年の運命   作:ソラたん

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さて、どうするかな? 

流石におとなしく攻撃されるのも嫌だし。

かといって、こちらから一方的に攻撃するのも嫌なんだが……。

「なんで……!?」

 

 さて、どうしたものか……。

「なんで当たらないの!!」

 

 

 俺は東に翻弄されているフェイト・テスタロッサを見ながら、そんな事を考えていた。

というか、見てて思うけど容赦ないな、東のやつ……。

おそらく、幻術使ってるんだろうけど、あっち行ったりこっちいったりしてるじゃないか。

あれだと、体力めちゃくちゃ減るぞ。

というか、よく体力持ってるな。今の俺なら余裕だけど、最初の頃なら、もうバテバテだろうな。

「くっバカにしないで!!」

 

 

 ん? なんだかフェイトが段々怒ってきてる気がするんだけど? 

なんだか、これ以上。東に任せていたら大変なことになりそうな予感がするんだが。

「なぁ。東」

 

「なんですか?」

 

「何でフェイトはあんなに怒っているんだ?」

 

「ああ。それは、フェイトさんと戦ってる人が煽っているからです」

 

「なるほど。で、一体誰と戦っているんだ?」

 

「優さんです!」

 

 

 やりやがったこのバカ!!

あぁ。嫌な予感はしていたさ……

だけど、まさかここまでするとは……。

さっきのだけじゃ復讐したりなかったってことか。

 

「何てことしやがる!!」

 

「いいじゃないですかこのくらい……私的には、まだまだ緩い方ですよ?」

 

「お前は俺に何か恨みがあるのか?」

 

「私を攻撃したんですよ? 本来なら死刑になってもおかしくないです」

 

 

 お前を攻撃しただけで、どんだけ罪重いんだよ……。

つか、早く止めさせないと俺が悪役になってしまう。

「おい! 東幻術をやめろ!」

 

「え? なんでですか? これからがおもしろ……これからが本番なんですよ?」

 

 

 お前。今、言い直したろ。

そして、言い直したくせに何も変わってる気がしないのは俺の気のせいなのだろうか?

「!? いつの間にそっちに……」

 

 

 うわーこれはかなり怒ってる顔ですね。

さて、何をすればいいかな?

「バルディッシュ!!」

 

 

 何だろう? なんか飛んできてるんだが? 

て。あれ鎌の刃の部分じゃないのか!?

俺はとっさに避ける。

しかし、東は全く避ける素振りを見せない。。

そして、飛んできた刃が当たる。

「東!」

 

「あはは。どうしたんですか? 優さん」

 

 

 俺が心配になって声を上げたが、東はぴんぴんしていた。

やっぱり、こいつは心配などいらないのだろうな。

「何で!? 確かに当たったと思ったのに……!」

 

「ちっちっち。甘いですよ」

 

 

 東のそのしぐさに腹を立てたのか先ほどの技を何度も放つ。

しかし、東には傷一つかない。

「だめですね~そんなんじゃ。あちらの人ですら勝てませんよ?」

 

 

 おい。何気にターゲットを俺に変更させただろう。

見ろよ。めっちゃこっち睨んでいるじゃないか。

「バルディッシュ!!」

 

 

 さっきはいきなりだったから反射的に避けてしまったが、流石に二度目は避ける必要などない!

ただ、受け流せばいいだけだからな。

俺はバリアを張って、そのまま刃が当たる瞬間に横にズラす。

 

「な!?」

 

「悪いだが。君と戦うつもりはないんだ。だから見逃してくれないだろうか?」

 

「貴方は今後も私の前に現れそうな気がする」

 

 

 確かにな、俺も今後、君と頻繁に会いそうな気がする。

というか、会うと思う。

 

 

「いやいや。それでけで俺を攻撃したのか?」

 

「それだけじゃない。貴方達の力は明らかにこの世界の人たちの力じゃない」

 

 

 うん。それは確かに大当たりだ。

 

「だから……危険」

 

 確かにフェイト・テスタロッサの言う通り。

多分。俺も同じ状況になったら、排除しようとするかもしれない。

まぁこれはあくまで個人の意見なんだがな。

だけど、困ったな。この様子だと本当に説得はできなさそうだよな……。

 となると、やることは一つだな。

 

「わかった。だったら勝負をしよう」

 

「勝負?」

 

「あぁ。俺が勝ったら、今回の事は見逃す。だけど、俺が負けたら俺たちの正体を教える。これでどうだ?」

 

 

 東には転生者だということを同じ転生者にバレないようにしろとは言われてるけど。

この世界のキャラ達に俺たちが転生者だということを教えてはならないなんてことは聞いていないからな。

一応、東に目線を向けてみたが、特に気にした様子もない。

だから、大丈夫のはず……たぶん。

「……」

 

 

 フェイトは少し考える素振りをして。決心がついたのかこちらに目を向ける。

「わかった」

 

「よし。それなら始めようか?」

 

「はいはい! 私が審判しますね!」

 

 

 無駄に元気に手を挙げる。

なんでこいつはこんなに楽しそうなんだ……。

もしかしたら、こいつはこうなることを初めからわかっていたんじゃないか?

「どうしたんですか? 私の顔に何かついてます? それとも、私に見惚れてしまいました?」

 

「ん? まぁそんなところだ」

 

「え?」

 

 

 珍しく東が顔を赤くした。

こいつも照れることあるんだな。

 

「いくよ。バルディッシュ!」

 

「先手必勝ってやつか?」

 

 

 だけど、流石にその技は通じないってわかってるはずなんだが? 

なんでまた同じ技を?

そう思っていたが、よく見ると刃の軌道が俺より手前であることに気づいた。

あ! まさかフェイトのしようとしてることって――

俺がそう思った瞬間――フェイトの放った刃が俺より少し手前の地面に当たる。

そして、砂煙が巻き上がる。

俺は砂煙を風の魔法で吹き飛ばすがフェイトはそこには居なかった。

 すぐにフェイトを探す……

すると、後ろから殺気を感じる。

「後ろか!?」

 

 

 後ろを振り向くとフェイト・テスタロッサが、今にも鎌を振り下ろそうとしているところだった。

なんとか持ち前の反射神経で避けることができた。

しかしフェイトの速さが予想を遥かに超えていた。

まさかここまで速いとは……少し気を引き締めた方が良さそうだな。

「結構速いね……」

 

「貴方も良く避けれたね。今ので決まったと思ったんだけど」

 

 

 正直、一瞬やられたと思ったよ。

だけど、伊達に東に鍛えられてないんでね。

俺はちらりと東を見る。

東も俺の求めていることを理解したのか、両方の指を一本づつ立てた。

 

「制限時間は一分か……」

 

 

 俺と東には秘密の合図がある。

普段俺はうっかりと力を出し過ぎないように、力を封印している。そしてその封印は五段階に分けている。

そして、その解除の許可は東が出すことになっている。

 合図の一つは右手を指を立てる数で、封印を何段階解除していいのか決まる。

そして左手の意味は相手を倒す時間だ……これは最大五分まである。

正直。俺は時間制限なんていらないと思っている。

しかし、そこはスパルタな東だ。俺がいくら講義しても揺るがなかった。

そして、もし時間以内に相手を倒せなかったら、東の全力の攻撃が俺に飛んでくる。そして本人曰く、ちゃんと相手の力量を見て制限時間を出すから安心していいと。

 しかし、俺は東の安心していいいをいまだに信じられないんだが。

「まぁ考えていても仕方ないか。一分で終わらせるように頑張らないと」

 

 

 俺は心の中で五つの鍵の一つを解除するイメージをする。

「雰囲気が変わった?」

 

 

 フェイトは俺の雰囲気が変わったことにより警戒をより一層強める。

俺は改めて、東に目を向ける。

すると東はどこから出したのかストップウォッチを手に持っていた。

 マジで時間を計る気かよ。

「それじゃフェイト・テスタロッサいくぞ!!」

 

「!?」

 

 

 

 俺はフェイトに向かって斬りつける。

「どこから武器を……!」

 

 

 しかし、反射神経も良いのかフェイトは何とか俺の攻撃を防ぐ。

「さぁ? どこからだろうな? 俺に勝ったらそれも教えてあげるよ」

 

 

 いつの間にか俺の手に刀が握られていることに、驚いているフェイトに挑発的な言葉を放つ。

まぁ実際は作っただけだけど。

何で刀なのかっていうと、何故か一番使いやすかった。

「ほら。気を抜く暇なんて与えないよ!」

 

 

俺はそのまま様々は方向からフェイトを斬りつける。

フェイトもバルディッシュで何とか防いではいるが、それもそろそろ限界だろう。

「しまった!?」

 

 

 フェイト・テスタロッサの手からバルディッシュが離れる。

「もらった!」

 

 

 俺は自分の勝利を確信したが、ある人物の言葉で攻撃を止められる。

「そこまで!!」

 

 

 そう――東だ。

「時間切れですよ? 優さん」

 

「マジで?」

 

「マジです!」

 

 

 一分って結構早いだね。

「じゃあ俺に攻撃する?」

 

「んー普通ならそうするんですが。今の状況見る限り。優さんの勝ちは確定なので今回は大目にみます」

 

「そうか……助かった」

 

「まぁ次はないですけどね」

 

 

 だよな。わかってたよ。

俺は刀を鞘に納めてフェイトから背を向ける。

「待って!」

 

 

 そのまま去ろうと思っていたのだが、フェイトに呼び止められてしまった。

 

「なんだ?」

 

「何で私の名前を知っていたの?」

 

 

 あー、そういえばうっかり言ってしまっていたな。

「それも俺に勝つことができたら教えるよ。じゃあな」

 




お待たせしました! (待ってる人なんていないかもしれないけど)

たったこんだけでどんだけ掛かってるんだって話ですよw


それでは見てくださってありがとうございました! 
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